JP3089911U - 電熱線及びその応用装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱時に、温度差による引張り強さの低減に
よる切断を発生せず、理想的な安全性及び耐用の目的を
達成でき、快速熱伝導及び昇温迅速な特性を有する電熱
線。 【解決手段】 電熱線において、該電熱線１０は複数の
グラファイト繊維で組成された中心芯線１１を具え、該
中心芯線１１の外周が一層のナイロン層１２で被覆さ
れ、ナイロン層１２の外周にさらに一条の感温制御を提
供し且つ螺旋コイル状の感温ニッケル線１３が巻かれ、
最後に絶縁層１４で被覆されたことを特徴とする、電熱
線としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は電熱線の構造と関係があり、特に、グラファイト繊維発熱時に温度差 による疲労を発生せず十分な引張り強さを有して切断されにくいことを利用した 電熱線と、この電熱線を応用して理想的な安全性及び耐用性を有するようにした ホットマット或いは温熱マット、電気毛布に関する。

【０００２】

【従来の技術】

周知の電熱線は図１に示されるように、１条のガラス繊維を中心芯線１とし、 この中心芯線１の外周をさらに螺旋状の１条の銅ニッケル線（或いは銅クロム線 ）２で巻き、さらにナイロン層３で被覆し、該ナイロン層３の外周を１条の感温 ニッケル線４で巻き、最後に一層の塩化ビニル材料の絶縁層５で被覆し、且つ中 心芯線１の外側の銅ニッケル線（或いは銅クロム線）２の両端を直接電源に連接 して、熱を発生する電熱線としている。銅ニッケル線（或いは銅クロム線）２に 通電後温度が上昇するが、銅ニッケル或いは銅クロムで製造した細線の導熱線は 極めて容易に高温発熱時の長さが伸長し、相対的にその引張り強さが弱まり、温 度が下がる時に原状に回復する。このため温度差により銅ニッケル線（或いは銅 クロム線）２の疲労により切断が形成されやすい。このため周知の電熱線はプラ スチック物性疲労による故障を発生しやすいか、或いは引張り或いは圧折により 毀損切断されやすかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の主要な目的は、一種の電熱線を提供し、その構造設計により、導電発 熱時に、温度差による引張り強さの低減による切断を発生せず、これにより理想 的な安全性及び耐用の目的を達成できるようにすることにある。

【０００４】 本考案の次の目的は、一種の電熱線を提供し、その電熱線の中心を非金属のグ ラファイト繊維の芯線とすることにより、快速熱伝導及び昇温迅速な特性を有す るようにし、電力節約の目的を達成できるようにすることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、電熱線において、該電熱線１０は複数のグラファイト繊維 で組成された中心芯線１１を具え、該中心芯線１１の外周が一層のナイロン層１ ２で被覆され、ナイロン層１２の外周にさらに一条の感温制御を提供し且つ螺旋 コイル状の感温ニッケル線１３が巻かれ、最後に絶縁層１４で被覆されたことを 特徴とする、電熱線としている。 請求項２の考案は、二層編成のマット本体２１と少なくとも１条の電熱線１０ を具え、該マット本体２１に該電熱線１０を通すためのＳ形回路空間が設けられ たホットマット２０とされる電熱線の応用装置において、電熱線１０の中心が複 数のグラファイト繊維で組成された一つの中心芯線１１或いは複数の中心芯線１ １とされたことを特徴とする、電熱線の応用装置としている。 請求項３の考案は、発熱層３１、被覆体３２及び毛布本体３３を具え、該発熱 層３１の表面にＳ形に電熱線１０が設けられた電気毛布３０とされる電熱線の応 用装置において、電熱線１０の中心芯線１１が複数のグラファイト繊維で組成さ れ、各節の電熱線１０が鉛片３１２により挟まれて該発熱層３１の表面に嵌めこ まれ、且つ該発熱層３１の外周に被覆体３２が套設され、被覆体３２の表面に複 数の遠赤外線３２１が取り付けられ、最後に袋状を呈し空気中の水分を吸収する 毛布本体３３で被覆して一体とされたことを特徴とする電熱線の応用装置として いる。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図２、３に示されるように、本考案の電熱線１０は、グラファイト繊維で組成 された中心芯線１１を具え、該中心芯線１１の外周が一層のナイロン層１２で被 覆され、ナイロン層１２の外周にさらに一条の感温ニッケル線１３がらせん状に 巻かれ、最後に塩化ビニルの絶縁層１４で被覆され、感温ニッケル線１３は温度 制御スイッチ（図示せず）に連接されて電熱線１０の温度を一定範囲内に制御す る。

【０００７】 この構造により、通電時に、グラファイト繊維で組成された中心芯線１１が発 熱し、グラファイト繊維は非金属材料で且つ相当に柔軟であり、重要なことに、 周知の電熱線における、温度上昇時に全体の中心芯線１１の長さの伸長が減って その引張り強さが減り、反対に温度が下がると疲労現象を発生するこいうことが ない。且つその外周はナイロン層１２で被覆され、その理想的な耐熱耐圧及び引 張り強さを強化し極めて靱性を有しており、良好な安全性と使用寿命を達成でき る。加えて、該中心芯線１１は複数のグラファイト繊維を結合して１条の中心芯 線１１としたもので、周知の技術における、一条のニッケルクロム線２を導熱線 とし並びに螺旋状としてガラス繊維の中心芯線１に巻き付けたものが、温度差が 異なる状況にあって疲労を形成し、そのニッケルクロム線２の螺旋コイル状の密 度分布が不均一で全体の電熱線の発熱強度が不均一である欠点がない。このため 、もし本考案の電熱線１０をその他の、例えばホットマット、温熱マット、電気 毛布に応用すれば、有効に人為的な引張りによる切断を防止でき、特に、軟質の スプリングマットレスに敷設して使用し、座って暖をとる時、その柔軟性は人体 を傷つけることがなく且つ電熱線１０の切断を防止でき、また、相当に理想的な 安全性と耐用度を達成できる。

【０００８】 注意すべきは、本考案の電熱線１０の中心芯線は複数のグラファイト繊維で組 成され、グラファイト繊維は炭素材料を慣性環境中で高温黒鉛化処理した後に得 られ、その結晶体は順向配列で非常に均一であり、その電気抵抗値は十分に安定 し、その加熱時に温度差により伸縮を発生しにくく、有効に、疲労による切断を 防止でき、その外周がさらにナイロン層１２で被覆され及び絶縁層１４で被覆さ れて、引張り強さ、折り強さ及び耐圧の電熱線１０とされ、並びにグラファイト 繊維で組成された中心芯線１１の熱伝導は非常に快速で、電力を節約できる。

【０００９】 本考案の電熱線１０の応用の一つについて、図４、５を参照されたい。これは 本考案の電熱線１０をホットマット２０に応用した構造形態であり、それは、二 層編成を採用し且つアクリルポリエステル繊維材料を混合編成してなるマット本 体２１を具え、該マット本体２１に電熱線１０を内部に通すためのＳ形回路空間 ２２が設けられている。これにより電熱線１０がマット本体２１内部に固定され 、機器でマット本体２１を編成する時、間隔をあけてある幅で両面を交叉するよ うに編成して一体の厚さの結合部２３を形成し、さらに前後の片面編成により電 熱線１０を内部に通す回路空間２２を形成し、隣り合うよう配列された電熱線１ ０が隔離され制限を獲得し、ホットマット２０内の電熱線１０の混雑と絡まりを 防止する。

【００１０】 マット本体２１内部の電熱線１０の設置、及び該電熱線１０の中心芯線１１の 加熱時の温度差による伸縮しにくい特性、疲労現象の発生を隔絶でき、これによ りホットマット２０の制圧による内部の電熱線１０の切断、毀損を防止できる。

【００１１】 本考案の電熱線１０の応用の二について、図６を参照されたい。本考案の電熱 線１０は電気毛布３０に応用される。電気毛布３０は、綿布質の発熱層３１、遠 赤外線被覆体３２及び水分子毛布本体３３を具え、該発熱層３１の一面にはＳ形 に一条の前述の構造の電熱線１０が設けられ、各１列の蛇行する電熱線１０が条 状の被覆皮３１１で被覆され、被覆皮３１１は鉛片３１２を利用して制圧され、 さらに該鉛片３１２の前端と後端が発熱層３１のもう一面に嵌め付けられる（図 ７参照）。該電気毛布３０の外面は、遠赤外線を有する被覆体３２で被覆され、 続いて、該遠赤外線を具えた被覆体３２の外側にさらに袋状の水分子毛布本体３ ３が套設される。

【００１２】 通電使用時に、該発熱層３１の表面の電熱線１０の熱が鉛片３１２に伝達され 、鉛片３１２の蓄熱機能を利用し、その重量により全体の電気毛布３０が十分な 下圧重力を得て人体上を制圧し、熱エネルギーを深く治療部分に伝え、加えて本 考案は遠赤外線３２１が被覆体３２の表面に分布するよう取り付けられ、さらに 治療効果を強化することができ、また本電気毛布３０の最外層には水分子毛布本 体３３が設けられ、それが空気中の水分を吸収し且つ発熱層３１が熱を発生する 時、水蒸気を発生し、これにより使用者に十分快適な温熱治療効果を提供する。

【００１３】 総合すると、本考案の製品サンプルは多くの試験の結果、理想的な目的と効果 を達成することができた。なお、以上は本考案の好ましい実施例の説明に過ぎず 、本考案の電熱線１０の実施の範囲を限定するものではなく、本考案に基づきな しうる細部の修飾或いは改変は、いずれも本考案の請求範囲に属するものとする 。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は、一種の電熱線を提供し、その構造設計により、導電発熱時に、温度 差による引張り強さの低減による切断を発生せず、これにより理想的な安全性及 び耐用の目的を達成している。

【００１５】 本考案は、一種の電熱線を提供し、その電熱線の中心を非金属のグラファイト 繊維の芯線とすることにより、快速熱伝導及び昇温迅速な特性を有するようにし 、電力節約の目的を達成している。

【図面の簡単な説明】

【図１】周知の電熱線の斜視図である。

【図２】本考案の電熱線の斜視図である。

【図３】図２の平面断面図である。

【図４】本考案の電熱線をホットマットに応用した立体
構造図である。

【図５】本考案の電熱線をホットマットに応用した平面
図である。

【図６】本考案の電熱線を電気毛布に応用した立体構造
図である。

【図７】図６の部分組合せ断面図である。

【符号の説明】

１ 中心芯線 ２ 銅ニッケル線（或いは銅ク
ロム線） ３ ナイロン層 ４ ニッケル線 ５ 絶縁層 １０ 電熱線 １１ 中心芯線 １２ ナイロン層 １３ 感温ニッケル線 １４ 絶縁層 ２０ ホットマット ２１ マット本体 ２２ 回路空間 ２３ 結合部 ３０ 電気毛布 ３１ 発熱層 ３１１ 被覆皮 ３１２ 鉛片 ３２ 被覆体 ３２１ 遠赤外線 ３３ 毛布本体

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電熱線において、該電熱線１０は複数の
   グラファイト繊維で組成された中心芯線１１を具え、該
   中心芯線１１の外周が一層のナイロン層１２で被覆さ
   れ、ナイロン層１２の外周にさらに一条の感温制御を提
   供し且つ螺旋コイル状の感温ニッケル線１３が巻かれ、
   最後に絶縁層１４で被覆されたことを特徴とする、電熱
   線。
2. 【請求項２】 二層編成のマット本体２１と少なくとも
   １条の電熱線１０を具え、該マット本体２１に該電熱線
   １０を通すためのＳ形回路空間が設けられたホットマッ
   ト２０とされる電熱線の応用装置において、電熱線１０
   の中心が複数のグラファイト繊維で組成された一つの中
   心芯線１１或いは複数の中心芯線１１とされたことを特
   徴とする、電熱線の応用装置。
3. 【請求項３】 発熱層３１、被覆体３２及び毛布本体３
   ３を具え、該発熱層３１の表面にＳ形に電熱線１０が設
   けられた電気毛布３０とされる電熱線の応用装置におい
   て、電熱線１０の中心芯線１１が複数のグラファイト繊
   維で組成され、各節の電熱線１０が鉛片３１２により挟
   まれて該発熱層３１の表面に嵌めこまれ、且つ該発熱層
   ３１の外周に被覆体３２が套設され、被覆体３２の表面
   に複数の遠赤外線３２１が取り付けられ、最後に袋状を
   呈し空気中の水分を吸収する毛布本体３３で被覆して一
   体とされたことを特徴とする電熱線の応用装置。