JP3087716U - 教習用かなカードの組み合わせ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 濁音・半濁音のかなカードを作製しないで清
音の文字を濁音・半濁音の文字に変えることのできる教
習用かなカードの組み合わせ構造を提供する。 【解決手段】 裏面にマグネット板を貼着した基材の表
面に十字線を印刷し、該十字線によって区分された各区
画部に跨がってかな文字中の一文字を筆順別に色分けし
て施したかなカードと、基材の表面に縦横複数本の切り
取りミシン目を等間隔に施して形成した多数の小区画片
に濁点と半濁点のいずれかを印刷し、小区画片の裏面に
マグネット小片を貼着した濁点・半濁点カードＢからな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、清音のかな文字カードに濁点・半濁点カードを組み合わせてなる教 習用かなカードの組み合わせ構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

正方形カードの表面に形成した十字線を基準として、一つのかな文字を筆順別 に色分けして印刷した教習用かなカードは公知である（登録実用新案第３０６９ ２４５号参照）。この従来技術は本考案者が開発したもので、教師はカードを黒 板に貼り付け、児童はこのカードを見ることでかな文字の字形や筆順・語彙を習 得するというものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来技術は、手書きによるカードと異なり教師の労力を軽減し且つ筆順が 色別となっているので児童のかな文字習得を容易にする利点を有するが、かな文 字は清音だけでなく濁音・半濁音のものもあるため、濁音・半濁音の文字も一枚 のカードとして作製しなければならず、濁音文字の「が行」「ざ行」「だ行」「 ば行」と半濁音文字の「ぱ行」の夫々について清音文字とは別にカードの印刷を する必要があり印刷コストがかゝるという問題と、濁音文字を使用するつど清音 文字のカードと取り替えなければならない不便があった。

【０００４】 本考案はこのような従来技術の問題点を解消するために、濁音文字のカードを 作製する手数がかゝらず、それゆえその分の印刷コストを抑えることができ、取 り扱いが簡単で児童も興味をもって学習することのできる教習用かなカードの組 み合わせ構造を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そのために本考案は、裏面にマグネット板１４を貼着した正方形基材１０の表 面に十字線１１を印刷し、該十字線１１によって区分された各区画部１２に跨が ってかな文字１３中の一文字を筆順別に色分けして施したかなカードＡと、 正方形基材３０の表面に縦横複数本の切り取りミシン目３１を等間隔に施して 多数の小区画片３２を形成し、各小区画片３２に濁点３３と半濁点３４のいずれ かを印刷するとともに小区画片３２の裏面にマグネット小片３５を貼着した濁点 ・半濁点カードＢからなり、マグネット板１４により黒板２０に貼着した前記か なカードＡの右肩に、濁点・半濁点カードＢの小区画片３２を切り離して貼着し かなカードＡの清音文字を濁音・半濁音文字に変えることを主旨としている。

【０００６】

【考案の実施の形態】

実施形態を図面に基づき説明すると、図１（ａ）に示すかなカードＡは、一辺 が１８センチの正方形基材１０に十字線１１を印刷し、この十字線１１によって 表面を４つの区画部１２に区分するとともに各区画部１２にかな文字１３を筆順 別に色分けして印刷したもので、かな文字１３は「あ」から「ん」までの平仮名 若しくは片仮名中の一文字が、区画部１２に跨がって施されている。

【０００７】 図示の「は」と印刷したかな文字１３は、筆順の第一番目となる線ａを赤系の インキで印刷し、第二番目の線ｂを青色系のインキで、第三番目の線ｃを緑色系 のインキで構成している。線ａは左側の上下区画部１２に跨がり、線ｂは上部の 左右区画部１２に跨がり、線ｃは右側上下の区画部１２と左側下部の区画部１２ に跨がっている。このように十字線１１を基準とすることによりかな文字１３が バランスよく基材１０の表面に配置され、且つ色別の筆順によって児童は平仮名 又は片仮名の正しい書き方を習得できる。このかなカードＡは、（ｂ）図のよう に基材１０の裏面にマグネット板１４を貼着しているので、マグネットを吸着で きる黒板２０の任意位置に容易に貼り付けできる。

【０００８】 図２（ａ）に示す濁点・半濁点カードＢは、前記かなカードＡと一辺の長さを 同じとした正方形基材３０の表面に縦横複数本（図では三本）の切り取りミシン 目３１を等間隔に施して多数の小区画片３２（縦横各４個のため計１６個）を形 成し、各小区画片３２に、濁点３３と半濁点３４のいずれかを印刷したもので、 濁点・半濁点３３・３４は、好ましくは小区画片３２の左下部寄りとする。

【０００９】 カードＢはカードＡと一辺が同じ長さの１８センチであるから、三本の切り取 りミシン目３１で仕切られた小区画片３２の一辺は夫々４．５センチの正方形で あり、その中に図では濁点３３が１０個、半濁点３４が６個施されている。濁点 を使う濁音文字が、半濁点を使う半濁音文字よりもはるかに数が多いため半濁点 ３４よりも濁点３３を数多く印刷することがベターではあるが、個数については 図示のものに限定する必要はなく、また濁点・半濁点３３・３４の各々を別のカ ードに印刷するようにしてもよい。

【００１０】 濁点・半濁点カードＢの小区画片３２の裏面には、（ｂ）図に示すようにマグ ネット小片３５を貼着できるようにしてあり、切り取りミシン目３１より切り離 したときに各小区画片３２は、前記かなカードＡ同様マグネットを吸着できる黒 板（白板）に貼り付けできる。

【００１１】 濁点・半濁点を、清音かな文字の右肩に付けると濁音かな文字に変わるので、 （ｃ）図のように、黒板２０に貼り付けたかなカードＡである「は」の表面右肩 に、カードＢの切り取りミシン目３１に沿って濁点３３の小区画片３２を切り離 して貼り付けると、「ば」の文字に変わる。かなカードＡの基材１０は普通紙等 で作製したものでよく、したがってカードＢはカードＡの表面からでも黒板２０ に容易に吸着され、同様にしてカードＢから半濁点３４の小区画片３２を切り取 りミシン目３１に沿って切り離し、「は」のカードに貼り付けると「ぱ」の文字 に変わる。濁点・半濁点３３・３４を小区画片３２の左下部寄りに施すと、図示 の「は」のような場合、小区画片３２の右上端をカードＡの基材１０の右上端に 合わせることにより濁音・半濁点３３・３４を定位置に付着できる。なおカード Ｂの基材３０は、カードＡの基材１０と同色とすることによりカードＡに貼り付 けたときに目立たなくできること勿論である。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、かなカードに濁点・半濁点カードを組み合わせたものであるから、 清音のかな文字カードとは別の濁音・半濁音のかな文字カードを作製する必要が なく、したがってその分の印刷コスト、資材を節することができる。上記濁点・ 半濁点カードは、かなカードと同じ大きさのものを１枚乃至数枚容易するだけで 濁音・半濁音のかな文字に対応できるため、数多くのかなカードを所持・保管す る必要がなく、また現場でも濁音・半濁音のかなカードを取り扱う手間が省け、 その分教師の労力負担が軽減される利点もある。

【００１３】 あらかじめ作製されたかなカードと異なり黒板に貼り付けた清音文字のかなカ ードに濁点・半濁点のカードを貼り付ける操作をするので、児童の興趣感を刺激 して学習意欲の向上を図ることができる。

【００１４】 は行の場合、濁点の小区画片と半濁点の小区画片を取り替えるだけで「ば」と 「ぱ」の差が明確になるので強く印象づけられ、その分鮮明に記憶されるという 副次的効果も期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案におけるかなカードを示し、（ａ）は正面
図、（ｂ）は黒板に取り付けた側面図である。

【図２】本案における濁点・半濁点カードを示し、
（ａ）は正面図、（ｂ）は小区画片の背面図、（ｃ）は
かなカードに貼り付けた正面図である。

【符号の説明】

Ａ かなカード １０ 基材 １１ 十字線 １２ 区画部 １３ かな文字 １４ マグネット板 ２０ 黒板 Ｂ 濁点・半濁点カード ３０ 基材 ３１ 切り取りミシン目 ３２ 小区画片 ３３ 濁点 ３４ 半濁点 ３５ マグネット小片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 裏面にマグネット板を貼着した正方形基
   材の表面に十字線を印刷し、該十字線によって区分され
   た各区画部に跨がってかな文字中の一文字を筆順別に色
   分けして施したかなカードと、 正方形基材の表面に縦横複数本の切り取りミシン目を等
   間隔に施して多数の小区画片を形成し、各小区画片に濁
   点と半濁点のいずれかを印刷するとともに小区画片の裏
   面にマグネット小片を貼着した濁点・半濁点カードから
   なり、 マグネット板により黒板に貼着した前記かなカードの右
   肩に、濁点・半濁点カードの小区画片を切り離して貼着
   し、かなカードの清音文字を濁音・半濁音文字に変える
   ことを特徴とする教習用かなカードの組み合わせ構造。