JP3085723B2 - コード励振線形予測符号化器及び復号化器 - Google Patents

コード励振線形予測符号化器及び復号化器

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JP3085723B2
JP3085723B2 JP03060063A JP6006391A JP3085723B2 JP 3085723 B2 JP3085723 B2 JP 3085723B2 JP 03060063 A JP03060063 A JP 03060063A JP 6006391 A JP6006391 A JP 6006391A JP 3085723 B2 JP3085723 B2 JP 3085723B2
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伸二 川口
賢一郎 細田
弘美 青柳
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、励振コード信号から得
られた合成音声から線形予測係数を決定するバックワー
ド型のコード励振線形予測符号化器及び復号化器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、バックワード型のコード励振線形
予測符号化器として下記文献に記載のものがある。
【0003】文献:『Juin-Hwey Chen, “High-Quality
16KB/S SPEECH CODING WITH AONE-WAY DELAY LESS THA
N 2MS,”PProc.IEEE Int.Conf.Acoust.,Speech,SingleP
rocessing.pp453-456(1990). 』 このバックワード型コード励振線形予測符号化器につい
て、図2のブロック図を参照して説明する。
【0004】図2において、受信側に伝送される情報
は、励振信号コードブック回路11に格納されているい
ずれかの励振コード(最適励振コード)信号のインデッ
クスだけである。このような最適なインデックスは、以
下のように決定される。
【0005】励振信号コードブック回路11に格納され
ている励振コード信号は、ゲインコードと波形形状コー
ドとからなっており、最適な励振コードの探索時には、
格納されている各励振コード信号が候補として時間順次
に(又は同時に)出力される。この際には、波形形状コ
ードがゲインコードが指示しているゲインでゲイン処理
されて出力される。
【0006】このようにして励振信号コードブック回路
11から出力された候補としての励振コード信号はゲイ
ン回路12に与えられ、このゲイン回路12によって所
定倍されて加算器13に与えられる。ゲイン回路12は
ゲイン係数可変形のものであり、ゲイン係数適応回路1
4によってゲイン係数が変更される。ゲイン係数適応回
路14は、過去のゲイン係数列から線形予測分析(LP
C分析)してゲイン係数を予測してゲイン回路12に与
える。ゲイン係数適応回路14は、ゲイン係数をサンプ
リング周期(音声信号のサンプリングを例えば8kHz
で行なっている)より十分に長い数ms単位で更新して
いる。
【0007】加算器13には線形予測フィルタ回路15
からの出力信号も与えられており、ゲイン回路12から
の候補の励振コード信号と線形予測フィルタ回路15か
らの出力信号とを加算し、その候補の励振コード信号を
用いた場合の局部再生の合成音声信号を得て減算器16
に与える。
【0008】線形予測フィルタ回路15が用いる線形予
測係数は線形予測分析回路17から与えられる。線形予
測フィルタ回路15は、過去の最適励振コード信号に対
する局部再生の合成音声信号に対して線形予測分析回路
17から与えられた線形予測係数を適用して予測合成処
理を行ない、その出力信号を上述したように加算器13
に与える。線形予測分析回路17は、過去の最適励振コ
ード信号に対する再生合成音声信号から線形予測係数を
得て線形予測フィルタ回路15に与える。なお、線形予
測分析回路17は、線形予測係数を例えば数ms単位で
更新する。
【0009】上述した減算器16には入力音声信号も与
えられており、減算器16は、入力音声信号から、候補
の励振コード信号を用いた場合の局部再生の合成音声信
号を減算し、得られた差分信号を知覚重み付けフィルタ
回路18を介して、知覚(聴覚)特性に応じた重み付け
を行なった後、最小2乗誤差検出回路19に与える。こ
のようにして最適励振コード信号の探索時においては、
最小2乗誤差検出回路19に、全ての励振コード信号に
ついての差分信号が与えられる。
【0010】最小2乗誤差検出回路19は、各差分信号
についてその成分の2乗和を計算し、2乗和が最小とな
る差分信号に対応する励振コード信号を最適な励振コー
ド信号として検出して最適励振コード信号情報(例えば
インデックス)を励振信号コードブック回路11に与え
る。
【0011】これにより、励振信号コードブック回路1
1は、上述したように最適なインデックスを受信側に送
信する。また、励振信号コードブック回路11は、検出
された最適な励振コード信号を再度ゲイン回路12側に
出力して、ゲイン係数の更新や線形予測係数の更新や次
のフレーム処理時にその励振コード信号についての局部
再生の合成音声信号を利用できるようにしておく。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の符号化器におい
ては、線形予測フィルタ回路15が用いる線形予測係数
は、過去に量子化された局部再生の合成音声信号列から
推定されるようになされている。そのため、線形予測係
数が量子化ノイズや線形予測分析回路17の不安定性の
悪影響を受けるため正確な声道伝達関数の推定が困難と
なる。線形予測係数が量子化ノイズ等の影響を受けて
も、高品質の音声信号を得られるようにしようとする
と、励振コード信号のビット数を多くして数多くの励振
コード信号を用意しておき、その中から最適なものを選
択するようにすれば良いが、符号化ビットレートが高く
ならざるを得ない。
【0013】最近は、符号化としては、ビットレートが
低いが高品質の再生音声が得られることが望まれてい
る。例えば、8kHzでサンプリングしたものを4kb
psの低伝送レートで伝送することが考えられている。
このような1サンプル当りのビット数が1ビット以下に
なるような低レート符号化器に、従来の構成を用いよう
とした場合、励振コード信号のビット数(インデックス
のビット数)を低くすることが必要となり、上述したよ
うに線形予測係数が量子化ノイズ等の影響を大きく受
け、正確な声道伝達関数の推定が困難になって最適な励
振コード信号の選択ができなくなり、符号化音声信号が
入力音声信号に比べてかなり劣化する。
【0014】本発明は、以上の点を考慮してなされたも
のであり、線形予測係数が量子化ノイズや線形予測分析
手段の不安定性の影響を受けにくい、低ビットレートに
適用したとしても音声品質が優れたコード励振線形予測
符号化器及び復号化器を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明においては、局部再生の過去の合成音声信号
列から線形予測フィルタ手段で用いる線形予測係数を求
めるコード励振線形予測符号化器に、以下の手段を設け
た。
【0016】すなわち、線形予測分析手段によって計算
された線形予測係数を線スペクトル対パラメータに変換
する第1のパラメータ変換手段と、変換によって得られ
た線スペクトル対パラメータと予め設定された線スペク
トル対パラメータとを結合係数を用いて線形加算する線
スペクトル対パラメータ制御手段と、線形加算によって
得られた新たな線スペクトル対パラメータを線形予測係
数に変換して線形予測フィルタ手段に与える第2のパラ
メータ変換手段とを設けた。
【0017】ここで、線スペクトル対パラメータ制御手
段が、結合係数を、隣接する線スペクトル対パラメータ
間のノルムの大きさに基づいて可変することが好まし
い。
【0018】また、第2の本発明においては、再生され
た過去の合成音声信号列から線形予測フィルタ手段で用
いる線形予測係数を求めるコード励振線形予測復号化器
に、以下の手段を設けた。
【0019】すなわち、線形予測分析手段によって計算
された線形予測係数を線スペクトル対パラメータに変換
する第1のパラメータ変換手段と、変換によって得られ
た線スペクトル対パラメータと予め設定された線スペク
トル対パラメータとを結合係数を用いて線形加算する線
スペクトル対パラメータ制御手段と、線形加算によって
得られた線スペクトル対パラメータを線形予測係数に変
換して線形予測フィルタ手段に与える第2のパラメータ
変換手段とを設けた。
【0020】ここでも線スペクトル対パラメータ制御手
段が、結合係数を、隣接する線スペクトル対パラメータ
間のノルムの大きさに基づいて可変することが好まし
い。
【0021】
【作用】第1及び第2の本発明は、コード励振線形予測
符号化器及び復号化器という相違はあるが、特徴部分は
同一である。
【0022】すなわち、低ビットレートを考慮した場合
にも、線形予測係数に与える量子化ノイズ等の影響が小
さくなるように、線スペクトル対パラメータを利用し
て、線形予測フィルタ手段に与える線形予測係数を得る
ようにしたものである。
【0023】具体的には、線形予測分析手段が、局部再
生された又は再生された過去の合成音声信号列から得た
線形予測係数を、第1のパラメータ変換手段が線スペク
トル対パラメータに変換して線スペクトル対パラメータ
制御手段に与え、線スペクトル対パラメータ制御手段が
この線スペクトル対パラメータと予め設定された線スペ
クトル対パラメータとを結合係数を用いて線形加算する
ことで量子化ノイズ等の影響を軽減して第2のパラメー
タ変換手段に与え、第2のパラメータ変換手段が、線形
加算で得られた新たな線スペクトル対パラメータを線形
予測係数に変換して線形予測フィルタ手段に与えるよう
にした。
【0024】ここで、除去用に予め設けられている線ス
ペクトル対パラメータは、線形予測係数から得られたも
のでないので、量子化ノイズが少ない場合に線形加算す
るとかえって合成音声信号の品質を低下させる。そこ
で、この予め設けられている線スペクトル対パラメータ
の加算割合を量子化ノイズ等の量に応じて変えるよう
に、結合係数を、隣接する線スペクトル対パラメータ間
のノルムの大きさに基づいて可変することが好ましい。
【0025】
【実施例】
(A)実施例のコード励振線形予測符号化器 まず、実施例によるコード励振線形予測符号化器を図面
を参照しながら詳述する。ここで、図1がこの実施例の
符号化器の全体構成を示すものである。
【0026】この実施例においては、線形予測フィルタ
回路が用いる線形予測係数を決定(更新)する構成が従
来と異なり、それ以外の構成は従来と同様であり、全体
を通しての処理も従来と同様である。従来技術の説明と
重複する部分があるが、まず、全体的な構成及び処理を
説明する。
【0027】最適な励振コード信号の探索時には、励振
信号コードブック回路21に格納されている全ての励振
コード信号が、時間順次に(又は同時に)ゲイン回路2
2に出力される。ゲイン回路22は、ゲイン係数適応回
路23が過去のゲイン係数列から線形予測分析して得た
ゲイン係数を用いて、この励振コード信号の各成分を所
定倍して加算器24に与える。線形予測フィルタ回路2
5は、後で詳述する線形予測係数発生部30から与えら
れた線形予測係数を用いて、過去の最適励振コード信号
に対応する局部再生の合成音声信号に対して予測合成処
理を行ない、その出力信号を加算器24に与える。
【0028】このようにして加算器24から得られた候
補の励振コード信号を用いた場合の局部再生の合成音声
信号は減算器26に与えられ、入力音声信号との差分が
取られる。差分信号は、知覚重み付けフィルタ回路27
を介して、知覚(聴覚)特性に応じて重み付けが施され
た後、最小2乗誤差検出回路28に与えられる。このよ
うにして最適励振コード信号の探索時においては、最小
2乗誤差検出回路28に、全ての励振コード信号につい
ての差分信号が与えられる。最小2乗誤差検出回路28
は、各差分信号についてその成分の2乗和を計算し、2
乗和が最小となる差分信号に対応する励振コード信号を
最適な励振コード信号として検出して最適励振コード信
号情報(例えばインデックス)を励振信号コードブック
回路21に与え、励振信号コードブック回路21は、最
適励振コード信号のインデックスを受信側に送信する。
また、励振信号コードブック回路21は、検出された最
適な励振コード信号を再度ゲイン回路22側に出力し
て、ゲイン係数の更新や線形予測係数の更新や次のフレ
ーム処理時にその励振コード信号についての局部再生の
合成音声信号を利用できるようにしておく。
【0029】次に、線形予測係数発生部30について詳
述する。この線形予測係数発生部30は、線形予測分析
回路31と、第1のパラメータ変換回路32と、線スペ
クトル対制御回路33と、第2のパラメータ変換回路3
4とから構成されている。なお、この線形予測係数発生
部30が出力する線形予測係数を更新する周期も、例え
ば、音声信号のサンプリング周期より十分に長い数ms
程度である。
【0030】線形予測分析回路31は、過去の最適な励
振コード信号から得られた局部再生の合成音声信号列を
予測分析処理して線形予測係数α(i) (i=1〜p、p
は分析次数)を得る。しかし、これを線形予測フィルタ
回路25に与えるのではなく、第1のパラメータ変換回
路32に与える。
【0031】第1のパラメータ変換回路32は、入力さ
れた線形予測係数α(i) を線スペクトル対パラメータ
(以下、LSPパラメータと呼ぶ)ω(i) に変換して線
スペクトル対パラメータ制御回路33に与える。
【0032】線スペクトル対パラメータ制御回路33
は、以下のような処理を行なう。
【0033】線スペクトル対パラメータ制御回路33
は、LSPパラメータω(i) と、予め設定しておいた初
期LSPパラメータω0(i)とを結合係数βを用いて(1)
式に示すように線形加算し、線形和のLSPパラメータ
ω´(i) を求める。 ω´(i) =ω(i) β+ω0(i)(1−β) …(1) βは結合係数 0 ≦β≦1 i=1〜p、p:分析次数 ここで、初期LSPパラメータω0(i)は、(2) 式に示す
条件を満足する任意の数に選定しておく。実用的には、
入力音声の平均的な周波数スペクトラムを表す値にす
る。 0<ω0(1)<ω0(2)<ω0(3)…<ω0(p)<π …(2) 上述したように、第1のパラメータ変換回路32から与
えられたLSPパラメータω(i) は、量子化ノイズや線
形予測分析回路31の不安定性の影響を含んだ合成音声
信号列より求めた線形予測係数α(i) から算出した値で
ある。すなわち、量子化ノイズ等にトラッキングした値
を有するものになる。他方、初期LSPパラメータω0
(i)は、量子化ノイズ等に無関係な定数である。従っ
て、これらを結合係数βを用いて線形加算することは、
すなわち、(1) 式の演算を行なうことは、LSPパラメ
ータω(i) に含まれている量子化ノイズ等の影響を結合
係数βの割合で除去することを意味している。
【0034】LSPパラメータ制御回路33は、(1) 式
によって得られたLSPパラメータω´(i) を第2のパ
ラメータ変換回路34に与える。
【0035】ところで、初期LSPパラメータω0(i)
は、固定値であって過去の予測が反映されたものでない
ので、線形加算することによってかえって合成音声信号
の品質を低下させる恐れがある。そのため、量子化ノイ
ズ等が入力音声信号に対して無視できる場合には、結合
係数βを1に近付けて初期LSPパラメータω0(i)によ
る除去を行なわないようにし、量子化ノイズが無視でき
ない場合は初期LSPパラメータω0(i)の成分を効果的
に加える必要がある。
【0036】次に、このような適応的に量子化ノイズを
除去できるようにするために行なう、結合係数βの制御
方法を説明する。
【0037】まず、量子化ノイズの影響はある程度無視
できると仮定して、例えば結合係数βの初期値として
0.9に設定する。そして、線形加算処理して新たなL
SPパラメータω´(i) を計算する。その後、得られた
新たなLSPパラメータω´(i) が(3) 式の条件を全て
満足するか(又は、指定した大小関係のみ満足するか)
否かを判別する。すなわち、隣接するLSPパラメータ
の接近度が許容限界値Dj (j=1〜p)より小さいか
否かを全ての隣接LSPパラメータ間について判別す
る。 ‖0−ω´(1) ‖>D0 、 ‖ω´(1) −ω´(2) ‖>D1 、 ‖ω´(2) −ω´(3) ‖>D2 、 ・・・ ‖ω´(p) −π‖>Dp …(3) (但し、Dj (j=0〜p)は隣接するLSPパラメー
タの接近度の許容限界値を与える閾値で予め設定された
正の実数) なお、許容限界値Dj の設定を、量子化ノイズが含まれ
ない入力信号を予め分析した線形予測係数より求めたL
SPパラメータの接近度に基づいて行なうことが最も簡
単である。
【0038】上述した判別によって全ての条件を満足す
るという結果を得ると、量子化ノイズによるミストラッ
キング(複数の周波数成分を1個の周波数成分に混同す
るようなこと等)が生じていないとして、結合係数βを
変更せずに、その結合係数βによって得られた線形加算
後のLSPパラメータω´(i) を第2のパラメータ変換
回路34に与える。他方、不満足の場合には、量子化ノ
イズ等の悪影響が強いと判断し、(3) 式の条件を満足す
る最も1に近い結合係数βを検索し、その結合係数βを
用いてLSPパラメータω´(i) を得て第2のパラメー
タ変換回路34に与える。
【0039】第2のパラメータ変換回路34は、LSP
パラメータω´(i) を線形予測係数α´(i) に変換して
線形予測フィルタ回路25に送出する。線形予測フィル
タ回路25は、量子化ノイズ等の影響が軽減されたこの
線形予測係数α´(i) を用いて処理を行なう。
【0040】なお、LSPパラメータを用いるようにし
たのは、線形予測係数と1対1の関係があること、LS
Pパラメータは量子化特性や補間特性が良いこと、LS
Pパラメータの各次数と周波数成分との対応が良く周波
数成分の接近を判断できることに基づいている。
【0041】従って、上述の実施例によれば、線形予測
係数をLSPパラメータに変換して量子化ノイズの影響
を除去した後、線形予測係数に戻してこの線形予測係数
を線形予測フィルタ回路25に与えるようにしたので、
再生された合成音声信号の品質を従来より高めることが
できる。低ビットレートの場合には、多くの励振コード
信号が用意できないために量子化ノイズが生じやすいの
で、かかる効果は特に大きい意味を持つ。
【0042】図3は、実施例による符号化器が従来より
入力音声に対して再現性が良いこと(ミストラッキング
が生じていないこと)を示す周波数スペクラムの時間特
性図である。図3(A)は入力音声信号を示し、図3
(B)が従来の符号化器を用いた場合の再生合成音声信
号を示し、図3(C)が実施例の符号化器を用いた場合
の再生合成音声信号を示している。この図より明らかな
ように、従来でミストラッキング現象が生じている部分
でもこの実施例の符号化器ではミストラッキングを生じ
させないようにできている。
【0043】(B)実施例のコード励振線形予測復号化
器 次に、実施例によるコード励振線形予測復号化器を図面
を参照しながら詳述する。ここで、図4がこの実施例の
復号化器の全体構成を示すものである。
【0044】なお、上述した実施例の符号化器からのイ
ンデックスに対して図示はしていない従来のコード励振
線形予測復号化器を適用することもできるが、実施例の
符号化器に対応した図4に示すコード励振線形予測復号
化器を適用することが好ましい。
【0045】送信されてきた最適励振コード信号のイン
デックスは、励振信号コードブック回路41に与えられ
る。励振信号コードブック回路41は、そのインデック
スが指示する励振コード信号をゲイン回路42に出力さ
れる。ゲイン回路42は、ゲイン係数適応回路43が過
去のゲイン係数列から線形予測分析して得たゲイン係数
を用いて、この励振コード信号の各成分を所定倍してゲ
イン係数適応回路43及び加算器44に与える。ゲイン
係数適応回路43は、このゲイン処理後の励振コード信
号のゲインをゲイン係数の更新のために取込む。線形予
測フィルタ回路45は、後で詳述する線形予測係数発生
部50から与えられた線形予測係数を用いて、過去の再
生された合成音声信号列に対して予測合成処理を行な
い、その出力信号を加算器44に与える。加算器44
は、ゲイン回路42からの信号と線形予測フィルタ回路
45からの信号を加算することで、再生合成信号を得て
外部に出力すると共に、線形予測係数発生部50に与え
る。
【0046】復号化器の線形予測係数発生部50も、符
号化器の線形予測係数発生部30と同様に、線形予測分
析回路51と、第1のパラメータ変換回路52と、線ス
ペクトル対制御回路53と、第2のパラメータ変換回路
54とから構成されており、符号化器の線形予測係数発
生部30と同様な処理によって線形予測フィルタ回路4
5に与える線形予測係数を得ている。
【0047】すなわち、線形予測分析回路51は、過去
の再生合成音声信号列を予測分析処理して線形予測係数
を得て第1のパラメータ変換回路52に与え、第1のパ
ラメータ変換回路52は、これをLSPパラメータに変
換してLSPパラメータ制御回路53に与える。LSP
パラメータ制御回路53は、(1) 式の処理に従って量子
化ノイズ等の影響を軽減し、その際必要ならば結合係数
を初期値から変更して用いる。量子化ノイズの影響が軽
減されたLSPパラメータは第2のパラメータ変換回路
54に与えられ、このパラメータ変換回路54によって
線形予測係数に戻された後、線形予測フィルタ回路45
に与えられる。
【0048】従って、この実施例によっても、線形予測
係数をLSPパラメータに変換して量子化ノイズ等の影
響を除去した後、線形予測係数に戻してこの線形予測係
数を線形予測フィルタ回路45に与えるようにしたの
で、再生された合成音声信号の品質を従来より高めるこ
とができる。このような効果が得られるので、低ビット
レートに適している。
【0049】(C)他の実施例 上述の実施例は、励振コード信号を固定的に格納してい
る励振信号コードブック回路を有するものであったが、
適応的な励振信号コードブック回路を有するものや、適
応的な励振信号コードブック回路及び統計的な励振信号
コードブック回路を有するものに、本発明を適用するこ
とができる。なお、バックワード型であることは要件で
ある。フォワード型の場合、入力音声を線形予測係数の
算出に用いているので、量子化ノイズの影響がほとんど
生じないためである。
【0050】なお、使用するコードブック回路によって
は、結合係数βを固定的に用いるようにしても良い。
【0051】また、上述の実施例の実施例の場合、(3)
式の条件を満足しない場合に、1より小さい(3) 式の条
件を満足する最大の結合係数βの検索を行なっている
が、不満足の場合用の結合係数βを予め経験的に求めて
おき、それを利用するようにしても良い。このようにす
ると処理時間が短くなる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、線形予
測係数が量子化ノイズや線形予測分析手段の不安定性の
影響を受けにくい、低ビットルートに適用しても音声品
質が優れたコード励振線形予測符号化器及び復号化器を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のコード励振線形予測符号化器の全体構
成を示すブロック図である。
【図2】従来のコード励振線形予測符号化器の構成を示
すブロック図である。
【図3】上記実施例の効果の説明に供する周波数スペク
トラムの時間特性図である。
【図4】実施例のコード励振線形予測復号化器の構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】
21、41…励振信号コードブロック回路、25、45
…線形予測フィルタ回路、30、50…線形予測係数発
生部、31、51…線形予測分析回路、32、52…第
1のパラメータ変換回路、33、53…LSPパラメー
タ制御回路、34、54…第2のパラメータ変換回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−23900(JP,A) 特開 平2−231825(JP,A) 特開 平4−73700(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 19/00 - 19/14 H03M 3/00 - 11/00 H04B 14/00 - 14/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 局部再生の過去の合成音声信号列から線
    形予測フィルタ手段で用いる線形予測係数を求めるコー
    ド励振線形予測符号化器において、 線形予測分析手段によって計算された線形予測係数を線
    スペクトル対パラメータに変換する第1のパラメータ変
    換手段と、 変換によって得られた線スペクトル対パラメータと予め
    設定された線スペクトル対パラメータとを結合係数を用
    いて線形加算する線スペクトル対パラメータ制御手段
    と、 線形加算によって得られた新たな線スペクトル対パラメ
    ータを線形予測係数に変換して線形予測フィルタ手段に
    与える第2のパラメータ変換手段とを備えたことを特徴
    とするコード励振線形予測符号化器。
  2. 【請求項2】 上記線スペクトル対パラメータ制御手段
    が、結合係数を、隣接する線スペクトル対パラメータ間
    のノルムの大きさに基づいて可変することを特徴とする
    請求項1に記載のコード励振線形予測符号化器。
  3. 【請求項3】 再生された過去の合成音声信号列から線
    形予測フィルタ手段で用いる線形予測係数を求めるコー
    ド励振線形予測復号化器において、 線形予測分析手段によって計算された線形予測係数を線
    スペクトル対パラメータに変換する第1のパラメータ変
    換手段と、 変換によって得られた線スペクトル対パラメータと予め
    設定された線スペクトル対パラメータとを結合係数を用
    いて線形加算する線スペクトル対パラメータ制御手段
    と、 線形加算によって得られた新たな線スペクトル対パラメ
    ータを線形予測係数に変換して線形予測フィルタ手段に
    与える第2のパラメータ変換手段とを備えたことを特徴
    とするコード励振線形予測復号化器。
  4. 【請求項4】 上記線スペクトル対パラメータ制御手段
    が、結合係数を、隣接する線スペクトル対パラメータ間
    のノルムの大きさに基づいて可変することを特徴とする
    請求項3に記載のコード励振線形予測復号化器。
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