JP3089250U - 乳房カップ用パッドおよびそれを具備した衣類 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乳房カップ用パッドの美観を改良し、美しさ
を求める女性心理に適合し、乳房カップ用パッドの本来
の機能を維持しながら、着用する楽しさを向上させるよ
うな乳房カップ用パッドおよびそれを具備した衣類を提
供する。 【解決手段】 乳房カップ用パッド１に、大小の２つの
星形の凸模様２ａ、２ｂが、パッドの脇寄りに形成され
ている。星形の凸模様２ａ、２ｂは、その部分がパッド
の表面より平均高さで２ｍｍほど肌側に突出した凸模様
になっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、女性用衣類の乳房カップ用パッドならびに当該乳房カップ用パッド を具備した乳房カップを有する衣類に関するものである。特に本考案は、視覚を 通じて美感を生じさせるようなデザイン性のある凹凸模様及び／または凸模様が 付された乳房カップ用パッドならびにそれを具備した乳房カップを衣類に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、乳房カップは女性用衣類に於いて、着用者の乳房に当てがわれ、乳 房を保持したり、その形を整えたりする役割を有しており、かかる乳房カップを 有する女性用衣類、具体的には、例えばブラジャー、ロングラインブラジャー、 ビスチエ、ボディスーツ、オールインワン、ブラテディ、ブラキャミソールある いはブラスリップなどのブラジャー部を有する下着類、その他、水着あるいはレ オタードなどの衣類は、女性用の被服として広く普及している。

【０００３】 乳房カップには、乳房の形を整え、より美しい形に補整するなどの機能を付与 するために乳房カップ用パッドが用いられており、特に限定するものではないが 、乳房カップ用パッドとしては代表的には、例えば不織布や柔軟なプラスチック 発泡体などのクッション性を有するものが用いられており、通常は、これらのク ッション性を有する素材が直接着用者の肌に接触しないよう、適宜の編地ないし 織り地が積層されて乳房カップ用パッドとされている。そして、このような乳房 カップ用パッドは、乳房カップの少なくとも一部として縫い込まれて乳房カップ に取り付けられているものと、乳房カップ本体部にパッド挿入部やポケット部な どを設けて乳房カップ用パッドを出し入れ可能に構成しているような乳房カップ を有する衣類用に着脱するための、乳房カップ用パッドもしばしば用いられてい る。

【０００４】 一般に、前者のような、乳房カップの少なくとも一部として、乳房カップに組 み込まれていて、乳房カップを構成しており、通常では着脱自在でなく、取り外 し可能でない乳房カップパッドを、「乳房カップ用パテッド」と称しているが、 特に、区別して説明する場合を除いて、以下、本考案では、前者も後者も総称し て乳房カップ用パッドと称して説明する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、従来より用いられている乳房カップ用パッドは、例えば特開平８− １２７９０５号や、特許第２８６５６００号などに示される如く、その凹凸模様 ないし凸模様は、デザイン性はほとんど無視され、もっぱら機能のみに着目して 凹凸模様ないし凸模様が付されている。

【０００６】 特に女性は、美的感覚を大切にする傾向があり、従って、女性用衣料において は、いかに機能が優れていても、機能を達成するために設けられた凹凸模様ない し凸模様などが、もっぱら機能のみに着目して、美しいとは言いがたい模様を付 されたものでは、購買意欲が低下する傾向にある。

【０００７】 本考案は、かかる従来の乳房カップ用パッドの美観を改良し、美しさを求める 女性心理に適合し、乳房カップ用パッドの本来の乳房形状補整機能等を維持しな がら、美観を有し、着用する楽しさを向上させるような乳房カップ用パッドおよ びそれを具備した衣類を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

前記課題を達成するために、本考案の乳房カップ用パッドおよびそれを具備し た衣類は次の構成を有する。

【０００９】 （１）肌側面側に、デザイン性のある凹凸模様及び／または凸模様が少なくと も１個付された乳房カップ用パッド。

【００１０】 乳房カップ用パッドは、バストを前中心に寄せバストアップを図ったり、バス トを豊に見せる機能があるが、本考案の乳房カップ用パッドは、デザイン性のあ る凹凸模様及び／または凸模様が付されているため、乳房カップ用パッドの美観 を改良し、美しさを求める女性心理に適合し、乳房カップ用パッドの本来の補整 機能を維持しながら、美観を有し、着用する楽しさを向上させるような乳房カッ プ用パッドを提供できる。

【００１１】 凹凸模様及び／または凸模様の様な立体模様は、特に限定するものではないが 、通常、熱プレスなどの方法により付与されるので、洗濯などで簡単に消失する ことはない。そして、凸模様の部分は、乳房をプッシュアップする機能があり、 凹凸模様の凹部は、乳房との間隙を作り、蒸れを緩和する機能も有する。

【００１２】 （２）本考案の前記（１）項に記載の乳房カップ用パッドにおいては、前記デ ザイン性のある凹凸模様及び／または凸模様が、星型模様、蝶の模様、ハート形 模様、花柄模様、貝殻模様、鳥の模様から選ばれた凹凸模様及び／または凸模様 であることが好ましい。これらの模様は、乳房カップ用パッドの美観を改良し、 美しさを求める女性心理に適合しやすい比較的万人向けの模様であり、乳房カッ プ用パッドの本来の補整機能を維持しながら、美観を有し、着用する楽しさを向 上させるような乳房カップ用パッドを提供できる。

【００１３】 （３）本考案の前記（１）又は（２）項のいずれかに記載の乳房カップ用パッ ドにおいては、前記模様が凸模様であることが好ましい。凸模様はパッド表面よ り突出しているので、凸模様の部分が、乳房をプッシュアップする機能があり好 ましい。

【００１４】 （４）また、前記（１）項〜（３）項のいずれかに記載の本考案の乳房カップ においては、前記模様がパッドの脇寄りに付されていることが好ましい。

【００１５】 前記凹凸模様及び／または凸模様がパッドの脇寄りに付されていることにより 、それらが乳房の脇ないし下側に当接されるので、乳房のプッシュアップや前中 心側への寄せの機能が発揮され、バスト形状を美しい形状に整えることができ好 ましい。尚、「脇寄り」とは、前記模様が脇側方向近傍に付されている場合や、 脇側近傍とともにパッド中心より主に脇側の下側に前記模様が付されている場合 も含めて「脇寄り」と表現している。

【００１６】 （５）また、前記（１）〜（４）項のいずれかに記載の本考案の乳房カップに おいては、前記模様が、複数個の模様からなり、それらが近接している部分を有 することが好ましい。

【００１７】 前記デザイン性のある凹凸模様及び／または凸模様を複数個有し、それらが近 接している部分を有することにより、複数の凹凸模様及び／または凸模様の集合 として、乳房のプッシュアップや寄せの機能がより効果的に発揮され易くなり、 好ましい。

【００１８】 （６）また、前記（１）〜（５）項のいずれかに記載の本考案の乳房カップに おいては、乳房カップ用パッドが、乳房カップ本体部に取り外し可能なパッドで あることが好ましい。

【００１９】 取り外し可能なパッドとすることにより、デザイン性のある異なる模様を有す るパッドを複数種類用意しておくことにより、気分や、好みに応じて模様の異な るパッドを入れ替えて使用できるので、１つの衣類で、パッドを変えて楽しむこ とができるし、飽きが生じにくく、経済的でもある。パッドををはずして洗濯す ることも容易になる。

【００２０】 （７）また、乳房カップを有する衣類の考案においては、当該乳房カップを構 成する乳房カップ用パッドが、前記（１）〜（６）項のいずれかに記載の乳房カ ップ用パッドからなる。

【００２１】 乳房カップを有する衣類の乳房カップ用パッドとして、上述した本考案のパッ ドを使用することにより、前記（１）〜（６）項で説明した機能を有する乳房カ ップを有する衣類が提供できる。

【００２２】

【考案の実施の形態】

本考案における乳房カップ用パッドは、特に限定するものではないが、代表的 には、例えば不織布や柔軟なプラスチック発泡体（例えばポリウレタン発泡体、 シリコーン樹脂発泡体など）などが用いられており、通常は、これらのクッショ ン性を有する素材が直接、着用者の肌に接触しないよう、適宜の編地ないし織り 地が積層されている。

【００２３】 従って、本考案において、デザイン性のある凹凸模様及び／または凸模様の形 成は、特に限定するものではないが、通常、編地ないし織り地が積層されている パッド地に凹凸模様及び／または凸模様が形成される。

【００２４】 凹凸模様及び／または凸模様の形成方法は本考案の目的が達成できる限り特に 限定されないが、好ましくは、適宜の金型などを用い、熱プレスなどの方法によ り付与される。

【００２５】 付与される模様としては、例えば、星型模様、蝶の模様、ハート形模様、花柄 模様、貝殻模様、鳥の模様など視覚に訴え、かわいらしく感じるとか、美感を生 じさせるような模様であり、これを本考案ではデザイン性のある模様と称してい る。

【００２６】 以下、本考案の乳房カップ用パッドおよびそれを具備した乳房カップを有する 衣類について、理解を容易にするために、図面を引用しながら実施の形態例につ いて説明するが、本考案はこれらの実施の形態例に記載されたもののみに限定さ れるものではない。

【００２７】 図１は、本考案の乳房カップ用パッドの一実施の形態を示す肌側から見た平面 図である。乳房カップ用パッド１には、大小の２つの星形の凸模様２ａ、２ｂが 、パッドの脇寄りに形成されている。これらの星形の凸模様２ａ、２ｂは、その 部分がパッドの表面より平均高さで２ｍｍほど肌側に突出した凸模様になってい る。３は縫合ラインであり、表裏の生地で挟まれた、クッション材がはみ出さな いように表裏の生地をその周囲の縁で縫合している。尚、図示したパッドは左側 の乳房カップ用のパッドであり、従って、図の左側が脇側方向、図の右側が乳房 カップの前中心方向になる。

【００２８】 そして特に限定するものではないが、この図示したような乳房カップ用のパッ ドは、当該パッドが乳房カップ本体部に着脱可能になっているタイプの乳房カッ プを有する衣料用のパッドである。

【００２９】 本実施の形態例で示した乳房カップ用パッドは、デザイン性のある星形の凸模 様が付されているため、乳房カップ用パッドの美観を改良し、美しさを求める女 性心理に適合し、乳房カップ用パッドの本来の機能を維持しながら、美観を有し 、着用する楽しさを向上させるような乳房カップ用パッドを提供できる。

【００３０】 そして星形の凸模様がパッドの脇寄りに付されていることにより、それらが乳 房の脇ないし下側に当接されるので、乳房のプッシュアップや前中心側への寄せ の機能が発揮され、バスト形状を美しい形状に整えることができる。

【００３１】 次に、図２に本考案の乳房カップ用パッドの別の一実施の形態を示す肌側から 見た平面図を示した。乳房カップ用パッド１には、複数個のハート形の凸模様４ ａ、４ｂ、……４ｅが、パッドの脇寄りに、各模様が互いに近接して形成されて いる。これらのハート形の模様４ａ、４ｂ、……４ｅは、その部分がパッドの表 面より平均高さで２ｍｍほど肌側に突出した凸模様になっている。３は縫合ライ ンであり、表裏の生地で挟まれたクッション材がはみ出さないように表裏の生地 をその周囲の縁で縫合している。尚、図示したパッドは左側の乳房カップ用のパ ッドであり、従って、図の左側が脇側方向、図の右側が乳房カップの前中心方向 になる。

【００３２】 そして特に限定するものではないが、この図示したような乳房カップ用のパッ ドは、当該パッドが乳房カップ本体部に着脱可能になっているタイプの乳房カッ プを有する衣料用のパッドである。

【００３３】 本実施の形態例で示した乳房カップ用パッドは、デザイン性のある複数個のハ ート形の凸模様４ａ、４ｂ、……４ｅが、パッドの脇寄りに、各模様が互いに近 接して形成されているので、乳房カップ用パッドの美観を改良し、美しさを求め る女性心理に適合し、乳房カップ用パッドの本来の機能を維持しながら、美観を 有し、着用する楽しさを向上させるような乳房カップ用パッドを提供できる。

【００３４】 そして複数個のハート形の凸模様４ａ、４ｂ、……４ｅが、パッドの脇寄りに 、各模様が互いに近接して形成されているので、それらが凸模様の集合として、 乳房の脇ないし下側に当接されるので、乳房のプッシュアップや寄せの機能がよ り効果的に発揮され易くされており、バスト形状をより美しい形状に整えること ができる乳房カップ用パッドを提供できる。

【００３５】 次に、図３に本考案の乳房カップ用パッドの更に別の一実施の形態を示す肌側 から見た平面図を示した。乳房カップ用パッド１には、大小の２つの星形の凹凸 模様が形成されており、２ａ、２ｂ部分が凸模様部、２ｃ、２ｄ部分が凹模様部 であり、パッドの脇寄りに形成されている。これらの星形の模様２ｃ、２ｄ（凹 模様部）は、その部分がパッドの表面より平均深さで１ｍｍほどに凹んだ凹模様 になっている。星形の模様２ａ、２ｂ（凸模様部）は、凹模様部２ｃ、２ｄより も平均高さで２ｍｍほどに肌側に突出した凸模様になっている。３は縫合ライン であり、表裏の生地で挟まれた、クッション材がはみ出さないように表裏の生地 をその周囲の縁で縫合している。尚、図示したパッドは左側の乳房カップ用のパ ッドであり、従って、図の左側が脇側方向、図の右側が乳房カップの前中心方向 になる。

【００３６】 そして特に限定するものではないが、この図示したような乳房カップ用のパッ ドは、当該パッドが乳房カップ本体部に着脱可能になっているタイプの乳房カッ プを有する衣料用のパッドである。

【００３７】 本実施の形態例で示した乳房カップ用パッドは、デザイン性のある星形の凹凸 模様が付されているため、乳房カップ用パッドの美観を改良し、美しさを求める 女性心理に適合し、乳房カップ用パッドの本来の機能を維持しながら、美観を有 し、着用する楽しさを向上させるような乳房カップ用パッドを提供できる。

【００３８】 そして星形の凸模様部分がパッドの脇寄りに付されていることにより、それら が乳房の脇ないし下側に当接されるので、乳房のプッシュアップや前中心側への 寄せの機能が発揮され、バスト形状を美しい形状に整えることができる。また、 星形の凹模様部分は、乳房との間隙を作り、蒸れを緩和する機能も有する。

【００３９】 次に図４、図５に、図３に示した乳房カップ用パッドとは異なる凹凸模様を有 する本考案の乳房カップ用パッドのそれぞれ更に別の実施の形態を示す肌側から 見た平面図を示した。

【００４０】 図４の乳房カップ用パッドにおいては、凹凸模様が蝶の図案化された模様（凸 模様部５ａ、凹模様部５ｃ）であり、図５の乳房カップ用パッドにおいては、凹 凸模様がハート形模様（凸模様部６ａ、凹模様部６ｃ）である点を除いては、実 質的に図３に示した乳房カップ用パッドと同様であるので、重複説明を省略して いる。

【００４１】 これらの実施の形態例で示した乳房カップ用パッドは、デザイン性のある蝶の 図案化された模様やハート形模様などの凹凸模様が付されているため、乳房カッ プ用パッドの美観を改良し、美しさを求める女性心理に適合し、乳房カップ用パ ッドの本来の機能を維持しながら、美観を有し、着用する楽しさを向上させるよ うな乳房カップ用パッドを提供できる。

【００４２】 そして前述の凸模様部分がパッドの脇寄りに付されていることにより、それら が乳房の脇ないし下側に当接されるので、乳房のプッシュアップや前中心側への 寄せの機能が発揮され、バスト形状を美しい形状に整えることができる。また、 それぞれの凹模様部分は、乳房との間隙を作り、蒸れを緩和する機能も有する。

【００４３】 次に、図６に、乳房カップを有する本考案の衣類の一実施の形態例のブラジャ ーの部分背面図を示した。

【００４４】 図６に示したブラジャーは、乳房カップ本体１０、その脇に取り付けられたバ ック布１４、肩紐１５を有し、乳房カップ本体１０の裏側に本考案の乳房カップ 用パッドが着脱可能に出し入れできるパッド挿入部を有している。パッド挿入部 は挿入用パッド保持部片１１を有しており、挿入用パッド保持部片１１の下側の 縁１３が乳房カップ本体１０の円弧状の下辺部の一部に縫合されており、挿入用 パッド保持部片１１の上側の縁１２の部分は乳房カップ本体１０の上カップ部と 下カップ部の接ぎライン１６上に縫合されている。挿入用パッド保持部片１１の 脇側の縁１７と前中心側の縁１８は開放されていて、図示しているように、本考 案の乳房カップ用パッド１（ここでは図１で示したパッドを図示したが、これに 限定されるものではない。）が、この挿入用パッド保持部片１１と乳房カップ本 体１０との間に出し入れ可能に挿入されて使用される。

【００４５】 尚、図示していないが、必要に応じて、乳房カップ用パッド１の肌側面と反対 側の面に、乳房カップ本体部に固定するための面状ファスナーなどを設けておい て、乳房カップ用パッド１を挿入用パッド保持部片１１に挿入して使用中に、乳 房カップ用パッド１が挿入用パッド保持部片１１から脱落しないようにしてもよ い。

【００４６】 かかる乳房カップ用パッドが着脱可能に出し入れできるパッド挿入部を有する ブラジャーとすることにより、本考案のパッドを使用することにより、パッドの 実施の形態例で説明した、作用効果が発揮できると共に、デザイン性のある異な る模様を有するパッドを複数種類用意しておくことにより、気分や、好みに応じ て模様の異なるパッドを入れ替えて使用できるので、１つの衣類で、パッドを変 えて楽しむことができるし、飽きが生じにくく、経済的でもある。またパッドを をはずして洗濯することも容易にできるブラジャーを提供できる。

【００４７】 上記、実施の形態例では、ブラジャーを取り上げて説明したが、他の乳房カッ プを有する衣類、例えば、ロングラインブラジャー、ビスチエ、ボディスーツ、 オールインワン、ブラテディ、ブラキャミソールあるいはブラスリップなどのブ ラジャー部を有する下着類、その他、水着あるいはレオタードなどの各種の乳房 カップ部を有する衣類にも、同様に適用可能であり、同様の効果を達成すること ができる。

【００４８】 また、パッド挿入部の構造は、上記の図示した態様に限定されるものではなく 、例えば特開平８−１２７９０５号の図１１〜１２で説明されているようなポケ ット布の上縁も下縁も乳房カップ本体部に縫合されていて、ほぼ中央部で縦方向 にスリットが設けられ、当該スリットをパッドの入出口とする構造や、下カップ 部をポケット状にした構造等、パッドの着脱が可能な構造であれば、他の構造に してもよい。

【００４９】 次に、図７に、乳房カップを有する本考案の衣類の更に別の一実施の形態例の ブラジャーの背面図を示した。

【００５０】 図７に示したブラジャーは、前述した、乳房カップ用パッドに相当するパッド が乳房カップに組み込まれていて乳房カップを構成しているタイプであり、「乳 房カップ用パテッド」と称される乳房カップパッドが一体に組み込まれて乳房カ ップを形成しているブラジャーである。

【００５１】 図７に示したブラジャーは、乳房カップ用パテッド２０、土台布２１、その脇 に取り付けられたバック布１４、肩紐１５を有し、乳房カップ用パテッド２０の 脇側から下側にかけてパッドの脇寄りに、図２を用いて説明したと同様の、複数 個のハート形の凸模様２２が、各模様が互いに近接して形成されている。これら のハート形の各模様２１は、その部分がパテッドの表面より平均高さで２ｍｍほ ど肌側に突出した凸模様になっている。

【００５２】 本実施の形態例で示した乳房カップ用パッドは、デザイン性のある複数個のハ ート形の凸模様２２が、パッドの脇寄りに、各模様が互いに近接して形成されて いるので、乳房カップ用パテッドの美観を改良し、美しさを求める女性心理に適 合し、乳房カップ用パテッドの本来の乳房形状補整機能を維持しながら、美観を 有し、着用する楽しさを向上させるブラジャーを提供できる。

【００５３】 そして複数個のハート形の凸模様２２が、パテッドの脇寄りに、各模様が互い に近接して形成されているので、それらが凸模様の集合として、乳房の脇ないし 下側に当接されるので、乳房のプッシュアップや寄せの機能がより効果的に発揮 され易くされており、バスト形状をより美しい形状に整えることができるブラジ ャーを提供できる。

【００５４】 尚、パテッドに付された模様は、これのみに限定されるものではなく、例えば 、図１〜図５で説明した各種のデザイン性のある凹凸模様及び／または凸模様な ども適用しうる。

【００５５】 また、上記、実施の形態例では、ブラジャーを取り上げて説明したが、他の乳 房カップを有する衣類、例えば、ロングラインブラジャー、ビスチエ、ボディス ーツ、オールインワン、ブラテディ、ブラキャミソールあるいはブラスリップな どのブラジャー部を有する下着類、その他、水着あるいはレオタードなどの各種 の乳房カップ部を有する衣類にも同様に適用可能であり、同様の効果を達成する ことができる。

【００５６】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような 効果を奏する。

【００５７】 （１）本考案の乳房カップ用パッドは、肌側面側に、デザイン性のある凹凸模 様及び／または凸模様が少なくとも１個付された乳房カップ用パッドからなる。

【００５８】 従って、本考案の乳房カップ用パッドは、バストを前中心に寄せバストアップ を図ったり、バストを豊に見せる乳房カップ用パッドとしての機能が発揮される ことはもとより、本考案の乳房カップ用パッドは、デザイン性のある凹凸模様及 び／または凸模様が付されているため、乳房カップ用パッドの美観を改良し、美 しさを求める女性心理に適合し、乳房カップ用パッドの本来の補整機能を維持し ながら、更に美観を改良し、着用する楽しさを向上させ、購買意欲をそそる乳房 カップ用パッドを提供できる。

【００５９】 （２）本考案の前記（１）項に記載の乳房カップ用パッドにおいて、前記デザ イン性のある凹凸模様及び／または凸模様が、星型模様、蝶の模様、ハート形模 様、花柄模様、貝殻模様、鳥の模様から選ばれた凹凸模様及び／または凸模様で ある本考案の好ましい態様とする事により、これらの模様は、乳房カップ用パッ ドの美観を改良し、美しさを求める女性心理に適合しやすい比較的万人向けの模 様であり、乳房カップ用パッドの本来の補整機能を維持しながら、美観を有し、 着用する楽しさを向上させるような乳房カップ用パッドを提供できる。

【００６０】 （３）また、本考案の前記（１）項又は（２）項のいずれかに記載の乳房カッ プ用パッドにおいて、前記模様が凸模様である本考案の好ましい態様とすること により、凸模様はパッド表面より突出しているので、凸模様の部分が、乳房をプ ッシュアップする機能が発揮され好ましい。

【００６１】 （４）また、前記（１）項〜（３）項のいずれかに記載の本考案の乳房カップ において、前記模様がパッドの脇寄りに付されている本考案の好ましい態様とす ることにより、前記凹凸模様及び／または凸模様が乳房の脇ないし下側に当接さ れるので、乳房のプッシュアップや前中心側への寄せの機能が発揮され、バスト 形状を美しい形状に整えることができ好ましい。

【００６２】 （５）また、前記（１）〜（４）項のいずれかに記載の本考案の乳房カップに おいて、前記模様が、複数個の模様からなり、それらが近接している部分を有す る本考案の好ましい態様とすることにより、前記デザイン性のある凹凸模様及び ／または凸模様の複数個が近接している部分を有するので、複数の凹凸模様及び ／または凸模様の集合として、乳房のプッシュアップや寄せの機能がより効果的 に発揮され易くなり、好ましい。

【００６３】 （６）また、前記（１）〜（５）項のいずれかに記載の本考案の乳房カップに おいて、乳房カップ用パッドが、乳房カップ本体部に取り外し可能なパッドであ る本考案の好ましい態様とすることにより、デザイン性のある異なる模様を有す るパッドを複数種類用意しておくことにより、気分や、好みに応じて模様の異な るパッドを入れ替えて使用できるので、１つの衣類で、パッドを変えて楽しむこ とができるし、飽きが生じにくく、経済的でもある。パッドををはずして洗濯す ることも容易になる。

【００６４】 （７）また、乳房カップを有する衣類において、当該乳房カップを構成する乳 房カップ用パッドが、前記（１）〜（６）項のいずれかに記載の乳房カップ用パ ッドからなる本考案の乳房カップを有する衣類は、乳房カップ用パッドとして、 上述した本考案のパッドを使用することにより、前記（１）〜（６）項で説明し た機能を有する乳房カップを有する衣類が提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の乳房カップ用パッドの一実施の形態を
示す肌側から見た平面図。

【図２】本考案の乳房カップ用パッドの別の一実施の形
態を示す肌側から見た平面図。

【図３】本考案の乳房カップ用パッドの更に別の一実施
の形態を示す肌側から見た平面図。

【図４】本考案の乳房カップ用パッドの更に別の一実施
の形態を示す肌側から見た平面図。

【図５】本考案の乳房カップ用パッドの更に別の一実施
の形態を示す肌側から見た平面図。

【図６】乳房カップを有する本考案の衣類の一実施の形
態例のブラジャーの部分背面図。

【図７】乳房カップを有する本考案の衣類の更に別の一
実施の形態例のブラジャーの背面図。

【符号の説明】

１ 乳房カップ用パッド ２ａ、２ｂ 星形の凸模様 ２ｃ、２ｄ 凹模様部 ３ 縫合ライン ４ａ、……、４ｅ ハート形の凸模様 ５ａ 蝶の図案化された模様の凸模様部 ５ｃ 蝶の図案化された模様の凹模様部 ６ａ ハート形模様の凸模様部 ６ｃ ハート形模様の凹模様部 １０ 乳房カップ本体 １１ 挿入用パッド保持部片 １２ 挿入用パッド保持部片１１の上側の縁 １３ 挿入用パッド保持部片１１の下側の縁 １４ バック布 １５ 肩紐 １６ 上カップ部と下カップ部の接ぎライン １７ 挿入用パッド保持部片１１の脇側の縁 １８ 挿入用パッド保持部片１１の前中心側の縁 ２０ 乳房カップ用パテッド ２１ 土台布 ２２ ハート形の凸模様

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 高瀬 千春 京都府京都市南区吉祥院中島町29番地 株 式会社 ワコール内 (72)考案者 坂木 修二 京都府京都市南区吉祥院中島町29番地 株 式会社 ワコール内

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 肌側面側に、デザイン性のある凹凸模様
   及び／または凸模様が少なくとも１個付された乳房カッ
   プ用パッド。
2. 【請求項２】 デザイン性のある凹凸模様及び／または
   凸模様が、星型模様、蝶の模様、ハート形模様、花柄模
   様、貝殻模様、鳥の模様から選ばれた凹凸模様及び／ま
   たは凸模様である請求項１に記載の乳房カップ用パッ
   ド。
3. 【請求項３】 前記模様が凸模様である請求項１または
   ２のいずれかに記載の乳房カップ用パッド。
4. 【請求項４】 前記模様がパッドの脇寄りに付されてい
   る請求項１〜３のいずれかに記載の乳房カップ用パッ
   ド。
5. 【請求項５】 前記模様が、複数個の模様からなり、そ
   れらが近接している部分を有する請求項１〜４のいずれ
   かに記載の乳房カップ用パッド。
6. 【請求項６】 乳房カップ用パッドが、乳房カップ本体
   部に取り外し可能なパッドである請求項１〜５のいずれ
   かに記載の乳房カップ。
7. 【請求項７】 乳房カップを有する衣類であって、当該
   乳房カップを構成する乳房カップ用パッドが、前記請求
   項１〜６のいずれかに記載の乳房カップ用パッドからな
   る乳房カップを有する衣類。