JP3078410B2 - 自動消火機能付ガステーブルにおける制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、調理中の鍋底の温度を
温度センサーにより検出して、過剰に加熱されていると
きは直ちに又は一定時間後にガスを遮断する自動消火機
能付ガステーブル（ガスコンロ）における制御装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】図３に従来の自動消火機能付ガステーブ
ルを示す。１はガスバーナ、２は五徳、３は五徳２の中
央に取り付けられた温度センサーにして、五徳２に鍋４
が乗せられた場合、温度センサー３が鍋底５に接触して
この鍋底５の温度を検出し、制御回路６は、鍋底５の温
度が設定温度以上に上昇したときに直ちに又は一定の時
間後にガスライン７のガス遮断弁８を閉じて自動消火す
る構成である。９はガス量調整ツマミである。

【０００３】

【従来技術の課題】しかし、上記自動消火機能付ガステ
ーブルにおいては次のような欠点がある。 ａ．フライパンなどで調理する際、このフライパンなど
を上下に動かすことがある。このようにしてフライパン
を上下に動かして調理していると、鍋底から温度センサ
ー３が離れて上昇し、火炎が直接温度センサー３に接触
するようになったり、鍋底の動きで火炎がゆれて温度セ
ンサー３を過加熱状態にすることがある。この結果、調
理中であるにも拘らずガスが遮断されてしまうという不
便がある。

【０００４】本発明の目的は、鍋を上下に動かしながら
調理しても調理中である限りガスを遮断しないようにし
て使い勝手を改善した自動消火機能付ガステーブルを提
供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の係る自動消火機
能付ガステーブルの構成は次のとおりである。

【０００６】調理中の鍋底が五徳に載せられているとき
にはこの鍋底に押されて下方に位置して鍋底の温度を検
出し、この鍋底の温度が設定温度以上に上昇したときに
ガスを遮断する温度センサーを組み込んで成る自動消火
機能付ガステーブルにおいて、前記温度センサーの上下
動において一旦所定の位置まで下降した温度センサーが
一定位置以上上昇したときにこの上昇位置を検出して信
号を出力する位置検出センサーを設けると共に、この位
置検出センサーから信号が入力された場合、前記温度セ
ンサーから設定温度以上の信号が入力されている場合で
も、前記位置検出センサーから信号が入力されて一定の
時間の範囲内においてはガスの遮断を猶予する制御回路
を付加して成る自動消火機能付ガステーブルにおける制
御装置。

【０００７】最初に位置検出センサーから信号が入力さ
れたのち、猶予時間中に再び位置検出センサーから信号
が入力された場合には、調理中と判断して猶予設定時間
を更新することにより、使い勝手を向上させることがで
きる。

【０００８】

【作用】五徳上に鍋をかけると、温度センサーが鍋底に
押されて下降し、調理中鍋底の温度を検出している。鍋
底の温度が設定温度以上に上昇した際、制御回路は、何
か異常があると判断して、ガスを遮断する。この結果、
過加熱に基づく火災の防止或いはこげつきを防止するこ
とができる。一方、鍋底の位置を検出するセンサーは、
鍋底の動きを常時検出しており、鍋底が正しく五徳上に
乗せられている場合には安全と判断して温度センサーに
よる制御に委ね、一旦鍋底が動いて温度センサーが鍋底
から離れた場合、又は温度センサーが一定以上の上昇を
示した場合、同時にカウントを開始して、一定の時間内
に温度センサーから設定温度以上の温度が入力されても
ガスを遮断しない。一定の時間内に再び温度センサーの
動きがあった場合には、カウントを更新して初めから再
開する。そして、設定時間を経過して、なおも温度セン
サーから設定温度以上の温度信号が入力されている場
合、温度センサー側の作用でガスを遮断する。

【０００９】

【実施例】図１に本発明の実施例を示す。１はガスバー
ナ、２は五徳、３は温度センサー、４は鍋、５は鍋底、
６は制御回路、７はガスライン、８はガス遮断弁、９は
ガス量調整ツマミである。

【００１０】10は位置検出機構にして、この機構10は、
図２に示すように、器具固定支柱11にホールセンサー12
を取り付けると共に温度センサー３側に永久磁石13を取
り付けた構成にして、温度センサー３が鍋底５により押
し下げられて永久磁石13がホールセンサー12より離れる
と信号がＯＦＦで、温度センサー３が上昇して調理して
いない状態においてはＯＮの信号を前記制御回路６に出
力する。制御回路６は、このＯＮ、ＯＦＦ信号により、
一旦ＯＦＦ信号が入力された場合、同時にカウントを開
始して、このカウントが一定時間を経過する間に温度セ
ンサー３側から設定温度以上の信号が入力されてもガス
遮断弁８を作動せず、そのまま調理を継続させる。そし
て、このカウント中に再びＯＮの信号が入力された場
合、カウントを停止し、再びＯＦＦの信号が入力された
場合カウントを開始する。カウントが終了した後も温度
センサー３から設定温度以上の温度が入力されている場
合、又はされた場合、通常の作用でガス遮断弁８を閉じ
る。

【００１１】なお、温度センサー３の動き（上下動）
は、鍋底５の動きに連動しているため、鍋底５が離れな
いまでも、ある程度上昇すると火炎の影響を受けて高温
を検出する場合があるので、ホールセンサー12と永久磁
石13間の動きに一定以上の動き（離れ）がある場合にカ
ウントを開始するように設定してもよい。

【００１２】

【発明の効果】本発明に係る自動消火機能付ガステーブ
ルにおいては、鍋の動きに左右されないため、鍋を動か
しながら調理する場合に便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る自動消火機能付ガスコンロの説明
図

【図２】位置検出機構の説明図

【図３】従来の自動消火機能付ガスコンロの説明図

【符号の説明】 １ ガスバーナ ２ 五徳 ３ 温度センサー ４ 鍋 ５ 鍋底 ６ 制御回路 ７ ガスライン ８ ガス遮断弁 ９ ガス量調整ツマミ 10 位置検出機構 11 器具固定支柱 12 ホールセンサー 13 永久磁石

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 調理中の鍋底が五徳に載せられていると
   きにはこの鍋底に押されて下方に位置して鍋底の温度を
   検出し、この鍋底の温度が設定温度以上に上昇したとき
   にガスを遮断する温度センサーを組み込んで成る自動消
   火機能付ガステーブルにおいて、前記温度センサーの上
   下動において一旦所定の位置まで下降した温度センサー
   が一定位置以上上昇したときにこの上昇位置を検出して
   信号を出力する位置検出センサーを設けると共に、この
   位置検出センサーから信号が入力された場合、前記温度
   センサーから設定温度以上の信号が入力されている場合
   でも、前記位置検出センサーから信号が入力されて一定
   の時間の範囲内においてはガスの遮断を猶予する制御回
   路を付加して成る自動消火機能付ガステーブルにおける
   制御装置。
2. 【請求項２】 最初に位置検出センサーから信号が入力
   されたのち、猶予時間中に再び位置検出センサーから信
   号が入力された場合には、調理中と判断して猶予設定時
   間を更新する請求項１記載の自動消火機能付ガステーブ
   ルにおける制御装置。