JP3084140U - 取付用吸盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 滑らかな表面にしっかり取りつけられかつ容
易に操作できる取付用吸盤を提供すること。 【解決手段】 取付用吸盤は滑らかな表面に取りつけら
れるように適合され、吸引装置（１０）と、中間部材
（２０）と、回転ボス（３０）とから成る。回転ボス
（３０）が回転されると、吸引装置（１０）の中心部が
滑らかな表面から離れるように引っ張られ、部分的な真
空空間が生ずる。中間部材（２０）は吸引装置（１０）
の周縁部を押し下げる。回転ボス（３０）の外側の周辺
は、その周辺が滑らかな表面と接触し、取付用吸盤で吊
り下げられた物体からの力を伝達することができるよう
に吸引装置（１０）の範囲を超えて伸びている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は取付用吸盤、特に吸引力を増加させるためのねじ山付き装置を備えた 取付用吸盤に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図５を参照すると、周知の装置においては、吸引パッド８０が、キャビネット 、棚、タオル掛け等他の構造物に取りつけることができる固定用構成物と一体に 形成されている。この吸引パッド８０は通常ＰＶＣのような弾性材料で作られ、 吸引パッド８０が滑らかな表面に押しつけられ接触すると、固有の弾性により中 心部が滑らかな表面から離れて、それにより吸引パッド８０と前記表面との間に 部分的な真空が生ずるように、ややドーム状に形成されている。このような取付 手段では、限られた量の弾力しか設計に組み込まれていないため、弱い固定力し か得られないという致命的な欠陥がある。

【０００３】 別の取付手段は、図６および７に示すように、レバー９３とカム装置９４とに よって作動される吸引パッド９０を含む。レバー９３の一端は、吸引パッド９０ を壁から引き離す牽引手段９３１に取りつけられている。牽引手段９３１は中間 部材を経て突出し、その中心が吸引パッド９０から離れるように持ち上げられて いる。レバー９３は、中間部に圧力をかける支点を有する。レバー９３は、押し 下げられるとその支点の周りを回転し、牽引手段９３１が吸引パッド９０の中心 を滑らかな表面から離れるように牽引する。この設計は、得られる牽引力が吸引 パッド９０を構成する材料に左右されないという利点をも有する。さらに、レバ ー９３が中間部を押し下げる際、中間部が吸引パッド９０の周辺部を滑らかな表 面と接触させ、それによってより良いシール性を与える。

【０００４】 しかし、この公知の装置には２つの問題点がある。特に、レバー装置は製造が 複雑で、比較的醜いことと、吸引パッドに一定レベルの力を作用させるためにし か使用できないことである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の主要な目的は、滑らかな表面に強固に取りつけられかつ容易に操作で きる取付用吸盤を提供することである。

【０００６】 本考案の他の利益および長所は、添付の図面を参照する詳細な説明から明らか になるであろう。

【０００７】

【考案の実施の形態】

図１および２を参照すると、懸垂ラックに接続される取付用吸盤は、吸引装置 １０と、中間部材２０と、回転ボス３０とから成り、滑らかな表面に使用される 。

【０００８】 吸引装置１０は塩化ポリビニール（ＰＶＣ）のような軟質の可撓性の材料から なる円形の吸引パッド１１と、この吸引パッド１１の中心に直立する硬質プラス チック材料で作られたねじ山付き突起１２とを有する。強力な結合力を付与する ため、板１３がねじ山付き突起１２の付け根に固定されている。吸引装置１０に 取りつけられた中間部材２０は、吸引装置１０の吸引パッド１１とほぼ同じサイ ズの浅いドームである。中間部材２０は硬質プラスチック製で、中間部材２０の 中心に形成された穴２１を有する。中間部材２０の周辺部の周りに加圧縁部２２ が形成され、吸引パッド１１を均等に加圧する。その上、後に述べる回転ボス３ ０が回転されるときに、吸引パッド１１を規則的に圧縮するように、環状のベア リング・ゾーン２３が穴２１の周りに形作られている。

【０００９】 回転ボス３０は、硬質プラスチック製のドームであり、中間部材２０と吸引装 置１０とを覆う。開放第１端部と閉鎖第２端部とねじ穴３１１とを備えた管３１ が、回転ボス３０の中心に形成されている。管３１の第１端部は中間部材２０の 穴２１を貫通し、吸引装置１０のねじ山付き突起１２を受け入れる。環状の凹所 ３２が管３１の第１端部の周囲に形成され、中間部材２０のベアリング・ゾーン ２３を受け入れる。ネック３３１を備えるブッシング・ヘッド３３が、懸垂ラッ ク（図示せず）との接続のため、管３１の閉鎖第２端部に形成されている。取付 手段を容易に回転させるため、複数の貝殻形の窪み３４が回転ボス３０の外面に 形成されている。必要に応じて吸盤パッド１１と滑らかな表面との間のシールを 壊すことができるように、複数の切欠き３５が貝殻形の窪み３４にそれぞれ形成 されている。

【００１０】 図２および３は使用状態の取付用吸盤を示す。吸引パッド１１は、先ず、図２ に示す適した表面４０と接触して配置される。吸引パッド１１は表面４０に接着 され、回転ボス３０は中間部材２０から離れた第１の位置にあるので、取付用吸 盤は表面４０に軽く取りつけられる。回転ボス３０が、ねじ山付き突起１２とね じ穴３１１とのねじ係合を介して、中間部材２０に接近する第２の位置まで移動 するように使用者によって回転されるとき、回転ボス３０からの力は環状ベアリ ング・ゾーン２３を介して中間部材２０まで移動する。その結果、中間部材２０ の加圧縁部２２が、吸引パッド１１の周縁部を押圧し、シール効率を高める。

【００１１】 他の特徴として、ねじ山付き突起１２と回転ボス３０の管３１との係合は、吸 引パッド１１の中心を矢印の方向に引き上げる。部分的な真空空間Ａ（図３参照 ）が形成され、空間Ａと外側の周辺部との間の異なる気圧により取付手段を惹き つけ、それによって接着力を改善し長持ちさせる。

【００１２】 図４を参照すると、一つの実施例が、滑らかな表面４０に取りつけられた本考 案の１対の取付用吸盤を示す。石鹸用ラック５０が取付手段のブッシング・ヘッ ド３３により吊されている。石鹸用ラック５０は、所定の位置にあるとき、滑ら かな表面４０から水平方向に１０ｃｍ以上伸びている。ラックは鍵穴状のスロッ ト５１を含み、各スロット５１は、回転ボス３０のブッシング・ヘッド３３の最 大直径を通すに十分大きい直径を有する下部と、ブッシング・ヘッド３３の最大 直径より小さいがブッシング・ヘッド３３のネック３３１の幅より大きい幅の狭 い部分とを有する。その結果、スロット５１はブッシング・ヘッド３３がそのネ ック３３１でしっかりと保持されるまでブッシング・ヘッド３３を通し、それに よって石鹸用ラック５０は滑らかな表面４０に吊される。

【００１３】 その上、回転ボス３０は、その外周縁が滑らかな表面４０に接触することがで きるように、吸引装置１０の吸引パッド１１の外側の縁部を越えて伸びる外周縁 部を有する。このように、ラック５０がその中にある石鹸で重いときは特に、そ うでなければ吸引パッド１１の頂上のシールを壊すような斜めの力は、回転ボス ３０の周縁部と表面４０との接触によって対抗され、それによって重みのある石 鹸を載せ吊られた石鹸用ラック５０からの捻り力が吸引パッド１１に伝達され、 シールが保たれる。このようにして、頂上部における吸引の断絶が避けられる。

【００１４】 本考案の取付用吸盤は、適した表面との係合に使用することができる。表面と は、例えば光沢のある塗料を塗った表面、アルミニゥムまたはスチールのような 金属表面、パースペックス（商標名）またはＰＶＣ等のタイルまたはプラスチッ クの表面等、台所や浴室にあるような種類のものであることが好ましい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る取付用吸盤の分解斜視図。

【図２】取付用吸盤が先ず滑らかな表面に取りつけられ
たときの取付用吸盤の断面図。

【図３】回転ボスの操作後、取付用吸盤が滑らかな表面
に固定されていることを示す、取付用吸盤の断面図。

【図４】石鹸用ラックに適用された取付用吸盤の概略的
な斜視図。

【図５】従来の取付用吸盤の斜視図。

【図６】レバーで操作される、従来の他の取付用吸盤の
斜視図。

【図７】図６に示す従来の取付用吸盤の断面図。

【符号の説明】

１０ 吸引装置 １１ 吸引パッド １２ ねじ山付き突起 ２０ 中間部材 ２２ 加圧縁部 ２３ ベアリング・ゾーン ３０ 回転ボス ３１ 管 ３１１ ねじ穴 ３３ ブッシング・ヘッド ３４ 窪み ３５ 切欠き ４０ 滑らかな表面

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 滑らかな表面に密着する吸引装置（１
   ０）を含む取付用吸盤であって、前記吸引装置（１０）
   は 前記滑らかな表面に接触する吸引パッド（１１）と、 前記吸引パッドに直立するねじ山付き突起（１２）と、 前記吸引装置（１０）に取りつけられた中間部材であっ
   て、前記吸引装置（１０）を前記滑らかな表面に強固に
   取りつけるために前記吸引パッド（１１）を均等に押圧
   すべく前記中間部材の周辺部に形成された加圧縁部（２
   ２）を有する中間部材（２０）と、 懸垂ラックに接続され前記中間部材（２０）と前記吸引
   装置（１０）とを覆う回転ボス（３０）であって、前記
   中間部材（２０）を移動可能に貫通するように前記回転
   ボス（３０）の中心に形成された、前記吸引装置（１
   ０）のねじ山付き突起（１２）を受け入れるねじ穴（３
   １１）を有する管（３１）を備える回転ボス（３０）
   と、 前記回転ボス（３０）が前記滑らかな表面に向けてねじ
   込まれるとき、前記回転ボス（３０）から前記吸引装置
   （１０）へ均等な圧縮を移行させるために前記中間部材
   （２０）の中心に形成された環状のベアリング・ゾーン
   （２３）と、 他の懸垂ラックとの接続のために前記回転ボス（３０）
   に外向きに形成されたブッシング・ヘッド（３３）とを
   含み、 前記吸引装置（１０）と前記滑らかな表面との間にシー
   リングのための部分的な真空が生ずるように、第１の位
   置において、前記中間部材（２０）が前記回転ボス（３
   ０）から隔てられ、前記吸引装置（１０）は前記滑らか
   な表面に近接し、また第２の位置において、前記中間部
   材（２０）が前記回転ボス（３０）に近づくように引き
   つけられ、前記吸引装置（１０）が前記滑らかな表面か
   ら隔てられる、取付用吸盤。
2. 【請求項２】 前記回転ボス（３０）は浅いドームであ
   り、また、取付手段を回転しやすくするために前記回転
   ボス（３０）の外面に形成された貝殻形の複数の凹面
   と、前記吸引パッド（１１）と前記滑らかな表面との間
   のシールが必要に応じて容易に破壊されるように、前記
   貝殻形の凹面の端部に形成された複数の切欠き（３５）
   とを有する、請求項１に記載の取付用吸盤。
3. 【請求項３】 前記吸引装置（１０）は、前記吸引パッ
   ド（１１）と前記ねじ山付き突起（１２）との間にこれ
   らの破損を避けるための結合強度を付与するために前記
   ねじ山付き突起（１２）の付け根に固定された板（１
   ３）を含む、請求項１に記載の取付用吸盤。