JP3080583U - 刃物補助具 - Google Patents

刃物補助具

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JP3080583U JP2001001594U JP2001001594U JP3080583U JP 3080583 U JP3080583 U JP 3080583U JP 2001001594 U JP2001001594 U JP 2001001594U JP 2001001594 U JP2001001594 U JP 2001001594U JP 3080583 U JP3080583 U JP 3080583U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮むきやスライスといった青果物のカット
を、切り込み深さを調節して安全に行うための刃物補助
具を提供する。 【解決手段】 刃物2に装着するための刃物補助具1で
あって、刃物2に取り外し可能に固定する一対の保持部
12と、一対の保持部12を連結するガイド部14とを
有し、保持部12に刃物2を保持させた状態において刃
物2の平面と離隔した平面をなすガイド面15をガイド
部14に設け、刃物2の平面とガイド面15との離隔距
離Hを調節可能とした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、果物や大根その他の青果物の皮を果物ナイフや包丁等の刃物で剥 く際の刃物補助具に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平10−137459号公報には、両端にクリップ状の挟み込み片を有し 、中間部にローラーを設けることにより、包丁の刃とローラーとの間隔に制限さ れて同じ厚さに剥けるようにした包丁用補助具が開示されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来の包丁用補助具は、包丁の刃とローラーとの間隔が固定的であるため 、切り込み深さを変更して薄くも厚くも剥きたいという用途には適さない。
【0004】 この考案の目的は、皮むきやスライスといった青果物のカットを能率よく、か つ、安全に行え、しかも切り込み深さを調節することのできる刃物補助具を提供 することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案は、刃物に装着するための刃物補助具であって、刃物に取り外 し可能に固定する一対の保持部と、前記一対の保持部を連結するガイド部とを有 し、前記保持部に刃物を保持させた状態において刃物の平面と離隔した平面をな すガイド面を前記ガイド部に設け、前記刃物の平面と前記ガイド面との離隔距離 が調節可能であることを特徴とする。
【0006】 このような構成であるため、この刃物補助具を装着した刃物を使用することに より、ガイド面と刃物の平面との離隔距離に応じた厚さに青果物の皮を剥いたり 、青果物をスライスしたりすることができる。すなわち、ガイド面が刃物の刃に 先行して青果物に当たり、ガイド面と刃物の平面との離隔距離に応じた厚さに青 果物をカットするべく刃を案内する。また、このようにガイド部が常に刃より前 方に位置するため誤って手を傷付けたりする心配がない。さらに、刃物の平面と 前記ガイド面との離隔距離が調節可能であるため、たとえばりんごの皮剥きや大 根の薄切りに際しては当該離隔距離を小さく設定し、八朔の外皮を厚く剥くとき は当該離隔距離を大きく設定することができる。
【0007】 請求項2の考案は、請求項1の刃物補助具において、前記保持部が、前記ガイ ド部の端部において前記ガイド部の長手方向両端縁の一方から張り出した延長部 と、前記延長部と重なって両者間に刃物を挟み込む保持片とで構成されているこ とを特徴とする。延長部と保持片とは一体でも別体でもよいが、いずれにしても 、両者間のすきまを洗浄しやすい構成とするのが衛生上好ましい。刃物補助具を プラスチックで成型するときは、延長部(ガイド部)の端部に薄肉部を介して連 結した保持片を一体的に成型することができ、その場合、延長部と保持片とは薄 肉部を中心にして蝶番のように開閉できる。延長部と保持片を別体とする場合、 両者間に刃物を挟み込み、その刃物から不用意に外れないよう構成、たとえばボ ルト・ナットで締結するようにする(請求項6)。
【0008】 請求項3の考案は、請求項2の刃物補助具において、前記延長部の前記保持片 と向かい合う面が、前記ガイド部と同一平面をなす第一の面と、第一の面から鋭 角に立ち上がった第二の面とを含んでいることを特徴とする。このような構成と することで、刃物側から見てガイド部が側方に退避しているため、切り込みに際 してガイド部が邪魔にならず、しかも、ガイド部が刃物の刃に先行して青果物に 当接して円滑なガイド機能を発揮する。
【0009】 請求項4の考案は、請求項3の刃物補助具において、前記第一の面と前第二の 面との境界が、前記ガイド部の刃物側の端縁よりさらに刃物側に位置しているこ とを特徴とする。刃物の平面が第一の面に接した状態では刃とガイド面との離隔 距離が最大となり、刃物をさらに差し込むと刃が第一の面に乗り上げ、その結果 、刃とガイド面との離隔距離が小さくなる。刃物の刃を第一の面上のどこで止め るかによって刃とガイド面との離隔距離すなわち切り込み深さを調節することが できる。
【0010】 請求項5の考案は、請求項4の刃物補助具において、前記ガイド面が、前記ガ イド部の刃物側の端面に形成され、かつ、前記延長部の前記第二の面と略平行で あることを特徴とする。延長部の第二の面は、補助具を刃物に装着したとき刃物 と接する面であることから、結局、ガイド面は刃物と略平行となる。
【0011】 請求項6の考案は、請求項1ないし5のいずれかの刃物補助具において、前記 延長部と前記保持片を締め付けるためのボルト・ナットを具備したことを特徴と する。ボルト・ナットを使用して刃物を緊締することにより、補助具を刃物に確 実に固定することができるため、補助具が不用意に刃物から外れる心配がない。 また、使用を重ねるにつれて保持片や延長部が多少変形しても、刃物に対して安 定した保持力を与えることができる。
【0012】 請求項7の考案は、請求項6の刃物補助具において、前記延長部と前記保持片 に設けた前記ボルトを挿入するための貫通孔が前記ガイド部の長手方向と交差す る長孔であることを特徴とする。刃物の差込み加減によってガイド面と刃物の平 面との離隔距離が変わるが、長孔に沿ってボルトを移動させてできるだけ刃物に 近い位置でナットを締め付けることにより、刃物を浅く差し込んだ場合でも深く 差し込んだ場合でも刃物に対する保持力を一様に保つことができる。
【0013】 請求項8の考案は、請求項7の刃物補助具において、前記長孔の前記ガイド部 側端部が、前記ガイド部の刃物側の端縁を越えて延びていることを特徴とする。 このような構成とすることで、ボルトを長孔のガイド部側端部に移動させた状態 では、ボルトが刃物の刃と干渉することがないため、刃がガイド部の間際に位置 するくらいまで刃物を深く差し込むことができる。
【0014】 請求項9の考案は、請求項1ないし8のいずれかの刃物補助具において、前記 ガイド部に長手方向に延びるリブを設けたことを特徴とする。リブの数は1本で もよいが、複数配設してもよい。なお、リブは通常ガイド面と反対側の面に設け るが、ガイド面に設けることも可能である。このようなリブの存在によってガイ ド部の剛性が向上し、ガイド部の変形によるカット幅の意図しない変化を防止す ることができる。このことは、補助具をプラスチック製とした場合に限らず、金 属薄板で製造した場合にも当てはまる。
【0015】 請求項10の考案は、請求項1ないし9のいずれかの刃物補助具において、前 記保持片が前記刃物のみねと掛止するフックを有することを特徴とする。このよ うなフックを設けることによって、刃物補助具が不用意に刃物から外れることが なくなるため安全性が高まる。フックの形態としては、たとえば、基端部を前記 ボルトに取り付けたスプリングやゴム等の弾性体の他端にフックを固定したもの とすることができる。また、長手方行に所定間隔で貫通孔を設けたゴムやプラス チック製の可撓性バンドの形態のフックを採用することもできる。この場合、刃 物補助具の延長部と保持片に各々ピンを植設しておき、可撓性バンドを刃物のみ ねに掛けて折り曲げ、一方の端の適当な貫通孔に延長部のピンを挿入し、他方の 端の適当な貫通孔に保持片のピンを挿入する。さらに、フックを保持片と一体的 に形成することも可能であり、各保持片に個別にフック部を設けるほか、一対の 保持片の先端側を連結して全体としてコの字状の部材とすることもできる。この 場合、保持片同士を連結する部分を、刃物の刃側ほど薄肉となったテーパ状の断 面とすることにより、青果物から剥き取られた皮あるいはカットされたスライス 片を刃物の面から引き剥がす作用が得られ、それらが刃物の面に付着することな く容易に排出される。
【0016】
【考案の実施の形態】
以下、図面を参照して、この考案の実施の形態を説明する。
【0017】 図1に示すように、刃物補助具1は刃物2に装着して使用される。ここでは刃 物2として包丁の場合を例示してあり、包丁の刃を符号3で示し、みねを符号4 で示してある。符号5は青果物たとえばりんごを、符号5aは剥かれた皮を指す 。
【0018】 刃物補助具1は、図2に詳細に示すとおり、ガイド部14とその両端に位置す る一対の保持部12とからなる。ガイド部14は一対の保持部12を所定の間隔 で支持する役割のほか、後述するように、刃物2の刃3に先行して青果物5と当 接して刃3をガイドする役割、所定の厚さで皮剥きやスライスを行うための切り 込み深さを規制する役割を果たす。また、ガイド部14は、常に刃3の前方に位 置することで誤って手を傷付けたりすることがないようにするガードとしての役 割をも果たす。
【0019】 各保持部12は延長部14と保持片16とで構成される。延長部14は、ガイ ド部14の端部においてガイド部14の長手方向両端縁の一方から張り出してい る。ここではガイド部14と延長部16は一体に形成されている。保持片18は 延長部16と重なって両者間に刃物2を挟み込む働きをするもので、ここでは延 長部16とは別体の部材として図示してある。
【0020】 図2(D)(E)から理解できるように、延長部16の保持片18と向かい合 う面は、ガイド部14と同一平面をなす第一の面16aと、第一の面16aから 鋭角に立ち上がった第二の面16bとを含んでいる。そして、第一の面16aと 第二の面16bとの境界は、ガイド部14の刃物2側の端縁よりも刃物2寄りに 位置している。
【0021】 図3(A)は図2に示した刃物補助具1の背面図(A)、図3(B)は図3( A)のB−B矢視図、図3(C)は図3(A)のC−C矢視図である。図2(A )および図3(C)に示されているように、ガイド部14の延長部16が張り出 した側、言い換えるならば刃物2側の端面15は傾斜しており、延長部16の第 二の面16bと略平行となっている。この傾斜した端面15をガイド面と呼ぶこ ととする。このガイド面15は、図4(A)に示すように、保持部12に刃物2 を保持させた状態において刃物2の平面と離隔した平面をなす。当該離隔距離は 同図中に符号Hで示してあり、図4(B)から理解できるように調節可能である 。図4(B)には3段階の離隔距離H1、H2、H3を示してある。すなわち、同 図では刃物2を一点鎖線で模式的に表してあり、刃3が延長部16の第一の面1 6aのどこに位置するかによって、第一の面16aと第二の面16bとが角度を なしていることから、H>H1>H2>H3と変化する。このように、延長部16 に互いに角度をなす第一の面16aと第二の面16bを設けたことによって、保 持部12に対する刃物2の差込み加減でガイド面15と刃3との離隔距離すなわ ち切り込み深さを調節することができる。図面では3段階の場合を例示したが、 無段階に切り込み深さを調節できることは多言を要しないであろう。なお、延長 部16と向かい合う保持片18の面も延長部16の第一の面16aと第二の面1 6bがなす角度に対して補角をなす面を有しており、その結果、延長部16に対 する保持片18の位置ないし向きが常に一定に規制される。
【0022】 延長部16と保持片18はボルト・ナット20,22によって締結されている 。ここではナット20として蝶ナットを使用した場合を例示してある。図示は省 略したが、弛み止めのためばね座金等のワッシャを使用することも勿論可能であ る。ガイド部14と保持片18には、ボルト20を挿入するための貫通孔14a ,18aを設けてある。図2(A)、図3(A)、図3(B)から分かるように 、貫通孔14a,18aはガイド部14の長手方向と交差する長孔で、図面では ガイド部14の長手方向と直交した場合を例示してある。また、長孔14a,1 8aは、ガイド部14の幅方向中央付近から延長部16にかけて延在している。 言い換えるならば、長孔14a,18aのガイド部14側端部が、ガイド部14 の刃物2側の端縁を越えて延びている。ボルト・ナット20,22の位置が刃物 2に近いほど刃物2に対する緊締力が大きくなるが、ガイド部14の刃物2に近 い側の端縁よりも刃物2側にボルト20があると、ボルト20と干渉するため刃 3をそれ以上ガイド部14側に近づけることができなくなる。したがって、長孔 の端部をガイド部14の端縁から少なくともボルト20の直径分だけ入り込んだ 位置に設定しておくことで、刃3をガイド部14の端縁付近まで寄せることがで きる。
【0023】 図示は省略したが、ガイド部14に長手方向に延びるリブを設けることによっ て延長部14の剛性を高めることができる。
【0024】 図4(A)はフック20を設けた刃物補助具の実施の形態を示す。図示する実 施の形態では、フック20は可撓性のあるゴムまたはプラスチック製のバンド2 2の形態をしている。バンド22は図3(D)(E)に示すような形態で、長手 方向に所定間隔で複数の貫通孔24を設けてある。一方、刃物補助具1の延長部 16と保持片18には各々ピン26を突設してある。ピン26はバンド22の貫 通孔24とほぼ同径で、先端が球状に膨らんでいる。この膨らんだピン26の先 端をバンド22の貫通孔24の弾性変形を利用して通過させることによって貫通 孔24をピン26に嵌め込むことができる。同様に、膨らんだピン26の先端を バンド22の貫通孔24の弾性変形を利用して通過させることによってピン26 からバンド22を取り外すことができる。各貫通孔24は、図3(D)に例示す るように中央の円形部分とその円形部分を越えて直径方向に延在するスリット部 分とで構成することにより、ピン26の膨らんだヘッドを通過させやすくなる。 そして、刃物補助具1にバンド22を装着するに当たっては、図4(A)から理 解できるように、バンド22の一方の端の適当な貫通孔24を延長部16または 保持片18のピン26に嵌め込み、バンド22を刃物2のみねに掛けて折り曲げ て他方の端の適当な貫通孔24を保持片18または延長部16のピン26に嵌め 込む。フック20の存在によって刃物補助具1が刃物2から外れることがなく安 全性が増す。
【0025】 次に図1の刃物補助具1を例にとって使用方法を説明する。ここで、右利きの 人と左利きの人とでは刃物補助具1を装着する向きが異なるので、まず右利きの 人、すなわち、刃物2を右手に持つ人がりんごのような丸い青果物5の皮剥きを する場合を説明する。説明の便宜上、図1に示すように、同図の左側に刃3を向 けた状態の刃物2の面を表面、その反対を裏面と呼び、刃物補助具1については 、図1の紙面に現れている面を表面、その反対を裏面と呼ぶこととする。刃物補 助具1のガイド面15は裏面すなわち同図の紙背側にある。
【0026】 刃物補助具1は、右手で刃物2の柄(図示省略)を握り、表面を手前に向けた 状態で、刃物2の左側つまり刃3の側から延長部16と保持片18との間に差し 込み、保持部12に刃物2を挟み込ませる形で装着する。このとき、図2(D) (E)に示すように、たとえば保持片18の端部を僅かに反らせておくと、刃物 2の刃3を保持部12に差し込みやすくなる。
【0027】 ここで、図4(B)を参照して既に述べたように、ガイド面15と刃物2の刃 3との離隔距離Hすなわち切り込み深さは、刃物補助具1の保持部12に対する 刃物2の差込み加減によって調節できる。したがって、皮剥きをすべき青果物5 の皮の厚さに応じて切り込み深さHを調節する。
【0028】 このようにして刃物補助具1を装着した上で、青果物5の皮を剥くには、左手 に青果物5、右手に刃物2を持ち、青果物5の表面に刃物補助具1を沿わせて当 てる。このとき、図1(B)に示すように、まず刃物補助具1(の連結部14) の裏面が青果物5の表面に接し、刃3を青果物5に近づけるにつれてガイド面1 5が青果物5に接するに至り、所定の切り込み深さで刃3を青果物5に切り込む ことができる。このように、刃物補助具1(の連結部14)の裏面が青果物5の 表面をガイド面15まで案内する役割を果たす。続いて、刃物補助具1を使用し ない場合と同様、青果物5を左回りに回転送りしながら、刃物2の刃3によって 皮を剥く。ガイド面15と刃3の離隔距離Hすなわち切り込み深さによって皮の 厚み方向への刃3の食い込み量が一定となり、それに伴って剥かれた皮5aの幅 も一定となるので、皮5aが途中で途切れにくく、誰にでもうまく皮剥きができ る。
【0029】 左利きの人が上記と同じ皮剥きを行う場合は、刃物2の裏面を手前に向けた状 態で、すなわち、刃3を右側に向けた状態で刃物補助具1の表面を手前にして装 着する。このとき、刃物補助具1の上下は逆になる。そして、右手に青果物5、 左手に刃物2を持ち、青果物5の表面に刃物補助具1の裏面を沿わせて行き、両 手で果物を回転送りしながら皮を剥く。
【0030】 刃物補助具1を装着した部分では、刃3の前方に刃物補助具1のガイド部14 が位置し、刃物2を動かしてもこのガイド部14が常に刃3に先行するため、誤 って怪我をする危険性が少ない。なお、刃物補助具1によって刃物2の刃3がガ ードされる範囲は刃物補助具1の大きさ、つまり、連結部14の長さによるが、 刃物2の刃先と刃元を刃物補助具1の両端から露出させておけば、それらの部分 で馬鈴薯の芽抜きやりんごの芯抜きを刃物補助具を取り外すことなく行える。
【0031】 次に、刃物補助具1の使用態様の例として、大根をスライスする場合を図5( A)に、また、玉葱をスライスする場合を図6に示すが、キャベツや胡瓜その他 の青果物であっても同様に使用することができる。図示するように、刃物補助具 1を既述の図1および図4とは逆向きに装着する。ここでも、刃物2の刃3とガ イド面15との離隔距離Hを所望のスライス厚に応じて調節する。そして、右利 きの人の場合、図5(A)および図6に示すように、左手で青果物5を押さえ、 あるいは掴み、右手に刃物2を握って青果物5をスライスする。すると、図5( B)に示すように、刃物補助具1のガイド部14の裏面1bが先に青果物5に接 する。このとき刃物2を介して青果物5に加えられる力Fをベクトルで表したの が図5(C)である。ガイド部14の裏面1bが斜めになっていることから、外 力Fに対する反力F1は分力F2F3に分解され、さらに、反力F3は垂直分力 F4と水平分力F5に分解される。この水平分力F5の作用で、ガイド部は青果 物5から離れる向き、つまり、図5(B)では右向きの力を受ける。したがって 、刃物2を押し下げるにつれてガイド部14は図中右側に移動して、図5(D) に示すように、ガイド面15が青果物5の端面または切り口と合致するに至る。 これがガイド部14によるガイド機能である。この状態では、刃3は青果物5の 端面から上記離隔距離Hで規定される所定の切込み深さ位置にあるので、引き続 き刃物2を押し下げるだけで青果物5が所定の厚さでスライスされる。
【0032】 図7に示す実施の形態は、刃物補助具100のガイド部140を刃物2に対し て可動としたものである。この刃物補助具100は、一対の保持部120と、両 保持部120を連結するガイド部140とで構成される。各保持部120は、刃 物2のみね4側を収容するスリット122を備えている。刃物2をスリット12 2に収容した状態で、ねじ124を締め付けて固定する。また、各保持部120 はガイド部140のロッド130を摺動自在に収容する中空孔126を備えてい る。ロッド130は下端部にてガイド部140と一体となっている。中空孔12 6の内部には圧縮コイルばね128を内蔵させてあり、ロッド130を常時下方 すなわち中空孔126から突出する向きに押している。なお、図示は省略したが 、ロッド130の突出量を規制するためのストッパを常法により設ける。また、 ロッド130の摺動を円滑にするため、中空孔126の一部に空気抜き孔を設け てもよい。
【0033】 ガイド部140は、一対のロッド130を連結する連結板142と、この連結 板142にボルト・ナット144,146で締結したガイド板148とを有する 。図7(B)に示すように、ガイド板148は刃物2に対して斜めに保持され、 その先端(ガイドライン)は刃物2と略平行となっている。また、同図から分か るように、ボルト144は連結板142に形成した長孔143を貫通している。 これにより、ガイド板148と連結板142との相対位置が変更可能であり、し たがって、ガイド板148の先端(ガイドライン)と刃物2の刃3との離隔距離 Hも変更可能である。
【0034】 この実施の形態の刃物補助具はキャベツの千切りや大根の薄切り等に適してい る。すなわち、俎板上の青果物をカットする際、刃物2を青果物に向けて押し下 げるとまずガイド板148の斜めの下面が青果物の表面に接し、ガイド板148 が斜めであるがために青果物の切り口をその先端面(ガイドライン)まで誘導し て刃3を切り口から所定の間隔(H)の位置にセットする。このとき、ガイド板 148が意図しない退入動作をすることなく、所定値を越える荷重が加わった時 点ではじめてロッドが退入するように、圧縮コイルばねのばね定数を選択するの が望ましい。
【0035】
【考案の効果】
この考案は、既存の果物ナイフや包丁に簡単に装着することができ、青果物の 皮剥きやスライスその他のカットを、均一な厚さで行うことができる。しかも、 切り込み深さを調節することができるため、りんごや梨の皮剥き、大根の薄切り やかつら剥き、牛蒡や人参の削ぎ切りといった作業から、八朔のように比較的厚 い皮剥き、キャベツの千切り等々、同じ刃物で大小さまざまな厚さのカットを行 うことができる。
【0036】 また、向きを変えて付けかえるだけで左右どちらからでも使えるため、右利き 左利きの別なく利用できるばかりでなく、刃を手前に向けて動かす皮剥きの場合 と刃を手前から向こう側に動かす押し切りの場合のいずれにも利用することがで きる。
【0037】 さらに、常にガイド部が刃物の刃に先行してガードの役割を果たすため安全に 扱える。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は刃物補助具を装着した刃物で青果物
(りんご)の皮を剥いている途中の状態を示す斜視図、
(B)は左側面図、(C)は断面図である。
【図2】(A)は刃物補助具の正面図、(B)は平面
図、(C)は底面図、(D)は左側面図、(E)は右側
面図である。
【図3】(A)は図2の刃物補助具の背面図、(B)は
図3(A)のB−B矢視図、(C)は図3(A)のC−
C矢視図、(D)はバンドの正面図、(E)はバンドの
平面図である。
【図4】(A)は刃物に装着した状態を示す図3(C)
と類似の拡大断面図、(B)は切り込み深さの調節機構
を説明する拡大断面図である。
【図5】(A)は刃物と刃物補助具を断面にした、青果
物をスライスする状態の斜視図、(B)はガイド面を青
果物に当てた状態の断面図、(C)は図5(B)の状態
における力の関係を示すベクトル図、(D)は切込み直
前の状態を示す断面図である。
【図6】刃物と刃物補助具を断面にした、青果物をスラ
イスする状態の斜視図である。
【図7】(A)は別の実施の形態を示す要部正面図、
(B)は断面図である。
【符号の説明】
1 補助具 2 刃物 3 刃 4 みね 5 青果物 12 保持部 14 ガイド部 14a 長孔 15 ガイド面 16 延長部 18 保持片 18a 長孔 20 フック 22 バンド 24 貫通孔 26 ピン 120 保持部 122 スリット 124 ねじ 126 中空孔 128 圧縮コイルばね 130 ロッド 140 ガイド部 142 連結板 144 ボルト 146 ナット 148 ガイド板

Claims (10)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刃物に装着するための刃物補助具であっ
    て、刃物に取り外し可能に固定する一対の保持部と、前
    記一対の保持部を連結するガイド部とを有し、前記保持
    部に刃物を保持させた状態において刃物の平面と離隔し
    た平面をなすガイド面を前記ガイド部に設け、前記刃物
    の平面と前記ガイド面との離隔距離が調節可能であるこ
    とを特徴とする刃物補助具。
  2. 【請求項2】 前記保持部が、前記ガイド部の端部にお
    いて前記ガイド部の長手方向両端縁の一方から張り出し
    た延長部と、前記延長部と重なって両者間に刃物を挟み
    込む保持片とで構成されていることを特徴とする請求項
    1の刃物補助具。
  3. 【請求項3】 前記延長部の前記保持片と向かい合う面
    が、前記ガイド部と同一平面をなす第一の面と、第一の
    面から鋭角に立ち上がった第二の面とを含んでいること
    を特徴とする請求項2の刃物補助具。
  4. 【請求項4】 前記第一の面と前第二の面との境界が、
    前記ガイド部の刃物側の端縁よりさらに刃物側に位置し
    ていることを特徴とする請求項3の刃物補助具。
  5. 【請求項5】 前記ガイド面が、前記ガイド部の刃物側
    の端面に形成され、かつ、前記延長部の前記第二の面と
    略平行であることを特徴とする請求項4の刃物補助具。
  6. 【請求項6】 前記延長部と前記保持片を締め付けるた
    めのボルト・ナットを具備したことを特徴とする請求項
    1ないし5のいずれかの刃物補助具。
  7. 【請求項7】 前記延長部と前記保持片に設けた前記ボ
    ルトを挿入するための貫通孔が前記ガイド部の長手方向
    と交差する長孔であることを特徴とする請求項6の刃物
    補助具。
  8. 【請求項8】 前記長孔の前記ガイド部側端部が、前記
    ガイド部の刃物側の端縁を越えて延びていることを特徴
    とする請求項7の刃物補助具。
  9. 【請求項9】 前記ガイド部に長手方向に延びるリブを
    設けたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかの
    刃物補助具。
  10. 【請求項10】 前記保持片が前記刃物のみねと掛止す
    るフックを有することを特徴とする請求項1ないし9の
    いずれかの刃物補助具。
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