JP3088217U - 宝石カット確認器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に宝石のカット状態を確認判定すること
ができる宝石カット確認器具を提供する。 【解決手段】 この宝石カット確認器具は、上部の開口
部に凸レンズ３０を設けた半透明又は透明の筒状の本体
部１０と、本体部１０の下部に取り外し可能に接続さ
れ、カット状態の確認を行う宝石を収納するための底部
キャップ４０とで構成され、底部キャップ４０は、宝石
を載せる載置部４５と、載置部を密閉する透明ガラス５
１を嵌めたカバー５０とで構成され、本体部１０内には
所定の色のフィルム材６０が配される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ダイヤ等の宝石のカット状態を確認判定するための宝石カット確認 器具に関し、特に、宝石を拡大して効果的にカット状態の確認判定ができると共 に、宝石の保管や宝石の陳列に用いることができる宝石カット確認器具に関する 。

【０００２】

【従来の技術】

従来、宝石のカット状態を確認判定するには、宝石を一粒ずつ取り出して直接 ルーペで拡大して判定する方法がとられている。

【０００３】 また、宝石を指輪やネックレス等としてでなく粒の状態のまま所有し保管する 場合、所有者がそれぞれに保管用具に入れて保管している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述したように従来においては、宝石を一粒ずつルーペで拡大する確認判定方 法では、宝石のカットに精通した専門家であれば容易に確認判定することができ るが、一般の所有者が簡単にカット状態を確認判定することが難しいという問題 があった。

【０００５】 また、指輪やネックレスとしてではなく、粒の状態のまま宝石を保管するのは 宝石自体が小さいものであるため取り扱いが面倒であり、かつ個々の宝石の識別 も簡単には行えないという問題があった。

【０００６】 本考案の目的は、上記従来の欠点を解決するため、専門家でない一般の宝石の 所有者も簡単に宝石のカット状態を確認判定することができる宝石カット確認器 具を提供することにある。

【０００７】 また、本考案の他の目的は、宝石の保管が容易に行え、かつ個々の宝石を確認 して楽しむことができる宝石カット確認器具を提供することにある。

【０００８】 さらに本考案の他の目的は、宝石の販売店において宝石を収納して陳列するこ とにより、購買者に対する高い宣伝効果が得られる宝石カット確認器具を提供す ることにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため本考案の宝石カット確認器具は、上部の開口部に凸 レンズを設けた半透明又は透明の筒状の本体部と、前記本体部の下部に取り外し 可能に接続され、カット状態の確認を行う宝石を収納するための底部キャップと で構成され、前記底部キャップは、前記宝石を載せる載置部と、該載置部を密閉 する透明ガラスを嵌めたカバーとで構成されることを特徴とする。

【００１０】 請求項２の本考案の宝石カット確認器具は、前記本体部の内周面に、複数の色 で色分けされ又は単色のフィルム材を取り外し可能に配したことを特徴とする。

【００１１】 請求項３の本考案の宝石カット確認器具は、前記本体部と前記底部キャップ部 の少なくとも一方に、所定の色を付けたことを特徴とする。

【００１２】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本考案の 好適な実施の形態による宝石カット確認器具の外観斜視図を図１に、その分解斜 視図を図２に、その縦断面図を図３に示す。

【００１３】 図において、本実施の形態による宝石カット確認器具は、半透明又は透明のプ ラスチック等により形成された筒状の本体部１０と、本体部１０上部の開口部に 取り付けられ、内部に収納した宝石を覗いて見るための目当て部２０と、カット 状態の確認を行う宝石を収納するための底部キャップ部４０とで構成される。

【００１４】 上記本体部１０と目当て部２０の間には、宝石を拡大するための凸レンズ３０ が設けられている。目当て部２０には、覗くための開口部２１と、器具をぶら下 げるための紐や鎖を連結する孔を有する連結部２２が形成されている。目当て部 ２０も、半透明又は透明のプラスチック等により形成されている。

【００１５】 本体部１０内には、図４に示すように、所定の色（赤や青等の白黒以外の色） の透明又は半透明のフィルム材６０が丸めた状態で取り外し可能に配されている 。

【００１６】 底部キャップ部４０は、本体部１０の下部に取り外し可能に嵌めて取り付けら れ、本体部１０下部の開口部に挿入して嵌る挿入部４１と、宝石を載せる載置部 ４５と、この載置部４５を上部から密閉する透明ガラス５１を嵌めたカバー５０ とで構成される。

【００１７】 載置部４５の中心には、載せた宝石を位置決めするための窪み部４６が設けて あり、宝石が不要に動かないようになっている。

【００１８】 カバー５０は、載置部４５を覆う状態で取り外し可能に被せられる。底部キャ ップ部４０の載置部４５にカバー５０を被せた状態では、図３に示すように、載 置部４５とカバー５０の透明ガラス５１との間に密閉空間７０が形成され、内部 に収納した宝石がこの密閉空間７０内で挟まれることにより、動かないように安 定した状態で保持される。

【００１９】 次いで、上記説明した本実施の形態による宝石カット確認器具の使用方法につ いて図を参照して説明する。

【００２０】 ダイヤ等の宝石１００のカット状態を確認判定する場合、まず、底部キャップ 部４０を本体部１０から外して、さらに底部キャップ部４０からカバー５０を外 す。そして、カット状態を確認する宝石１００を底部キャップ部４０の載置部４ ５上に載せる。その際、中心の窪み部４６を利用して宝石１００を中央に位置決 めする。

【００２１】 その状態で、載置部４５にカバー５０を被せて取り付ける。これにより、宝石 １００は、図３に示すように、載置部４５とカバー５０の透明ガラス５１との間 の密閉空間７０内に挟まれて安定して保持される。

【００２２】 そして、上記のように宝石１００を収納した底部キャップ部４０を本体部１０ に嵌めて取り付け、目当て部２０の開口部２１から覗いて確認する。

【００２３】 目当て部２０から内部を覗いた状態を図５に示す。本実施の形態の宝石カット 確認器具では、内部に収納された宝石１００が凸レンズ３０によって拡大される と共に、透明又は半透明の本体部１０内に所定の色のフィルム材６０を配したこ とにより、外部から本体部１０内に入った光がフィルム材６０の色となって拡大 された宝石１００に当たるため、カット状態によって色の濃い部分と薄い部分が 現れる。例えば、図５では、色の濃い部分を斜線付きで示している。すなわち、 フィルム材６０の色の濃淡によって宝石１００のカット状態が浮き上がって見え るのである。

【００２４】 上記のように、凸レンズ３０によって拡大された宝石１００のカット状態がフ ィルム材６０の色による綺麗な濃淡となって現れて見えるため、宝石１００のカ ット状態の確認判定が極めて容易となり、カットの判定に経験を持たない者でも カット状態の確認判定ができるようになる。また、宝石１００のカット状態が綺 麗な色の濃淡となって現れるため、見る楽しみがある。

【００２５】 また、上記のように、宝石１００が載置部４５とカバー５０の透明ガラス５１ との間の密閉空間７０内に挟まれて動かないように安定するので、机上等に置い た状態で見る必要がなく、宝石カット確認器具を持ち上げた状態で自由にカット 状態の確認が行える。

【００２６】 また、本実施の形態の宝石カット確認器具では、宝石１００を動かないように 密閉空間７０内に保持するので、宝石１００の所有者が宝石の保管用に用いるこ とができる。このように、宝石１００の保管に用いれば、粒の小さな宝石を保管 する煩わしさがなくなり、かつ内部に収納した宝石１００のカット状態及び種別 をいつでも容易に確認することができるようになる。また、いつでも宝石を覗い て見る楽しみが増える。

【００２７】 さらに、宝石の販売においては、宝石１００を本実施の形態の宝石カット確認 器具に収納した状態で陳列し又は購買者に見せれば、購買者に対する宝石の宣伝 効果が増大する。

【００２８】 なお、本考案は上述した実施の形態に限定されるものではなく、その技術思想 の範囲内において様々に変形して実施することができる。

【００２９】 上記実施の形態では、本体部１０内に色付きのフィルム材６０を配した構成を 示したが、本体部１０又は底部キャップ部４０の少なくとも一方に色を付けるよ うにすれば、必ずしもフィルム材６０を配する必要がない。

【００３０】 また、上記実施の形態では、フィルム材６０を単色とした例を示したが、図６ に示すように、複数種の色によって色分けしたフィルム材６０ａを本体部１０内 に配するようにしてもよい。この場合、複数種の色による光の濃淡でカット状態 が浮き上がるため、カット状態がより鮮やかに彩られて現れ、見て楽しむという 要素が拡大する。

【００３１】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の宝石カット確認器具によれば、専門家は勿論と して一般の宝石の所有者も簡単に宝石のカット状態を確認判定することができる という優れた効果が得られる。

【００３２】 また、宝石１００が載置部とカバーの透明ガラスとの間の密閉空間内に挟まれ て動かないように安定するので、机上等に置いた状態で見る必要がなく、宝石カ ット確認器具を持ち上げた状態で自由にカット状態の確認が行える。

【００３３】 また、宝石の保管が容易に行え、かついつでも個々の宝石を確認して楽しむこ とができる。

【００３４】 さらに、宝石の販売店において宝石を収納して陳列し又は購買者に見せること により、購買者に対する高い宣伝効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の好適な実施の形態による宝石カット
確認器具の外観斜視図である。

【図２】 本考案の好適な実施の形態による宝石カット
確認器具の分解斜視図である。

【図３】 本考案の好適な実施の形態による宝石カット
確認器具の縦断面図である。

【図４】 本考案の好適な実施の形態による宝石カット
確認器具の本体部とフィルム材を示す斜視図である。

【図５】 本考案の好適な実施の形態による宝石カット
確認器具によって宝石を覗いた状態を示す図である。

【図６】 宝石カット確認器具に用いるフィルム材の他
の例を示す図である。

【符号の説明】

１０ 本体部 ２０ 目当て部 ３０ 凸レンズ ４０ 底部キャップ部 ４５ 載置部 ５０ カバー ５１ 透明ガラス ６０、６０ａ フィルム材 ７０ 密閉空間 １００ 宝石

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部の開口部に凸レンズを設けた半透明
   又は透明の筒状の本体部と、前記本体部の下部に取り外
   し可能に接続され、カット状態の確認を行う宝石を収納
   するための底部キャップとで構成され、 前記底部キャップは、前記宝石を載せる載置部と、該載
   置部を密閉する透明ガラスを嵌めたカバーとで構成され
   ることを特徴とする宝石カット確認器具。
2. 【請求項２】 前記本体部の内周面に、複数の色で色分
   けされ又は単色のフィルム材を取り外し可能に配したこ
   とを特徴とする請求項１に記載の宝石カット確認器具。
3. 【請求項３】 前記本体部と前記底部キャップ部の少な
   くとも一方に、所定の色を付けたことを特徴とする請求
   項１に記載の宝石カット確認器具。