JP3081848U - 日記帳 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外界に対する興味と知的な好奇心を刺激し、
創作意欲を喚起して、有効なリハビリ効果をあげること
が出来る日記帳を提供すること。 【解決手段】 記入頁１に、日付記入欄２と、横罫の出
来事記入欄５と、創作作品を記載するための縦罫の作品
記入欄７と、記述時刻を記載するための時間記入欄８と
を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、精神障害者、老人等のためのセラピー及びリハビリに好適な日記帳 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

老人や精神障害者は、頭脳活動が停滞してくると、外界に対する好奇心が次第 に薄れてくると共に、面倒な手作業等も億劫になり、この結果、刺激が少なくな って痴呆症状が悪化したり、身体機能が低下するといった悪循環に陥る。 これを防いだり、快復を促すために、作業療法、音楽療法等の様々なセラピー が行われているが、日記を付けることも知的作業と手作業とが不可欠なため、非 常に有効であるといわれている。

【０００３】 ところで、一般的な日記帳には、日付を記入する欄、出来事を記入する欄、天 気を記入する欄等が設けられているが、縦書きの日記帳では縦罫のみが表示され 、横書きの日記帳では横罫のみが表示されているため、どうしても記入形態の変 化が乏しく、記述作業が単調になりがちである。 また、作詩等の知的な創作活動を行うことは、頭脳の活動を活発化させる上で 非常に有効であるが、通常の日記帳にはそのような作品を記入する欄がなく、創 作意欲を喚起することができない。 さらに、時間的な見当識を維持することは、外界に対する興味を保つために必 要であるが、日付を記入するだけでは、朝、昼、晩等の時間的な移り変わりを意 識することができない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、外界に対する興味と知的な好奇心を刺激し、創作意欲を喚起 して、有効なセラピー効果及びリハビリ効果をあげることが出来る日記帳を提供 することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の日記帳は、記入頁に、日付記入欄と、横罫の出来事記入欄と、創作作 品を記載するための縦罫の作品記入欄と、記述時刻を記載するための時間記入欄 とを設けてある。 日付記入欄及び時間記入欄を設けた構成は、時間的な見当識を保持する一助と なり、時計を確認する習慣を植え付ける。 縦罫の欄と横罫の欄とを設けることにより、記載形態が複雑化し、知的能力を 活性化する。 作品記入欄を設けたことによって、創造的意欲が喚起される。

【０００６】 記入頁に、横罫の感想記入欄を設けることができる。出来事記入欄とは別個に 感想記入欄を設けることによって、記憶の確認以外に、情動的な思考が活性化さ れる。 記入頁に、空白の自由欄を設けても良い。文字以外の図形等も記載でき、さら に複雑な知的作業を行うことができる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。 本考案の日記帳は、多数の記入頁１（図１）を綴じ、その両面に適当な表紙を 装着して構成される。 これらの記入頁１は分離できないように綴じてあっても良いし、分離可能なル ーズリーフ式に綴じてあっても良いが、記入頁１を分離できるようにすると、記 入したものを外して家族やヘルパー等に手紙として渡すことで、他者とのコミュ ニケーションを強化することができる。

【０００８】 図１に示すように、記入頁１には、それぞれ、日付記入欄２と、天気記入欄３ と、自由欄４と、出来事記入欄５と、感想記入欄６と、作品記入欄７と、記述時 刻を記載するための時間記入欄８とが設けられている。 日付記入欄２及び天気記入欄３は、通常の日記帳と同様に頁頭に設けられる。 そして、日付記入欄２に、年、月、日、曜日を記入することによって、毎日毎日 の確認作業を行うことになり、時間的な見当識を維持することができる。また、 天気記入欄３にその日の天候を記入することによって、四季の移り変わりを感じ 、外界への興味と情緒に対する良い刺激となる。

【０００９】 自由欄４は、罫線等を引かずに空白とされ、文字の外にも、絵、地図、マーク 等を記入して、複雑な知的作業を表現できるようになっている。 出来事記入欄５及び感想記入欄６は、上下に連続して設けられ、横罫が表示さ れる。感想記入欄６を出来事記入欄５とは別個に設けたことによって、記憶の確 認以外に、感情機能の活性化を図ることができる。

【００１０】 作品記入欄７には縦罫が表示され、ここに俳句、短歌、詩等の創作作品を記載 できるようになっている。従って、毎日創作活動を行うことになり、知的な創作 意欲が喚起される。また、出来事記入欄５及び感想記入欄６が横罫であるのに対 し、作品記入欄７は縦罫なので、記載形態が複雑化し、このため、知的な機能が 刺激を受ける。 なお、作品記入欄７には、創作作品以外にも、留意すべき事柄等をメモするこ ともできる。

【００１１】 時間記入欄８には、日記帳に記述し終わった時刻を、午前・午後の別と共に記 入できるようになっている。そして、時間記入欄８に記述時刻を記入することに より、時計を確認する習慣が確立され、時間的な見当識の維持に役立つ。 なお、日付記入欄２、天気記入欄３、自由欄４、出来事記入欄５、感想記入欄 ６、作品記入欄７及び時間記入欄８を、図示した記入頁１とは異なる位置に設け ることもできる。また、日記帳のサイズによっては、２頁の記入頁を１日分とし 、上記各記入欄を２頁に亘って設けても良い。 さらに、本考案の日記帳には、自分と配偶者の家系を記載できる家系図記入頁 ９（図２）や、家族の誕生日、結婚記念日、法事等の記念日を記載するための記 念日記入頁、過去数十年の大きな歴史的出来事を記載した資料年表等を綴じ込む ことも可能である。

【００１２】

【考案の効果】

請求項１に係る考案によれば、日付記入欄及び時間記入欄を設けたので、時間 的な見当識を保持する一助となり、時計を確認する習慣を植え付ける。 縦罫の作品記入欄と横罫の出来事記入欄とを設けてあるため、記載形態が複雑 化し、知的能力を活性化する。 作品記入欄を設けたことによって、詩、俳句、短歌等の作品を毎日創作するこ とになって、創造的意欲が喚起される。

【００１３】 請求項２に係る考案によれば、出来事記入欄とは別個に感想記入欄を設けてあ るので、記憶の確認以外に、情動的な思考が活性化される。 請求項３に係る考案によれば、文字の外にも、絵、地図、図形等を記載できる ため、さらに複雑な知的作業を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施形態に係る記入頁の平面図

【図２】家系図記入頁の平面図

【符号の説明】

１ 記入頁 ２ 日付記入欄 ３ 天気記入欄 ４ 自由欄 ５ 出来事記入欄 ６ 感想記入欄 ７ 作品記入欄 ８ 時間記入欄 ９ 家系図記入頁

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 記入頁に、日付記入欄と、横罫の出来事
   記入欄と、創作作品を記載するための縦罫の作品記入欄
   と、記述時刻を記載するための時間記入欄とを設けたこ
   とを特徴とした日記帳。
2. 【請求項２】 前記記入頁に、横罫の感想記入欄を設け
   た請求項１に記載の日記帳。
3. 【請求項３】 前記記入頁に、空白の自由欄を設けた請
   求項１または２に記載の日記帳。