JP3088397B2 - デジタルデータ記憶方法および該方法を用いたコンピュータシステム - Google Patents

デジタルデータ記憶方法および該方法を用いたコンピュータシステム

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルデータを
フロッピー(登録商標)ディスク装置などの記憶装置に
記憶するためのデジタルデータ記憶方法および該方法を
用いたコンピュータシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パーソナルコンピュータ等の情報
処理装置において、ユーザが作成したデジタルデータを
保存する場合、フロッピーディスクやハードディスク装
置などの記憶装置に記憶させて保存するのが通例であ
る。この場合、作成されたデジタルデータには1つのフ
ァイルネームが付与され、デジタルデータはファイルを
単位として保存されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、記憶装置に
記憶して保存するファイルには、作成時に用いた例えば
ワープロソフトなどのアプリケーションを識別するため
の拡張子が付与されており、この拡張子から、保存され
ているデジタルデータがどのアプリケーションで作成さ
れたものであるかを容易に知ることができる。したがっ
て、第三者であっても、アプリケーションが分かればフ
ロッピーディスクに記憶されたデジタルデータを読み出
すことが可能であり、セキュリティ上必ずしもデータが
保護されているとは言えないという問題があった。
【0004】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、記憶装置に記憶されたデジタルデータが第3者に
容易に読み出されることがなく、このデジタルデータを
有効に保護することができるデジタルデータ記憶方法お
よび該方法を用いたコンピュータシステムを提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決達成する
ため、この発明は以下の構成を有する。すなわち、この
発明にかかるデジタルデータ記憶方法は、デジタルデー
タをコンピュータに接続された記憶装置に記憶させるデ
ジタルデータ記憶方法において、(a)前記デジタルデ
ータからなるファイルを、ユーザにより設定された所定
の条件に基づき複数のファイルにユニークに分割するス
テップと、(b)前記分割された複数のファイルを複数
の記憶装置にユニークに分散させて記憶させるステップ
と、を含むことを特徴とする。ここで、例えば前記複数
のファイルをなす各ファイルを、少なくとも2以上の記
憶装置に重複させて記憶させるようにしてもよい。ま
た、記憶装置は、内蔵するタイプのものであっても、外
部に接続するタイプのものであってもよく、また、記憶
媒体がフロッピーディスクのように着脱可能なものであ
っても、ハードディスクのように着脱不能なものであっ
てもよい。
【0006】この発明にかかるコンピュータシステム
は、複数の記憶装置と、デジタルデータからなるファイ
ルを、ユーザにより設定された所定の条件に基づき複数
のファイルにユニークに分割し、分割されたこの複数の
ファイルを前記複数の記憶装置にユニークに分散させて
記憶させる分散記憶制御部と、を備えたことを特徴とす
る。ここで、前記分散記憶制御部は、例えば前記複数の
ファイルをなす各ファイルを、少なくとも2以上の記憶
装置に重複させて記憶させる。
【0007】上記のように、この発明は、パーソナルコ
ンピュータ等の外部(または内蔵)の記憶装置に、ユー
ザがファイルを保存する際、複数の記憶装置(記憶媒
体)にユニークに分散記憶させることによって、ユーザ
のデジタルデータを保護することを特徴とするものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明に
かかる実施の形態を説明する。 実施の形態1.図1に、この発明の実施の形態1にかか
るデジタルデータ記憶方法を用いたコンピュータシステ
ムの構成例を示す。同図に示すように、パーソナルコン
ピュータ1には記憶装置2,3,4が接続されている。
【0009】このうち記憶装置4はパーソナルコンピュ
ータ1に内蔵され、記憶装置2、3は外部に接続されて
いる。記憶装置2,3,4は、例えばフロッピーディス
ク装置のように、記憶媒体(フロッピーディスク)が着
脱可能な記憶装置であり、またハードディスク装置であ
ってもよい。パーソナルコンピュータ1の内部には、あ
らかじめユーザが作成したデジタルデータからなるファ
イルXを記憶装置2,3,4に記憶させて保存するため
の分散記憶制御部1aが設けられている。
【0010】以下、図2に示すフローチャートに沿っ
て、ファイルXを記憶装置2,3,4に保存する場合を
例として、この実施の形態1にかかるコンピュータシス
テムの動作を説明する。 ステップS1:分散記憶制御部1aは、ユーザが作成し
たファイルXを所定の条件に基づき複数のファイルX
1,X2,X3に分割する。ここで、この所定の条件
は、ファイルの分割方法を定めるものであり、このファ
イルを保存するに際してユーザにより設定される。
【0011】この所定の条件としては、ファイルの記憶
容量(データ容量)や記号化などがユニークに設定され
る。例えば所定の条件として、分割後の1ファイルの大
きさ(上限値)を示す記憶容量を設定した場合、分散記
憶制御部1aは、分割後のファイルの大きさが所定の条
件として設定されたファイルの大きさ以下となるよう
に、ファイル分割する。
【0012】ステップS2:次に、分散記憶制御部1a
は、分割された複数のファイルX1,X2,X3を複数
の記憶装置2,3,4に分散させて記憶させる。具体的
には、例えば記憶装置2にファイルX1を記憶させ、記
憶装置3にファイルX2を記憶させ、記憶装置4にファ
イルX3を記憶させる。以上により、ファイルXが記憶
装置2,3,4に分散されて記憶される。
【0013】次に、記憶装置2,3,4に記憶されたフ
ァイルXを読み出す場合、分散記憶制御部1aは、記憶
装置2,3,4からファイルX1,X2,X3をそれぞ
れ読み出し、これらファイルX1,X2,X3を結合さ
せてファイルXを復元する。
【0014】ここで、ファイルX1,X2,X3からフ
ァイルXを復元する場合、分割時と同様の順序でファイ
ルX1,X2,X3を結合しないと、ファイルXが正し
く復元されない。そこで、この実施の形態1では、ファ
イルを分割する際に、各ファイルの順序に応じたユニー
クなキャラクタを分割されたファイルに付与する。
【0015】例えば、元のファイルXのファイルネーム
を「mainfile.txt」とした場合、分割後のファイルX
1,X2,X3のファイルネームとして、それぞれ「ma
infile/A.txt」、「mainfile/B.txt」、「mainfile/C.t
xt」のように、分割順を表す「/A,/B,/C」などのキャラ
クタを付与する。この例の場合、分割順を表すアルファ
ベット順に従ってファイルX1,X2、X3を順に結合
してファイルXを復元する。
【0016】この実施の形態1によれば、記憶されたデ
ジタルデータのファイルXを読み出す場合、外部の記憶
装置2,3,4に分散されたファイルX1,ファイルX
2,ファイルX3が全て揃わない限り、ファイルXを復
元することができない。したがって、例えば一部の記憶
装置2が盗難に遭ったとしても、第三者はこの記憶装置
2に記憶されたファイルX1のみからは元のファイルX
を復元することはできず、従ってこのファイルXが保護
される。
【0017】実施の形態2.次に、この発明にかかる実
施の形態2を説明する。上述の実施の形態1では、ファ
イルX1,X2,X3をそれぞれ記憶装置2、3、4に
分散させて記憶するものとしたが、ファイルが分散され
た全ての記憶装置が揃わないと、ユーザでさえ元のファ
イルを復元することができない。この実施の形態2で
は、分割後のファイルX1,X2,X3を、少なくとも
2以上の記憶装置に重複させて記憶し、ファイルを分割
する際に冗長性を持たせるように構成される。これによ
り、ユーザは、記憶装置2,3,4の内、2つ以上の外
部記憶装置があればファイルXの復元が可能となる。
【0018】具体的には、例えば記憶装置2にファイル
X1およびX2を記憶させ、記憶装置3にファイルX2
およびX3を記憶させ、記憶装置4にファイルX3およ
びX1を記憶させる。すなわち、各記憶装置には複数の
ファイルが記憶されるが、1台の記憶装置に記憶された
ファイルのみからはファイルXが復元できないようにフ
ァイルが分散される。
【0019】したがって、この実施の形態2によれば、
例えば記憶装置2が盗難に遭ったとしても、この記憶装
置2にはファイルX3は記憶されていないので、第三者
はファイルXを復元することはできず、従ってこのファ
イルXが保護される。この場合、盗難に遭ったユーザ
は、残りの記憶装置3,4に記憶されたファイルからフ
ァイルXを復元することが可能である。すなわち、この
実施の形態2によれば、ファイルXの安全性が確保され
ると共に、ユーザによるファイルXの復元が可能とな
り、ファイルXの喪失を回避できる。
【0020】上述した各実施の形態では、記憶装置2,
3,4としてフロッピーディスク装置やハードディスク
装置を想定したが、これに限ることなく、半導体メモリ
などの他の記憶装置であってもよい。また、ファイルネ
ームに分割順序を表すアルファベットを付与するものと
したが、数字でもよく、あるいはこの分割順序を暗号化
(符号化)して分割後のファイルネームを生成するもの
としてもよい。
【0021】また、上述の各実施の形態では、ファイル
Xを記憶装置2,3,4に分散させて記憶するものとし
たが、例えば記憶装置4がコンピュータ1から取り外す
ことができず、この記憶装置4自体が盗難に遭うことが
ない場合、盗難の対象となり得る例えばフロッピーディ
スク等の取り外し可能な媒体を含む記憶装置2,3にフ
ァイルXを記憶させるときにのみ、このファイルXを分
散記憶させるものとしてもよい。この場合、分散記憶時
に記憶装置2,3を指定し、当該媒体のみを厳重に管理
することで、容易にユーザのデジタルデータを保護し、
安全性を高めることが可能となる。
【0022】また、上述の各実施の形態では、ファイル
XをファイルX1,X2,X3に分割して分散記憶する
ものとしたが、ファイルの分割方法や分散方法をユニー
クに設定し、これら分割方法や分散方法に応じて上述の
所定の条件を適切に定義すればよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、以下の効果を得ることができる。すなわち、請求項
1および請求項3に記載された発明によれば、ユーザが
作成したファイルを保存する際に、複数の記憶装置にユ
ーザがユニークに分散記憶させるようにしたので、記憶
されたデジタルデータが第3者に容易に読み出されるこ
とがなく、このデジタルデータを有効に保護することが
できる。
【0024】また、請求項2および請求項4に記載され
た発明によれば、分割された複数のファイルをなす各フ
ァイルを、少なくとも2以上の記憶装置に重複させて記
憶させるようにしたので、上記請求項1および2により
得られる効果に加えて、元のファイルの喪失を回避する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態にかかるデジタルデー
タ記憶方法を用いたコンピュータシステムの概略構成図
である。
【図2】 この発明の実施の形態にかかるコンピュータ
システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】 1…コンピュータ、1a…分散記憶制御部、2,3,4
…記憶装置、X,X1,X2,X3…ファイル、S1,
S2…ステップ。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタルデータをコンピュータに接続さ
    れた記憶装置に記憶させるデジタルデータ記憶方法にお
    いて、 (a)前記デジタルデータからなるファイルを、ユーザ
    により設定された所定の条件に基づき複数のファイルに
    ユニークに分割するステップと、 (b)前記分割された複数のファイルを複数の記憶装置
    ユニークに分散させて記憶させるステップと、 を含むことを特徴とするデジタルデータ記憶方法。
  2. 【請求項2】 前記複数のファイルをなす各ファイル
    を、少なくとも2以上の記憶装置に重複させて記憶させ
    ることを特徴とする請求項1に記載されたデジタルデー
    タ記憶方法。
  3. 【請求項3】 複数の記憶装置と、 デジタルデータからなるファイルを、ユーザにより設定
    された所定の条件に基づき複数のファイルにユニークに
    分割し、分割されたこの複数のファイルを前記複数の記
    憶装置にユニークに分散させて記憶させる分散記憶制御
    部と、 を備えたことを特徴とするコンピュータシステム。
  4. 【請求項4】 前記分散記憶制御部は、前記複数のファ
    イルをなす各ファイルを、少なくとも2以上の記憶装置
    に重複させて記憶させることを特徴とする請求項3に記
    載されたコンピュータシステム。
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