JP3077515U - バックル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部から衝撃等が加わっても受け具と差込み
具が簡単に解離せず、然もデザイン性に優れたバックル
を提供する。 【解決手段】 ベルトＢ等の一端部が取り付けられる合
成樹脂製の本体４と、本体４の裏面側に一部分が本体４
の先端から外方へ突出する状態で取り付けられ、本体４
の先端から突出する部分に係止穴５ｅを形成した合成樹
脂製の雌型部材５とから成る受け具２と、受け具２の本
体２と同一の形状及び大きさに形成され、ベルトＢ等の
他端部が取り付けられる合成樹脂製の本体４と、本体４
の裏面側に取り付けられ、受け具２の雌型部材５の係止
穴５ｅに着脱自在に嵌合される突起６ｃを形成した合成
樹脂製の雄型部材６とから成る差込み具３とから構成し
たバックル１であって、雌型部材５の係止穴５ｅへ雄型
部材６の突起６ｃを嵌合して受け具２及び差込み具３を
連結したときに、受け具２の本体４と差込み具３の本体
４が左右対称形状となるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主に衣服用のベルトやバンドに用いるバックルに係り、特に服装の アクセントとしての装飾的目的を持つ女性用のベルトやバンドの両端部に取り付 けられる左右対称形状のバックルの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従前から衣服用のベルトやバンドのバックルとして、ベルトやバンドの両端部 に受け具と差込み具を夫々取り付け、ワンタッチで受け具と差込み具の連結又は 解離を行えるようにした左右対称形状のバックルが広く利用されている。

【０００３】 図１２乃至図１７は従来の左右対称形状のバックル１０を示し、当該バックル １０は、ベルトＢやバンドＢの一端部に取り付けられる受け具１１と、ベルトＢ やバンドＢの他端部に取り付けられる差込み具１２とから成り、受け具１１及び 差込み具１２の連結時には左右対称形状になるように構成されている。

【０００４】 具体的には、前記受け具１１は、湾曲した長方形状の基板１３ａと、基板１３ ａの両側縁に垂直に連設された対向状の側板１３ｂと、基板１３ａの基端に連設 されて基板１３ａの裏面側へ対向するように折り曲げられ、先端部に係止孔１３ ｃを形成した弾性板１３ｄとから成る金属製の本体１３と、本体１３の側壁１３ ｂに回動自在に取り付けられ、本体１３の基端部との間でベルトＢやバンドＢの 一端部を挾持する金属製の押え板１４とから構成されている。

【０００５】 一方、差込み具１２は、湾曲した長方形状の基板１５ａと、基板１５ａの両側 縁に垂直に連設された対向状の側板１５ｂと、基板１５ａの先端に連設されて前 方へ突出すると共に弾性板１３ｄの係止孔１３ｃに着脱自在に係止される係止突 起１５ｃを形成した係止板１５ｄとから成る金属製の本体１５と、本体１５の側 板１５ｂに回動自在に取り付けられ、本体１５の基端部との間でベルトＢやバン ドＢの他端部を挾持する金属製の押え板１６とから構成されている。

【０００６】 而して、このバックル１０に於いては、差込み具１２の係止板１５ｄを受け具 １１の基板１３ａと弾性板１３ｄとの間に差し込むと、弾性板１３ｄが係止板１ ５ｄの係止突起１５ｃにより押されて基板１３ａから離れる方向へ弾性変形する と共に、係止板１５ｄの係止突起１５ｃと弾性板１３ｄの係止孔１３ｃとが合致 した時点で弾性変形していた弾性板１３ｄが弾性力により元の位置に復帰し、係 止板１５ｄの係止突起１５ｃが弾性板１３ｄの係止孔１３ｃに挿入係止されて抜 け止めされることになる。その結果、受け具１１と差込み具１２は連結された状 態となる。 又、このバックル１０に於いては、受け具１１と差込み具１２が連結された状 態で受け具１１と差込み具１２の連結部分を折り曲げると、弾性板１３ｄが係止 板１５ｄにより弾性変形せしめられ、係止板１５ｄの係止突起１５ｃと弾性板１ ３ｄの係止孔１３ｃとの係止が外れることになる。その結果、受け具１１と差込 み具１２は解離された状態となる。

【０００７】 前記バックル１０は、差込み具１２の係止板１５ｄを受け具１１の基板１３ａ と弾性板１３ｄとの間に挿入するだけのワンタッチ操作により受け具１１と差込 み具１２を連結することができ、又、受け具１１と差込み具１２の連結部分を折 り曲げるだけのワンタッチ操作により受け具１１と差込み具１２を解離すること ができ、極めて実用的効用の高いものである。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

然し乍ら、前記バックル１０は、受け具１１と差込み具１２の連結部分を折り 曲げることによって、受け具１１と差込み具１２が解離されるように構成されて いるため、何らかの衝撃等によって受け具１１と差込み具１２の連結部分が押さ れると、受け具１１と差込み具１２の連結部分で折り曲げられた状態となり、受 け具１１と差込み具１２が簡単に解離してしまうと云う問題があった。 又、このバックル１０は、受け具１１及び差込み具１２を構成する本体１３， １５や押え板１４，１６が金属板をプレス加工することにより形成されているた め、複雑な形状に加工することが困難であり、シンプルな形状のものしか製作す ることができず、デザイン的に変化が少なく装飾性に欠けると云う問題があった 。

【０００９】 本考案は、上記の問題点を解消する為に創作されたものであり、その目的は外 部から衝撃等が加わっても受け具と差込み具が簡単に解離せず、然もデザイン性 に優れたバックルを提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成する為に、本考案の請求項１の考案は、ベルトやバンドの一端 部が取り付けられる合成樹脂製の板状の本体と、本体の裏面側に一部分が本体の 先端から外方へ突出する状態で取り付けられ、本体の先端から突出する部分に係 止穴を形成した合成樹脂製の板状の雌型部材とから成る受け具と、受け具の本体 と同一の形状及び大きさに形成され、ベルトやバンドの他端部が取り付けられる 合成樹脂製の板状の本体と、本体の裏面側に取り付けられ、受け具の雌型部材の 係止穴に着脱自在に嵌合される突起を形成した合成樹脂製の板状の雄型部材とか ら成る差込み具とから構成したバックルであって、受け具の雌型部材の係止穴へ 差込み具の雄型部材の突起を嵌合して受け具及び差込み具を連結したときに、受 け具の本体と差込み具の本体が左右対称形状となるようにしたことに特徴がある 。

【００１１】 本考案の請求項２の考案は、受け具の雌型部材の係止穴を長円形状に形成し、 又、差込み具の雄型部材の突起を、受け具の雌型部材の係止穴に挿通される長円 形状の首部と、首部に連設されて係止穴を通過して係止穴の内周縁部に係止され る長円形状の頭部とから形成したことに特徴がある。

【００１２】 本考案の請求項３の考案は、受け具及び差込み具の各本体の裏面側の両側縁部 に同一の形状及び大きさのガイド溝を夫々形成すると共に、各本体の裏面で且つ 同じ位置に同一の形状及び大きさの係止突起を夫々突出形成し、又、受け具の雌 型部材及び差込み具の雄型部材の両側縁部に前記各本体のガイド溝に挿着される ガイド部を夫々形成すると共に、雌型部材及び雄型部材に各本体の係止突起に係 止されて本体から抜け止めされる係止孔を夫々形成したことに特徴がある。

【００１３】 本考案の請求項４の考案は、受け具及び差込み具の各本体の表面にメッキ又は 装飾を施したことに特徴がある。

【００１４】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。 図１乃至図１１は本考案の実施の形態に係るバックル１を示し、当該バックル １は、衣服用のベルトＢやバンドＢの一端部に取り付けられる受け具２と、同じ くベルトＢやバンドＢの他端部に取り付けられ、受け具２に着脱自在に連結され る差込み具３とから構成されており、受け具２及び差込み具３の連結時には図５ に示すように受け具２及び差込み具３が左右対称形状を呈するようになっている 。

【００１５】 即ち、前記受け具２は、ベルトＢやバンドＢの一端部が取り付けられる合成樹 脂製の板状の本体４と、本体４の裏面側に一部分が本体４の先端から外方へ突出 する状態で取り付けられる合成樹脂製の板状の雌型部材５とから成る。

【００１６】 具体的には、前記本体４は、ＡＢＳ樹脂等の合成樹脂材により一体的に形成さ れており、図１乃至図１１に示す如く、湾曲した長方形状の基板４ａと、基板４ ａの裏面側の両側縁に連設されて基板４ａとの間にガイド溝４ｂを形成する断面 形状Ｌ字形の支持片４ｃと、基板４ａの基端に連設されてベルトＢやバンドＢが 挿通されるスリット状の取付け穴４ｄを形成する取付け部４ｅと、基板４ａの裏 面側の略中央位置に突出形成された平面形状が四角形で且つ断面形状が楔形の係 止突起４ｆとを備えている。この本体４は、グレードを高めるために外表面にニ ッケルメッキや金メッキ、銀メッキ等のメッキ処理が施されている。 又、本体４のガイド溝４ｂは、本体４の先端から本体４の基端部側に亘って形 成されており、ガイド溝４ｂの本体４の先端側に位置する部分は本体４の前方へ 開放された状態となっている。

【００１７】 前記雌型部材５は、ナイロンやポリアミド等の透明な合成樹脂材により一体的 に形成されており、図１乃至図１１に示す如く、両側縁部に本体４のガイド溝４ ｂに挿入される薄肉のガイド部５ａを形成した四角形の板状の挿着部５ｂと、挿 着部５ｂの一端に偏倚した状態で連設されて本体４の先端から前方へ突出する湾 曲した四角形の板状の連結部５ｃとを備えている。この雌型部材５は、挿着部５ ｂのガイド部５ａを本体４のガイド溝４ｂへ挿入して本体４の裏面側に取り付け たときに、連結部５ｃが本体４の先端から前方へ突出すると共に、連結部５ｃの 表面（図３に示す連結部５ｃの上面）が本体４の裏面と略面一になるようになっ ている。 又、雌型部材５の挿着部５ｂには、ガイド部５ａを本体４のガイド溝４ｂへ挿 入したときに、本体４の係止突起４ｆへ挿入係止されて挿着部５ｂを本体４から 抜け止めする四角形状の係止孔５ｄが形成されている。 更に、雌型部材５の連結部５ｃの略中央位置には、雌型部材５の長手方向に沿 う長円形状の係止穴５ｅが形成されている。この係止穴５ｅの内周縁部は、薄肉 に形成されていると共に、その内周縁部には、切欠５ｆが対向状に形成されてい る。

【００１８】 而して、前記受け具２は、本体４のガイド溝４ｂ内に雌型部材５のガイド部５ ａを挿入し、本体４の係止突起４ｆを雌型部材５の係止孔５ｄに挿入係止させて 雌型部材５を本体４から抜け止めすることによって、組み立てられる。又、この 受け具２は、衣服用のベルトＢやバンドＢの一端部を本体４の取付け穴４ｄに挿 通して取付け部４ｅに巻き付け、ベルトＢやバンドＢの端部をベルトＢやバンド Ｂの一部分へ逢着することによって、ベルトＢやバンドＢの一端部に取り付けら れる。

【００１９】 一方、前記差込み具３は、受け具２の本体４と全く同一の形状及び大きさに形 成され、ベルトＢやバンドＢの他端部が取り付けられる合成樹脂製の板状の本体 ４と、本体４の裏面側に取り付けられる合成樹脂製の板状の雄型部材６とから成 る。

【００２０】 具体的には、前記本体４は、ＡＢＳ樹脂等の合成樹脂材により一体的に形成さ れており、図１乃至図１１に示す如く、湾曲した長方形状の基板４ａと、基板４ ａの裏面側の両側縁に連設されて基板４ａとの間にガイド溝４ｂを形成する断面 形状Ｌ字形の支持片４ｃと、基板４ａの基端に連設されてベルトＢやバンドＢが 挿通されるスリット状の取付け穴４ｄを形成する取付け部４ｅと、基板４ａの裏 面側の略中央位置に突出形成された平面形状が四角形で且つ断面形状が楔形の係 止突起４ｆとを備えている。この本体４は、グレードを高めるために外表面にニ ッケルメッキや金メッキ、銀メッキ等のメッキ処理が施されている。 又、本体４のガイド溝４ｂは、本体４の先端から本体４の基端部側に亘って形 成されており、ガイド溝４ｂの本体４の先端側に位置する部分は本体４の前方へ 開放された状態となっている。

【００２１】 前記雄型部材６は、ナイロンやポリアミド等の透明な合成樹脂材により一体的 に形成されており、図１乃至図１１に示す如く、両側縁部に本体４のガイド溝４ ｂに挿入される薄肉のガイド部６ａを形成した四角形の板状の挿着部６ｂと、挿 着部６ｂの略中央部に突出状態で連設され、受け具２の雌型部材５の係止穴５ｅ に着脱自在に嵌合される突起６ｃとを備えている。この雌型部材５は、挿着部６ ｂのガイド部６ａを本体４のガイド溝４ｂへ挿入して本体４の裏面側に取り付け たときに、本体４の裏面側に位置して本体４の表面側からは見えないようになっ ている。 又、雄型部材６の挿着部６ｂには、ガイド部６ａを本体４のガイド溝４ｂへ挿 入したときに、本体４の係止突起４ｆへ挿入係止されて挿着部６ｂを本体４から 抜け止めする四角形状の係止孔６ｄが形成されている。 更に、雄型部材６の突起６ｃは、挿着部６ｂに連設されて受け具２の雌型部材 ５の係止穴５ｅに挿通される長円形状の首部６ｃ′と、首部６ｃ′に連設されて 係止穴５ｅを通過して係止穴５ｅの内周縁部に係止される長円形状の頭部６ｃ″ とから成り、雄型部材６の長手方向に沿うように形成されている。

【００２２】 而して、前記差込み具３は、本体４のガイド溝４ｂ内に雄型部材６のガイド部 ６ａを挿入し、本体４の係止突起４ｆを雄型部材６の係止孔６ｄに挿入係止させ て雄型部材６を本体４から抜け止めすることによって、組み立てられる。又、こ の差込み具３は、衣服用のベルトＢやバンドＢの他端部を本体４の取付け穴４ｄ に挿通して取付け部４ｅに巻き付け、ベルトＢやバンドＢの端部をベルトＢやバ ンドＢの一部分へ逢着することによって、ベルトＢやバンドＢの他端部に取り付 けられる。

【００２３】 尚、前記受け具２及び差込み具３に於いて、雌型部材５の係止穴５ｅの内径及 び係止穴５ｅの内周縁部の肉厚、雄型部材６の突起６ｃの頭部６ｃ″の外径及び 首部６ｃ′の長さ等は、雄型部材６の突起６ｃを雌型部材５の係止穴５ｅに円滑 に挿入することができ、且つ突起６ｃが係止穴５ｅに嵌合されたときには、突起 ６ｃの頭部６ｃ″が係止穴５ｅの内周縁部に係止され、突起６ｃが係止穴５ｅか ら容易に抜けないように夫々選定されている。 又、各本体４のガイド溝４ｂの幅、雌型部材５及び雄型部材６のガイド部６ａ の厚み等は、各本体４のガイド溝４ｂに雌型部材５及び雄型部材６のガイド部６ ａを挿入しときに、雌型部材５及び雄型部材６が本体４に対してがたつかないよ うに夫々選定されている。 更に、雌型部材５の係止穴５ｅの形成位置、雄型部材６の突起６ｃの形成位置 等は、雌型部材５の係止穴５ｅに雄型部材６の突起６ｃを嵌合したときに、受け 具２の本体４の先端と差込み具３の本体４の先端とが突き合わされて両本体４が 左右対称形状となるように夫々選定されている。

【００２４】 而して、上述したバックル１に於いては、受け具２及び差込み具３を撮んで受 け具２の雌型部材５の係止穴５ｅに差込み具３の雄型部材６の突起６ｃを対向さ せ、この状態で雄型部材６の突起６ｃを雌型部材５の係止穴５ｅへ押し込んで行 くと、突起６ｃが係止穴５ｅに順次挿入されて行き、突起６ｃの頭部６ｃ″が係 止穴５ｅを通過した時点で係止穴５ｅの内周縁部に係止された状態となる（図６ 及び図７参照）。その結果、雄型部材６の突起６ｃが雌型部材５の係止穴５ｅか ら抜け止めされ、受け具２と差込み具３とは図５及び図６に示すように連結され た状態となる。

【００２５】 このとき、バックル１は、受け具２の本体４と差込み具３の本体４とが左右対 称形状となっているため、デザイン的に優れたものとなる。又、雌型部材５の係 止穴５ｅ及び雄型部材６の突起６ｃを長円形状に形成しているため、突起６ｃを 係止穴５ｅへ嵌合して受け具２と差込み具３を連結したときに、受け具２と差込 み具３が連結部分（係止穴５ｅ及び突起６ｃ部分）を中心にして回転したりする と云うことがなく、受け具２の本体４と差込み具３の本体４は左右対称形状に良 好且つ確実に保たれることになる。

【００２６】 一方、受け具２と差込み具３とが連結された状態に於いて、受け具２と差込み 具３を撮んで両者を捩じるようにして引き離すと、雄型部材６の突起６ｃの頭部 ６ｃ″と雌型部材５の係止穴５ｅの内周縁部との係止が外れ、突起６ｃの頭部６ ｃ″が係止穴５ｅ内に入り込むことになる。その結果、雄型部材６の突起６ｃが 雌型部材５の係止穴５ｅから抜け、受け具２と差込み具３とは解離された状態と なる。

【００２７】 前記バックル１に於いては、受け具２の雌型部材５の係止穴５ｅに差込み具３ の雄型部材６の突起６ｃを嵌合することによって、受け具２と差込み具３の連結 を行うようにしているため、何らかの衝撃等によって受け具２と差込み具３の連 結部分が押されても、受け具２と差込み具３が解離してしまうと云うことがない 。その結果、使用中に衝撃等を受けても、受け具２と差込み具３の連結が外れる と云うことは皆無である。 然も、このバックル１は、受け具２と差込み具３を連結するには雄型部材６の 突起６ｃを雌型部材５の係止穴５ｅに挿入するだけで良く、又、受け具２と差込 み具３の連結を解除するには受け具２と差込み具３を捩じるようにして引き離す だけで良い。その結果、受け具２と差込み具３の連結及び解離をワンタッチで簡 単に行える。 更に、このバックル１は、受け具２及び差込み具３の本体４等が合成樹脂材に より形成されているため、複雑な形状に加工することができる。その結果、様々 な形状のものを製作することができ、デザイン性にも優れたものとなる。 加えて、このバックル１は、受け具２の本体４と差込み具３の本体４とが全く 同一の形状及び大きさに形成され、且つ各本体４に取り付けられる雌型部材５及 び雄型部材６に両本体４のガイド溝４ｂに挿着される挿着部６ｂ及び両本体４の 係止突起４ｆに挿入係止される係止孔６ｄを形成しているため、受け具２の本体 ４及び差込み具３の本体４の何れにも、雌型部材５及び雄型部材６を夫々取り付 けることができる。又、本体４のガイド溝４ｂに雌型部材５及び雄型部材６のガ イド部５ａ，６ａを差し込むだけで、受け具２及び差込み具３を組み立てること ができる。その結果、受け具２及び差込み具３の組み立てを極めて簡単且つ良好 に行える。

【００２８】 尚、上記実施の形態に於いては、受け具２及び差込み具３の本体４を長方形の 板状に形成したが、本体４の形状は如何なる形状であっても良い。又、本体４の 表面を無模様としたが、本体４の表面に文字や模様等の装飾を施すようにしても 良い。更に、本体４のみにメッキ処理を施すようにしたが、本体４、雌型部材５ 及び雄型部材６の全てにメッキ処理を施すようにしても良い。

【００２９】 上記実施の形態に於いては、本体４の基端にスリット状の取付け穴４ｄを形成 する取付け部４ｅを設け、この取付け部４ｅにベルトＢやバンドＢの端部を巻き 付けるようにしたが、他の実施の形態に於いては、本体４の基端部に図１３乃至 図１４に示すような押え板を回動自在に取り付け、本体４と押え板との間でベル トＢやバンドＢの端部を挾持固定するようにしても良い。

【００３０】 上記実施の形態に於いては、本体４に形成したガイド溝４ｂに雌型部材５及び 雄型部材６に形成したガイド部６ａを挿入し、本体４に形成した係止突起４ｆを 雌型部材５及び雄型部材６に形成した係止孔６ｄへ挿入係止させることによって 、雌型部材５及び雄型部材６を本体４の裏面側に取り付けるようにしているが、 雌型部材５及び雄型部材６を本体４の裏面側に取り付ける手段は如何なるもので あっても良い。

【００３１】

【考案の効果】

上述の通り、本考案の請求項１のバックル１にあっては、受け具の雌型部材の 係止穴に差込み具の雄型部材の突起を嵌合することによって、受け具と差込み具 の連結を行うようにしているため、何らかの衝撃等によって受け具と差込み具の 連結部分が押されても、受け具と差込み具が解離してしまうと云うことがない。 その結果、使用中に衝撃等を受けても、受け具と差込み具の連結が外れると云う ことは皆無である。 又、このバックルは、受け具及び差込み具の本体等が合成樹脂材により形成さ れているため、複雑な形状に加工することができる。その結果、様々な形状のも のを製作することができ、デザイン性にも優れたものとなる。然も、このバック ルは、受け具の本体と差込み具の本体が同一の形状及び大きさに形成されている ため、受け具と差込み具を連結したときに左右対称形状となり、より一層デザイ ン性に優れたものとなる。 更に、このバックルは、受け具と差込み具を連結するには雄型部材の突起を雌 型部材の係止穴に挿入するだけで良く、又、受け具と差込み具の連結を解除する には受け具と差込み具を捩じるようにして引き離すだけで良い。その結果、受け 具と差込み具の連結及び解離をワンタッチで簡単且つ容易に行える。

【００３２】 本考案の請求項２乃至請求項４のバックルにあっては、上記効果に加えて更に 次のような効果を奏し得る。 即ち、請求項２のバックルにあっては、雌型部材の係止穴及び雄型部材の突起 を長円形状に形成しているため、突起を係止穴へ嵌合して受け具と差込み具を連 結したときに、受け具と差込み具が連結部分を中心にして回転したりすると云う ことがなく、受け具の本体と差込み具の本体は左右対称形状に良好且つ確実に保 たれることになる。然も、雄型部材の突起が、雌型部材の係止穴に挿通される首 部と、首部に連設されて係止穴の内周縁部に係止される頭部とを備えているため 、雄型部材の突起が雌型部材の係止穴から簡単に抜けると云うことがなく、受け 具と差込み具の連結を確実且つ良好に行える。

【００３３】 又、請求項３のバックルにあっては、受け具の本体と差込み具の本体とが全く 同一の形状及び大きさに形成され、且つ各本体に取り付けられる雌型部材及び雄 型部材に両本体のガイド溝に挿着される挿着部及び両本体の係止突起に挿入係止 される係止孔を夫々形成しているため、受け具の本体及び差込み具の本体の何れ にも、雌型部材及び雄型部材を夫々取り付けることができる。又、本体のガイド 溝に雌型部材及び雄型部材のガイド部を差し込むだけで、受け具及び差込み具を 組み立てることができる。その結果、受け具及び差込み具の組み立てを極めて簡 単且つ良好に行える。

【００３４】 更に、請求項４のバックルにあっては、受け具及び差込み具の各本体の表面に メッキ又は装飾を施しているため、デザイン的により一層優れたものとすること ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態に係るバックルを示し、受
け具と差込み具が解離した状態の拡大正面図である。

【図２】受け具と差込み具が解離した状態のバックルの
拡大背面図である。

【図３】受け具と差込み具が解離した状態のバックルの
拡大平面図である。

【図４】受け具と差込み具が解離した状態のバックルの
拡大断面図である。

【図５】受け具と差込み具を連結した状態のバックルの
拡大正面図である。

【図６】受け具と差込み具を連結した状態のバックルの
拡大断面図である。

【図７】図６のＡ−Ａ線断面図である。

【図８】受け具及び差込み具を分解した状態のバックル
の拡大正面図である。

【図９】受け具及び差込み具を分解した状態のバックル
の拡大背面図である。

【図１０】受け具及び差込み具を分解した状態のバック
ルの拡大平面図である。

【図１１】受け具及び差込み具を分解した状態のバック
ルの拡大断面図である。

【図１２】従来のバックルを示し、受け具と差込み具か
解離した状態の拡大正面図である。

【図１３】受け具と差込み具が解離した状態の従来のバ
ックルの拡大背面図である。

【図１４】受け具と差込み具が解離した状態の従来のバ
ックルの拡大断面図である。

【図１５】受け具と差込み具を連結した状態の従来のバ
ックルの拡大正面図である。

【図１６】受け具と差込み具を連結した状態の従来のバ
ックルの拡大平面図である。

【図１７】受け具と差込み具を連結した状態の従来のバ
ックルの拡大断面図である。

【符号の説明】

１はバックル、２は受け具、３は差込み具、４は本体、
４ｂはガイド溝、４ｆは係止突起、５は雌型部材、５ａ
はガイド部、５ｄは係止孔、５ｅは係止穴、６は雄型部
材、６ａはガイド部、６ｃは突起、６ｃ′は首部、６
ｃ″は頭部、６ｄは係止孔、Ｂはベルト、バンド。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベルト（Ｂ）やバンド（Ｂ）の一端部が
   取り付けられる合成樹脂製の板状の本体（４）と、本体
   （４）の裏面側に一部分が本体（４）の先端から外方へ
   突出する状態で取り付けられ、本体（４）の先端から突
   出する部分に係止穴（５ｅ）を形成した合成樹脂製の板
   状の雌型部材（５）とから成る受け具（２）と、受け具
   （２）の本体（２）と同一の形状及び大きさに形成さ
   れ、ベルト（Ｂ）やバンド（Ｂ）の他端部が取り付けら
   れる合成樹脂製の板状の本体（４）と、本体（４）の裏
   面側に取り付けられ、受け具（２）の雌型部材（５）の
   係止穴（５ｅ）に着脱自在に嵌合される突起（６ｃ）を
   形成した合成樹脂製の板状の雄型部材（６）とから成る
   差込み具（３）とから構成したバックル（１）であっ
   て、受け具（２）の雌型部材（５）の係止穴（５ｅ）へ
   差込み具（３）の雄型部材（６）の突起（６ｃ）を嵌合
   して受け具（２）及び差込み具（３）を連結したとき
   に、受け具（２）の本体（４）と差込み具（３）の本体
   （４）が左右対称形状となるようにしたことを特徴とす
   るバックル。
2. 【請求項２】 受け具（２）の雌型部材（５）の係止穴
   （５ｅ）を長円形状に形成し、又、差込み具（３）の雄
   型部材（６）の突起（６ｃ）を、受け具（２）の雌型部
   材（５）の係止穴（５ｅ）に挿通される長円形状の首部
   （６ｃ′）と、首部（６ｃ′）に連設されて係止穴（５
   ｅ）を通過して係止穴（５ｅ）の内周縁部に係止される
   長円形状の頭部（６ｃ″）とから形成したことを特徴と
   する請求項１に記載のバックル。
3. 【請求項３】 受け具（２）及び差込み具（３）の各本
   体（４），（４）の裏面側の両側縁部に同一の形状及び
   大きさのガイド溝（４ｂ）を夫々形成すると共に、各本
   体（４），（４）の裏面で且つ同じ位置に同一の形状及
   び大きさの係止突起（４ｆ）を夫々突出形成し、又、受
   け具（２）の雌型部材（５）及び差込み具（３）の雄型
   部材（６）の両側縁部に前記各本体（４），（４）のガ
   イド溝（４ｂ），（４ｂ）に挿着されるガイド部（５
   ａ），（６ａ）を夫々形成すると共に、雌型部材（５）
   及び雄型部材（６）に各本体（４），（４）の係止突起
   （４ｆ），（４ｆ）に係止されて本体（４），（４）か
   ら抜け止めされる係止孔（５ｄ），（６ｄ）を夫々形成
   したことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載のバ
   ックル。
4. 【請求項４】 少なくとも受け具（２）及び差込み具
   （３）の各本体（４），（４）の外表面にメッキ又は装
   飾を施したことを特徴とする請求項１、請求項２又は請
   求項３に記載のバックル。