JP3089420U

JP3089420U - 携帯用線香着火器

Info

Publication number: JP3089420U
Application number: JP2002002214U
Authority: JP
Inventors: 衛稲葉
Original assignee: 衛稲葉
Priority date: 2002-04-19
Filing date: 2002-04-19
Publication date: 2002-10-25
Anticipated expiration: 2008-04-19

Abstract

(57)【要約】【課題】本考案は天候や風に影響されずに着火が確実
に出来ると共に墓地の周囲を汚さずに且つ誰にでも安全
で簡単に着火させることが出来る携帯用線香着火器を提
供することを目的とする。【解決手段】筒状の着火器本体１の下方には、ヒータ
ー２を設けると共にその少なくとも下部に石綿などの断
熱材３を敷設し、ヒーター２によって線香８が着火され
る状態を確認するのぞき窓11を着火器本体１に穿設さ
せ、着火器本体１の下部又は外周部に乾電池収納部４を
設け且つその内部に乾電池５を収納し、スイッチ６を乾
電池収納部４に備えた構造とする。またヒーター２とし
ては螺旋状で且つ密着状態に設けると良い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は乾電池でヒーターを加熱させて線香が着火される携帯用線香着火器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、墓地で線香を着火する際には、新聞紙などの燃え易いものと、マッチやライターなどの火種が必要であり、新聞紙などを丸めて火を起こし、線香に着火させていた。この時、思うように線香の着火が出来にくく、且つ火傷し易かった。又、風があると、火が付きにくく、しかも火が付いた紙が飛び散り易いので危険であると共に墓地の周囲を燃えかすで汚していた。一方、雨天時や強風時の線香の着火は難しいものであった。このため、ライターを用いて線香の着火が出来る線香着火用カバーが市販されている。これは図３に示すように上方がラッパ状に広がり、下方にはライターが差込まれる収納部を設け、且つラッパ状に広がった途中にはライターの着火が行われるための穴を設けた一体の合成樹脂製カバーに成形されたものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら前記線香着火用カバーは、着火する際に使い捨てライターの火が風で消えないように囲っただけのものであり、線香（８）の着火はカバーの上方で行うため、風の影響を受けると共に上手に着火させるためにはコツが必要である等の問題点があった。

【０００４】本考案は天候や風に影響されずに着火が確実に出来ると共に墓地の周囲を汚さずに且つ誰にでも安全で簡単に着火させることが出来る携帯用線香着火器を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本考案は上記問題点を解消するために成されたものであり、つまり、筒状の着火器本体の下方には、ヒーターを設けると共に少なくともその下部に石綿などの断熱材を敷設し、ヒーターによって線香が着火される状態を確認するのぞき窓を着火器本体に穿設させ、着火器本体の下部又は外周部に乾電池収納部を設け且つその内部に乾電池を収納し、スイッチを乾電池収納部に備えた構造とする。またヒーターとしては螺旋状で且つ密着状態に設けると良く、乾電池収納部に収納する乾電池としては、９ボルト用の００６Ｐタイプや単１〜単５タイプのものを用いると良い。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図１、図２は本考案の実施形態を示す図であり、これに基づき説明する。（１）は線香（８）を上方から入れる筒状の金属製或いは耐熱性合成樹脂製の着火器本体であり、該着火器本体(１)の形状としては円筒状が好ましいが、四角筒状でも良い。また前記着火器本体(１)の下方には、ヒーター(２) によって線香（８）が着火される状態を確認する四角形状ののぞき窓(11)を穿設させている。こののぞき窓(11)の穿設位置としては、入れられた線香（８）の下端が見え易くなるようにヒーター(２)の上面よりも若干上方に設けると良い。（２）は着火器本体 (１)の下方に設けたヒーターであり、該ヒーター(２)は螺旋状で且つ密着状態に設けるのが好ましい。またヒーター(２)はニクロム線などの電熱線を用いると良く、特に自動車のシガレット・ライターに使用されているものと同一構造のものを用いるのが好ましい。（３）はヒーター(２)の少なくとも下部に敷設した石綿などの断熱材であり、該断熱材(３)はヒーター(２)の下部と共にその周囲で且つ着火器本体(１)の下半分の内周に設けておくと良い［図２（ａ），（ｃ）参照］。尚、断熱材(３)の材質は石綿に限定されるものではなく、他の物でも良い。（４）は着火器本体(１)の下部又は外周部へ一体に設けた筒状の金属製或いは耐熱性合成樹脂製の乾電池収納部であり、該乾電池収納部(４)としては、図２（ａ）に示すように着火器本体(１)の下部に設けたり、図２（ｂ）のように着火器本体 (１)の外周部に設けたり、或いは図２（ｃ）に示すように着火器本体(１)の下部から突出して設けたりするが、一般に乾電池収納部(４)は着火器本体(１)と一体成形して形成される。又、前記乾電池収納部(４)には蓋(41)が備えられている。（５）は乾電池収納部(４)の内部に収納する乾電池であり、該乾電池(５) には９ボルト用の００６Ｐタイプや単１〜単５タイプなどの適宜なものを用いると良い。（６）はヒーター(２)と乾電池(５)との通電状態を切換えるためのスイッチであり、該スイッチ（６）は乾電池収納部(４)の下部や外周部に設ける。またスイッチ（６）としては懐中電灯のスイッチ、つまり押したり或いは移動させたりしてON,OFFの切換えが行えるものであれば良い。 (７)はヒーター(２)と乾電池( ５)の間に配置した配線部材であり、該配線部材(７)には銅線や導電性の金属板などによってヒーター(２)を乾電池(５)によって加熱するための構造に成っていれば良い。また前記配線部材(７)の電池用接触端子は蓋(41)にも設けておくと良い。尚、前記配線部材(７)としては懐中電灯のものと略同一のものを用いれば良い。

【０００７】次に本考案の作用について説明する。先ず乾電池(５)を乾電池収納部(４)に収納し、スイッチ（６）をONにする。そして、のぞき窓(11)からのぞいてヒーター (２)が赤熱された状態になったことを確認する。次にばらした線香（８）を着火器本体(１)の上方から複数本入れる。そして線香（８）から煙が出始めたら、のぞき窓(11)で線香（８）の着火状態を確認し、線香（８）が着火された後、その線香（８）を着火器本体(１)から引出し、次の線香（８）を入れる。この時、ヒーター(２)上面は螺旋状に密着させておくと、線香（８）の端面が必ずヒーター (２)上面に接触する。また強風が吹いていても線香（８）の着火は着火器本体( １)内部の下部で行われ、且つライターなどのような炎が出ないので、風に煽られる心配がない。このようにして必要な数量の線香（８）が着火されると、スイッチ（６）をOFFに切換え、ヒーター(２) を止めることにより、線香（８）の着火は完了する。完了後、ヒーター(２)上面に溜まった線香（８）の燃えカスは着火器本体(１)を逆さにしてゴミ箱や袋の中に入れると良い。また次に本考案品を使用するために、ヒーター(２)上面を常に綺麗にしておくと良い。

【０００８】

【考案の効果】本考案はこのように構成させたことにより、下記に記載する効果を有する。

【０００９】請求項１のように筒状の着火器本体(１)の下方にヒーター(２)を設けると共に該ヒーター(２)の少なくとも下部に石綿などの断熱材(３)を敷設し、ヒーター( ２) によって線香（８）が着火される状態を確認するのぞき窓(11)を着火器本体 (１)の下方に穿設させ、着火器本体(１)の下部又は外周部に乾電池収納部(４)を設け且つその内部に乾電池(５)を収納し、該乾電池(５)とヒーター(２)の通電状態を切換えるためのスイッチ（６）を乾電池収納部(４)に備えた構造とすることにより、天候や風に影響されずに着火が確実に出来ると共に墓地の周囲を汚さずに且つ誰にでも安全で簡単に着火させることが出来るものとなる。尚、本考案品の着火器本体(１)内部に紙や木などの棒状のものを入れると、それが着火されて火種となるため、アウトドアで使用する時や災害時に本考案品を用いると重宝なものとなる。

【００１０】請求項２のようにヒーター(２)を螺旋状で且つ密着させて設けることにより、線香（８）の端部が必ずヒーター(２)と接触するので、均等に着火出来ると共に確実に且つ誰にでも容易に着火出来るものとなる。またヒーター(２)が密着されているので、隙間に燃えカスが溜まったり、線香（８）が隙間に挟まることがなく、清掃が簡単である。

【００１１】請求項３に示すように乾電池収納部(４)を着火器本体(１)の下部に設け、その乾電池収納部(４)に９ボルト用の００６Ｐタイプの乾電池(５)を収納することにより、コンパクトにまとまり、持ち運びに便利なものとなるのである。

【００１２】請求項４に示すように乾電池収納部(４)を着火器本体(１)の外周部に設け、その乾電池収納部(４)に乾電池(５)を複数個収納させることにより、乾電池収納部 (４)が握り部の役目を果たすものとなる。

【００１３】請求項５のように乾電池収納部(４)を着火器本体(１)の下部から突出して設け、その乾電池収納部(４)に単１タイプの乾電池(５)を複数個収納させることにより、乾電池収納部(４)が把手の役目を果たすものとなる。又、のぞき窓(11)を簡単に目の高さに合わせることが可能となるので、線香（８）の着火状態が見易いものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施形態を示す一部切欠いた斜視図で
ある。

【図２】本実施形態の各種乾電池収納部及び全体の要部
を示す断面図である。

【図３】従来品を示す説明図である。

【符号の説明】

１着火器本体 11 のぞき窓２ヒーター３断熱材４乾電池収納部５乾電池６スイッチ８線香

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】線香（８）を上方から入れる筒状の着火
器本体(１)の下方には、ヒーター(２)を設けると共に該
ヒーター(２)の少なくとも下部に石綿などの断熱材(３)
を敷設し、前記ヒーター(２) によって線香（８）が着
火される状態を確認するのぞき窓(11)を前記着火器本体
(１)の下方に穿設させ、前記着火器本体(１)の下部又は
外周部に乾電池収納部(４)を設け且つその内部に乾電池
(５)を収納し、該乾電池(５)と前記ヒーター(２)の通電
状態を切換えるためのスイッチ（６）を前記乾電池収納
部(４)に備えたことを特徴とする携帯用線香着火器。
【請求項２】前記ヒーター(２)が、螺旋状で且つ密着
状態に設けられた請求項１記載の携帯用線香着火器。
【請求項３】前記乾電池収納部(４)が、前記着火器本
体(１)の下部に設けられ、前記乾電池収納部(４)には９
ボルト用の００６Ｐタイプの乾電池(５)が収納された請
求項１記載の携帯用線香着火器。
【請求項４】前記乾電池収納部(４)が、前記着火器本
体(１)の外周部に設けられ、前記乾電池収納部(４)に乾
電池(５)が複数個収納された請求項１記載の携帯用線香
着火器。
【請求項５】前記乾電池収納部(４)が、前記着火器本
体(１)の下部から突出して設けられ、前記乾電池収納部
(４)には単１タイプの乾電池(５)が複数個収納された請
求項１記載の携帯用線香着火器。