JP3080273U - ペット飼育用ケージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 傾倒した扉部の上端縁が接地して扉部が傾斜
面を形成し、ペットがこの傾斜面上をよじ登ってパネル
体の内部に入ったり、パネル体の内部から外へ出ること
ができるペット飼育用ケージを提供する。 【解決手段】 トレー体１と、ペットの逃げ出しを防ぐ
パネル体２を備え、パネル体２の適位置にペットの出入
口１０を設けたペット飼育用ケージであって、ペットの
出入口１０に、手前引き下げ方向に傾倒して出入口１０
を開放する扉部１１を取り付け、この扉部１１は、出入
口１０を開放したとき扉部１１の上端縁が接地し、ペッ
トの出入りを可能にした傾斜面を形成し、トレー体１
は、その底部に、トレー体１の周縁部側から中央部側に
向けて下向きの傾斜面１Ｃを形成している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、例えば、ウサギ・ハムスター・犬・猫等のペットを収容するための ペット飼育用ケージに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、ウサギやハムスター、犬や猫等のペットを収容するペット飼育用ケ ージとして、種々の構造のものが提案されている。例えば、所定の高さ（深さ） を有する箱状のトレー体と、このトレー体の上方開口部に固定してペットの逃げ 出しを防ぐ金網枠状のパネル体とからなるペット飼育用ケージがある。

【０００３】 この様なペット飼育用ケージは、通常、パネル体の適位置にペットの出入口を 設け、この出入口を開放・閉鎖する扉部を取り付けている。この扉部は、ペット の出入口において、その上端部を出入口に係着して、扉部を手前方向に引き上げ て出入口を開放したり、また、扉部の一側部を出入口に係着して、扉部を手前方 向に横開きして出入口を開放するものが多い。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来のペット飼育用ケージにおいては、トレー体が所 定の高さ（深さ）を有することから、パネル体の出入口において扉部を引き上げ 式・横開き式に回動させて出入口を開放した状態であっても、出入口におけるペ ットの出入りが困難な場合がある。

【０００５】 すなわち、トレー体が所定の高さ（深さ）を有するため、ペットはトレー体の 上縁部を跨ぐか、跳躍してトレー体の上縁部を飛び越えなければならないが、ウ サギやハムスター等の上方への跳躍力に乏しい小動物においては、その様な行動 は到底不可能であり、パネル体の出入口を通過できないのが実情であった。

【０００６】 そこで本考案は、叙上のような従来存した問題点に鑑み創案されたもので、扉 部を手前引き下げ方向に傾倒させてペットの出入口を開放した状態において、扉 部の上端縁が接地して扉部が傾斜面を形成し、ペットがこの傾斜面上を歩いたり よじ登ることで、いつでも自由にパネル体の内部に入ったり、パネル体の内部か ら外へ出ることができるペット飼育用ケージを提供することを目的としたもので ある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

このため、本考案にあっては、ペットの逃げ出しを防ぐパネル体を備え、パネ ル体の適位置にペットの出入口を設けたペット飼育用ケージであって、この出入 口に、手前引き下げ方向に傾倒して出入口を開放する扉部を取り付けていること で、上述した課題を解決した。

【０００８】 また、トレー体と、ペットの逃げ出しを防ぐパネル体を備え、パネル体の適位 置にペットの出入口を設けたペット飼育用ケージであって、この出入口に、手前 引き下げ方向に傾倒して出入口を開放する扉部を取り付けていることで、同じく 上述した課題を解決した。

【０００９】 さらに、扉部は、手前引き下げ方向に傾倒して出入口を開放したとき、扉部の 上端縁が接地し、ペットの出入りを可能にした傾斜面を形成していることで、同 じく上述した課題を解決した。

【００１０】 また、扉部が形成する傾斜面は、その傾斜角度が約１５度〜３５度であること で、同じく上述した課題を解決した。

【００１１】 加えて、トレー体と、ペットの逃げ出しを防ぐパネル体を備えたペット飼育用 ケージであって、トレー体は、その底部に、トレー体の周縁部側から中央部側に 向けて下向きの傾斜面を形成していることで、同じく上述した課題を解決した。

【００１２】 また、トレー体と、ペットの逃げ出しを防ぐパネル体を備え、パネル体の適位 置にペットの出入口を設けたペット飼育用ケージであって、トレー体は、その底 部に、トレー体の周縁部側から中央部側に向けて下向きの傾斜面を形成している ことで、同じく上述した課題を解決した。

【００１３】 この他、トレー体と、ペットの逃げ出しを防ぐパネル体を備え、パネル体の適 位置にペットの出入口を設けたペット飼育用ケージであって、ペットの出入口に 、手前引き下げ方向に傾倒して出入口を開放する扉部を取り付け、この扉部は、 出入口を開放したとき扉部の上端縁が接地し、ペットの出入りを可能にした傾斜 面を形成し、トレー体は、その底部に、トレー体の周縁部側から中央部側に向け て下向きの傾斜面を形成していることで、同じく上述した課題を解決した。

【００１４】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照して本考案の一実施の形態を説明する。本考案に係るペット 飼育用ケージは、図１に示すように、例えば、トレー体１と、トレー体１の上方 においてペットの逃げ出しを防ぐパネル体２を備え、パネル体２の適位置にペッ トの出入口１０を設けている。このペットの出入口１０には、図１・図２に示す ように、パネル体２に対して手前引き下げ方向に傾倒して出入口１０を開放する 扉部１１を取り付けている。

【００１５】 トレー体１は、図３に示すように、所定の高さ（深さ）を有する箱状に形成さ れ、例えば、ポリプロピレン等の素材を用いて製作されている。トレー体１の内 部には、例えば、天然木材を用いて作成した簀子１Ａが敷設される。また、トレ ー体１は、その周縁部に一対のバックル１Ｂを備えている。このバックル１Ｂは 、トレー対１の上方開口部にパネル体２（後述する左右側面部２Ｃ・２Ｄの下端 部）を固定するもので、例えば、ＡＢＳ樹脂等の素材を用いて製作されている。 さらに、トレー体１の底部は、図３に示すように、トレー体１の周縁部側から中 央部側に向けて下向きの傾斜面１Ｃを形成している。図３に示すトレー体１にお いては、４つの傾斜面１Ｃにより、全体が下方に窪んだ窪み底部１Ｄを形成して いる。トレー体１がこの様な傾斜面１Ｃを形成することにより、簀子１Ａを介し て落下してくるペットの糞尿や餌等を、トレー体１の窪み底部１Ｄに集めること ができる。

【００１６】 トレー体１の上方開口部に固定するパネル体２は、例えば、図１に示すように 、金網枠状の前面部２Ａ、後面部２Ｂ、左右側面部２Ｃ・２Ｄ、天井部２Ｅとを 連結して箱状に形成され、ペットの逃げ出しを防止している。パネル体２を構成 する前面部２Ａ、後面部２Ｂ、左右側面部２Ｃ・２Ｄ、天井部２Ｅは、それぞれ エポキシ粉体塗装が施されている。そして、これらの前面部２Ａ、後面部２Ｂ、 左右側面部２Ｃ・２Ｄ、天井部２Ｅは、ジョイント部材２Ｆにより連結されてい る。このうち、天井部２Ｅは、２枚の金網枠を備えている。この２枚の金網枠を 連結している屋根の中央部における一対のジョイント部材２Ｆを介して、金網枠 は互いに回動可能となっている。すなわち、この天井部２Ｅは、いずれか一方の 金網枠において、前・後・左又は右のジョイント部材２Ｆを取り外すことにより 、当該金網枠を上方に回動させ、天井部２Ｅを部分的に開放できるようにしてい る。

【００１７】 尚、パネル体２の連結形状は図に示すものに限定されず、例えば、全体を円形 に形成したものや、天井部２Ｅが存在しないもの等を全て含んでいる。また、パ ネル体２は、金網枠状に形成されたものに限定されず、例えば、孔の開いたプラ スチック板等の全てを含んでいる。

【００１８】 扉部１１は、図１に示すように、一対のヒンジ部１１Ｂを介して、その下端部 を出入口１０の下縁部に係着させている。そのため、図２に示すように、扉部１ １をパネル体２の前面部２Ａに対して手前引き下げ方向に傾倒させることにより 、パネル体２の出入口１０を開放できる。

【００１９】 尚、扉部１１の上端部には、扉部１１がパネル体２の出入口１０を閉鎖した状 態で扉部１１を出入口１０に固定するロック部１１Ａを設けている。出入口１０ を開放するときは、扉部１１のロック部１１Ａを下方に移動するように操作して 扉部１１の固定状態を解除してから、扉部１１を手前引き下げ方向に傾倒させる のである。そして、図２に示すように、扉部１１を傾倒させてロック部１１Ａが 接地すると、扉部１１自体が、任意勾配の傾斜面を形成することとなる。そのた め、扉部１１の傾斜面上をペットが歩いたりよじ登ることにより、ペットがいつ でも自由にパネル体２の内部に入ったり、パネル体２の内部から外へ出ることが できる。このとき、出入口１０におけるペットの出入りをより円滑に行なうため 、図２に示すように、扉部１１のロック部１１Ａが接地した際の当該扉部１１の 傾斜角度θが、約１５度〜３５度程度の角度範囲となるように、トレー体１の高 さ・扉部１１の長さを設定するのが好ましい。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、ペットの逃げ出しを防ぐパネル体２を備 え、パネル体２の適位置にペットの出入口１０を設けたペット飼育用ケージであ って、この出入口１０に、手前引き下げ方向に傾倒して出入口１０を開放する扉 部１１を取り付けていることから、扉部１１を傾倒させて出入口１０を開放する ことで、ペットがいつでも自由にパネル体２の内部に入ったり、パネル体２の内 部から外へ出ることができる。

【００２１】 また、トレー体１と、ペットの逃げ出しを防ぐパネル体２を備え、パネル体２ の適位置にペットの出入口１０を設けたペット飼育用ケージであって、この出入 口１０に、手前引き下げ方向に傾倒して出入口１０を開放する扉部１１を取り付 けていることから、トレー体１内にペットが排泄した糞尿等を集めつつ、扉部１ １を傾倒させて出入口１０を開放することで、ペットがいつでも自由にパネル体 ２の内部に入ったり、パネル体２の内部から外へ出ることができる。

【００２２】 さらに、扉部１１は、手前引き下げ方向に傾倒して出入口１０を開放したとき 、扉部１１の上端縁が接地し、ペットの出入りを可能にした傾斜面を形成するこ とから、トレー体１が所定の高さ（深さ）を有する場合であっても、扉部１１の 傾斜面上をペットが歩いたりよじ登ることにより、ペットがいつでも自由にパネ ル体２の内部に入ったり、パネル体２の内部から外へ出ることができる。

【００２３】 そのため、本考案に係るペット飼育用ケージは、例えば、室内においてウサギ 等の放し飼いをするのに最適なものとなる。すなわち、室内等において、パネル 体２の扉部１１を傾倒させて出入口１０を開放した状態でペット飼育用ケージを 設置する。そして、ウサギ等は、通常時にはパネル体２の外で遊んでおり、餌を 食べたり水を飲むとき等に、扉部１１の傾斜面上をよじ登ってパネル体２の内部 に入るのである。

【００２４】 また、扉部１１が形成する傾斜面は、その傾斜角度が約１５度〜３５度である ことから、例えば、上方への跳躍力に乏しいウサギやハムスター等であっても、 扉部１１の傾斜面を楽に歩いたりよじ登ることが可能で、出入口１０におけるペ ットの出入りが極めて容易なものとなる。

【００２５】 一方、トレー体１と、ペットの逃げ出しを防ぐパネル体２を備えたペット飼育 用ケージであって、トレー体１は、その底部に、トレー体１の周縁部側から中央 部側に向けて下向きの傾斜面１Ｃを形成していることから、トレー体１上におい て、ウサギやハムスター等が排泄した糞尿等をトレー体１の特定の箇所に効率良 く集めて、トレー体１の内部を汚すことなく、集めた糞尿等を簡単に棄てること ができる。

【００２６】 また、トレー体１と、ペットの逃げ出しを防ぐパネル体２を備え、パネル体２ の適位置にペットの出入口１０を設けたペット飼育用ケージであって、トレー体 １は、その底部に、トレー体１の周縁部側から中央部側に向けて下向きの傾斜面 １Ｃを形成していることから、トレー体１の特定箇所にペットが排泄した糞尿等 を集めつつ、パネル体２の出入口１０から、ペットが自由に出たり入ったりする ことができる。

【００２７】 さらに、トレー体１と、ペットの逃げ出しを防ぐパネル体２を備え、パネル体 ２の適位置にペットの出入口１０を設けたペット飼育用ケージであって、ペット の出入口１０に、手前引き下げ方向に傾倒して出入口１０を開放する扉部１１を 取り付け、この扉部１１は、出入口１０を開放したとき扉部１１の上端縁が接地 し、ペットの出入りを可能にした傾斜面を形成し、トレー体１は、その底部に、 トレー体１の周縁部側から中央部側に向けて下向きの傾斜面１Ｃを形成している ことから、トレー体１が所定の高さ（深さ）を有する場合であっても、ペットは 扉部１１の傾斜面を歩いたりよじ登って、出入口１０におけるペットの出入りが 極めて容易なものとなる。同時に、トレー体１上においてペットが餌を食べ散ら かしたり、排泄をした場合であっても、餌や糞尿等をトレー体１の特定箇所に集 めて、これらを簡単に棄てることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るペット飼育用ケージを構成するト
レー体とパネル体の組付状態の一例を示すもので、扉部
を手前引き下げ方向に傾動させてパネル体の出入口を開
放した状態の斜視図である。

【図２】扉部を傾倒させて扉部の上端縁が接地し、扉部
がペットの出入りを可能にした傾斜面を形成している状
態を示す一部省略の側面図である。

【図３】下向きの傾斜面を形成しているトレー体に、簀
子を載せる状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１…トレー体 １Ａ…簀子 １Ｂ…バックル １Ｃ…傾斜面 １Ｄ…窪み底部 ２…パネル体 ２Ａ…前面部 ２Ｂ…後面部 ２Ｃ…左側面部 ２Ｄ…右側面部 ２Ｅ…天井部 ２Ｆ…ジョイン
ト部材 １０…出入口 １１…扉部 １１Ｂ…ヒンジ部 １２Ａ…ロック
部

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ペットの逃げ出しを防ぐパネル体を備
   え、パネル体の適位置にペットの出入口を設けたペット
   飼育用ケージであって、この出入口に、手前引き下げ方
   向に傾倒して出入口を開放する扉部を取り付けているこ
   とを特徴とするペット飼育用ケージ。
2. 【請求項２】 トレー体と、ペットの逃げ出しを防ぐパ
   ネル体を備え、パネル体の適位置にペットの出入口を設
   けたペット飼育用ケージであって、この出入口に、手前
   引き下げ方向に傾倒して出入口を開放する扉部を取り付
   けていることを特徴とするペット飼育用ケージ。
3. 【請求項３】 扉部は、手前引き下げ方向に傾倒して出
   入口を開放したとき、扉部の上端縁が接地し、ペットの
   出入りを可能にした傾斜面を形成している請求項１また
   は請求項２記載のペット飼育用ケージ。
4. 【請求項４】 扉部が形成する傾斜面は、その傾斜角度
   が約１５度〜３５度である請求項１乃至請求項３のいず
   れか記載のペット飼育用ケージ。
5. 【請求項５】 トレー体と、ペットの逃げ出しを防ぐパ
   ネル体を備えたペット飼育用ケージであって、トレー体
   は、その底部に、トレー体の周縁部側から中央部側に向
   けて下向きの傾斜面を形成していることを特徴とするペ
   ット飼育用ケージ。
6. 【請求項６】 トレー体と、ペットの逃げ出しを防ぐパ
   ネル体を備え、パネル体の適位置にペットの出入口を設
   けたペット飼育用ケージであって、トレー体は、その底
   部に、トレー体の周縁部側から中央部側に向けて下向き
   の傾斜面を形成していることを特徴とするペット飼育用
   ケージ。
7. 【請求項７】 トレー体と、ペットの逃げ出しを防ぐパ
   ネル体を備え、パネル体の適位置にペットの出入口を設
   けたペット飼育用ケージであって、ペットの出入口に、
   手前引き下げ方向に傾倒して出入口を開放する扉部を取
   り付け、この扉部は、出入口を開放したとき扉部の上端
   縁が接地し、ペットの出入りを可能にした傾斜面を形成
   し、トレー体は、その底部に、トレー体の周縁部側から
   中央部側に向けて下向きの傾斜面を形成していることを
   特徴とするペット飼育用ケージ。