JP3078922U - 油燃焼用低NOx気化バーナマニホールド - Google Patents

油燃焼用低NOx気化バーナマニホールド

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油を燃料として用いるバーナにおいて、燃料
を気化することにより、火炎温度が低く、局部的な高温
部の存在を抑制した火炎をつくり、低NOx燃焼ができる
バーナマニホールドを提供する。 【解決手段】 バーナ先端部に気化室(7)を設け、この
部屋で燃焼排ガス導入口(12)からはいる炉内の高温燃
焼排ガスとノズル(2)で噴霧される燃料とを接触さ
し、燃料を気化さす。気化された燃料を含む混合ガス及
び未蒸発の燃料をバーナ端直下流域(8)で再度、高温
燃焼排ガスと接触さし、更に気化する。バーナ先端部の
2次空気噴出し口(13)の構造は燃焼排ガスを気化室
(7)とバーナ端直下流域(8)に導入しやすい構造であ
り、且つ、ここで生成する高温で且つ酸素濃度の低い燃
料蒸気及び未蒸発の燃料を2次空気噴き出し口(13)か
ら噴き出す2次空気でゆっくりと燃焼を完結させる構造
とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ボイラーや焼却炉における多段燃焼および排ガス再循環の方法を利 用した油燃焼用低NOx気化バーナに係わるものであり、詳しくは燃焼機器のバー ナ部に取り付けるバーナマニホールドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、熱機器における最も重要な問題は、燃焼中に生成される燃焼排 気物の中でNOx、CO、スス等の有害な物質をいかに低減するかである。一般的に 液体燃焼バーナは、液体燃料を噴霧ノズルから噴霧し、燃焼用空気と拡散混合さ せながら燃焼させている。このようなバーナでは噴霧された燃料の微粒化粒子が 広い粒径分布を持ち、引き続き起こる燃焼開始までの短い時間では蒸発・気化が 不十分で、燃焼空気との混合が不均一となる。このため、微視的にみると燃焼が ランダムで不均一となり、局所的に火炎温度が異常に高い所が生じるとNOxの排 出が増大するし、燃焼が完結しないときはCOやススの発生となる。
【0003】 ここで、積極的に気化を促進し、燃焼性能を改善する取り組みとして、特開昭 62-91771号(気化ポット式燃焼バーナ)、特公昭57-32289号、特公昭61-52364号 (燃焼排ガス再循環方式)に開示される形式のものがよく知られている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
前者は燃焼用空気の供給孔にススが付着して閉塞しやすく、安定した燃焼が難 しいし、小型化にも難点がある。後者では液体燃料の粒子が再循環される燃焼排 ガスの熱で気化されるまでに時間がかかり、燃焼が開始されるまでに気化が完結 しなかったり、ススが発生しやすくなったりする。また、再循環経路が適切でな いと不完全燃焼や、失火が起こりやすいう欠点もある。
【0005】 本考案は、上記の欠点を克服し、かつ、小型で比較的簡単な構造であって、ボ イラーのような熱機器に適用できる十分な出力を得、かつNOx排出の少ない気化 バーナのバーナマニホールドを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案のバーナマニホールドは、液体燃料を気化 させて燃焼させる気化燃焼バーナであって、風箱内に燃焼用1次空気導入口を持 ち、噴霧ノズル・点火棒・デフューザーが入った燃焼管と、この燃焼管が取り付 けられ、この燃焼管と同軸状で、風箱と連通する燃焼用2次空気の供給筒からな っている。この2次空気供給筒は燃焼管又は2次空気内筒と外筒とが作る2重管を 構成し、ノズルから噴霧された燃料が高温の燃焼排ガスと接触する気化室を形成 するようノズルより下流まで達する長さでその途中に燃焼排ガスを2次空気内筒 内側に取り込める燃焼排ガス導入口を設けている。また、バーナ下流端及び2次 空気噴出し口の形状はバーナ端直下流域に燃焼排ガスが循環できる形状とした構 造をもつものである。
【0007】 上記構造のバーナマニホールドでは火炎がリフトしやすいため、着火・保炎を 安定さすためには気化室下流端に燃料ガス溜まりを設けることが好ましい。
【0008】
【考案実施の形態】
この考案に係わる油燃焼用低NOx気化バーナでは、図1に示すように、噴霧ノ ズル(2)から噴霧された液体燃料は導入孔(11a)からの1次空気と共に気化室(7)に 流入し、2次空気供給筒の途中に設けた燃焼排ガス導入口(12)から入る高温の燃 焼排ガスと接触し、気化する。更に、この下流のバーナ端直下流域(8)において 、バーナ下流端で導入された高温燃焼排ガスと接触・混合して酸素濃度の低い高 温の混合気と粒子径のより小さい液滴になり、2次空気噴出し口(13)から噴き 出した2次空気と接触、燃焼する。気化した燃料は酸素濃度の低い燃焼排ガスと 混合気を作っているため、高温でも燃焼空気と接触したときの燃焼速度が遅く、 結果的に火炎温度の低い燃焼となる。また未蒸発の燃料も量が少なく、液滴径も 小さくなっているため、均一に分散しやすく、局所的な火炎温度の上昇を生じる ような燃焼がおこる頻度も下がる。これらにより、低NOx化が図られる。さらに 、気化した燃料の割合が多く、未蒸発燃料の液滴径も小さので燃焼が完結し易く 、すすの生成は抑制され、火炎長さも短くなる。また、2次空気の噴流及び火炎 と燃焼排ガスの循環流を分離し、2次空気供給筒に設けた燃焼排ガス循環口(12 )及びバーナ端直下流域へ循環する燃焼排ガスの整流を図り、2次空気の混合に よる循環燃焼排ガスの温度低下と酸素濃度の上昇を抑えるため、整流筒(9) をバ ーナ下流端の下流に設ける。この円筒が燃焼により赤熱し、輻射による燃料の気 化を促進するため、上記効果を更に増幅する。
【0009】 以下、この発明の具体的な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は第 一実施例を示しており、風箱 (1)内に1次空気導入口を持つ燃焼管(14)と2次空 気導入口(11b)がある2次空気円筒(15)から構成されているマニホールドは バーナヘッドに取り付けられる。燃焼管(14)内には燃料噴霧ノズル(2)、点火棒( 3)及びデフューザー(4)が所定の位置に取り付けられている。燃焼管(14)と2次 空気円筒(15)は燃料噴霧ノズル(2)を中心として同心軸状になっており、2次空 気円筒(15)にはデフューザー(4)より上流に燃焼排ガスを誘導する燃焼排ガ ス導入口(12)が設けられている。
【0010】 風箱(1)は送風機等の空気供給手段から空気の供給を受けるものであり、後 述するように、この燃焼空気を1次空気と2次空気に分割して、マニホールドに供 給する構造としてある。
【0011】 燃焼管(14)と2次空気円筒(15)には燃焼空気用の1次空気導入口(11a)2次空気 導入口(11b)を設けており1次空気と2次空気の比率は1次空気導入口(11a)と 2次空気導入口(11b)の開口面積比で制御する。
【0012】 デフューザー下流には2次空気と接触せずに噴霧燃料と高温の燃焼排ガスが接 触・混合できる気化室(7)を燃料噴霧ノズル(2)を中心として同心軸状に設ける 。また、気化室下流端には火炎がリフトしたとき着火点を安定さし、炉内圧変動 を抑えるため、必要に応じ燃料ガス溜まり(18)を設ける。
【0013】 バーナ下流には炉内の燃焼排ガスが燃焼排ガス導入口(12)やバーナ端直下流 域(8)に効率よく循環できるよう整流筒(9)を設ける。ただし、この整流筒( 9)は本考案の効果を促進する役目を果たすもので、この有無により本考案の基 本原理を左右するものではない。
【0014】 図2は請求項3のベンチュリー部(17)を持ったバーナマニホールドの第2実 施例を示す。
【0015】 以上の構成の油燃焼用低NOx気化バーナマニホールドについて、その燃焼作用 から説明する。まず、風箱 (1)内の燃焼用空気を1次空気導入口(11a)から、燃焼 管(14)に導入すると共に、噴霧ノズル(2)から噴霧された液体燃料の微粒子をデ フューザーで旋回を与えながら混合し、気化室(7)に供給する。通電した点火棒( 3)に生じる放電エネルギーで着火し、気化室(7)内で燃焼する。このとき供給さ れる燃焼用空気量はデフューザー上に火炎を保持するために必要な最小限の空気 量とし、噴霧燃料が気化に必要な熱は燃焼排ガス導入口(12)から流入する高温 の燃焼排ガスから供給する。デフューザー上で火炎を保持することは着火点の安 定に好ましいが、例え保持できなくても、下流での気化・混合により高温の燃料 蒸気が作られるため、自然着火し、消炎の危険性はない。極端には1次空気を無 くしても運転も可能である。
【0016】 2次空気導入口(11b)から導入された空気は2次空気室(6)を抜け、バーナ 先端部に設けられた2次空気噴き出し口(13)から炉内に噴き出す。噴き出すと き生ずる気化室圧力と炉内圧との差圧で気化室(7)及びバーナ端直下流域(8) に高温の燃焼排ガスを誘導するため、十分な差力が得られる噴き出し方向・噴き 出し口の形状及び噴き出し流速をとる。これにより、噴霧ノズル(2)から噴霧 された燃料は気化室(7)及びその下流のバーナ端直下流域(8)で気化し、酸素 濃度の低い高温燃焼排ガスと混合気を作る。この混合気が2次空気噴き出し口か ら噴き出す燃焼空気と接触し、拡散燃焼するため、燃焼速度が抑えられ、高温の 燃料ガスにもかかわらず火炎温度は抑えられ、NOxの生成が抑制される。燃焼時 の火炎の色は灯油ではブルーからパープルであり、A重油では未蒸発の液滴が残 るため、ブルーやパープルは目視的に消え、橙色輝炎と成るが、通常のガンタイ プバーナで観測される橙色輝炎にくらべ薄い色となり、気化がよく行われている ことが分る。
【0017】 燃料は高温の混合気で、着火温度以上になっているため、低い空気比でも完全 燃焼し、バーナの燃焼効率の増加が図れる。また、残っている燃料液滴も量・粒 径とも小さくなっているため、燃えきりやすくススの生成も抑えられ、火炎長さ も短い。
【0018】 表1に、これらのことを示すデータの例を示す。表は灯油燃焼の例であるがA重 油についても同様の結果となった。これにより、ここで提案したバーナマニホー ルドはNOx生成の抑制に非常に有効な手段であることが分る。
【0019】
【表1】
【0020】 図2の第2実施例はNOx生成抑制の原理は同じだが、燃焼排ガスの循環には1 次空気を利用するのが効果的なため、少量の1次空気を利用して効率的に燃焼排 ガスを誘導するための工夫を行っている例である。
【0021】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案に係わるバーナマニホールドを用いた油燃焼用 低NOx気化バーナによれば、噴霧ノズルから気化室内に噴霧された液体燃料は燃 焼排ガス導入口からはいる高温の燃焼排ガスと接触し、気化すると共にその下流 のバーナ端直下流域に導入される燃焼排ガスと接触・混合され、燃料の大部分は 気化し、酸素濃度の低い高温の混合気となる。この混合気は着火点以上の温度に 達しているため、点火元が無くても低い酸素濃度で着火し、火炎温度を抑えつつ 2次空気と拡散燃焼する。また、着火性が良く、未蒸発の液滴も径が小さくなっ ているため、燃えきり性も良く、火炎が短くて、ススが出難く、低い空気比でも 良く燃える、高効率でNOxの排出を抑制出来るバーナを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係わるバーナマニホールドを用いた
油燃焼用低NOx気化バーナの実施例1を説明する図面で
ある。
【図2】1次空気系にベンチュリー部を組み込んだ実施例
2を説明する図面である。
【符号の説明】
(1) 風箱 (2) 噴霧ノズル (3) 点火棒 (4) デフューザー (5) 1次空気室 (6) 2次空気室 (7) 気化室 (8) バーナ端直下流域 (9) 整流筒 (10) 炉燃焼室 (11a) 1次空気導入口 (11b) 2次空気導入口 (12) 燃焼排ガス導入口 (13) 2次空気噴き出し口 (14) 燃焼管 (15) 外筒(2次空気円筒) (16) 2次空気内筒(気化室筒) (17) ベンチュリー部 (18) 燃料ガス溜まり

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナ先端部に2重管からなる気化室が
    あり、気化室と空気噴き出し口は気化室及びその直下流
    域へ、燃焼用空気がマニホールドから噴出すときに生じ
    る差圧で高温の燃焼排ガスを誘導・供給できる形状をも
    ち、この領域で生成した気化燃料と未蒸発燃料を含む高
    温で酸素濃度の低い混合気を拡散燃焼でゆっくりと完全
    燃焼できるよう燃焼空気を分割供給する構造をもつバー
    ナマニホールド
  2. 【請求項2】 請求項1における気化に必要な熱を供給
    する燃焼排ガスを気化室の下流で噴き出す空気だけで誘
    導する構造のバーナマニホールド
  3. 【請求項3】 請求項1における気化室への燃焼排ガス
    の誘導を少量の1次空気で効率よく行うためにベンチュ
    リー部を設けたバーナマニホールド
  4. 【請求項4】 気化室下流で着火・保炎を安定さすた
    め、気化室下流端に燃料ガス溜まりを設けたバーナマニ
    ホールド
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