JP3078913U - セラミックス担体 - Google Patents
セラミックス担体Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 緻密にかつ安価に印字された識別子を有する
セラミックス担体を提供すること。 【解決手段】 本考案のセラミックス担体は、セラミッ
クスよりなる担体基材と、担体基材の表面にレーザー光
線を照射して印字された識別子と、を有することを特徴
とする。本考案のセラミックス担体は、レーザー光線を
照射して印字した識別子を有することで、緻密にかつ安
価に印字された識別子を有するセラミックス担体となっ
ている。
セラミックス担体を提供すること。 【解決手段】 本考案のセラミックス担体は、セラミッ
クスよりなる担体基材と、担体基材の表面にレーザー光
線を照射して印字された識別子と、を有することを特徴
とする。本考案のセラミックス担体は、レーザー光線を
照射して印字した識別子を有することで、緻密にかつ安
価に印字された識別子を有するセラミックス担体となっ
ている。
Description
【0001】
本考案は、セラミックス担体に関し、詳しくは、識別子が印字されたセラミッ クス担体に関する。
【0002】
自動車のエンジンなどの内燃機関から排出される排ガスは、排ガス浄化用触媒 を用いて浄化された後に大気中に排出されている。この排ガス浄化用触媒は、通 常は、セラミックスなどの耐熱性材料よりなる担体の表面に、アルミナ等の耐熱 性無機酸化物などからなる担持層が形成され、この担持層に触媒貴金属が担持し ていた。また、通常の担体には、軸方向に多数の管状通路を有するモノリス担体 が用いられている。
【0003】 このような排ガス浄化用触媒は、担体の外周面に識別子を付与し、この識別子 を用いて製造時の生産管理や品質管理を行っていた。すなわち、担体に識別子を 印字しておくことで、担持層の形成や触媒貴金属の担持を行うときに、担体の区 別を行うことができる。
【0004】 従来の担体の識別子は、無機系または有機系の顔料や塗料を用いて、担体表面 にスタンプする方法や、インクジェット方式による印字を行う方法が用いられて いた。また、無機系の顔料として、釉薬を使用する場合もあった。
【0005】 しかしながら、有機系顔料を用いて印字された識別子は、製造工程中に消失し ていまうという問題を有していた。製造中に識別子が消失すると、その後の製造 工程での生産および品質の管理が困難になる。
【0006】 ここで、この有機系顔料の消失は、担体に焼成等の高温処理を施すことで生じ ていた。この焼成は、コート層や担持層の形成時などに施されている。
【0007】 また、無機系顔料や釉薬を用いて印字された識別子は、高温処理が施されても 、印字された識別子の消失は生じないものの、無機系顔料や釉薬に含まれる無機 物質が触媒毒となるという問題を有していた。
【0008】 さらに、この無機系顔料は、インクジェット方式に用いられるインクを形成し にくいため、識別子の印字に要するコストが上昇し、担体および担体を用いた排 ガス浄化用触媒のコストが上昇していた。さらに、この無機系顔料は、2次元コ ード等の緻密印字にむかなかいため、識別子として保持できる情報量が十分とは いえなかった。
【0009】
本考案は上記実状に鑑みてなされたものであり、緻密にかつ安価に印字された 識別子を有するセラミックス担体を提供することを課題とする。
【0010】
上記課題を解決するために本考案者らは、セラミックス担体への印字方法につ いて検討を重ね、レーザー光線を用いることが有効であることに着目した結果、 レーザー光線により印字が行われたセラミックス担体が上記課題を解決できるこ とを見出した。
【0011】 すなわち、本考案のセラミックス担体は、セラミックスよりなる担体基材と、 担体基材の表面にレーザー光線を照射して印字された識別子と、を有することを 特徴とする。
【0012】 本考案のセラミックス担体は、レーザー光線を照射して印字した識別子を有す る。レーザー光線により識別子の印字が行われたことで、本考案のセラミックス 担体は、緻密にかつ安価に印字された識別子を有するセラミックス担体となって いる。
【0013】
本考案のセラミックス担体は、担体基材と、識別子と、を有する。
【0014】 担体基材は、セラミックスよりなる。このセラミックスとしては、特に限定さ れるものではなく、たとえば、コーディエライト、ムライト、スピネル等のセラ ミックスをあげることができる。
【0015】 識別子は、担体基材の表面にレーザー光線を照射して印字された。セラミック ス担体にレーザー光線を照射すると、レーザー光線が照射された表面部が加熱さ れ、変色を生じるようになる。本考案のセラミックス担体は、この変色作用を用 いて印字が行われた。なお、レーザー光線が照射された部分において、一部にガ ラス化が生じるときもあるが、ガラス化が生じてもセラミックス担体としての特 性が低下するものではない。
【0016】 また、レーザー光線を照射して印字された識別子は、担体基材が変質すること で印字されており、焼成等の高温処理が施されても消失を生じない。
【0017】 また、レーザー光線は、単一波長の光線であることから優れた指向性を有して いるため、緻密な識別子の印字が可能となっている。また、識別子の印字がレー ザー光線により行われているため、他の物質の混在が生じなくなっている。
【0018】 担体基材は、モノリス担体であることが好ましい。モノリス担体とは、一体成 形構造を有する担体であり、軸方向に多数の管状通路を有する担体である。この ため、本考案のセラミックス担体がモノリス担体であることで、本発明のセラミ ックス担体は、排ガス浄化用触媒の担体として用いることができる。
【0019】 レーザー光線は、YAGレーザー、ファイバーレーザーから選ばれるレーザー 光線であることが好ましい。レーザー光線は、その発振材料によりさまざまな種 類があり、その中で、これらのレーザー光線を用いることで担体基材への識別子 の印字を低コストで行うことができる。
【0020】 識別子が、数字、アルファベット、バーコード、二次元コードより選ばれるこ とが好ましい。本考案のセラミックス担体は、識別子を有することで、その後の 生産管理や品質管理などを簡易に行うことができる効果を有するものであり、識 別子の種類は特に限定されるものではない。このため、識別子には、生産管理や 品質管理などに要求される情報量を保持できればよく、数字、アルファベット、 バーコード、二次元コードより選ばれることが好ましい。
【0021】 本考案のセラミックス担体は、排ガス浄化用触媒に用いられる触媒担体である ことが好ましい。すなわち、本考案のセラミックス担体は、識別子がレーザー光 線により印字されたセラミックス担体であるため、触媒の製造時に施される高温 処理による識別子の消失、変質が生じなくなっているため、生産管理や品質管理 などの管理を効率よく行うことができる。
【0022】 (排ガス浄化用触媒) 排ガス浄化用触媒は、軸方向に管状通路を有しかつ外周面にレーザー光線を照 射して印字された識別子を有するセラミックスよりなる担体と、担体の管状通路 の表面に形成された耐熱性無機酸化物よりなる担持層と、担持層に担持された触 媒貴金属と、を有することが好ましい。
【0023】 この排ガス浄化用触媒は、セラミックスよりなる担体の外周面にレーザー光線 を照射して印字された識別子を有するため、この識別子に担持層の材質や触媒貴 金属などの情報を印字しておくことで、使用後の資源回収が効率よくできるよう になっている。
【0024】 セラミックスよりなる担体にレーザー光線を照射すると、レーザー光線が照射 された表面部が加熱され、変色を生じるようになる。この変色作用を用いて識別 子が印字された。なお、レーザー光線が照射された部分において、一部にガラス 化が生じるときもあるが、ガラス化が生じても担体としての特性が低下するもの ではない。
【0025】 また、レーザー光線を照射して印字された識別子は、担体基材が変質すること で印字されており、焼成等の高温処理が施されても消失を生じない。
【0026】 また、レーザー光線は、単一波長の光線であることから優れた指向性を有して いるため、緻密な識別子の印字が可能となっている。また、識別子の印字がレー ザー光線により行われているため、他の物質の混在が生じなくなっている。この ため、他の無機材料を用いて印字した場合に生じた触媒被毒が生じなくなってい る。
【0027】 軸方向に管状通路を有する担体としては、特に限定されるものではない。ここ で、軸方向の管状通路は、排ガス浄化用触媒として排ガスを浄化するときに、排 ガス流が通過する通路である。
【0028】 また、担体を形成するセラミックスの材質もセラミックスであれば特に限定さ れるものではない。このセラミックスとしては、たとえば、コーディエライト、 ムライト、スピネル等のセラミックスをあげることができる。
【0029】 担体は、モノリス担体であることが好ましい。モノリス担体とは、一体成形構 造を有する担体であり、軸方向に多数の管状通路を有する担体であり、排ガス浄 化用触媒の担体として用いることができる。
【0030】 レーザー光線は、YAGレーザー、ファイバーレーザーから選ばれるレーザー 光線であることが好ましい。レーザー光線は、その発振材料によりさまざまな種 類があり、その中で、これらのレーザー光線を用いることで担体への識別子の印 字を低コストで行うことができる。
【0031】 識別子が、数字、アルファベット、バーコード、二次元コードより選ばれるこ とが好ましい。排ガス浄化用触媒は、識別子を有することで、製造時の生産管理 や品質管理あるいは、リサイクル時の抽出法などを最適な条件でことができる効 果を有するものであり、識別子の種類は特に限定されるものではない。このため 、識別子には、生産管理や品質管理などに要求される情報量を保持できればよく 、数字、アルファベット、バーコード、二次元コードより選ばれることが好まし い。
【0032】 本形態の排ガス浄化用触媒の製造方法は、製造方法が限定されるものではない 。たとえば、以下に示した手段により製造することができる。
【0033】 まず、軸方向に管状通路を有する担体の外周面にレーザー光線を照射して識別 子を印字する。耐熱性無機酸化物粒子が分散したスラリーを調整し、この識別子 が印字された担体の管状通路の表面に塗布し、乾燥させる。乾燥後、このスラリ ーがコートされた担体を高温で焼成する。
【0034】 その後、触媒貴金属が溶解した触媒貴金属水溶液を調整し、この水溶液中にス ラリーがコートされた担体を浸漬し、乾燥、焼成することで製造することができ る。
【0035】
以下、実施例を用いて本考案を説明する。
【0036】 本考案の実施例として、セラミックス担体を作成した。
【0037】 (実施例1) 実施例1は、直径103mm、長さ155mm、セル数が62個/cm2(4 00個/inch2)のセラミックス担体の外周面に、NEC製YAGレーザー SL475Kを用いて13桁バーコードが印字されたセラミックス担体である。 なお、セラミックス担体には、コーディエライトよりなるモノリス担体の(株) デンソー製のD40S/11R−08が用いられた。
【0038】 バーコードの印字は、周波数4〜20KHz、出力9Wでセラミックス担体の 外周面にレーザー光を照射して行われた。バーコードの印字は、10秒で行われ た。ここで、このYAGレーザーによるセラミックス担体へのバーコードの印字 の様子を図1に示した。
【0039】 図1に示されたように、バーコードの印字は、セラミックス担体1を載置台2 上に載置し、セラミックス担体1の外周面にYAGレーザー3からレーザー光3 1を照射して行われた。なお、この載置台2は、セラミックス担体1を軸を中心 として回転させることが可能に形成されている。すなわち、セラミックス担体1 を回転させることで、湾曲した外周面にバーコードの印字を行うことが可能とな った。
【0040】 また、本実施例においては、載置台2上にセラミックス担体1を載置したが、 この載置台2にかえて、コンベア等の位相手段を用いることで、連続して印字を 行うことができるようになる。
【0041】 実施例1のセラミックス担体のYAGレーザーにより印字されたバーコードは 、印字部が黒褐色を有し、目視では鮮明に判読できた。
【0042】 また、(株)デンソー製のバーコードリーダーQB20を用いて13桁バーコ ードの読みとりを行ったところ、誤りを生じることなくバーコードの判読が行わ れた。ここで、バーコードリーダーを用いたバーコードの判読の様子を図2に示 した。
【0043】 図2に示したように、バーコードの判読は、セラミックス担体1の軸心を中心 として回転する回転台4上に実施例1のセラミックス担体1を固定し、セラミッ クス担体1の外周面のバーコードと対向する位置にバーコードリーダー5を設置 して、回転台4を回転させることで行われた。
【0044】 (実施例2) 実施例2は、直径103mm、長さ155mm、セル数が62個/cm2(4 00個/inch2)のセラミックス担体の外周面に、NEC製YAGレーザー SL475Kを用いて13桁バーコードが印字されたセラミックス担体である。 なお、セラミックス担体には、コーディエライトよりなる担体である日本ガイシ (株)製のN40S/3−13R−08が用いられた。
【0045】 実施例2のセラミックス担体は、目視およびバーコードリーダーを用いてバー コードの判読を行ったところ、誤りを生じることなく判読できた。
【0046】 さらに、実施例2のセラミックス担体を用いて実施例1の時と同様に排ガス浄 化用触媒を製造した。
【0047】 実施例2のセラミックス担体を用いた排ガス浄化用触媒においても、目視およ びバーコードリーダーを用いてバーコードの判読を行ったところ、誤りを生じる ことなく判読できた。
【0048】 (実施例3) 実施例3は、13桁バーコードのかわりに2次元コード(QRコード)が印字 された以外は、実施例1と同様のセラミックス担体である。ここで、印字された QRコードは、5〜25mmまでの5mm間隔で印字されている。ここで、QR コードが印字された実施例3のセラミックス担体の外周面を図3に示した。ここ で、図3において、10、11、12で示されたコードがQRコードである。
【0049】 実施例3のセラミックス担体のQRコードの判読を目視およびバーコードリー ダーを用いて行ったところ、誤りなく判読できた。
【0050】 (実施例4) 実施例4は、13桁バーコードのかわりにQRコードが印字された以外は、実 施例2と同様のセラミックス担体である。ここで、印字されたQRコードは、5 〜25mmまでの5mm間隔で印字されている。
【0051】 実施例4のセラミックス担体のQRコードの判読を目視およびバーコードリー ダーを用いて行ったところ、誤りなく判読できた。
【0052】 (セラミックス担体の評価) 実施例の評価として、実施例3のセラミックス担体の強度の確認を行った。
【0053】 詳しくは、実施例3のセラミックス担体と、実施例3のセラミックス担体と同 ロットでありQRコードの印字されていないセラミックス担体を比較例として、 熱膨張係数、耐熱衝撃性、高温安定性およびアイソタクティック強度の測定を行 った。それぞれの強度の測定は、セラミックス担体を5サンプルづつ測定し、5 サンプルの平均値を用いて評価を行った。また、それぞれの強度の測定方法は、 以下に示した方法が用いられ、測定結果を表1に示した。
【0054】 また、実施例3のセラミックス担体の強度の測定においては、QRコードが1 0mm角で印字された部分の強度を測定した。
【0055】 熱膨張係数の測定は、セラミックス担体を軸方向の長さが50mmとなるよう に切り出し、40℃での長さを測定し、その後、800℃まで昇温させた後に自 動熱膨張計で熱膨張係数を求めることで行われた。
【0056】 耐熱衝撃性の測定は、まず、セラミックス担体を500〜800℃の温度範囲 において50℃刻みで設定された炉内に投入し、20分間保持した。その後、大 気中に開放し、直径3mmのステンレス棒を用いてセラミックス担体をたたくこ とで耐熱衝撃性の測定が行われた。ここで、このセラミックス担体の耐熱衝撃性 の測定は、打撃により発生した音によりセラミックス担体の割れの発生を確認す ることでなされた。
【0057】 高温安定性の測定は、まず、セラミックス担体を直径25.4mm、長さ25 .4mm(直径1inch、長さ1inch)の円柱状に切り出し、1450℃ の電気炉内に投入し、10分間保持した。その後、炉内から取り出して、室温に まで放冷により冷却した後に、長さを測定して収縮率を求めることで行われた。
【0058】 アイソタクティック強度の測定は、まず、セラミックス担体をゴムチューブで 包んだ状態で、圧力容器内に配し、この圧力容器内に水を充填する。その後、さ らに圧力を加えてセラミックス担体が破壊された水圧を測定することで行われた 。
【0059】
【表1】
【0060】 表1より、実施例3のセラミックス担体は、QRコードが印字されていないセ ラミックス担体と変わらない強度を有していることがわかった。
【0061】 つづいて、実施例1および実施例2のセラミックス担体を用いて排ガス浄化用 触媒を製造した。
【0062】 (実施例5) 実施例5は、実施例1のセラミックス担体を用いて製造された排ガス浄化用触 媒である。
【0063】 詳しくは、実施例1のセラミックス担体と、セラミックス担体の管状通路の表 面に形成されたアルミナよりなる担持層と、担持層に担持されたPtと、を有す る排ガス浄化用触媒である。
【0064】 (排ガス浄化用触媒の製造) 排ガス浄化用触媒は、以下の手段により製造された。
【0065】 まず、アルミナ粉末を純水に分散させ、アルミナの含有量が30wt%のウォ ッシュコートスラリーを調整し、このスラリーを実施例1のセラミックス担体の 表面に200g/Lのコート量でコートした後に、乾燥させ、600℃で焼成さ せることで担持層が形成された。
【0066】 つづいて、担持層にPtを担持させた。Pt換算で、1.5g/LのPt水溶 液を調整し、この水溶液に担持層を接触含浸させた後に、乾燥させ、600℃で 焼成させることでPtを担持させた。
【0067】 排ガス浄化用触媒は、管状通路の表面に担持層が形成されているが、セラミッ クス担体の外周面には担持層が形成されていない。このため、セラミックス担体 の外周面に印字されている13桁バーコードは露出した状態であり、目視を行っ たところ十分に判読できた。
【0068】 さらに、外周面に印字された13桁バーコードをバーコードリーダーQB20 を用いて判読した。バーコードリーダーによる判読でも、誤りを生じることなく 判読できた。
【0069】 すなわち、実施例1のセラミックス担体に600℃の高温処理が施されても、 バーコードは変化を生じていない。
【0070】 また、実施例1のセラミックス担体に印字されたバーコードは、YAGレーザ ーによる印字であるため、無機物などを用いていないことから、実施例5の排ガ ス浄化用触媒を製造しても触媒被毒が生じなかった。
【0071】 (実施例6) 実施例6は、実施例2のセラミックス担体を用いて製造された排ガス浄化用触 媒である。
【0072】 詳しくは、実施例2のセラミックス担体と、セラミックス担体の管状通路の表 面に形成されたアルミナよりなる担持層と、担持層に担持されたPtと、を有す る排ガス浄化用触媒である。
【0073】 実施例6の排ガス浄化用触媒は、実施例5と同様の手段により製造された。
【0074】 実施例6の排ガス浄化用触媒においても、13桁バーコードは、目視およびバ ーコードリーダーによる判読が、誤りを生じることなく判読できた。
【0075】 すなわち、実施例2のセラミックス担体に600℃の高温処理が施されても、 バーコードは変化を生じていないことがわかる。
【0076】 また、実施例2のセラミックス担体に印字されたバーコードは、YAGレーザ ーによる印字であるため、無機物などを用いていないことから、実施例6の排ガ ス浄化用触媒を製造しても触媒被毒が生じなかった。
【0077】 (排ガス浄化用触媒の評価) 実施例5および6の排ガス浄化用触媒の評価として、耐久試験を施した後のバ ーコードの観察を行った。
【0078】 詳しくは、実施例5および6の排ガス浄化用触媒を評価用エンジンベンチに組 み付け、触媒床温が900℃で50時間の耐久試験を行い、耐久試験後の排ガス 浄化用触媒の外周面のバーコードを判読した。バーコードの判読は、目視および バーコードリーダーを用いて行われた。
【0079】 実施例5および6の排ガス浄化用触媒の試験後のバーコードの判読結果は、い ずれの排ガス浄化用触媒においても、誤りを生じることなく判読できた。
【0080】 (実施例7) 実施例7は、YAGレーザーのかわりに、サンクス(株)製FAYbレーザー マーカーLPF10を用いてファイバーレーザーを用いて13桁バーコードが印 字された以外は、実施例1と同様なセラミックス担体である。
【0081】 実施例7のセラミックス担体の製造方法も、レーザー光源が異なる以外は、実 施例1と同様であった。
【0082】 また、ファイバーレーザーによるバーコードの印字は、周波数7KHz、出力 9Wで、照射時間が10秒で行われた。
【0083】 実施例7のセラミックス担体の13桁バーコードの判読を行ったところ、目視 およびバーコードリーダーによる判読のいずれの判読においても、誤りを生じる ことなく判読できた。
【0084】 (実施例8) 実施例8は、YAGレーザーのかわりに、サンクス(株)製FAYbレーザー マーカーLPF10を用いてファイバーレーザーを用いて13桁バーコードが印 字された以外は、実施例2と同様なセラミックス担体である。
【0085】 実施例8のセラミックス担体の製造方法も、レーザー光源が異なる以外は、実 施例2と同様であった。
【0086】 実施例8のセラミックス担体の13桁バーコードの判読を行ったところ、目視 およびバーコードリーダーによる判読のいずれの判読においても、誤りを生じる ことなく判読できた。
【0087】 (実施例9) 実施例9は、YAGレーザーのかわりに、サンクス(株)製FAYbレーザー マーカーLPF10を用いてファイバーレーザーを用いてQRコードが印字され た以外は、実施例3と同様なセラミックス担体である。
【0088】 実施例9のセラミックス担体の製造方法も、レーザー光源が異なる以外は、実 施例3と同様であった。
【0089】 実施例9のセラミックス担体のQRコードの判読を行ったところ、目視および バーコードリーダーによる判読のいずれの判読においても、誤りを生じることな く判読できた。
【0090】 (実施例10) 実施例10は、YAGレーザーのかわりに、サンクス(株)製FAYbレーザ ーマーカーLPF10を用いてファイバーレーザーを用いてQRコードが印字さ れた以外は、実施例4と同様なセラミックス担体である。
【0091】 実施例10のセラミックス担体の製造方法も、レーザー光源が異なる以外は、 実施例4と同様であった。
【0092】 実施例10のセラミックス担体のQRコードの判読を行ったところ、目視およ びバーコードリーダーによる判読のいずれの判読においても、誤りを生じること なく判読できた。
【0093】 (実施例11) 実施例11は、実施例1のセラミックス担体のかわりに実施例7のセラミック ス担体を用いた以外は実施例5と同様な排ガス浄化用触媒である。
【0094】 実施例11の排ガス浄化用触媒は、セラミックス担体が異なる以外は、実施例 5と同様にして製造された。
【0095】 実施例11の排ガス浄化用触媒の13桁バーコードの判読を行ったところ、目 視およびバーコードリーダーによる判読のいずれの判読においても、誤りを生じ ることなく判読できた。すなわち、実施例7のセラミックス担体に600℃の高 温処理が施されても、バーコードは変化を生じていないことがわかる。
【0096】 また、実施例7のセラミックス担体に印字されたバーコードは、ファイバーレ ーザーによる印字であるため、無機物などを用いていないことから、実施例11 の排ガス浄化用触媒を製造しても触媒被毒が生じなかった。
【0097】 また、実施例11に上述の耐久試験を施し、13桁バーコードの判読を行った ところ、目視およびバーコードリーダーによる判読のいずれの判読においても、 誤りを生じることなく判読できた。
【0098】 (実施例12) 実施例12は、実施例2のセラミックス担体のかわりに実施例8のセラミック ス担体を用いた以外は実施例6と同様な排ガス浄化用触媒である。
【0099】 実施例12の排ガス浄化用触媒は、セラミックス担体が異なる以外は、実施例 6と同様にして製造された。
【0100】 実施例12の排ガス浄化用触媒の13桁バーコードの判読を行ったところ、目 視およびバーコードリーダーによる判読のいずれの判読においても、誤りを生じ ることなく判読できた。すなわち、実施例8のセラミックス担体に600℃の高 温処理が施されても、バーコードは変化を生じていないことがわかる。
【0101】 また、実施例8のセラミックス担体に印字されたバーコードは、ファイバーレ ーザーによる印字であるため、無機物などを用いていないことから、実施例12 の排ガス浄化用触媒を製造しても触媒被毒が生じなかった。
【0102】 また、実施例12に上述の耐久試験を施し、13桁バーコードの判読を行った ところ、目視およびバーコードリーダーによる判読のいずれの判読においても、 誤りを生じることなく判読できた。
【0103】 以上のことから、実施例1〜4および7〜10のセラミックス担体は、レーザ ー光線により印字されたコードを有している。これらのコードは、バーコードリ ーダーを用いた判読が可能であるため、排ガス浄化用触媒の製造時の品質管理や 生産管理を効率よく行うことができる。
【0104】 また、実施例5、6および11、12の排ガス浄化用触媒は、セラミックス担 体に印字されたコードが、無機物などの他の物質を含まないため、触媒被毒が生 じない。
【0105】 さらに、実施例1〜4および7〜10のセラミックス担体に印字されたコード は、触媒の製造時の高温処理や、触媒の使用による高温に対しても変化を生じる ことなく、判読が可能となっている。
【0106】
本考案によるセラミックス担体は、レーザー光線により識別子の印字が行われ たことで、緻密にかつ安価に印字された識別子を有するセラミックス担体となっ ている。
【図1】 セラミックス担体へのバーコードの印字の様
子を示した図である。
子を示した図である。
【図2】 バーコードリーダーによるバーコードの判読
の様子を示した図である。
の様子を示した図である。
【図3】 QRコードが印字されたセラミックス担体の
外周面を示した図である。
外周面を示した図である。
1…セラミックス担体 2…載置台 3…YAGレーザー 4…回転台 5…バーコードリーダー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月7日(2001.2.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 良知 由浩 静岡県小笠郡大東町千浜7800番地 株式会 社キャタラー内 (72)考案者 河合 裕直 静岡県小笠郡大東町千浜7800番地 株式会 社キャタラー内
Claims (4)
- 【請求項1】 セラミックスよりなる担体基材と、該担
体基材の表面にレーザー光線を照射して印字された識別
子と、を有することを特徴とするセラミックス担体。 - 【請求項2】 前記担体基材は、モノリス担体である請
求項1記載のセラミックス担体。 - 【請求項3】 前記レーザー光線は、YAGレーザー、
ファイバーレーザーから選ばれるレーザー光線である請
求項1記載のセラミックス担体。 - 【請求項4】 前記識別子が、数字、アルファベット、
バーコード、二次元コードより選ばれる請求項1記載の
セラミックス担体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001000095U JP3078913U (ja) | 2001-01-12 | 2001-01-12 | セラミックス担体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001000095U JP3078913U (ja) | 2001-01-12 | 2001-01-12 | セラミックス担体 |
Publications (1)
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---|---|
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ID=43211821
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001000095U Expired - Lifetime JP3078913U (ja) | 2001-01-12 | 2001-01-12 | セラミックス担体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3078913U (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005121048A1 (ja) * | 2004-06-11 | 2005-12-22 | Masahiro Kubuki | 二次元コード付きタイルおよびその製造方法 |
JP2007030378A (ja) * | 2005-07-27 | 2007-02-08 | Ngk Insulators Ltd | セラミックス製品及びその製造方法 |
JP2009252441A (ja) * | 2008-04-03 | 2009-10-29 | Ngk Spark Plug Co Ltd | スパークプラグ用絶縁体及びその製造方法、並びに、スパークプラグ及びその製造方法 |
EP3401051A1 (en) | 2017-05-11 | 2018-11-14 | NGK Spark Plug Co., Ltd. | Ignition plug and method for manufacturing ignition plug |
US11476643B2 (en) | 2018-11-08 | 2022-10-18 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Internal combustion engine component and method of manufacturing internal combustion engine component |
-
2001
- 2001-01-12 JP JP2001000095U patent/JP3078913U/ja not_active Expired - Lifetime
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US10468859B2 (en) | 2017-05-11 | 2019-11-05 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Ignition plug including a mark formed of an oxide film and method for manufacturing thereof |
US11476643B2 (en) | 2018-11-08 | 2022-10-18 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Internal combustion engine component and method of manufacturing internal combustion engine component |
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