JP3081633B2 - 光双方向伝送方式 - Google Patents

光双方向伝送方式

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JP3081633B2 JP02239597A JP23959790A JP3081633B2 JP 3081633 B2 JP3081633 B2 JP 3081633B2 JP 02239597 A JP02239597 A JP 02239597A JP 23959790 A JP23959790 A JP 23959790A JP 3081633 B2 JP3081633 B2 JP 3081633B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光信号による双方向通信に利用する。特に、
光源がセンタ装置に集約され、ユーザ装置からの送信に
はセンタ装置から供給される光を用いる光双方向伝送方
式に関する。
本発明は、センタ装置からの光を変調して返送する手
段をユーザ装置に備えた光双方向伝送方式において、受
動素子を用いて変調を行うことにより、ユーザ装置の構
成を簡単化するものである。
〔従来の技術〕
従来の光双方向伝送方式では、ユーザ装置からセンタ
装置方向に信号を送るための光源をユーザ装置に置くこ
とが一般的である。しかし、設置環境がセンタ装置側に
置く場合に比べて劣ること、故障した場合に修理のため
に駆けつける時間が必要で復旧時間が長いことなど、保
守上の問題があった。
これを解決するため、ユーザ装置からセンタ装置に信
号を送るための光源をユーザ装置に置かない光双方向伝
送方式も提案されている(例えば、Electronics Letter
s,Vol.22 No.10,8th May 1986,pp.517−518)。この場
合でも、信号を変調するためにはユーザ装置に外部変調
器を設ける必要がある。このような外部変調器として、
従来はLiNbO3変調器が用いられていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、LiNbO3変調器などの活性素子は高価であり、
多数のユーザ装置が接続されるような装置でてはそのコ
ストが膨大となる問題があった。
本発明は、このような問題を解決し、センタ装置に戻
す光を簡易かつ経済的な構成で変調する光双方向伝送方
式を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の第一の観点によると、センタ装置とユーザ装
置とを双方向に接続する光伝送路は絶対単一偏波光ファ
イバであり、ユーザ装置の光変調手段に、ループ状に折
り返された単一モード光ファイバと、搬送波光を前記単
一モード光ファイバに導くとともに、その単一モード光
ファイバで折り返された光を光伝送路に導く光結合手段
と、送信しようとする信号にしたがって前記単一モード
光ファイバを通過する光の偏波面を回転させる旋光手段
とを備えた光双方向伝送方式が提供される。
旋光手段は単一モード光ファイバに応力を与える手段
を含むことができる。
本発明の第二の観点によると、光伝送路は絶対単一偏
波光ファイバであり、ユーザ装置の光変調手段に、光伝
送路に光学的に結合された単一モード光ファイバと、こ
の単一モード光ファイバの端面に配置された偏光分離反
射器と、送信しようとする信号にしたがって前記単一モ
ード光ファイバを通過する光の偏波面を回転させる旋光
手段とを備えた光双方向伝送方式が提供される。
本発明の第三の観点によると、双方向伝送路が絶対単
一偏波光ファイバではない場合でも、第一の観点と同等
の構成を利用した光双方向伝送方式が提供される。すな
わち、この観点による光双方向伝送方式は、ユーザ装置
の光変調手段に、搬送波光を二つに分波するとともに、
逆方向の光を合波して光伝送路に導く第一の光結合手段
と、この第一の光結合手段に結合された主軸が実質的に
直交する二つの絶対単一偏波光ファイバと、この二つの
絶対単一偏波光ファイバのそれぞれに結合された二つの
折り返し手段とを備え、この二つの折り返し手段はそれ
ぞれ、ループ状に折り返された単一モード光ファイバ
と、対応する絶対単一偏波光ファイバからの光を前記単
一モード光ファイバに導くとともに、その単一モード光
ファイバで折り返された光を対応する絶対単一偏波光フ
ァイバに導く第二の光結合手段と、送信しようとする信
号にしたがって前記単一モード光ファイバを通過する光
の偏波面を回転させる旋光手段とを含むことを特徴とす
る。
本発明の第四の観点によると、双方向光伝送路が絶対
単一偏波光ファイバではない場合でも、第二の観点と同
等の構成を利用した光双方向伝送方式が提供される。す
なわち、この観点による光双方向伝送方式は、ユーザ装
置の光変調手段に、搬送波光を二つに分波するととも
に、逆方向の光を合波して双方向光伝送路に導く第一の
光結合手段と、この第一の光結合手段に結合された主軸
が実質的に直交する二つの絶対単一偏波光ファイバと、
この二つの絶対単一偏波光ファイバのそれぞれに結合さ
れた二つの折り返し手段とを含み、この二つの折り返し
手段はそれぞれ、対応する絶対単一偏波光ファイバに光
学的に結合された単一モード光ファイバと、この単一モ
ード光ファイバの端面に配置された偏光分離反射器と、
送信しようとする信号にしたがって前記単一モード光フ
ァイバを通過する光の偏波面を回転させる旋光手段とを
備えたことを特徴とする。
〔作 用〕
ユーザ装置からセンタ装置へ送る光を変調するため、
LiNbO3変調器などの活性素子を使用するのではなく、偏
波面の回転を利用する。
その場合、実質的に特定の偏波だけを伝搬する絶対単
一偏波光ファイバを用いる。絶対単一偏波光ファイバか
ら出射された光の偏波面を回転させ、その光を再び絶対
単一偏波光ファイバに入射させると、その光ファイバの
主軸に一致する成分しか絶対単一偏波光ファイバに結合
しない。このため、絶対単一偏波光ファイバに入射した
光は、入射前の偏波面に対応して強度変調されたものと
なる。また、偏光分離反射器を用い、偏波面を回転させ
てから特定の偏波成分を反射させても、同様に強度変調
された光が得られる。
偏波面を回転させるには、光を単一モード光ファイバ
に通過させ、その光ファイバに応力を加える方法が簡単
である。
偏波面を回転させることによる変調は、双方向光伝送
路が絶対単一偏波光ファイバの場合には、もともと偏波
面が保持されているため容易に実施できる。しかし、双
方向光伝送路が通常の単一モード光ファイバの場合に
は、偏波面が保持されないので、特定の偏波面だけの変
調では不十分である。そこで、その場合には、双方向光
伝送路からの光を互いに直交する偏光に分離し、それぞ
れに偏波面の回転による変調を施し、これを再び合波す
ればよい。
〔実施例〕
本発明の実施例を説明する前に、センタ装置に戻す光
を簡易かつ経済的な構成で変調する例を参考例として説
明する。
図1は第一の参考例の光双方向伝送装置を示すブロッ
ク構成図である。
この実施例は、双方向伝送路として単一モード光ファ
イバ25が用いられ、この単一モード光ファイバ25により
互いに接続されたセンタ装置およびユーザ装置を備え
る。
センタ装置は、ユーザ装置宛の信号光を生成する信号
光生成手段として電気光変換回路11を備え、この信号光
とは波長の異なる搬送波光を生成する搬送波光生成手段
として安定化光源13を備え、信号光と搬送波光とを合波
して単一モード光ファイバ23に送出するセンタ側光合分
波手段として、単一モード光ファイバ21、23、24および
光合分波器15を備える。また、ユーザ装置からの信号を
受信するため、光電気変換回路12、3dB光結合器14およ
び単一モード光ファイバ22を備える。
ユーザ装置は、光変調手段として変調部41を備え、単
一モード光ファイバ25から搬送波光を分岐して変調部41
に供給するとともに、変調部41からの戻り光を単一モー
ド光ファイバ25に導くユーザ側光合分波手段として光合
分波器31および単一モード光ファイバ27を備え、光合分
波器31で搬送波光が分岐された後に残るセンタ装置から
の信号光を受信するため、単一モード光ファイバ26およ
び光電気変換回路32を備える。
センタ装置からユーザ装置への信号(以下「センタ信
号」という)は、電気光変換回路11から送信され、単一
モード光ファイバ21、光合分波器15、単一モード光ファ
イバ25、光合分波器31および単一モード光ファイバ26を
経由し、光電気変換回路32により受信される。
ユーザ装置からセンタ装置に信号(以下「ユーザ信
号」という)を送信するためには、センタ装置からユー
ザ装置に、電気変換回路11からの光とは異なる波長の連
続発振光を供給する必要がある。このためセンタ装置で
は、安定化光源13の出力を単一モード光ファイバ23、3d
B光結合器14および単一モード光ファイバ24を経由して
光合分波器15に入射し、電気光変換回路11からのセンタ
信号と合波して、単一モード光ファイバ25に送出する。
ユーザ装置では、光合分波器31によりセンタ信号と安定
化光源13からの連続発振光とを分離し、センタ信号につ
いては単一モード光ファイバ26を介して光電気変換回路
32に供給し、安定化光源13からの連続発振光については
変調部41に供給する。
変調部41は、センタ装置から供給された光を自局の送
信しようとする信号で変調して返送する。この変調され
た信号、すなわちユーザ信号は、単一モード光ファイバ
27、光合分波器31および単一モード光ファイバ25を経由
してセンタ装置に送られる。センタ装置では、このユー
ザ信号が光合分波器15、単一モード光ファイバ24、3dB
光結合器14および単一モード光ファイバ22を経由して光
電気変換回路12に入射し、電気信号に変換される。
ここで本参考例の特徴とするところは、変調部41の構
成にある。すなわち、この変調部41は、搬送波の光路、
すなわち単一モード光ファイバ27の出射端、に対して移
動可能な反射器411を備え、この反射器411を送信しよう
とする信号にしたがって移動させる変調制御手段とし
て、圧電素子412および変調制御回路413を備える。
反射器411は圧電素子412に取り付けられており、変調
制御回路413の制御による圧電素子412の伸縮に伴い、単
一モード光ファイバ27の出射端面に対して平行に、すな
わち出射光を横切る方向に移動する。したがってこの反
射器411は、単一モード光ファイバ27から出射された光
が当たる位置と、当たらない位置とのいずれかを占め
る。単一モード光ファイバ27から出射された光が反射器
411に当たるときには、単一モード光ファイバ27から出
射された光が反射器411により反射され、再び単一モー
ド光ファイバ27に結合し、センタ装置に返送される。
このような構成であるから、ユーザ信号に応じて反射
器411の位置を移動させることにより、センタ装置側の
光電気変換回路12へ戻る光の有無として、ユーザ装置か
らセンタ装置に変調された光を送ることができる。この
ように、ユーザ装置には故障頻度の大きい光源を設置せ
ずに、簡易な構成でセンタ装置向けの光に外部変調を施
すことができる。
第2図は第二の参考例の光双方向伝送装置を示すブロ
ック構成図である。
この参考例は、第一の参考例における変調部41の代わ
りに変調部42を備え、センタ装置の3dB光結合器14に反
射器16が取り付けられたことが第一実施例と異なる。変
調部42は、光路長の変化により戻り光に変調を施すこと
が変調部41と大きく異なる。
すなわち、変調部42は、搬送波光の光路、すなわち単
一モード光ファイバ27の出射端、に対して移動可能な反
射器421を備え、この反射器421を送信しようとする信号
にしたがって移動させる変調制御手段として、圧電素子
422および変調制御回路423を備える。
反射器421は圧電素子422に取り付けられており、変調
制御回路423の制御による圧電素子422の伸縮に伴って移
動する。ただし、その移動方向は第一実施例の場合と異
なり、単一モード光ファイバ27の出射端面に対して垂
直、すなわち単一モード光ファイバ27の軸の方向に移動
する。したがってこの反射器421は、センタ装置への戻
り光の光路長を変化させる。
一方、センタ装置では、安定化光源13から送出された
連続発振光の一部が、3dB光結合器14により分岐され、
反射器16に入射する。この光は反射器16により反射さ
れ、3dB光結合器14によりユーザ装置からの戻り光と合
波され、単一モード光ファイバ22を経由して光電気変換
回路12に入射する。
ここで、反射器16は3dB光結合器14に固定されてお
り、反射器16からの戻り光の光路長は変化しない。した
がって、光電気変換回路12への入射光には、ユーザ装置
の反射器421とセンタ装置の反射器16との双方の戻り光
による干渉が生じる。この干渉光の強度は、反射器421
から折り返される戻り光の光路長に対応して変化する。
このような構成であるから、第二の参考例では、ユー
ザ信号に応じて反射器421と単一モード光ファイバ27と
の間隔を変化させることにより、センタ装置側の光電気
変換回路12への入射光をユーザ装置の信号で変調でき
る。このように、第二の参考例においても、光源のセン
タ装置への集約ならびに受動光部品を主とする簡易な構
成により、センタ装置向けの光に対して外部変調を実現
できる。
第3図は本発明第一実施例の光双方向伝送装置を示す
ブロック構成図である。
この実施例は、双方向光伝送路が絶対単一偏波光ファ
イバ205であり、これに対応して単一モード光ファイバ2
1〜25、26、27に代えて絶対単一偏波光ファイバ201〜20
5、206、207が用いられ、変調部41に代えて変調部43を
備え、偏波の回転にを利用して戻り光を強度変調するこ
とが第一の参考例と異なる。
変調部43は、ループ状に折り返された単一モード光フ
ァイバ432を備え、光搬送波を単一モード光ファイバ432
に導くとともに、その単一モード光ファイバ432で折り
返された光を絶対単一偏波光ファイバ207経由で光合分
波器31に導く光結合手段として、3dB光結合器431を備
え、送信しようとする信号にしたがって単一モード光フ
ァイバ432を通過する光の偏波面を回転させる旋光手段
として、圧電素子433および変調制御回路434とを備え
る。
安定化光源13から出力された連続発振光は、絶対単一
偏波光ファイバ203の主軸と一致した偏波面の光だけが3
dB光結合器14に入射し、絶対単一偏波光ファイバ204、
光合分波器15、絶対単一偏波光ファイバ205、光合分波
器31、絶対単一偏波光ファイバ207および3dB光結合器43
1を経由し、単一モード光ファイバ432に入射する。した
がって、単一モード光ファイバ432に入射した光の偏波
面は、絶対単一偏波光ファイバ207の主軸に一致してい
る。
単一モード光ファイバ432は3dB光結合器431のポート
にループを構成するように接続されているため、単一モ
ード光ファイバ432に到達した連続発振光は、この単一
モード光ファイバ432を通過することにより、絶対単一
偏波光ファイバ207に戻される。
ここで、単一モード光ファイバ432は、変調制御回路4
34により制御される圧電素子433によって、一部に応力
を受ける構造となっている。このため、この単一モード
光ファイバ432を通過する連続発振光の偏波面を回転さ
せることができる。このため、単一モード光ファイバ43
2を通過した後の連続発振光は、絶対単一偏波光ファイ
バ207の主軸に対して偏波面が傾いて入射する。このと
き傾き角をθとすると、絶対単一偏波光ファイバ207に
結合する光は、cos2θ倍の強度変調を受ける。
絶対単一偏波光ファイバ207に結合した戻り光は、光
合分波器31、絶対単一偏波光ファイバ205、光合分波器1
5、絶対単一偏波光ファイバ204、3dB光結合器14および
絶対単一偏波光ファイバ202を経由して、センタ装置の
光電気変換回路12に入射する。
このような構成になっているので、第一実施例では、
送信しようとする信号に対応して圧電素子433の応力を
制御することにより、センタ装置に戻る光をユーザ装置
の信号で変調することができる。このように、第一実施
例においても、光源をセンタ装置に集約することがで
き、受動的光部品を主とする簡易な構成によりセンタ装
置向けの光に対して外部変調を施すことができる。
第4図は本発明第二実施例の光双方向伝送装置を示す
ブロック構成図である。
この実施例は、変調部43に代えて変調部44を備え、回
転させた偏波面の特定の成分を反射させて変調を施すこ
とが第一実施例と異なる。
すなわち、変調部44は、絶対単一偏波光ファイバ207
を介して光合分波器31に光学的に結合された単一モード
光ファイバ441と、この単一モード光ファイバ441の端面
に配置された偏光分離反射器443とを備え、送信しよう
とする信号にしたがって単一モード光ファイバ441を通
過する光の偏波面を回転させる旋光手段として、圧電素
子442および変調制御回路444を備える。
単一モード光ファイバ441には、第一実施例の場合と
同様に、絶対単一偏波光ファイバ207の主軸と一致した
偏波面をもつ連続発振光が入射する。
単一モード光ファイバ441は、変調制御回路444により
制御された圧電素子442により応力を受ける。このた
め、単一モード光ファイバ441に入射した連続発振光
は、単一モード光ファイバ441に加えられる応力に対応
して偏波面が回転し、その状態で偏光分離反射器443に
入射する。
偏光分離反射器443は、その反射率が、その偏光分離
反射器443の主軸に対する入射光の偏波面の傾きにより
変化する鏡である。このため、偏光分離反射器443によ
り反射して絶対単一偏波光ファイバ207に戻る光の強度
が、入射光の偏波面の傾きにより変化する。したがっ
て、絶対単一偏波光ファイバ207への戻り光は、圧電素
子442により単一モード光ファイバ441に加えられる応力
に対応して、強度変調を受けたものとなる。なお、偏光
分離反射器443で反射された戻り光は、単一モード光フ
ァイバ441を通過するときに偏波面が戻されるので、絶
対単一偏波光ファイバ207に結合するときの損失はな
い。
絶対単一偏波光ファイバ207に結合した戻り光は、第
一実施例の場合と同様にして、センタ装置の光電気変換
回路12に送られる。
このような構成であるから、第三実施例では、送信し
ようとする信号に対応して圧電素子442の応力を制御す
ることにより、センタ装置に戻る光をユーザ装置の信号
で変調することができる。このように、第二実施例にお
いても、光源をセンタ装置に集約することができ、受動
的光部品を主とする簡易な構成によりセンタ装置向けの
光に対して外部変調を施すことができる。
第5図は本発明第三実施例の光双方向伝送装置を示す
ブロック構成図である。
この実施例は、変調部41に代えて変調部45を備えたこ
とが第一の参考例と異なり、双方向光伝送路が絶対単一
偏波光ファイバではない場合でも偏波の回転により強度
変調を行うことが第一実施例と異なる。
すなわち、変調部45は、搬送波光を二つに分波すると
ともに、逆方向の光を合波して単一モード光ファイバ27
経由で光合分波器31に導く第一の光結合手段として、3d
B光結合器450を備え、この3dB光結合器450に結合された
主軸が実質的に直交する二つの絶対単一偏波光ファイバ
451、452と、この二つの絶対単一偏波光ファイバのそれ
ぞれに結合された二つの折り返し手段とを備える。二つ
の折り返し手段はそれぞれ、ループ状に折り返された単
一モード光ファイバ455、456を備え、対応する絶対単一
偏波光ファイバ451または452からの光を単一モード光フ
ァイバ455、456に導くとともに、その単一モード光ファ
イバ455、456で折り返された光を対応する絶対単一偏波
光ファイバ451または452に導く第二の光結合手段として
3dB光結合器453、454を備え、送信しようとする信号に
したがって単一モード光ファイバ455、456を通過する光
の偏波面を回転させる旋光手段として、圧電素子457、4
58および二つの折り返し手段に共通の変調制御回路459
を備える。
安定化光源13から送出された連続発振光は、単一モー
ド光ファイバ23、3dB光結合器14、単一モード光ファイ
バ24、光合分波器15、単一モード光ファイバ25、光合分
波器31、単一モード光ファイバ27および3dB光結合器450
を経由して、絶対単一偏波光ファイバ451および452に入
射する。
絶対単一偏波光ファイバ451、452は、偏波面の主軸が
互いに直交するように3dB光結合器450に接続されてい
る。
絶対単一偏波光ファイバ451に結合した光電力は、3dB
光結合器453、単一モード光ファイバ455および3dB光結
合器453を経由し、絶対単一偏波光ファイバ451に戻され
る。単一モード光ファイバ455は圧電素子457により応力
を受ける構造であり、絶対単一偏波光ファイバ451への
戻り光の偏波面は、絶対単一偏波光ファイバ451の主軸
に対して回転する。
絶対単一偏波光ファイバ452に結合した光電力につい
ても同様に、戻り光の偏波面が絶対単一偏波光ファイバ
452の主軸に対して回転する。
変調制御回路459は、絶対単一偏波光ファイバ451、45
2の主軸に対する戻り光の回転角が同じになるように、
圧電素子457、458の与える応力を同期して設定する。
このとき、センタ装置から送出された連続発振光の偏
波面が絶対単一偏波光ファイバ451の主軸に対してもつ
傾き角をφ、絶対単一偏波光ファイバ451の主軸に対す
る戻り光の圧電素子457による回転角をθとすると、絶
対単一偏波光ファイバ451、452にそれぞれ結合する戻り
光電力P1r、P2rは、 となる。ただし、Cは比例係数である。
絶対単一偏波光ファイバ451、452にそれぞれ結合した
戻り光は、3dB光結合器450により加算され、 Pr=P1r+P2r=C・cos2θ ……(2) で表されるような、圧電素子457、458による応力に起因
する強度変調を受けた信号光となる。
3dB光結合器450により加算された戻り光は、前述の実
施例と同様に、単一モード光ファイバ27、光合分波器3
1、単一モード光ファイバ25、光合分波器15、単一モー
ド光ファイバ24、3dB光結合器14および単一モード光フ
ァイバ22を経由して、センタ装置の光電気変換回路12に
入射する。
このような構成であるから、第三実施例では、送信し
ようとする信号に対応して圧電素子457、458の応力を制
御することにより、センタ装置に戻る光をユーザ装置の
信号で変調することができる。このように、第三実施例
においても、光源をセンタ装置に集約することができ、
受動的光部品を主とする簡易な構成によりセンタ装置向
けの光に対して外部変調を施すことができる。
また、絶対単一偏波光ファイバ451、452を偏波面の主
軸が互いに直交するように配置することにより、センタ
装置からユーザ装置まで連続発振光を供給するときに偏
波面の変動が存在しても、その影響を抑圧できる。した
がって、第一実施例のように光伝送路に絶対単一偏波光
ファイバを使用する必要がなく、通常の単一モード光フ
ァイバで構成する現状の光線路設備上でも、本発明を実
施できる。
第6図は本発明第四実施例の光双方向伝送装置を示す
ブロック構成図である。
この実施例は、変調部45に代えて変調部46を備え、第
二実施例と同様に、回転させた偏波面の特定の成分を反
射させて変調を施すことが第三実施例と異なる。
すなわち、変調部46は、搬送波光を二つに分波すると
ともに、逆方向の光を合波して光合分波器31に導く第一
の光結合手段として3dB光結合器460を備え、この3dB光
結合器460に結合された主軸が実質的に直交する二つの
絶対単一偏波光ファイバ461、462と、この二つの絶対単
一偏波光ファイバのそれぞれに結合された二つの折り返
し手段とを備える。二つの折り返し手段はそれぞれ、対
応する絶対単一偏波光ファイバ461、462に光学的に結合
された単一モード光ファイバ463、464と、この単一モー
ド光ファイバ463、464の端面に配置された偏光分離反射
器467、468とを備え、送信しようとする信号にしたがっ
て単一モード光ファイバ463、464を通過する光の偏波面
を回転させる旋光手段として、圧電素子465、466および
二つの折り返し手段に共通の変調制御回路469を備え
る。
安定化光源13から送出された連続発振光は、第三実施
例と同様の経路により、3dB光結合器460から絶対単一偏
波光ファイバ461および462に入射する。
絶対単一偏波光ファイバ451、452は、第三実施例の場
合と同様に、偏波面の主軸が互いに直交するように3dB
光結合器460に接続されている。
絶対単一偏波光ファイバ461に結合した連続発振光
は、単一モード光ファイバ463に入射する。このとき、
第二実施例で説明したと同様に、圧電素子465により単
一モード光ファイバ463に加えられる応力にしたがっ
て、偏光分離反射器467に入射する偏波面が回転し、絶
対単一偏波光ファイバ461に戻る光は強度変調を受け
る。この一方で、絶対単一偏波光ファイバ462に結合し
た連続発振光の戻り光も、同様に強度変調を受ける。
変調制御回路469は、偏光分離反射器467、468に対す
る入射光の偏波面の回転角θが同じになるように、圧電
素子465、466の与える応力を設定する。
絶対単一偏波光ファイバ461、462にそれぞれ結合した
戻り光電力は、第三実施例の場合と同様に、(1)式で
表される。また、3dB光結合器460で加算された光電力
は、(2)式で表される。すなわち、圧電素子465、466
に印加する応力だけにより、センタ装置への戻り光が外
部変調される。
この外部変調された戻り光は、第三実施例の場合と同
様にして、センタ装置の光電気変換回路12に送られる。
このような構成なので、第四実施例では、送信しよう
とする信号に対応して圧電素子465、466の応力を制御す
ることにより、センタ装置に戻る光をユーザ装置の信号
で変調することができる。このように、第四実施例にお
いても、光源をセンタ装置に集約することができ、受動
的光部品を主とする簡易な構成によりセンタ装置向けの
光に対して外部変調を施すことができる。
また、第三実施例と同様に、センタ装置からユーザ装
置まで連続発振光を供給するときに偏波面の変動が存在
しても、その影響を抑圧できる。したがって、第二実施
例のように光伝送路に絶対単一偏波光ファイバを使用す
る必要がなく、通常の単一モード光ファイバで構成する
現状の光線路設備上でも、本発明を実施できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の光双方向伝送方式は、
センタ装置から供給された光に対するユーザ信号による
変調を、絶対単一偏波光ファイバや反射器などの光受動
素子と圧電素子で実現できるので、外部変調機構を光能
動素子を使用せずに簡易に構成でき、経済的に光双方向
伝送装置を実現できる。また、光源をセンタ側に集約し
ているので、保守性にも優れている。さらに、安定化光
源を複数のユーザで共有する構成も可能であり、装置を
一層低コスト化することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第一の参考例を示すブロック構成図。 第2図は第二の参考例を示すブロック構成図。 第3図は本発明第一実施例の光双方向伝送装置を示すブ
ロック構成図。 第4図は本発明第二実施例の光双方向伝送装置を示すブ
ロック構成図。 第5図は本発明第三実施例の光双方向伝送装置を示すブ
ロック構成図。 第6図は本発明第四実施例の光双方向伝送装置を示すブ
ロック構成図。 11……電気光変換回路、12、32……光電気変換回路、13
……安定化光源、14、431、450、453、454、460……3dB
光結合器、15、31……光合分波器、16、411、421……反
射器、21〜27、432、441、455、456、463、464……単一
モード光ファイバ、41〜46……変調部、201〜207、45
1、452、461、462……絶対単一偏波光ファイバ、412、4
22、433、442、457、458、465、466……圧電素子、41
3、423、434、444、459、469……変調制御回路、443、4
67、468……偏光分離反射器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 賢治 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−41104(JP,A) 実開 昭63−81429(JP,U) 特表 昭63−501756(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 10/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】双方向の光伝送路により互いに接続された
    センタ装置およびユーザ装置を備え、 前記センタ装置は、 前記ユーザ装置宛の信号光を生成する信号光生成手段
    と、 この信号光とは波長の異なる搬送波光を生成する搬送波
    光生成手段と、 前記信号光と前記搬送波光とを合波して前記光伝送路に
    送出するセンタ側光合分波手段と を含み、 前記ユーザ装置は、 光変調手段と、 前記光伝送路段から前記搬送波光を分岐して前記光変調
    手段に供給するとともに、前記光変調手段からの戻り光
    を前記光伝送路に導くユーザ側光合分波手段とを含む 光双方向伝送方式において、 前記光伝送路は絶対単一偏波光ファイバであり、 前記光変調手段は、 ループ状に折り返された単一モード光ファイバと、 前記搬送波光を前記単一モード光ファイバに導くととも
    に、その単一モード光ファイバで折り返された光を前記
    ユーザ側光合分波手段に導く光結合手段と、 送信しようとする信号にしたがって前記単一モード光フ
    ァイバを通過する光の偏波面を回転させる旋光手段と を含む ことを特徴とする光双方向伝送方式。
  2. 【請求項2】双方向の光伝送路により互いに接続された
    センタ装置およびユーザ装置を備え、 前記センタ装置は、 前記ユーザ装置宛の信号光を生成する信号光生成手段
    と、 この信号光とは波長の異なる搬送波光を生成する搬送波
    光生成手段と、 前記信号光と前記搬送波光とを合波して前記光伝送路に
    送出するセンタ側光合分波手段と を含み、 前記ユーザ装置は、 光変調手段と、 前記光伝送路段から前記搬送波光を分岐して前記光変調
    手段に供給するとともに、前記光変調手段からの戻り光
    を前記光伝送路に導くユーザ側光合分波手段と を含む 光双方向伝送方式において、 前記光伝送路は絶対単一偏波光ファイバであり、 前記光変調手段は、 前記ユーザ側光合分波手段に光学的に接続された単一モ
    ード光ファイバと、 この単一モード光ファイバの端面に配置された偏光分離
    反射器と、 送信しようとする信号にしたがって前記単一モード光フ
    ァイバを通過する光の偏波面を回転させる旋光手段と を含む ことを特徴とする光双方向伝送方式。
  3. 【請求項3】双方向の光伝送路により互いに接続された
    センタ装置およびユーザ装置を備え、 前記センタ装置は、 前記ユーザ装置宛の信号光を生成する信号光生成手段
    と、 この信号光とは波長の異なる搬送波光を生成する搬送波
    光生成手段と、 前記信号光と前記搬送波光とを合波して前記光伝送路に
    送出するセンタ側光合分波手段と を含み、 前記ユーザ装置は、 光変調手段と、 前記光伝送路段から前記搬送波光を分岐して前記光変調
    手段に供給するとともに、前記光変調手段からの戻り光
    を前記光伝送路に導くユーザ側光合分波手段と を含む 光双方向伝送方式において、 前記光変調手段は、 前記ユーザ側光合分波手段からの光を二つに分波すると
    ともに、逆方向の光を合波して前記ユーザ側光合分波手
    段に導く第一の光結合手段と、 この第一の光結合手段に結合された主軸が実質的に直交
    する二つの絶対単一偏波光ファイバと、 この二つの絶対単一偏波光ファイバのそれぞれに結合さ
    れた二つの折り返し手段と を含み、 前記二つの折り返し手段はそれぞれ、 ループ状に折り返された単一モード光ファイバと、 対応する絶対単一偏波光ファイバからの光を前記単一モ
    ード光ファイバに導くとともに、その単一モード光ファ
    イバで折り返された光を前記対応する絶対単一偏波光フ
    ァイバに導く第二の光結合手段と、 送信しようとする信号にしたがって前記単一モード光フ
    ァイバを通過する光の偏波面を回転させる旋光手段と を含む ことを特徴とする光双方向伝送方式。
  4. 【請求項4】双方向の光伝送路により互いに接続された
    センタ装置およびユーザ装置を備え、 前記センタ装置は、 前記ユーザ装置宛の信号光を生成する信号光生成手段
    と、 この信号光とは波長の異なる搬送波光を生成する搬送波
    光生成手段と、 前記信号光と前記搬送波光とを合波して前記光伝送路に
    送出するセンタ側光合分波手段と を含み、 前記ユーザ装置は、 光変調手段と、 前記光伝送路段から前記搬送波光を分岐して前記光変調
    手段に供給するとともに、前記光変調手段からの戻り光
    を前記光伝送路に導くユーザ側光合分波手段と を含む 光双方向伝送方式において、 前記光変調手段は、 前記ユーザ側光合分波手段からの光を二つに分波すると
    ともに、逆方向の光を合波して前記ユーザ側光合分波手
    段に導く第一の光結合手段と、 この第一の光結合手段に結合された主軸が実質的に直交
    する二つの絶対単一偏波光ファイバと、 この二つの絶対単一偏波光ファイバのそれぞれに結合さ
    れた二つの折り返し手段と を含み、 前記二つの折り返し手段はそれぞれ、 対応する絶対単一偏波光ファイバに光学的に結合された
    単一モード光ファイバと、 この単一モード光ファイバの端面に配置された偏光分離
    反射器と、 送信しようとする信号にしたがって前記単一モード光フ
    ァイバを通過する光の偏波面を回転させる旋光手段と を含む ことを特徴とする光双方向伝送方式。
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