JP3080436B2 - 電解槽およびその製造方法 - Google Patents
電解槽およびその製造方法Info
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Description
電解槽に関し、特に隣接する電極室間の電解液を分離す
る隔壁に特徴を有する電解槽に関する。
分解による塩素と苛性ソーダの製造をはじめとして、有
機物の電解製造、海水の電解等に広く用いられている。
的な電解方法である食塩のフィルタープレス型の電解槽
には隣接する陽極室と陰極室とを隔壁を介して電気的お
よび機械的に結合した複極式電解槽ユニットを陽イオン
交換膜を介して多数積層し、両端には陽極あるいは陰極
のいずれかを片面に有する端部電極室ユニットを積層し
て油圧式のプレス等で固定した複極式フィルタープレス
型電解槽と、額縁状の電極室枠の両面に同一の電極を有
する陽極室ユニットおよび陰極室ユニットを陽イオン交
換膜を介して多数積層し、両端部には陽極または陰極を
片面に有する電極室ユニットを積層した単極式フィルタ
ープレス型電解槽がある。単極式の電解槽の電極室ユニ
ットは額縁状の電極室枠を補強するとともに電解液の循
環を促進する作用をするダウンカマーやリブ等を設けこ
れらのリブ等に電極を取り付けており、通常は電解液を
分離する隔壁は有していない。
極室と陰極室とを分離するとともに電解電流の伝達の作
用をする隔壁が設けられている。陽極室と陰極室とを分
離する隔壁にはそれぞれ陽極および陰極が取り付けられ
ている。陽極室と陰極室は対象となる電解反応によっ
て、一方は酸化性の環境にあり他方が還元性の環境とな
る。とくに代表的なイオン交換膜を利用した電解方法で
ある食塩電解においては陽極では塩素が発生し、陰極で
は高濃度の水酸化ナトリウムと水素が生成するので、陽
極室には塩素などに耐食性の大きなチタン、タンタル、
ジルコニウムなどの薄膜形成性金属あるいはその合金を
使用している。また、陰極室の雰囲気ではチタンは水素
を吸収して脆化するので耐食性が大きなチタンも陰極室
には使用できない。このため、陰極室には鉄、ニッケ
ル、ステンレス等の鉄系の金属あるいはその合金を使用
している。各々の電極室を金属材料の隔壁で形成し両者
を接合することにより電気的接合を形成することができ
るが、陽極室側のチタンと陰極室側の鉄、ニッケル、ス
テンレスなどを直接に溶接によって接合しようとすると
チタンと陰極室側の鉄系の金属が金属間化合物を形成す
るために実用的な強度を有する接合体を得ることはでき
なかった。
が行われている。例えば、特公昭53−5880号公報
には合成樹脂材料の隔壁を貫通するボルトで陽極室側の
部材と陰極室側の部材とを結合することを記載してい
る。
鉄系の金属とチタンとを爆着により接合した板状体を隔
壁とし、各々の面にリブを溶接し、リブに陽極および陰
極を溶接している。特公昭56−36231号公報には
チタンと鉄を銅を挟んで三者を接合した複合材料を使用
し、複合材料のチタンと複極式電解槽ユニットの陽極側
隔壁のチタンとを溶接し、同様に該複合材料の鉄と陰極
側の鉄系の金属の隔壁とを溶接によって結合している。
は各種のものがあるが、いずれの電解槽においてもリブ
を隔壁に結合し、リブに電極を溶接などの方法によって
取り付けることが行われているが、リブによる電圧の降
下が避けられない。また、陰極側の金属と陽極側の金属
とを接合するためには特殊な方法を用いる必要があっ
た。
嵌合する凹凸を形成した隔壁板をプレス加工によって製
造し、凸部に電極を接合した電解槽ユニットを有する構
造および製造方法が簡単な複極式電解槽を特願平2−4
5855号として提案した。食塩のイオン交換膜法によ
る電気分解のように、気体が大量に発生する電解反応で
は生成した気体または液中の気泡の含有率が多い領域が
電極室の上部に形成される。気体もしくは気泡が滞留し
た領域は、長時間の運転ではイオン交換膜に悪影響を及
ぼことが知られている。気体もしくは気泡が滞留した領
域を減少するために、電解液あるいは発生気体の外部へ
の流出ノズルの取付位置を工夫したり、電解槽ユニット
の上部に気液分離室を設けることによってイオン交換膜
が気泡と接触しないようにすることが行われている。
ニットの場合には、電解液あるいは発生気体の流出用の
ノズルの取付位置を工夫しても電解室の上部に気体が滞
留する部分が生じることが避けられない。
解槽ユニットの上部の断面図を示すが、電解槽ユニット
31の電極室32の上部は、剛体からなる電極室枠33
で構成されているので、上部に気液分離室を設けること
は構造上困難である。一方、電極室34の内部に電極3
5を形成しない空間を設け、該空間を隔壁36と同種の
金属板からなる仕切り部材37によって、電極室の上部
を区画して、電極室との間には気液混合物が電極室から
導入される通路38を形成した気液分離室39を設けた
場合には、溶接個所が長い線状になり、隔壁用の金属の
薄板に溶接による歪が生じるので、電解槽ユニットとし
て機械的精度を満足する電解槽が得られない等の問題が
あった。
ユニットの陽極側の隔壁と陰極側の隔壁に互いに嵌合す
る凹凸を形成し、両隔壁を重ね併せて一体化した隔壁板
の凸部に電極板を結合した電解槽において、隔壁の上部
を折り曲げて、隔壁と一体の部材からなる気液分離室を
形成するものであり、更に気液分離室の外側は電解槽ユ
ニットを積層する際に隣接する電解槽との間のフランジ
面としたものであり、電極室と気液分離室の間には気液
混合物から気体を速やかに分離するための通路を形成し
たものである。
の隔壁に互いに嵌合する凹凸を形成し、両隔壁を重ね併
せて一体化した隔壁板の凸部に電極板を結合した電解槽
において、陽極側の隔壁および陰極側の隔壁を成形加工
して、電解槽ユニットの上部には隔壁と一体の気液分離
室を形成した電解槽であり、製造方法が簡単であるとと
もに気液分離が速やかに行われるので、高い電解性能が
得られる。
を示す一部を切り欠いた陽極側からみた平面図を示し、
図1(B)は図1をA−A線で切断した断面図を示し、
図2は図1でB−B線で示すように切断した縦方向の上
部の断面を示す断面図である。
ン、ジルコニウム、タンタルなどの薄膜形成性金属およ
びそれらの合金から選ばれる薄板を鍋状に成形加工し、
陰極側の隔壁3は鉄、ニッケル、ステンレス等の薄板を
同様に加工したものである。そして、それぞれの隔壁は
電解槽枠体4に取り付けられている。両隔壁には、互い
に嵌合する凹凸部を形成しており、陽極側の隔壁には溝
状の凹部5と凸部6を設けており、陰極側の隔壁にも陽
極側の凹凸と嵌合する位置に同様に溝状の凹部7と凸部
8を設けている。
循環路が形成されるように電極室の上下および左右の壁
面に隣接する部分には凹凸部は設けないようにすること
が好ましい。また、陽極側の隔壁の凸部には、エキスパ
ンデッド金属、多孔性板等に白金族の金属の酸化物等か
らなる陽極活性被覆を形成した陽極9が溶接等によって
設けられており、陰極側の隔壁の凸部には、エキスパン
デッド金属、多孔性板等にニッケル系、白金族の金属系
の物質からなる陰極活性被覆を形成した陰極10が溶接
等によって結合されている。
した気液混合物から気体を分離する気液分離室11を形
成している。電解槽の枠体4を包み込みようにして垂直
に伸びた隔壁を水平な直線に沿って電極の取付面側に直
角に折り曲げ、更に気液分離室の外面が電解槽のフラン
ジ12を形成するように電極室の厚みに相当する長さで
直角に折り曲げる。そして隔壁の先端部13を電極と部
分的に結合して電極を固定する。
率を高めるために、両室の間に連通路14を設けて区画
する。
いた斜視図を示すが、隔壁を成形して連通路14を設け
るとともに、電解槽ユニットのフランジ12の裏側に接
合して電解槽ユニットとしての機械的な強度を保持する
接合面15を設ける。また、隔壁には電解槽の枠体を取
り付ける凹所16を形成している。
図4(A)に示すようにフランジ側との接合面を形成し
ないで、電解槽枠体を取り付ける凹所16を設けるのみ
で、フランジ面の裏側との間で形成される通路17に
は、図4(B)で示されるような通路17の間隔に相当
する高さを有し、凸面18と凹面19とが互いに平行で
あり、凹面あるいは凸面につながる側面20も互いに平
行であり、凹凸面と側面とが直角に交わるように金属の
薄板をプレス加工したものを取り付けるならば、通路に
スリットを形成するとともに機械的な保持をすることが
可能となる。また、スリット部には金網等を設けると、
気泡が液体と気体に速やかに分離するので好ましい。
通常のプレス機によって1枚ずつ形成するが、陽極側と
陰極側の隔壁を同一の形状とすることができるので陽極
側、陰極側に同一のプレス用の金型を準備するのみで良
い。また、陽極側の隔壁と陰極側の隔壁のそれぞれの材
料を1枚ずつ積層した状態でプレスすることによって両
隔壁に凹凸を形成すると同時に両隔壁を一体化すること
ができるので、製造工程を単純化することが可能であ
る。
ポット溶接で接合しても良いし、陰極側の隔壁と陽極側
の隔壁の間に導電性グリースを介在させて溶接等の恒久
的な接続手段によらずとも、凹凸部分を嵌合させて電気
的及び機械的な接合を形成することもできる。
組み立て電極室内を加圧し、両隔壁と外部との間に圧力
差を形成して陽極側の隔壁と陰極側の隔壁の接触性を高
めたり、両隔壁と電極室枠体とで形成される空間を気密
にし、この空間を減圧して電極室内との間で圧力差を形
成して両隔壁の接触性を高めても良い。
電解槽の平面図を示し、図5(B)にはC−C線での断
面図を示すが、図1および図2に示すような溝状の凹凸
に代えて椀状の凹凸21を形成しても良い。
電解槽を組み立てる場合の隣接する電解槽ユニットの断
面を示すが、一方の極性の凸部は同一直線状に配置し、
隣接する電解槽ユニット間ではイオン交換膜22を介し
て凸部と凹部が向かい合うように配置して電流の分布を
均一化することが好ましい。
電極室とフランジ面を形成した電解槽ユニットに、隔壁
と一体の薄板をプレス加工することによって電極室と気
液分離室を形成したので、製作が簡単であるとともに溶
接個所が少ないので、溶接による歪が生じることはな
く、性能が優れた電解槽が得られる。
で切断した断面図である。
部を示す図である。
斜視図である。
びC−C線で切断した断面図である。
る。
上部の断面図である。
隔壁、4…電解槽枠体、5…凹部(陽極側)、6…凸部
(陽極側)、7…凹部(陰極側)、8…凸部(陰極
側)、9…陽極、10…陰極、11…気液分離室、12
…フランジ、13…先端部、14…連通路、15…接合
面、16…凹所、17…通路、18…凸面、19…凹
面、20…側面、21…椀状の凹凸、22…イオン交換
膜、31…電解槽ユニット、32…電極室、33…電極
室枠、34…電極室、35…電極、36…隔壁、37…
仕切り部材、38…通路、39…気液分離室
Claims (4)
- 【請求項1】 竪型の電解槽ユニットの陽極側の隔壁と
陰極側の隔壁に互いに嵌合する凹凸を形成し、両隔壁を
重ね併せて一体化した隔壁板の凸部に電極板を結合した
電解槽において、電解槽ユニットの上部には隔壁と一体
の部材で形成された気液分離室を有することを特徴とす
る電解槽。 - 【請求項2】 気液分離室の外側の面が電解槽ユニット
の積層用のフランジ面を形成することを特徴とする請求
項1記載の電解槽。 - 【請求項3】 気液分離室と電解室との間には両室を区
画する通路が設けられていることを特徴とする請求項1
ないし2のいずれかに記載の電解槽。 - 【請求項4】 電解槽ユニットの陽極側の隔壁と陰極側
の隔壁に互いに嵌合する凹凸を形成し、両隔壁を重ね併
せて一体化した隔壁板を有する電解槽を製造する方法に
おいて、それぞれの隔壁の上部を折り曲げて隔壁板と一
体の部材で気液分離室を形成したことを特徴とする電解
槽の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03154687A JP3080436B2 (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 電解槽およびその製造方法 |
EP92110670A EP0521386B1 (en) | 1991-06-26 | 1992-06-25 | Electrolyzer and its production |
US07/904,251 US5314591A (en) | 1991-06-26 | 1992-06-25 | Electrolyzer and method of production |
DE69213362T DE69213362T2 (de) | 1991-06-26 | 1992-06-25 | Elektrolyseur und Herstellung davon |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03154687A JP3080436B2 (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 電解槽およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH055195A JPH055195A (ja) | 1993-01-14 |
JP3080436B2 true JP3080436B2 (ja) | 2000-08-28 |
Family
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3080436B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014240560A (ja) * | 2013-06-11 | 2014-12-25 | 旭化成ホームズ株式会社 | 座掘り治具 |
-
1991
- 1991-06-26 JP JP03154687A patent/JP3080436B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2014240560A (ja) * | 2013-06-11 | 2014-12-25 | 旭化成ホームズ株式会社 | 座掘り治具 |
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