JP3078229U - 多成分容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 別々に収容した製品を混合して取り出すのに
使用される多成分容器を提供する。 【解決手段】 別々に収容された流動性製品のための多
成分容器１で、外側容器３と、内側容器２と、外側容器
３を閉塞する回転キャップ５とから成り、その際、内側
容器２が前記回転キャップ５と結合しており、回転キャ
ップ５を回転させることによって直ちに内側容器回転止
め６が解除され、回転キャップ５が、取り出し蓋７を具
備し、内側容器２の方へ外側に延びた少なくとも一つの
突起部９を有しており、当該突起部が外側容器３の上側
領域に配置された突起部１１と結びついているものにお
いて、回転キャップ５が、外側容器３と第一の螺子８に
よって結合しており、内側容器２が、第一の螺子８と反
対のピッチを有する第二の螺子１２によって、回転キャ
ップ５と螺子回し分離可能に結合している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、別々に収容された流動可能な製品のための多成分容器で、製品混合物 を取り出すために、当該多成分容器の内部で複数の製品を一緒にすることが可能 である、請求項１の上位概念による多成分容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

そのような容器はよく知られている。外側容器と内側容器には、例えば別々に保 存しなければならない一種の製品をそれぞれ入れることができる。外側容器の上 にある回転キャップを回転させることによって、内側容器が回転キャップから外 れ、両方の製品を混合することができ、その結果、反応性を有し、使用可能な混 合物、例えば酸化性の毛髪染色剤が得られる。

【０００３】 ＤＥ８６２４４８４．１Ｕ１から、請求項１の上位概念に相当するこの種の多成 分容器は公知である。この多成分容器の回転キャップは、ノッチ結合で外側容器 と結合しており、単に回転できるに過ぎない。上方が開いた内側容器は、液密シ ート上で上方が閉塞されて回転キャップと結合しており、回転によって液密シー トから開放することができる。外側容器と内側容器にある突起部は互いにぶつか っており、そのため回転キャップを回すと、この回転運動が、捩じれ自在に保持 された内側容器に伝達され、それによって内側容器は液密シートから解放されて 外側容器の中に落下する。

【０００４】 このような公知の多成分容器には、液密シートを非常に正確に作らねばならない という欠点があり、それによって一方では安全に漏れ止めされるが、他方では手 であまり大きい力を加えなくても破壊が起こることがある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上述の欠点を取り除き、公知の従来技術をさらに改善し、精密で、そ れと同時にコスト集約的な液密シートの製造を達成できるようにするという課題 に基づくものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の課題は、請求項１の特徴部分によって解決される。それによれば、回転キ ャップは第一の螺子によって外側容器と結合し、内側容器は、第一の螺子と反対 のピッチをもつ第二の螺子によって、回転キャップと螺子回し分離可能に結合し ている。

【０００７】 提案される本考案の多成分容器には、その製造に際して、内側容器が簡単な方法 で回転キャップ内にて螺子回しできるという長所がある。相応した螺子回し力に よって、ねじ込みキャップに対する内側容器の上縁の良好な漏れ止めが達成され る。完全な嵌め合いの正確な製造が、一個の液密シートによるように達成される 。外側容器の上にある回転キャップの螺子を緩めると、内側容器は、内側容器回 転止めの少なくとも一つの突起部上で回転運動が妨げられる。これによって内側 容器は自身の螺子から外れ、その際、内側容器の突起部が、外側容器の突起部に 沿って下方に滑り動く。

【０００８】 本考案の多成分容器の有利な実施態様が、請求項２〜４に記載されている。

【０００９】 第一の螺子が一条螺子であり、第二の螺子が二条または三条螺子である場合は（ 請求項２）、第二の螺子に有利な梃の作用が働き、その結果、内側容器は比較的 簡単に、回転キャップの近傍の一つの密着座から解放される。垂直に下に向かっ て走る突起部によって、これらは、相互に滑り動き、その間に回転キャップが外 側容器の上にねじ込まれる。

【００１０】 請求項３に従って、回転キャップの近くに製品取り出し用のノズルを設けると、 多成分容器から簡単な方法で製品混合物を取り出すことができる。これは、例え ば一つの螺子キャップによって閉じられ、別々の製品を保存する場合、すなわち 混合されていない成分の場合に、内側容器からの製品を閉じ込めるため、あるい は、二つの成分の混合のための震盪の過程の間に、多成分容器を閉鎖状態に保つ ためである。

【００１１】 内側容器にも外側容器にも多数の突起部が設けられている場合には（請求項４） 、内側容器回転止めが、内側容器の周囲に沿って多数の位置で同時に起こり、そ れによって回し緩めの間に内側容器が傾かない。これによって、傾いた結果にお いて好ましくない内側容器の比較的困難な回し緩めが回避される。

【００１２】

【考案の実施の形態】

下記に、提案されている本考案の多成分容器を実施例を表す図面によってさらに 詳しく説明する。すなわち、 図１は、一つの内側容器をもつ回転キャップの部分断面図であり、この場合、内 側容器は螺子によって回転キャップと結合しており、内側容器には突起部が設け られている。 図２は、突起部を有する外側容器の側面図であり、この突起部の位置で回転キャ ップの突起部がぶつかり、この突起部のすぐ上に螺子がある。 図３は、組み立てた多成分容器の垂直断面図であり、この場合、内側容器の突起 部は外側容器の突起部とぶつかっている。 図４は、９０度に置いた図２の外側容器にねじ込んだ、図１の回転キャップの部 分断面図であり、取り外された内側容器が一緒に示されている。

【００１３】 多成分容器１は、別々に保存された二種の流動性製品を収容するために使用され る。内側容器２は一方の製品のために設けられており、外側容器３はもう一方の 製品のために設けられている。ノズル４を通して製品混合物を取り出す前に、製 品混合物の成分を構成する両方の製品は多成分容器１の内部で一緒にされ、そこ で相互に混合される。

【００１４】 外側容器３は、それにねじ込み可能な回転キャップ５によって密閉できる。この 回転キャップ５の内部には内側容器２がある。外側容器３上で回転キャップ５を ねじ込みと、内側容器２の回転を阻止する意味での内側容器回転止め６の機能に よって、内側容器２は回転キャップ５から外れ、それによって下側に向かって外 側容器３の中に落下し、両方の成分が混合できる。

【００１５】 回転キャップ５のノズル４は、ねじ込みキャップの形態である取り出し蓋７で閉 じられている。回転キャップ５は、回転キャップ５側の内螺子８ａと外側容器３ 上の外螺子８ｂから成る第一の螺子８によってねじ込むことができる。

【００１６】 内側容器２は、外側に向かって放射状に並んだ突起部９を有しており、これは外 側容器３の上側領域１０に配置された突起部１１とぶつかっている。内側容器２ は、第一の螺子８と反対のピッチを有する第二の螺子１２、１２ａ、１２ｂによ って回転キャップ５と結合している。第一の螺子８が一条螺子で右螺子であるの に対して、第二の螺子１２は二条螺子で左螺子である（反対のピッチ）。

【００１７】 外側容器３上で回転キャップ５の螺子を開けて行くと、内側容器２の突起部９は 、外側容器３の突起部１１に触れる位置にまで達し、下方に向かって滑る。これ によって内側容器２は回転運動を妨げられ、回転された回転キャップ５が内側容 器２から外れて、内側容器が外側容器３の中で下方に落ちる。多成分容器１を振 とうした後、製品混合物はノズル４を通して取り出すことができる。

【００１８】

【考案の効果】

本考案の多成分容器は、製造に際して、内側容器が簡単な方法で回転キャップ内 で螺子回しできるという長所を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】一つの内側容器をもつ回転キャップの部分断面
図であり、この場合、内側容器は螺子によって回転キャ
ップと結合しており、内側容器には突起部が設けられて
いる。

【図２】突起部を有する外側容器の側面図であり、この
突起部の位置で回転キャップの突起部がぶつかり、この
突起部のすぐ上に螺子がある。

【図３】組み立てた多成分容器の垂直断面図であり、こ
の場合、内側容器の突起部は外側容器の突起部とぶつか
っている。

【図４】９０度に置いた図２の外側容器にねじ込んだ、
図１の回転キャップの部分断面図であり、取り外された
内側容器が一緒に示されている。

【符号の説明】

１ 多成分容器 ２ 内側容器 ３ 外側容器 ４ ノズル ５ 回転キャップ ６ 内側容器回転止め ７ 取り出し蓋 ８ 第一の螺子 ９ 突起部 １０ 上側領域 １１ 突起部 １２ 第二の螺子

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 マリア グロス ドイツ連邦共和国、デー‐64319 プフン グシュタット、ズーデテンシュトラーセ ３ アー (72)考案者 マルクス ナハツハイム ドイツ連邦共和国、デー‐64297 ダルム シュタット、ハインリッヒ‐デルプ‐シュ トラーセ 156

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 別々に収容された流動可能な製品のため
   の多成分容器（１）であって、製品混合物を取り出すた
   めに、当該多成分容器（１）の内部で複数の製品を一緒
   にすることが可能で、外側容器（３）と、内側容器
   （２）と、前記外側容器（３）を閉塞する回転キャップ
   （５）とから成り、その際、前記内側容器（２）が前記
   回転キャップ（５）と結合しており、前記回転キャップ
   （５）を回転させることによって直ちに内側容器回転止
   め（６）が解除され、前記回転キャップ（５）が取り出
   し蓋（７）を具備し、しかも、前記内側容器（２）の方
   へ外側に延びた少なくとも一つの突起部（９）を有して
   おり、当該突起部が前記外側容器（３）の上側領域（１
   ０）に配置された突起部（１１）と結合しているものに
   おいて、前記回転キャップ（５）が、前記外側容器
   （３）と第一の螺子（８）によって結合していること、
   及び、前記内側容器（２）が、前記第一の螺子（８）と
   反対のピッチを有する第二の螺子（１２）によって、前
   記回転キャップと螺子回し分離可能に結合していること
   を特徴とする多成分容器。
2. 【請求項２】 前記第一の螺子（８）が一条螺子である
   こと、及び、前記第二の螺子（１２）が二条または三条
   螺子であることを特徴とする請求項１に記載の多成分容
   器。
3. 【請求項３】 前記回転キャップ（５）に、製品の取り
   出しのためのノズル（４）が設けられていることを特徴
   とする請求項１〜２の少なくともいずれか１項に記載の
   多成分容器。
4. 【請求項４】 前記内側容器（２）にも前記外側容器
   （３）にも、多数の突起部（９、１１）が設けられてい
   ることを特徴とする請求項１〜３の少なくともいずれか
   １項に記載の多成分容器。