JP3086952U - 棒ウキ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】単純な構造で竿アワセ水切り時の棒ウキへの繰
り返しショックに対する棒ウキの耐久性能を向上し、構
成各部品組合せを選択しての取換え組立によって浮力変
更ができる棒ウキを形成する。 【解決手段】本考案は、合成ゴム等の部品であり自在曲
げ可能な２以上複数の略錐台形連結片Ａ１や略糸巻形連
結片Ａ２の部分で、竿アワセ水切り時の棒ウキへの繰り
返しショックを吸収できるようにし、所要体積のウキ浮
体２単一体の取換え組立、または、所要体積のウキ浮体
２複数を略糸巻形連結片Ａ２で連結した集合体の取換え
組立によって浮力変更できる棒ウキとした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ウキ釣りにおける棒ウキに係るものであり、詳しくは棒ウキの組立 による浮力変更に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の棒ウキの多くは、視認体であるウキトップ（通称：トップ）とウキ浮力 を決定付けるウキ浮体（通称：ボディー）と水切体であるウキ足（通称：アシ） が固定されて一体となっているか、ゴムや金属バネ等の連結片でウキトップとウ キ浮体を連結固定して柔軟に折れ曲る棒ウキは、ウキトップ破損防止を目的とし た物であり、分解組立を目的とした物ではない。また、分解組立方式浮力可変棒 ウキである実開昭５５−１７０９８２号は、竿アワセ水切り時の棒ウキへの繰り 返しショックによる棒ウキの耐久性能低下が懸念され、伸縮方式浮力可変棒ウキ である実開平０３−８３０７５号も、構造の複雑化による耐久性が懸念される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

単純な構造で竿アワセ水切り時の棒ウキへの繰り返しショックに対する棒ウキ の耐久性能を向上し、構成各部品組合せを選択しての取換え組立によって浮力変 更ができる棒ウキを形成する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、合成ゴム等の部品であり自在曲げ可能な２以上複数の略錐台形連結 片や略糸巻形連結片の部分で、竿アワセ水切り時の棒ウキへの繰り返しショック を吸収できるようにし、所要体積のウキ浮体単一体の取換え組立、または、所要 体積のウキ浮体複数を略糸巻形連結片で連結した集合体の取換え組立によって浮 力変更できる棒ウキとした。

【０００５】

【考案の実施の形態】 以下添付図面に従って本考案の実施例を説明する。図１〜図３において、本考 案構成部品の視認体であるウキトップ１、１１の視認部と、ウキ浮力を決定付け るウキ浮体２の胴部と、水切体であるウキ足３、３３の水切部および道糸への装 着用である糸通しＣは、従来棒ウキの材質、構造、形状、機能等と同一であり、 特にはウキトップ１１とウキ足３３の端部に固着または一体成形された略錐台形 差込片Ｂ１とウキ浮体２の両端部に固着または一体成形された略直棒形差込片Ｂ ２は、合成樹脂または金属等である。さらに、略錐台形差込片Ｂ１と略直棒形差 込片Ｂ２の先端部に設けられる脱落防止突起Ｂは、一体成形または金属リング等 の嵌め込み等で良く、略錐台形差込片Ｂ１と略直棒形差込片Ｂ２の先端部全周に 設ける事が好ましいが、複数個の突起を先端部周囲に配置しても良い。さらに、 前記脱落防止突起Ｂの機能を満足する変異形として、有頭ピン形片の一体成形ま たは固着したものでも良い。

【０００６】 ウキトップ１とウキ足３に固着するための穴を尖頭部に設けた略錐台形連結片 Ａ１または単独で所要の構成部品同士の連結に供される略糸巻形連結片Ａ２は合 成ゴム等であり、略錐台形差込片Ｂ１または略直棒形差込片Ｂ２が連結される収 容部分は、材質である合成ゴム等の伸縮を考慮して適度に中空である事が好まし い。そして、前記脱落防止突起Ｂの機能を満足する変異形の有頭ピン形片の場合 は、有頭ピン形片頭部の収容室を設けて、その収容室と連通する有頭ピン形片軸 部の保持を兼ねた差込穴を略錐台形連結片Ａ１と略糸巻形連結片Ａ２の連結端に 設ける事が好ましく、ホックボタンの留め方に類似する連結である。

【０００７】 略錐台形差込片Ｂ１や略直棒形差込片Ｂ２は、合成ゴム等の伸び特性を利用し て略錐台形連結片Ａ１や略糸巻形連結片Ａ２に挿入連結されて脱落防止突起Ｂの 部分で適度に軽い膨らみが生じて合成ゴム等の縮み特性で締りが良く、竿アワセ 時の脱落防止に有効である。一般的に多くのウキ浮体の横断面形状は円形である が、略錐台形連結片Ａ１または略糸巻形連結片Ａ２および略錐台形差込片Ｂ１と 略直棒形差込片Ｂ２の横断面形状は、ウキ浮体２胴端部付近の横断面の任意形状 に準じて対応したものである事が好ましい。

【０００８】 図１において本考案は、ウキトップ１、１１とウキ足３、３３の組合せ４通り において、所要体積のウキ浮体２単一体の取換え組立か、所要体積のウキ浮体２ 複数を略糸巻形連結片Ａ２で連結した集合体の取換え組立で、浮力変更ができる 棒ウキである。図２は、ウキトップ１とウキ足３の略錐台形連結片Ａ１を用いて 所要体積のウキ浮体２単一体の取換え組立によって浮力変更ができる棒ウキの組 立例であり、図３は、ウキトップ１１とウキ足３３と略糸巻形連結片Ａ２を用い て所要体積のウキ浮体２複数による集合体の取換え組立によって浮力変更ができ る棒ウキの組立例である。図２と図３の例から、本考案は２以上複数の略錐台形 連結片Ａ１や略糸巻形連結片Ａ２の部分で自在曲げ可能であり、竿アワセ水切り 時の棒ウキへの繰り返しショックを容易に吸収できる棒ウキである。

【０００９】 本考案においては、本考案の取換え組立の構造はそのままで、ウキトップ１、 １１やウキ浮体２およびウキ足３、３３の形状等デザインを様々に変えて自然条 件や対象魚種等に適合させた多数種の中から数セットを準備して、それらを組合 せて多様に対応できる棒ウキを形成する事が可能であり、図４はウキ浮体２の変 異形であるウキ浮体２２を用いて、本考案が有する多様な組合せの一例を示した ものである。

【００１０】

【考案の効果】

従来釣り人は釣り場の自然条件に対応するため、ウキの浮力を示すウキ号数別 に棒ウキ複数本を最長棒ウキ長さに合わせたウキケースに収納して携帯しており 、各々の棒ウキにおいてウキトップとウキ足は重複している。そして、一般的に アタリ（魚信）を見るウキトップの形状等デザインが統一されている事より、そ れぞれ異ってバラバラである事が多い。しかし本考案は、複数本のウキ浮体の中 から任意の数の組合せ、取換え組立ができ、ウキトップとウキ足を兼用できるの で経済的であり、ウキトップの視認性が変らない事は、アタリ（魚信）の読みに 集中できて竿アワセが違和感なく容易である。（通常、対象魚の本命狙いが釣り の途中で変る場合は、ウキトップの種類を変える事も必要であるが、本命狙いの ままエサの沈降速度を変えて対象魚の食いを良くする場合は、オモリの変更に伴 う棒ウキ変更によるウキトップの種類変更は無い方が良い。）

【００１１】 対象魚の数が多く数十本の棒ウキを必要とする釣り人の場合は、本考案の取換 え組立の構造はそのままで、ウキトップ、ウキ浮体、浮き足の形状等デザインを 変えたもの数セットを準備して、それらを組合せる事で多くの対象魚に対応でき る棒ウキを組立る事ができて経済的であり、略糸巻形連結片によって多数のウキ 浮体を連結したものは、長大棒ウキを形成して本考案の幅広い対応性の効果を示 すものである。

【００１２】 また、本考案は分解する事で、従来棒ウキ長さのおよそ１／３長さにできるの で、タックルボックス等に収納でき、前記の最長棒ウキ長さに合わせたウキケー スは不要になるか、ウキケースを短くコンパクトにできて、経済的労力的軽減と なる。

【００１３】 さらに、竿アワセ時の本考案の動きは、ウキ浮体とウキ足を連結する略錐台形 連結片や略糸巻形連結片のクビレ部の柔軟な折れ曲りによって最初にウキ足が水 を切って大きく動き、本考案はくの字に折れ曲って、ウキトップとウキ浮体はＵ 字形の軌跡でウキ足の動きに追従する。よって、ウキ浮体とウキ足が一体である 従来棒ウキの水切抵抗値に比較して、本考案はその値を格段に減少できるので、 ウキ足の水切り性能を向上して釣鉤の動きを素早くし、フッキングを強固にして 釣果が期待できる。これは、略錐台形連結片や略糸巻形連結片のクビレ部で竿ア ワセ時の棒ウキへの繰り返しショックが吸収される事でもあり、水抵抗による変 形防止や破損防止にもなって、思わぬ破損事故等による精神的不快感の減少と経 済的軽減の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案構成各部品の組立前側面図である。

【図２】特には略錐台形連結片Ａ１を用いた組立後側面
図である。

【図３】特には略糸巻形連結片Ａ２を用いた組立後側面
図である。

【図４】本考案が有する多様な組合せの一例を示す組立
後側面図である。

【符号の説明】

１、１１ ウキトップ ２、２２ ウキ浮体 ３、３３ ウキ足 Ａ１ 略錐台形連結片 Ａ２ 略糸巻形連結片 Ｂ 脱落防止突起 Ｂ１ 略錐台形差込片 Ｂ２ 略直棒形差込片 Ｃ 糸通し

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 略錐台形連結片（Ａ１）を設けたウキト
   ップ（１）やウキ足（３）と、略錐台形差込片（Ｂ１）
   を設けたウキトップ（１１）やウキ足（３３）と、両端
   部に略直棒形差込片（Ｂ２）を設けたウキ浮体(２)
   と、略糸巻形連結片（Ａ２）とから構成され、ウキトッ
   プ（１、１１）とウキ足（３、３３）の組合せ４通りに
   おいて、所要体積のウキ浮体(２)単一体の取換え組立、
   または、所要体積のウキ浮体(２)複数を略糸巻形連結片
   （Ａ２）で連結した集合体の取換え組立によって浮力変
   更ができる棒ウキ。