JP3084150U - 呼出し専用電話機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 送受話器を持上げることによって特定の相手
にだけつながるようにする。 【解決手段】 本体１内に携帯電話機４及びその電源部
６が収容されていて、本体１の外部に支持された送受話
器２を持上げることにより携帯電話機４に予め設定され
ている電話番号の相手につながるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は呼出し専用の公衆電話機、即ち特定の相手とだけ通話することができ る公衆電話機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、患者が病院などからタクシーを呼寄せる場合、エレベーター等が故障し てエレベーター内から管理会社に電話をかける場合、催物会場等で急患が発生し た場合などは、付近に公衆電話機があればこれを利用し、公衆電話機が無い場合 は施設の電話機を借りて通話していた。また、タクシー会社等が病院の玄関等に 自社との通話専用の公衆電話機を設置することも一部で行われていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

自社との通話専用の公衆電話機を設置する場合は、専用の電話回線だけでなく 、公衆電話機に動作電力を供給するための商用電源の配線が必要になるため、施 設の管理者が設置に難色を示すことがあった。また、広い公園や催物会場などで は、敷地内に配電線や電話線が十分に敷設されておらず、従って公衆電話機を随 所に設置するのが困難であった。本考案は、配電線や専用電話回線を必ずしも必 要とすることなく、随所に設置できる呼出し専用の公衆電話機を実現しようとす るものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、本体と送受話器とを有し、この本体内には、送受話器の昇降によっ て昇降信号を発する昇降スイッチと、上記送受話器の送受信音を増幅する音声増 幅器と、携帯電話機と、上記音声増幅器及び携帯電話機に動作電力を供給する電 源部とが収容されている。そして、昇降スイッチの送受話器昇降信号、音声増幅 器の入出力音声信号、及び電源部からの動作電力は、携帯電話機の共用端子に接 続されている。

【０００５】 上記公衆電話機は送受話器を持上げることにより、予め携帯電話機に設定され ている通話相手につながり、その通話相手と交信することができる。なお、この ように携帯電話機を常時待機状態にしておくと、内蔵電池の消耗が激しいので、 外部電源として上記電源部を使用する。

【０００６】

【考案の実施の形態】

上記公衆電話機を例えばタクシー会社の配車センターと通話するように設定し 、これを病院の玄関等に設置しておくときは、患者が送受話器を取上げることに よって配車センターにつながり、配車センターでは病院名等が表示されるので、 配車を依頼すれば直ちに当該病院に配車して貰うことができる。

【０００７】 また、公園や催物会場内の各所に上記公衆電話機を分散配置しておけば、入場 者が送受話器を取上げることによって案内センターでは当該入場者の位置が表示 されるので、入場者が道に迷った場合には誘導案内を行うことができ、入場者が 急病にかかった場合はその場所へ救急車を派遣することができる。また、エレベ ーター内に設置しておけば、管理会社は故障時に直ちに修理要員を現場に派遣す ることができる。

【０００８】

【実施例】

図１において、１は公衆電話機本体を示し、送受話器２が附設され、かつ送受 話器２の昇降によって昇降信号を発生させるための昇降スイッチ３が設けられて いる。本体１内には携帯電話機４と増幅部５と電源部６とが収容され、増幅部５ は電源部６が供給する電力によって動作し、送受話器２からの送話信号を増幅し て携帯電話機４に供給し、または携帯電話機４の受話信号を増幅して送受話器２ に供給する。

【０００９】 電源部６はコード１０によって与えられる商用１００Ｖ交流電源を適正な電圧 の直流に変換する交流用アダプター７と、自動車用蓄電池８の直流を適正な電圧 に降圧する直流用アダプター９とを有し、公衆電話機の設置箇所の状況に応じて その何れか一方を使用する。この電源部６の電力は、携帯電話機４に供給される ほか、増幅部５にも供給される。

【００１０】 携帯電話機４は、送受話器２を持上げて昇降スイッチが入ると、予め定めた特 定の電話番号の通話相手と通話状態になる。この通話状態では、送受話器２から 増幅部５を経て送込まれた送話信号を相手方へ電波で送り、相手方から電波で到 来した受話信号を増幅部５を経て送受話器２へ送込む。そのために、携帯電話機 ４の共用ターミナル１１は、昇降スイッチ３と増幅部５と電源部６とに接続され ている。

【００１１】 図２は上述の公衆電話機の外観を示し、箱状の本体１に設けた載台１２上に送 受話器２が乗せられており、本体１の外面には用途、通話先、管理者名等の必要 事項の表示１６が設けられている。

【００１２】 上述の公衆電話機において、配車要求者が送受話器２を持上げると、昇降スイ ッチ３が入って携帯電話機４は電波により中継器１３につながり、更に交換局１ ４を経由してタクシー会社の配車センター１５と通話状態になり、同時に配車セ ンター１５では上記公衆電話機の設置場所が表示される。そこで配車要求者は自 己の氏名、行先等を告げ、配車センター側はタクシーの到着時刻等を告げて、通 話を終了する。

【００１３】 この他、本考案の公衆電話機は、博覧会場や広い遊園地内に設置して会場の事 務所等と連絡を取り、気分が悪くなった場合の手配をして貰ったり、道に迷った 場合に道順を教えて貰うなどの用途に使用することができる。

【００１４】

【考案の効果】

以上のように、本考案によるときは、配線工事が全く不要で任意の場所に呼出 専用の公衆電話機を設置することができ、公衆に大きな便益をもたらすことがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を実施したタクシー呼出し電話機のブロ
ック図である。

【図２】上記電話機の正面図である。

【符号の説明】

１ 電話機本体 ２ 送受話器 ３ 昇降スイッチ ４ 携帯電話機 ５ 増幅部 ６ 電源部 ７ 交流用アダプター ８ 自動車用蓄電池 ９ 直流用アダプター １０ 電源コード １１ 共用ターミナル １３ 中継器 １４ 交換局 １５ 配車センター

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外部に送受話器を支持する本体の内部
   に、上記送受話器の昇降によって作動する昇降スイッチ
   と、この昇降スイッチの作動により通話状態に転換され
   る携帯電話機と、その動作電源とが収容されており、上
   記携帯電話機は予め設定されている特定の相手方の電話
   番号を上記昇降スイッチの作動によって発信し、かつ上
   記送受話器を通して上記携帯電話機による上記相手方と
   の通話を行うよう構成された呼出し専用電話機。
2. 【請求項２】 請求項１において、上記電源は大容量の
   蓄電池を有することを特徴とする呼出し専用電話機。
3. 【請求項３】 請求項１において、上記電源は商用交流
   電源より所定の直流電圧を得るための交流用アダプター
   を有することを特徴とする呼出し専用電話機。
4. 【請求項４】 請求項１において、上記本体の外面に上
   記通話相手方を示す表示が設けられていることを特徴と
   する呼出し専用電話機。