JP3076187U - イオン発生装置 - Google Patents

イオン発生装置

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JP3076187U
JP3076187U JP2000006504U JP2000006504U JP3076187U JP 3076187 U JP3076187 U JP 3076187U JP 2000006504 U JP2000006504 U JP 2000006504U JP 2000006504 U JP2000006504 U JP 2000006504U JP 3076187 U JP3076187 U JP 3076187U
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義一 足立
雄二 加藤
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日本ぱちんこ部品株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン発生電極に付着する汚れを簡便かつ効
果的に除去することができ、ひいては汚れ付着によるイ
オン発生効率の低下を効果的に防止ないし抑制すること
ができる機能を備えたイオン発生装置を提供する。 【解決手段】 イオン発生装置1は、イオン発生電極7
に付着した汚れを電気的発熱により焼失させる電気的ク
リーニング機構79を有する。イオン発生電界が集中す
る電極先端部に汚れ等が付着すると、イオン発生効率が
極めて著しく妨げられる。そこで、電気的クリーニング
機構79により、該イオン発生電極7の先端部7aに付
着した付着物を焼失させるようにすれば、そのような不
具合防止を図る上で極めて効果的である。この場合、イ
オン発生に寄与する電極7の先鋭な先端部に付着した汚
れを選択的に除去するようにすれば、クリーニングの目
的は十分に果たすことができ、かつ電気的クリーニング
機構による電気的発熱能力をそれほど高くしなくともよ
いから、装置の簡略化にも寄与する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、イオン発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、室内あるいは自動車内の空気の浄化、殺菌あるいは消臭等を行うために 、イオン発生装置が使用されている。これらの多くは、筐体内に交流電源部と昇 圧用のトランスと針状電極とを配し、トランスにて昇圧された交流高電圧を針状 電極に印加してコロナ放電を生じさせ、その放電により発生するイオンを、筐体 に孔設されたイオン放出口から放出させるものである。イオン発生装置から発生 するイオンは、負イオンと正イオンとがあり、例えば負イオンは浄化や消臭ある いは殺菌の効果に関しては、負イオンの方が優れるといわれている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記のようなイオン発生装置を長期間使用していると、気流に含まれている埃 や油、あるいはその他の汚れ物質がイオン発生電極に付着し、やがては放電面がそ れらの汚れ物質にて覆われてしまう。このような状態になると、イオン発生のた めの放電が著しく妨げられ、イオン発生効率の低下や、甚だしい場合にはイオン 発生の停止につながる場合がある。
【0004】 例えば、特開平11−111427号公報には、イオン発生用の針状負電極に 対し、接地された正電極を対向させて負イオンを発生させる装置において、平行 配置された負電極と正電極との先端間距離を調整することにより、汚れの付着防 止を、オゾン臭の防止及びマイナスイオンの発生効率向上とともに図るようにし た提案がなされている。しかしながら、該公報技術では、針状負電極自体への汚 れ付着防止を図ることは全くできない問題がある。
【0005】 本考案の課題は、イオン発生電極に付着する汚れを簡便かつ効果的に除去する ことができ、ひいては汚れ付着によるイオン発生効率の低下を効果的に防止ない し抑制することができる機能を備えたイオン発生装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決しようとする手段及び作用・効果】
上記課題を解決するために、本考案のイオン発生装置は、 負極性の高電圧印加により負イオンを発生させるイオン発生電極と、 交流電源部と、その交流電源部からの交流出力を整流して、前記イオン発生電 極にイオン発生のために印加するための負の高電圧を発生させる整流部とを含ん で構成され、イオン発生電極への印加電圧レベルが800〜3000Vであるイ オン発生用高電圧発生部と、 イオン発生電極に付着した付着物を電気的発熱により焼失させるための電気的 クリーニング機構と、 を備えたことを特徴とする。
【0007】 上記本考案の構成によれば、イオン発生電極への印加電圧レベルが800〜3 000Vとされることで効率的に負イオンを発生させることができる。他方、該 印加電圧レベルにおいてはイオン発生電極に静電気的に付着する汚れの量も増大 するが、本考案では、このようなイオン発生電極に付着した汚れを電気的発熱に より焼失させる電気的クリーニング機構を設けたので、汚れを確実かつ簡単に除 去することができ、ひいては汚れ付着によるイオン発生効率の低下を効果的に防 止ないし抑制することができる。特に、イオン発生電極は先端が尖鋭に形成され ている場合、イオン発生電界が集中する先端部に汚れ等が付着すると、イオン発 生効率が極めて著しく妨げられる。そこで、電気的クリーニング機構により、該 イオン発生電極の先端部に付着した付着物を焼失させるようにすれば、そのよう な不具合防止を図る上で極めて効果的である。この場合、イオン発生に寄与する 電極の先鋭な先端部に付着した汚れを選択的に除去するようにすれば、クリーニ ングの目的は十分に果たすことができ、かつ電気的クリーニング機構による電気 的発熱能力をそれほど高くしなくともよいから、装置の簡略化にも寄与する。
【0008】 なお、イオン発生電極は、対向電極を設けてコロナ放電形態によりイオン発生 を行わせることも可能である。この場合は対向電極は集塵電極として活用するこ ともできる。他方、この構成では、発生した負イオンが対向電極側に引き寄せら れ、吸着や分解等によりイオン放出効率が必ずしも良好でない場合がある。従っ て、集塵電極が特に必要でない場合に等においては、イオン発生電極を放電用対 向電極を伴わない孤立電極として構成することが、イオン発生効率を高める上で 有効である。この場合、イオン発生させるための放電形態は、コロナ放電に近い ものであると考えられるが、明確な対向電極が存在しない点で一般に言うコロナ 放電とは相違する。ただし、多くの場合、意図的に電極として機能させることを 想定はしていないが、結果的に対向電極として機能してしまうような装置外の導 電物が対向電極として機能する結果、事実上、コロナ放電と同一の形態になるこ ともありうる。
【0009】 電気的クリーニング機構は、イオン発生電極と対向する火花放電用の火花放電 対向電極と、イオン発生電極と火花放電対向電極との間に、火花放電用の高電圧 を印加する火花放電用高電圧発生部とを備え、その高電圧印加にてイオン発生電 極と火花放電対向電極との間に発生する放電火花により、イオン発生電極に付着 した付着物を焼失させるように構成することができる。火花放電を使用すれば、 火花の発熱を電極表面に効果的に集中することができ、付着した汚れ等を一層確 実に除去することができる。さらに、イオン発生電極は先端が尖鋭に形成されて いる場合、火花放電対向電極を、電界集中しやすいイオン発生電極の先端部と対 向させることにより、クリーニングのための火花放電を確実に生じさせることが できる。
【0010】 火花放電させる際のイオン発生電極と火花放電対向電極との対向間隔(以下、 ギャップ間隔という)は、印加電圧の大きさにもよるが、例えば4000V程度 までの電圧であれば、2mm以下、望ましくは1mm以下とすることが、火花発生 をより確実なものとする上で望ましい。また、放電火花の発生は連続的に行って もよいし、電極温度の過度の上昇を避けるために間欠的に行うこともできる。
【0011】 この場合、火花放電対向電極をイオン発生電極に対して、イオン発生電極から イオン発生させるための離間位置と、火花放電対向電極とイオン発生電極との間 で放電火花を発生させるための接近位置との間で少なくとも、相対的に接近・離 間させる火花放電対向電極移動機構を設けることができる。イオン発生時には火 花放電対向電極をイオン発生電極から離間させることで、本来イオンを発生させ るべき時期に望まざる火花放電が生ずることを効果的に防止できる。ただし、火 花放電対向電極とイオン発生電極との対向距離を固定として、イオン発生時より も高電圧を電極間に印加することにより、火花放電を生じさせるようにしてもよ い。
【0012】 一方、電気的クリーニング機構は、イオン発生電極を抵抗発熱させることによ り、イオン発生電極に付着した付着物を焼失させる抵抗加熱機構を含むものとし て構成することもできる。イオン発生電極を、少なくともクリーニングしたい部 位において抵抗発熱させることにより、汚れ等の付着物を効果的に除去すること ができる。通電加熱機構は、例えば、イオン発生電極に当接する当接位置と、該 イオン発生電極から離間した離間位置との間で移動可能に設けられた通電部材と 、イオン発生電極に当接させた状態にて該通電部材を介してイオン発生電極に抵 抗発熱用の電流を通電する通電加熱電源部とを備えるものとして構成できる。特 に、先端が先鋭に構成されたイオン発生電極の場合、通電断面積が縮小する該先 端部に通電部材を当接させて通電を行うことにより、イオン発生させる上で重要 な電極先端部を選択的に昇温させることができ、ひいては電極先端部の付着物除 去(クリーニング)を小電力で確実に行うことが可能となる。
【0013】 本考案のイオン発生装置では、イオン発生電極のクリーニングのために、予め 定められたタイミングにて電気的クリーニング機構を自動作動させるクリーニン グ機構自動制御部を設けることができる。このようにすると、イオン発生電極の クリーニングを自動的に行うことができ、イオン発生電極を常時清浄な状態に保 ちやすくなる。
【0014】 次に、本考案のイオン発生装置は、高電圧発生部をトランスにて構成できる。 トランスは、巻き線型のトランスを用いてもよいが、圧電セラミック素子板に入 力側端子と出力側端子とが形成され、その入力側端子からの一次側交流入力電圧 を、圧電セラミック素子板の機械振動を介して一次側交流電圧よりも高圧の二次 側交流電圧に変換し、出力側端子からイオン放出電極に向けて出力する圧電トラ ンスを使用することもできる。圧電トランスは、コアや巻線部を有さないのでコ ンパクトで軽量であり、イオン発生装置の小型化や軽量化に有利である。さらに 、後述する通り、冷房や暖房等の空調装置にイオン発生機構を組み込んで使用す る場合、イオン発生機構の回路基板が顕著に小型化されるため、空調装置内の空 きスペースを利用して簡単に組みつけられるメリットもある。
【0015】 また、空気中での無声放電によるオゾン発生では、印加電圧が、極性が交番的 に変化する高周波であった場合に特に著しくなる。巻線型のトランスを使用した 場合、高圧発生のために二次側の巻線数が多くなっていることもあって、交流周 波数に応じて交番的に変化する漏洩磁界のレベルが高くなる。そして、この漏洩 磁界中にイオン発生電極が配置されると、イオン発生電極に生ずる高周波誘導電 流の影響で、オゾン発生が助長される場合がある。この場合、巻線を有さない圧 電トランスを使用すると、イオン発生電極が感ずる漏洩磁界レベルを小さくする ことができ、ひいてはオゾン発生抑制に一層有利となる場合がある。
【0016】 なお、極性変換手段は、例えばイオン発生電極を負極性にチャージアップさせ る向きの電荷移動は許容し、これと逆向きの電荷移動は阻止されるように、圧電 トランスの二次側交流出力を整流する整流手段とすることができる。また、圧電 トランスの二次側交流出力に基づく負電荷を、イオン発生電極に印加するために 蓄電する蓄電手段を設けておけば、イオン発生電極には一定レベル以上の負極性 電圧が持続的に印加され、負イオンを安定的に発生させることができる。この場 合、この蓄電手段を、上記の整流手段と組み合わせることにより、イオン発生電 極に負極性高電圧を一層安定的に印加することができるようになり、例えば専用 の高圧直流電源を使用する場合と比較して、装置を大幅に小型化することが可能 となる。
【0017】
【考案の実施の形態】
本考案の実施の形態につき、図面に示すいくつかの実施例を参照して説明する 。 図1は、本考案の一実施例たるイオン発生装置の外観を示すものであり、プラ スチック成形体にて構成された、筐体としての中空のケース2を有する。該ケー ス2の形状は特に限定されるものではないが、ここでは前後に長いやや偏平な形 状を有し、その側面のひとつにイオン放出口4が形成されている。また、ケース 2の側面には、電源スイッチ3が設けられている。
【0018】 図2は図1の平面断面図である。ケース2内には、イオン発生電極7と、イオ ン発生用主回路ユニット5とが設けられている。イオン発生電極7は金属、例え ばNi又はNi合金により、先端が尖鋭に形成される。ここでは、本体部7aに 尖鋭な放電部7bが一体化された板状形態をなしており、本体部7aにおいてね じ等によりによりケース2内に取り付けられている。
【0019】 一方、イオン発生用主回路ユニット5は、高圧ケーブル8を介してイオン発生 電極7にイオン発生のための高電圧を印加するユニットであり、図6に示すよう に、絶縁性基板6とこれに組みつけられた回路部品とからなる。また、図2に示 すように、ケース2内には、イオン発生電極4を経てイオン放出口4へ向かう気 流Wを発生させる送風機9を、例えばイオン発生電極7の後方側に設けている。 送風機9は図示しない送風羽根の回転により生じた風を、吹出口9bからイオン 発生電極7に向けて放出し、ここで生じたイオンのイオン放出口4からの放出を 促す役割を果たす。
【0020】 図3は、イオン発生装置1の全体回路構成を示すもので、電源ユニット30に 送風機9とイオン発生用主回路ユニット5とが、それぞれコネクタ18,20及 び接続ケーブル19,21を介して接続された構成を有する。一方、電源ユニッ ト30には、電源プラグ26及び電源コード25がコネクタ24を介して接続さ れており、これらを介して図示しない外部交流電源(例えばAC100V)から 受電するようになっている。電源ユニット30においては、電源スイッチ3及び ヒューズ23を介して受電した交流入力が、トランス16にて所定電圧(例えば 、peak to peakにて32V)に降圧され、さらにダイオードブリッジ17により 全波整流された後、コンデンサ11〜13と三端子レギュレータ14とを含んで 構成された安定化部15により電圧が安定化されて、送風機9とイオン発生ユニ ット6とそれぞれ分配される。
【0021】 次に、イオン発生用主回路ユニット5は、イオン発生電極に高電圧を印加する 高電圧発生部として機能するものであり、図4に示すように、入力部36,発振 部37、スイッチング部38、昇圧部39及び変換部(変換手段)40とを含む 。図5は、具体的な回路構成の一例を示すものである。昇圧部39は、圧電トラ ンス70を含んで構成される。これは、圧電セラミック素子板71に入力側端子 72a,73aと出力側端子74aとを形成し、その入力側端子72a,73a からの一次側交流入力電圧を、圧電セラミック素子板71の機械振動を介して一 次側交流電圧よりも高圧の二次側交流電圧に変換し、出力側端子74aからイオ ン放出電極に向けて出力するものである。一方、変換部40は、イオン発生電極 7への電圧印加極性が負の側に優位となるように、圧電トランスの二次側交流出 力を変換するものである。これにより、イオン発生電極7は主に負イオン発生源 として機能することとなる。
【0022】 入力部36は、電源ユニット30からの直流定電圧入力を調整用の抵抗器(図 示せず)を介して、回路各所に分配する役割を果たす。一方、発振部(発振回路 )37は、直流定電圧入力を受けて、圧電トランス70への一次側交流入力に対 応した周波数にて発振波形を生成する。この発振部37は、本実施形態では、オ ペアンプ62と、負帰還側の抵抗器52とコンデンサ53にて構成される方形波 発振回路として構成されている。なお、抵抗器54,55及び56は、発振入力 の基準電圧、つまり、発振の電圧振幅の中心値を規定するためのものであり、可変 抵抗器56により、その設定値を変更できるようになっている。
【0023】 また、スイッチング部(スイッチング回路)38は、発振部37からの波形信 号を受けて、電源ユニット30からの直流定電圧入力を高速スイッチングするこ とにより、圧電トランス70の一次側への入力交流波形を生成する。具体的には 、スイッチング部38は、1対のトランジスタ65,66を含むプッシュプルス イッチング回路として構成されている。これらトランジスタ65,66は、オペ アンプ62の出力(43はプルアップ抵抗である)によりオン・オフし、発振部 (発振回路)37の発振周波数にて発振する方形波交流波形を生じさせる。この 波形が圧電トランス70の一次側に入力される。
【0024】 次に、圧電トランス70の圧電セラミック素子板71は横長板状に形成され、 その板面長手方向中間位置にて、板厚方向に分極処理された第一板状領域71a と、板面長手方向に分極処理された第二板状領域71bとに区切られている。そ して、第一板状領域71aの両面を覆う形で、入力側端子72a,73aが接続 される入力側電極対72,73が形成される一方、第二板状領域71bの板面長 手方向の端面に、出力側端子74aが接続される出力側電極74が形成されてい る。
【0025】 上記の構成の圧電トランス70では、入力側電極対72,73を介して第一板 状領域71aに対し交流入力を行うと、第一板状領域71aではその分極方向が 厚さ方向であるから、長手方向に伝播する板波が板厚方向の電界と強く結合する 形となり、電気エネルギーの大半が、長手方向に伝播する板波のエネルギーに変 換される。他方、この長手方向の板波は第一板状領域71bに伝わるが、ここで は分極方向が長手方向であるから、該板波は長手方向の電界と強く結合する。そ して、入力側の交流周波数を圧電セラミック素子板71の機械振動の共鳴周波数 に対応(望ましくは一致)させるとき、素子71のインピーダンスは、入力側で はほぼ最小(共振)となるのに対し出力側ではほぼ最大(反共振)となり、この インピーダンス変換比に応じた昇圧比により一次側入力が昇圧されて二次側出力 となる。
【0026】 このような作動原理を有する圧電トランス70は構造が簡単であり、また、鉄 芯を有する巻線型トランスと比較すると非常に軽量・コンパクトに構成できる利 点がある。そして、負荷の大きい条件ではインピーダンス変換効率が高く、安定 で高い昇圧比を得ることができる。また、イオン放出に伴う放電電流の発生を除 けば負荷開放に近い条件で駆動されるイオン発生装置では、イオン発生に適した 高圧を安定的に発生することができ、前記の圧電トランス特有の利点も有効に活 用することができる。
【0027】 圧電セラミック素子板71の材質は、例えば本実施例ではジルコン酸チタン酸 鉛系ペロブスカイト型圧電セラミック(いわゆるPZT)にて構成している。こ れは、ジルコン酸鉛とチタン酸鉛との固溶体を主体に構成されるものであり、イ ンピーダンス変換効率に優れていることから本考案に好適に使用できる。なお、 ジルコン酸鉛とチタン酸鉛と配合比は、ジルコン酸鉛/チタン酸鉛のモル比にて 0.8〜1.3程度とすることが、良好なインピーダンス変換効率を実現する上 で望ましい。また、必要に応じてジルコニウムあるいはチタンの一部を、Ni、 Nb、Mg、Co、Mn等で置換することもできる。
【0028】 なお、PZT系の圧電セラミック素子板は、駆動周波数が極端に高くなると共 振尖鋭度が急速に鈍くなり、変換効率の低下を招くことから、一次側交流入力の 周波数は、40〜300kHz程度の比較的低い周波数範囲にて、素子71の機 械的共鳴周波数に対応した値に設定することが望ましい。逆に言えば、素子71 の機械的共鳴周波数が上記の周波数範囲に収まるように、素子71の寸法を決定 することが望ましい。
【0029】 なお、PZT系の圧電セラミック素子板を使用する場合、その一次側交流入力 の電圧レベルは、負イオンの発生効率を確保し、かつ素子の耐久性確保の観点か ら、15〜40V程度に設定することが望ましい。これにより、イオン発生電極 7への印加電圧レベルは、前記の一次側交流入力の周波数範囲(40〜300k Hz程度)を考慮すれば、800〜3000V程度(例えば2000V)を確保 できる。
【0030】 次に、変換部40は、整流手段としてのダイオード76を含んでいる。このダ イオード76は、イオン発生電極7を負極性にチャージアップさせる向きの電荷 移動は許容し、これと逆向きの電荷移動を阻止するように、圧電トランス70の 二次側交流出力を整流する役割を果たす。この実施例では、圧電トランス70の 出力側端子74aからの出力線74aの末端が接地され、その中間からイオン発 生電極7が分岐して接続されるとともに、ダイオード76はイオン発生電極7の 分岐点よりも下流側に接続されている。なお、本実施形態では、耐電圧を確保す るために複数個(ここでは4個)のダイオード76を直列接続している。
【0031】 一方、圧電トランス70の二次側交流出力を発振部(発振回路)37に帰還さ せるための経路75a上に、帰還キャパシタンスが設けられている。圧電トラン ス70は、作動の安定化を図るために、圧電セラミック素子板71の共鳴周波数 を中心とした比較的狭い範囲に駆動周波数を維持することが必要である。上記の ような帰還キャパシタンスを設けることは、圧電トランス70の駆動周波数を安 定化させる上で有効である。
【0032】 本実施形態では、図6に示すように、絶縁性基板6に圧電トランス70が、圧 電セラミック素子板71と基板面とが互いに略平行となるようにしている。絶縁 性基板6は、例えばガラス繊維強化プラスチック板等で構成される。そして、絶 縁性基板6の裏面側において圧電セラミック素子板73に対応する領域が金属膜 電極75にて覆われており、該金属膜電極75と圧電セラミック素子板71とが 、絶縁性基板6の両者の間に位置する部分とともに帰還キャパシタンスを構成し ている。なお、図6(a)は表面側の平面図、(b)は裏面側のレイアウトを示 す表面側からの透視図、(c)は横断面図である。帰還キャパシタンスは単体の コンデンサ部品として構成してもよいが、圧電セラミック素子板71を帰還キャ パシタンスの構成要素の一つとして流用することにより、コンデンサ部品を省略 することが可能となり、基板のコンパクト化に寄与する。また、圧電セラミック 素子板71を基板6と略平行に取り付ける構造となるので、デッドスペースが生 じにくく、コンパクト化に一層寄与する。なお、6aは実装部品の配線パターン である。
【0033】 例えば、一般生活用の負イオン発生装置として、空気清浄効果、殺菌効果ある いは消臭効果等を有効に引き出すためには、イオン発生電極7の電極先端から前 方側に、1m離間した位置において測定される1cm3当りの負イオン発生量が 10万個以上のイオン発生量を確保することが望ましい。この場合、イオン発生 電極7への印加電圧は1000〜3000Vとするのがよい。また、圧電トラン ス70の二次側出力電圧は、前述の通り変換部40にて整流された負極性脈流の 形でイオン発生電極7に印加される。イオン発生放電がいわゆる無声放電に近い 形態となる場合、空気中ではオゾンを発生しやすい問題がある。オゾンは酸化力 が強く、殺菌力や有機物等への酸化分解力にも優れているが、発生量が多くなる と不快な刺激臭が強くなってしまう欠点がある。例えば、上記の脈流の周波数( 整流前の交流周波数で代用する)が大きすぎると、オゾン発生量が増大してオゾ ン臭が強まる場合がある。この観点において、イオン発生電極7に印加される脈 流周波数は150kHz以下とするのがよく、これによってかつオゾン発生量を 0.1ppm以下に留めることができ、過度のオゾン臭の発生を抑制することが できる。他方、少量のオゾンの発生は、負イオンとの相乗効果により殺菌効果等 をより高めることができる。この観点において、オゾン発生量は0.01ppm 以上0.04ppm以下とするのがよい。この場合、イオン発生電極7への印加 電圧を1000〜2500Vとし、脈流周波数を50〜150KHzとするのが よい。また、本実施形態のように、本質的に対向電極を有さない、先鋭先端を有 する接地されたイオン発生電極7を用いることも、オゾン発生を抑制する観点に おいて有効である。
【0034】 図2に示すように、イオン発生電極7は、先端をイオン放出口4に臨ませる形 でケース2内に配置されており、発生したイオンが効率的にイオン放出口4から 放出される。一方、イオン発生用主回路ユニット5は、イオン放出口4へ向かう イオン流を妨げないように、イオン放出口4から外れた位置に配置されている。 そして、送風機9は、そのイオン放出口4に対応する位置においてイオン発生電 極7の後方側に配置されている。これにより、イオンを発生させるイオン発生電 極7に対し、イオン放出口4に向かう風を直接送ることができるので、イオン流 を効率的にイオン放出口4から放出させることができる。送風機9は、イオン発 生電極7を経てイオン放出口4へ向かう風を発生できる形であれば、他の位置、 例えばイオン発生電極7の前方側に配置されていてもよい。しかしながら、オキ ソニウムイオン(HO+)と比較して大気中の安定性が幾分小さいヒドロキシ ルイオン(H3O2)が負イオンとして発生する場合、送風機9を後方側に配 置する方が、前方側に配置する場合よりも、発生した負イオンがより安定に放出 できる場合がある。
【0035】 図3において、電源プラグ26を外部交流電源たるコンセントに接続し、電源 スイッチ3をオンにすると直流定電圧が供給され、送風機9及びイオン発生用主 回路ユニット5が作動する。イオン発生用主回路ユニット5では、図5の入力部 にて直流定電圧の供給を受け、発振部37及びスイッチング部38の作動により 方形波交流を発生させるとともに、これが圧電トランス70の入力側端子72a に調整用抵抗67(波形調整用の可変抵抗67aを含む)一次側交流入力として 入力される。圧電トランス70は、前述の作動原理に従いこれを昇圧し、出力側 端子74aから二次側交流出力として出力する。
【0036】 圧電トランス70の二次側が負の半波を出力するとき、イオン発生電極7は負 にチャージアップする。これにより、イオン発生電極7の周囲には負イオン発生 に好都合な電界勾配が生じ、周囲の空気中の分子、例えば水分子を、ヒドロキシ ルイオン等の形でイオン化する。すなわち、負イオンを発生させる。次いで、正 の半波が出力されるときは、イオン発生電極7の負電荷は接地側に放電しようと するが、この電荷の流れはダイオード76により阻止される。かくして、イオン 発生電極7の負極性帯電状態が常時維持され、負イオンを安定的に発生させるこ とができる。
【0037】 なお、本考案の効果を確認するために、以下の実験を行った。すなわち、図1 及び図2に示すイオン発生装置1を、図5の回路構成を有するものとして構成し た。圧電セラミック素子板71の組成として、ジルコン酸鉛とチタン酸鉛と配合 比はモル比でほぼ1:1、添加元素としてNbを約2重量%含有するものを選定 し、例えば長さ52mm、厚さ1.85mm、幅13mmの寸法に形成した。ま た、イオン発生電極7は厚さ約0.2mmのNi板にて構成し、その放電部7b は、長さ約5mmにて尖鋭に形成した。回路基板5aはガラス繊維強化プラスチ ック板にて構成した。
【0038】 そして、圧電トランス70への一次側交流入力の周波数を約70kHz、電圧 をpeak to peakにて24Vとして作動させたところ、イオン発生電極7への印加 電圧レベルは約1000Vとなった。この状態にて、イオン発生電極7の電極先 端から前方側に1m離間した位置において、1cm当りの負イオン発生量を市 販のイオンカウンタ(供給元:日本MJP株式会社、製品名:エアーイオンカウ ンタ、No.IC−1000)を用いて測定したところ、10万個/cm以上 のレベルにて負イオンが発生していることがわかった。また、オゾン発生量を市 販のオゾン濃度計(荏原実業(株)製、AET−030P)にて測定したところ 、オゾン発生量は0.01〜0.21ppmであり、オゾン臭も感じられなかっ た。
【0039】 図1のイオン発生装置1は、イオン発生電極7に向けて気流Wを送る送風機( シロッコファン)9をケース2内に組み込んだ構成であったが、イオン発生機構 を冷暖房等の空調装置内に組み込んで、その空調された気流に発生したイオンを 混入させる構成も可能である。具体的には、気流を、冷凍サイクル機構を用いて 冷却又は加熱することにより空調済み気流となす空調機構を備え、イオン放出口 をその空調済み気流の吹き出し口に兼用する構成とすることができる。
【0040】 図21(a)は、そのような空調機構200を概念的に示すものである。冷凍 サイクル機構は、閉回路を構成する冷媒ガスの主配管199、その配管経路上に 設けられて冷媒ガスを圧縮するコンプレッサー205、その圧縮された冷媒ガス をラジエター(放熱部)208により冷却して液化させる凝縮器206、減圧絞 り機構等により構成され、液化した冷媒ガスを減圧する減圧器207、減圧した 冷媒ガスを冷却対象物である気流と管壁間接的に接触させて蒸発させ、該冷媒ガ スの蒸発時の気化熱を気流から奪ってこれを冷却する蒸発器204とを含む。こ のような冷凍サイクル機構自体は公知のものであるので詳細な説明は省略する。
【0041】 蒸発器204は空調機ケース201に収納されるとともに、図21(c)に示 すように、ファン209により、該空調機ケース201に形成された気流取り込 み口201cからフィルタFを介して外気が吸入され、蒸発器204と接触する ことにより冷却された後、吹き出しダクト201aを通って吹き出し口201d から空調済み気流Wとなって吹き出される。以上は、冷房として使用する場合の 動作であるが、コンプレッサー205による圧縮冷媒ガスの送り方向を反転可能 に構成し、反転駆動時において凝縮器206と蒸発器204との機能を入れ替え ることにより、凝縮器として機能反転させられた蒸発器204により外気を加熱 して吹き出すこと、すなわち暖房として使用することも可能である。
【0042】 そして、空調済みの気流は、筐体としての吹き出しダクト201a内の取付け 部203上に配置されたイオン発生電極7と接触し、負イオンを含んだ空調済み 気流となって放出される。なお、図21(b)に示すように、含有させる負イオ ン量を増加させる目的で、複数のイオン発生電極7を吹き出しダクト201a内 に設けることもできる。この場合、個々のイオン発生電極7に対応してイオン発 生用主回路ユニット5も複数設けることができる。また、ファン回転数により吹 き出す気流量が調整可能となっている場合には、作動させるイオン発生電極7及 びイオン発生用主回路ユニット5の組の数を増減させること、具体的には吹き出 す気流量が多い場合に、より多くのイオン発生電極7及びイオン発生用主回路ユ ニット5の組を作動させるように構成することもできる。
【0043】 なお、ここまでに説明した実施態様は、イオン発生装置に対して、以下に説明 するイオン発生電極の電気的クリーニング機構を、特に設けない場合においても 適用可能である。
【0044】 次に、図1のイオン発生装置1あるいは同様のイオン発生ユニットを組み込ん だエアコンユニット200には、イオン発生電極7に付着する付着物、具体的に はイオン発生電極7の先端部に付着した、埃や油分その他の汚れ物質からなる付 着物を電気的発熱により焼失させる電気的クリーニング機構79を備えている。 電気的クリーニング機構79は、具体的には、イオン発生電極7と対向する火花 放電用の火花放電対向電極83を有する。そして、圧電トランス70を含む昇圧 部39と変換部40とからなるイオン発生用高電圧発生部が火花放電用高電圧発 生部に兼用され、イオン発生電極7と火花放電対向電極83との間に形成される ギャップに、火花放電用の高電圧が印加される。そして、その高電圧印加にてイ オン発生電極7と火花放電対向電極83との間に発生する放電火花により、イオ ン発生電極に付着した付着物が焼失・除去される。なお、火花放電対向電極83 は接地しておくこともできるが、火花放電時間が短ければ装置キャパシタンスに て放電電流を吸収することができるので、特に接地しない構成としてもよい。
【0045】 火花放電対向電極83はイオン発生電極7の先端部7aと対向する形で配置さ れる。具体的には火花放電対向電極83は棒状に形成され、その棒状の火花放電 対向電極83の先端面又は側面(本実施形態では側面)がイオン発生電極7の先 端部7aと対向する。
【0046】 また、図8に示すように、火花放電対向電極83をイオン発生電極7に対して 、イオン発生電極7からイオン発生させるための離間位置((b))と、火花放 電対向電極83とイオン発生電極7との間で放電火花を発生させるための接近位 置((a))との間で少なくとも、相対的に接近・離間させる火花放電対向電極 移動機構78が設けられている。ここでは、イオン発生電極7の位置が固定とさ れ、火花放電対向電極移動機構78は火花放電対向電極83を移動させるものと して構成されている。
【0047】 図2に示すように、電気的クリーニング機構79は、イオン発生電極7のイオ ン放出方向に対して側方に位置し、火花放電対向電極移動機構78は、イオン発 生電極7の先端を正面から臨む向き(つまりイオン放出方向)に対して略直角に 交差する方向において、棒状の火花放電対向電極83を軸線方向に接近・離間さ せるようになっている。このようにすると、退避位置に移動した火花放電対向電 極83が、イオン発生電極7の先端から放出されるイオン流をさえぎりにくいの で都合がよい。
【0048】 具体的には、火花放電対向電極移動機構78は、ケース2の底部2aに取り付 けられたソレノイド80を含み、その進退ロッド81の先端部に結合部材82を 介して棒状の火花放電対向電極83の後端部が結合されており、進退ロッド81 がソレノイド80によって進退駆動されることにより、火花放電対向電極83の 先端部がイオン発生電極7の先端部に向けて接近・離間する。なお、84aはソ レノイド80を固定するための位置決めプレートである。また、84は火花放電 対向電極83が挿通されるガイド穴を有したガイドプレートであり、火花放電対 向電極83がイオン発生電極7に向けて略水平に接近・離間するから、火花放電 のギャップ形成精度を高めることができる。
【0049】 図7は、火花放電対向電極移動機構78の電気的構成の一例を示す回路図であ る。ソレノイド80は、コネクタ87より直流電源に接続されている。本実施形 態では、イオン発生用主回路ユニット5と電源(ここでは直流32V)共有され ている。他方、ソレノイド80の付勢信号は、スイッチ機構85(本実施形態で はフォトMOSにて構成している)を介して制御部86より供給される。制御部 86は、出入力ポート86aと、これに接続されたCPU86b、RAM8c及 び86dとが組み込まれたマイクロプロセッサにて構成され、ROM86dには 火花放電対向電極移動機構78の動作制御プログラムが書き込まれている。CP U86bは、RAM86cをワークエリアとして動作制御プログラムを実行する ことにより、放電対向電極移動機構78の動作制御主体として機能する。制御部 86が火花放電対向電極移動機構78の駆動指令信号を発すると、フォトMOS 85がターンオンし、ソレノイド80が直流駆動電圧を受電して付勢されるよう になっている。
【0050】 図13(a)に示すように、火花放電対向電極83はソレノイド80の付勢に よりイオン発生電極7に向けて接近する。その前進限界位置において、火花放電 対向電極83の先端部83aはイオン発生電極7の先端部7aに対し、電極板厚 方向におけるいずれか一方の側に所定量のギャップが形成されるように位置決め される。例えば、この状態でイオン発生電極7に放電用の電圧、ここでは100 0〜3000Vのイオン発生用電圧を印加しておくことで、ギャップには放電火 花SPが発生し、火花による熱集中によりイオン発生電極7の先端部7aに付着 した埃や汚れなどの付着物が焼き飛ばされる。他方、火花放電対向電極83が後 退すれば電極間距離gが拡大し、これが火花放電可能限界距離gmaxを超えると 放電火花の発生は停止する。しかしながら、イオン発生電極7には引き続きイオ ン発生電極7にイオン発生用電圧が印加されているから、火花放電が終了すると ともに直ちにイオン発生モードに移行することができる。
【0051】 なお、火花放電のためのギャップ形成形態及び火花放電対向電極83のイオン 発生電極7に対する接近・離間形態は上記の態様に限られるものではなく、種々 の形態が可能である。例えば、図13(b)は、イオン発生電極7の先端に火花 放電対向電極83の先端部側面が対向してギャップ形成するようにするとともに 、火花放電対向電極83をイオン発生電極7の先端に対して前方側から接近・離 間させる方式(あるいは、イオン発生電極7の板厚方向において接近・離間させ るようにしてもよい)の例を示している。図13(c)は、イオン発生電極7の 先端に火花放電対向電極83の中間部側面が対向してギャップ形成するようにす るとともに、イオン発生電極7の板厚方向において接近・離間させる方式を示し ている。図13(d)は、火花放電対向電極83の曲げて形成された先端部83 aを、イオン発生電極7の先端に前方側から接近・離間させる方式を示すもので ある。
【0052】 以上、火花放電対向電極83を、火花放電不能となるように遠方に設定された 離間位置から、火花放電可能な所定量のギャップが形成される接近位置へ移動さ せることにより火花放電させる例を示したが、例えば図9に示すように、火花放 電対向電極83をイオン発生電極7に一旦当接させ、その状態から火花放電対向 電極83を後退させることによりギャップ形成して火花放電させる方式を採用し てもよい。この場合、火花放電対向電極83の接近時の前進限界位置を、自由状 態では電極先端部7aの位置を横切って反対側に多少突出する形となるように調 整しておき、イオン発生電極7との当接によりソレノイド80の付勢解除時の復 帰用スプリング81aを押し戻すようにすれば、スプリング81aの弾性変形に より、イオン発生電極7に過度の押し付け力が作用することを防止することがで きる。
【0053】 図11(a)に示す離間状態(ギャップ量は火花放電不能なg0になっている )から(b)に示す接触状態へ移行し、次いでソレノイド80の付勢解除等によ り火花放電対向電極83が後退を開始すると、同図(b)に示すように、イオン 発生電極7との間にギャップが形成されて直ちに放電火花SPが発生し、付着物 Dが焼ききられる。放電火花SPは、(d)に示すように、ギャップ量が火花放 電可能限界距離gmaxに到達するまでは持続するが、gmaxを超えた時点で停止す る。gmaxは、例えば印加電圧が1000〜2000Vの場合、おおむね1mm 以下である。
【0054】 なお、火花放電対向電極移動機構78はソレノイドを使用する態様に限らず、 図10(a)に示すように、モータ93を用いた前進・後退機構を用いてもよい 。ここでは、火花放電対向電極83(ここでは針状に形成している)の基端側に ベース90を介してラック91を取り付け、これとかみ合うピニオン92を正逆 両方向に回転可能かつ任意の位置を保持可能なモータ93にて駆動するようにし ている。例えば、図11に示すように、火花放電対向電極83の後退時のギャッ プ形成により火花放電させる態様では、モータ93の速度制御により、火花放電 可能限界距離gmaxに到達するまでの時間、すなわち火花放電の持続時間を自由 に調整することが可能になるほか、任意のギャップ量にて火花放電対向電極83 を停止保持させることもできる。例えば、汚れ付着が大きかったり、温度・湿度 等が高く汚れ除去が行いにくい場合等に、ギャップ間隔を短くして火花放電のエ ネルギーを集中させ、汚れ除去のパワーを増大させたりするといった方式も可能 となる。
【0055】 図12(a)は、種々の動作パターンの例を示すものであり、縦軸は形成され るギャップ量gを、横軸は時間を表している。(a)は、まず離間位置(g=g 0)から当接位置(g=0)へ火花放電対向電極83が移動し、次いで離間しな がらギャップ量gが次第に大きくなる様子を示す。g=0からギャップ量が増加 し始めてgmaxに到達するまでの時間taが火花放電の持続時間である。(b)は 、初期段階にて火花放電対向電極83の移動速度を小さくすることにより、火花 放電の持続時間(tb)を大きくした例を示す(この方式は、ソレノイド80を 用いる場合においても、オイルダンパー等による減速後退機構を設ければ実現可 能である)。また、(c)は、gmaxに到達するまでの間に、所定のギャップ値 gsにて火花放電対向電極83を停止保持する期間を設けることにより、火花放 電の持続時間(tc)を大きくした例を示す。
【0056】 また、図12(d)は、火花放電対向電極83をイオン発生電極7に当接させ ず、初期ギャップ量g0から、gmax以下の放電ギャップ値gsに一定時間tdだけ 保持させる制御パターンを示すものである。例えば図中破線で示すように、付着 物の除去が行いにくい場合には、放電ギャップ値gsをより小さいgs’とするこ ともできる。
【0057】 また、図10(b)に示すように、火花放電対向電極83を位置固定とし、イ オン発生電極7を火花放電対向電極83に向けて接近・離間させる方式も採用可 能である。この例では、火花放電対向電極83が固定ベース94に保持されると ともに、ソレノイド80により進退駆動される可動ベース95にイオン発生電極 7が取り付けられており、ソレノイド80の付勢により可動ベース95とともに イオン発生電極7が火花放電対向電極83に向けて接近することとなる。
【0058】 次に、前述のマイクロプロセッサからなる制御部86は、制御プログラムによ り、電気的クリーニング機構79を、イオン発生電極7のクリーニングのために 、予め定められたタイミングにて自動作動させるクリーニング機構自動制御部と して機能させることができる。このクリーニング機構自動制御部は、例えば、イ オン発生装置の電源投入時に電気的クリーニング機構を作動させるものとして構 成することができる。本実施形態では、イオン発生装置の電源スイッチを入れる と、制御部86は電源投入信号を受け、これをトリガとしてクリーニング機構7 9の動作プログラムをスタートさせる。図14(a)は、この場合のタイミング チャートの一例を示すもので、イオン発生電圧の供給が開始されるとともに、ク リーニング機構の作動回路(以下、クリーニング回路ともいう)が作動して(作 動状態をHレベルにて表している)、イオン発生電極7のクリーニングがなされ る。これにより、イオン発生装置1を使用する際には、イオン発生モードに入る 前に、まずイオン発生電極7のクリーニングが行われるので、汚れ付着によりイ オン発生が妨げられる不具合を確実に防止することができる。
【0059】 なお、図14(b)に示すように、クリーニング機構自動制御部は、イオン発 生装置の電源投入後、予め定められた時間(T)が経過したときに電気的クリー ニング機構79を作動させるものとして構成することもできる。このようにすれ ば、イオン発生装置1の作動中において定期的にイオン発生電極7のクリーニン グがなされる形となるので、イオン発生電極7はより恒常的に清浄な状態に維持 することが可能となる。
【0060】 この場合、図14(c)に示すように、クリーニング機構自動制御部は、イオ ン発生装置の積算作動時間が所定値(T)に達した場合に電気的クリーニング機 構79を作動させるものとして構成することもできる。このような構成は、例え ば図7に示すように、制御部86を構成するマイクロプロセッサのRAM86c 内に、積算作動時間計測手段として機能する積算タイマーメモリを形成すること により、公知のタイマープログラムにて容易に実現できる。なお、イオン発生装 置1の主電源がオフになっている場合でも、積算タイマーがクリアされないよう に、マイクロプロセッサの電源端子には、バックアップ用の電源部(本実施形態 では、コンデンサ86eにて構成しておく)を接続しておく。また、電気的クリ ーニング機構の作動により一旦クリーニングがなされた後には、これに対応して 積算作動時間の計測値、つまり積算タイマーメモリの内容をリセットするように 、制御プログラムを組んでおくことが望ましい。
【0061】 次に、本考案のイオン発生装置には、イオン発生装置の配置される環境状態を 反映した環境状態情報検出部と、その環境状態情報検出部の出力情報に基づいて 電気的クリーニング機構の作動を制御するクリーニング機構作動制御部を設ける ことができる。イオン発生電極7への付着物の付着状況や、その付着の強さ(あ るいは除去の難易度)は、気流源となる周囲の空気環境によって変化する場合が ある。上記の構成によると、環境状態情報検出部により空気環境の状態を検出し 、その検出結果に応じてイオン発生電極7のクリーニングが十分になされるよう に、最適条件にて電気的クリーニング機構の作動を制御することができるように なる。その結果、周囲の空気環境がどのような状態であっても、常にイオン発生 電極7を清浄な状態に保つことができ、ひいては良好なイオン発生状態を確保す ることができる。
【0062】 図22は、この場合の電気的な構成例を概念的に示すブロック図である。マイ クロプロセッサを主体に構成されたクリーニング機構作動制御部としての制御回 路214に、環境状態情報検出部として公知の温度センサ210、湿度センサ2 11、汚れセンサ212あるいは臭いセンサ213(これらの一部のみが接続さ れていてもよい)が接続されている。さらに、制御対象としてのイオン発生ユニ ット215(イオン発生用主回路ユニット5とイオン発生電極7とからなる)、 前記したものと同様の構成の電気的クリーニング機構216及びエアコンユニッ ト200が接続されている。
【0063】 制御回路214は、例えば温度センサ210の検出する温度が高くなるほど、 湿度センサ211の検出する湿度が高くなるほど、イオン発生電極7のクリーニ ングのための電気的発熱の出力(例えば火花放電のための電圧)や、発熱時間( 火花放電の持続時間)の少なくともいずれかを増加させることにより、汚れが除 去しにくくなる温度あるいは湿度の高い状況下においても、イオン発生電極7の クリーニングを必要十分なレベルにて行うことができるようになる。なお、温度 あるいは湿度の増加に対して、電気的発熱の出力や発熱時間は連続的に(つまり 無段階に)増加させてもよいし、基準温度値あるいは湿度値を境に段階的に増加 させるようにしてもよい。
【0064】 また、臭いセンサ213や汚れセンサ212の検出する臭いあるいは汚れのレ ベルが高いほど、イオン発生電極7のクリーニングのための電気的発熱の出力( 例えば火花放電のための電圧)や、発熱時間(火花放電の持続時間)の少なくと もいずれかを増加させるように構成することもできる。例えば上記のような機能 をエアコンユニット200に組み込む場合、図21(c)に示すように、汚れセ ンサ212は、フィルタFの汚れを光反射等により検出する光センサにより構成 することができる。
【0065】 さらに、図22に示すように、イオン発生電極7からの発生イオン量を測定す るイオン発生量測定センサ217を設け、クリーニング機構自動制御部としての 機能も兼ねる制御回路214は、発生イオン量が予め定められたレベル以下とな った場合に、イオン発生電極のクリーニングのために電気的クリーニング機構2 16を作動させるものとすることができる。イオン発生量測定センサ217とし ては、前述の市販のイオンカウンタと同様の機構を有するものを使用することが できる。すなわち、イオン発生電極7への汚れの付着状況は、イオン発生量に最 も直接的な情報として現われるので、これを検出するとともに、その発生イオン 量が所定値以下となった場合にイオン発生電極7のクリーニングを行うようにす れば、電極7を常に清浄な状態に保つことができるようになり、ひいては安定的 なイオン発生状態を常に確保することができる。
【0066】 なお、電気的クリーニング機構は、図15に示すように、イオン発生電極7を 抵抗発熱させることにより、イオン発生電極7に付着した付着物を焼失させる抵 抗加熱機構を含むものとして構成することもできる。図15の例では、イオン発 生電極7に当接する当接位置と、該イオン発生電極7から離間した離間位置との 間で移動可能に設けられた通電部材183と、イオン発生電極7に当接させた状 態にて該通電部材183を介してイオン発生電極7に抵抗発熱用の電流を通電す る通電加熱電源部97とを備えるものとして構成されている。具体的には、棒状 の通電部材183がソレノイド80により、イオン発生電極7の先端部7aに対 して接近・離間駆動されるようになっている。また、通電部材183の基端部に 通電端子82が一体化され、ここに直流の通電加熱電源97が接続される。そし て、通電加熱時には通電部材183をイオン発生電極7に当接させ、これを直接 通電することにより、先鋭に断面縮小された先端部7aを選択的に発熱させて付 着した汚れ等を焼き飛ばすようにする。
【0067】 また、昇圧部39に使用するトランスは、図16に示すような巻線式のトラン ス221を用いてもよい(220は交流電源であり、222は負極性印加整流用 のダイオードである)。この構成によると、圧電トランスの共鳴周波数に合わせ た高周波交流が不要となり、商用交流(例えば50ないし60HzのAC100 V)により直接駆動することも不可能ではなくなる。また、発振部も当然省略で きる。
【0068】 図17は、本考案のイオン発生装置の変形例を示している。このイオン発生装 置100では、ケース102内に、イオン発生ユニット60及び送風機9ととも に、紫外線発生源としての公知の殺菌灯101が配置されている。この実施例で は、イオン発生ユニット60及び送風機9は図2とほぼ同じ位置関係にて縦に配 置され、ケース102の前面側に形成されたスリット状のイオン放出口102a から、発生した負イオンを風とともに放出するようにしている。また、殺菌灯1 01は、イオン放出口102aからの風及びイオンの放出を許容する位置関係に て、例えばイオン放出口102aの開口縁に沿う形で配置されている。図18は 、その回路構成の一例である。大半は図3の構成と共通するが、電源ユニット3 0へ向かう外部交流電源からの入力線に、殺菌灯101とこれを作動させるため の公知の安定器32及びグロースタータ33とを含む殺菌灯点灯ユニット31が 接続されている。これにより、発生する負イオンに加えて殺菌灯101からの紫 外線の効果が加わり、殺菌や消臭等の効果が一層高められる。
【0069】 また、上記のイオン発生装置1,100では送風機9を使用しているが、これ を省略する構成としてもよい。また、電源側の構成は、外部交流電源を直流化し て用いる構成であったが、例えば可搬化が可能となるように電池式電源を用いる ことも可能であるし、自動車搭載用等の場合は、図19に示すイオン発生装置1 10,120(110a,120aはケースである)のように、シガレットライ ターソケットから受電するシュガープラグ111を用いる構成としてもよい。一 般に、シガレットライターソケットは、自動車用バッテリーによる12V直流電 源として機能するが、この実施例では、シュガープラグ111を介して受電した シガレットライターソケットからの入力を、コネクタ112により接続された安 定化直流電源回路113を通して、コネクタ114を介してイオン発生ユニット 60あるいは送風機9に供給する形としている。なお、図19(a)は、送風機 9を省略した構成に対応する。
【0070】 また、図20のイオン発生装置130では、上面側にスリット状のイオン放出 口102aが形成されたケース102内に、イオン発生ユニット60が配置され ている。なお、イオン発生電極7の取付けの方向は、先端がイオン放出口102 a側を向くよう、図8と比較して90゜回転させている。そして、イオン発生ユ ニット60の後方側(下側)には、横長の送風ファン(送風機)139が、回転 軸線がスリット状のイオン放出口102aの長手方向に沿う形で配置されている 。これにより、イオン放出口102aの長手方向において均一な風ひいてはイオ ン流を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のイオン発生装置の一例を外観にて示す
斜視図。
【図2】図1の平面断面図。
【図3】図1のイオン発生装置の、電気系統の全体構成
の一例を示す回路図。
【図4】そのイオン発生ユニットの回路構成を示すブロ
ック図。
【図5】図4の詳細構成の一例を示す回路図。
【図6】イオン発生用主回路ユニットの平面図及び裏面
側透視図。
【図7】電気的クリーニング機構の一例を示す回路図。
【図8】火花放電対向電極移動機構の一例を作用ととも
に示す側面図。
【図9】火花放電対向電極をイオン発生電極に当接させ
る場合の説明図。
【図10】火花放電対向電極移動機構のいくつかの変形
例を示す模式図。
【図11】火花放電対向電極をイオン発生電極に当接さ
せ後、後退させるときに火花放電させる過程を説明する
図。
【図12】火花放電対向電極の移動に伴う火花放電用の
ギャップ量の制御パターンをいくつか例示して示す図。
【図13】火花放電対向電極のイオン発生電極に対する
種々の駆動パターンを模式的に示す説明図。
【図14】電気的クリーニング機構の種々の作動制御例
を示すタイミングチャート。
【図15】通電加熱方式を用いた電気的クリーニング機
構の例を示す模式図。
【図16】昇圧部を巻線式トランスにて構成する例を示
す図。
【図17】本考案のイオン発生装置の変形例を模式的に
示す説明図。
【図18】その電気系統の全体構成の一例を示す回路
図。
【図19】自動車搭載用のイオン発生装置の回路構成例
をいくつか示す図。
【図20】本考案のイオン発生装置の、別の変形例を模
式的に示す説明図。
【図21】エアコンユニットにイオン発生ユニットを組
み込んだ例を、その変形例とともに示す模式図。
【図22】種々の環境状態情報検出部の検出結果に基づ
いて、電気的クリーニング機構の作動制御を行う場合の
電気的構成例を示すブロック図。
【符号の説明】
1,100,110,120,130 イオン発生装置 2 ケース 4 イオン放出口 5 イオン発生用主回路ユニット 5a 回路基板(絶縁性基板) 6 絶縁性基板 7 イオン発生電極 7a 先端部 8 高圧ケーブル(リード線) 9 送風機 30 電源ユニット 36 入力部 37 発振部 38 スイッチング部 39 昇圧部 40 変換部 60 イオン発生ユニット 70 圧電トランス 71 圧電セラミック素子板 71a 第一板状領域 71b 第二板状領域 72,73 入力側電極対 72a,73a 入力側端子 74 出力側電極 74a 出力側端子 75 金属膜電極 76 ダイオード(変換手段,整流手段) 78 火花放電対向電極移動機構 79 電気的クリーニング機構 80 ソレノイド 83 火花放電対向電極

Claims (30)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負極性の高電圧印加により負イオンを発
    生させるイオン発生電極と、 交流電源部と、その交流電源部からの交流出力を整流し
    て、前記イオン発生電極にイオン発生のために印加する
    ための負の高電圧を発生させる整流部とを含んで構成さ
    れ、前記イオン発生電極への印加電圧レベルが800〜
    3000Vであるイオン発生用高電圧発生部と、 前記イオン発生電極に付着する付着物を電気的発熱によ
    り焼失させるための電気的クリーニング機構と、 を備えたことを特徴とするイオン発生装置。
  2. 【請求項2】 前記イオン発生電極は先端が尖鋭に形成
    され、前記電気的クリーニング機構は、該イオン発生電
    極の先端部に付着した付着物を焼失させるものである請
    求項1記載のイオン発生装置。
  3. 【請求項3】 前記電気的クリーニング機構は、前記イ
    オン発生電極と対向する火花放電用の火花放電対向電極
    と、前記イオン発生電極と前記火花放電対向電極との間
    に、火花放電用の高電圧を印加する火花放電用高電圧発
    生部とを備え、その高電圧印加にて前記イオン発生電極
    と前記火花放電対向電極との間に発生する放電火花によ
    り、前記イオン発生電極に付着した付着物を焼失させる
    ようにしたものである請求項1又は2に記載のイオン発
    生装置。
  4. 【請求項4】 前記イオン発生電極は先端が尖鋭に形成
    され、前記火花放電対向電極は前記イオン発生電極の先
    端部と対向する請求項3記載のイオン発生装置。
  5. 【請求項5】 前記火花放電対向電極は棒状に形成さ
    れ、その棒状の火花放電対向電極の先端面又は側面が前
    記イオン発生電極の先端部と対向する請求項4記載のイ
    オン発生装置。
  6. 【請求項6】 前記火花放電対向電極を前記イオン発
    生電極に対して、イオン発生電極からイオン発生させる
    ための離間位置と、火花放電対向電極とイオン発生電極
    との間で前記放電火花を発生させるための接近位置との
    間で少なくとも、相対的に接近・離間させる火花放電対
    向電極移動機構を備える請求項3ないし5のいずれかに
    記載のイオン発生装置。
  7. 【請求項7】 前記イオン発生電極の先端が尖鋭に形成
    され、前記火花放電対向電極移動機構は、そのイオン発
    生電極の先端を正面から臨む向きに対して交差する方向
    に、前記火花放電対向電極を相対的に接近・離間させる
    ものである請求項6記載のイオン発生装置。
  8. 【請求項8】 前記イオン発生電極の位置が固定とさ
    れ、前記火花放電対向電極移動機構は前記火花放電対向
    電極を移動させるものである請求項6又は7に記載のイ
    オン発生装置。
  9. 【請求項9】 前記イオン発生用高電圧発生部が前記火
    花放電用高電圧発生部に兼用されている請求項1ないし
    8のいずれかに記載のイオン発生装置。
  10. 【請求項10】 前記イオン発生用高電圧発生部は、出
    力側が前記イオン発生電極に接続される昇圧トランスを
    含んで構成されている請求項9記載のイオン発生装置。
  11. 【請求項11】 前記電気的クリーニング機構は、前記
    イオン発生電極を抵抗発熱させることにより、前記イオ
    ン発生電極に付着した付着物を焼失させる抵抗加熱機構
    を含む請求項1又は2に記載のイオン発生装置。
  12. 【請求項12】 前記通電加熱機構は、前記イオン発生
    電極に当接する当接位置と、該イオン発生電極から離間
    した離間位置との間で移動可能に設けられた通電部材
    と、前記イオン発生電極に当接させた状態にて該通電部
    材を介して前記イオン発生電極に抵抗発熱用の電流を通
    電する通電加熱電源部とを備える請求項11記載のイオ
    ン発生装置。
  13. 【請求項13】 前記電気的クリーニング機構を、前記
    イオン発生電極のクリーニングのために、予め定められ
    たタイミングにて自動作動させるクリーニング機構自動
    制御部を備える請求項1ないし12のいずれかに記載の
    イオン発生装置。
  14. 【請求項14】 前記クリーニング機構自動制御部は、
    イオン発生装置の電源投入時に前記電気的クリーニング
    機構を作動させるものである請求項13記載のイオン発
    生装置。
  15. 【請求項15】 前記クリーニング機構自動制御部は、
    前記イオン発生装置の電源投入後、予め定められた時間
    が経過したときに前記電気的クリーニング機構を作動さ
    せるものである請求項13又は14に記載のイオン発生
    装置。
  16. 【請求項16】 前記クリーニング機構自動制御部は、
    前記イオン発生装置の積算作動時間が所定値に達した場
    合に前記電気的クリーニング機構を作動させるものであ
    る請求項13ないし15のいずれかに記載のイオン発生
    装置。
  17. 【請求項17】 前記イオン発生装置の積算作動時間を
    計測する積算作動時間計測手段と、前記電気的クリーニ
    ング機構の作動に対応して前記積算作動時間の計測値を
    リセットするリセット手段とを備える請求項16記載の
    イオン発生装置。
  18. 【請求項18】 前記イオン発生装置の配置される環境
    状態を反映した環境状態情報検出部と、 その環境状態情報検出部の出力情報に基づいて前記電気
    的クリーニング機構の作動を制御するクリーニング機構
    作動制御部を含む請求項13ないし17のいずれかに記
    載のイオン発生装置。
  19. 【請求項19】 前記環境状態情報検出部は温度センサ
    を含み、前記クリーニング機構作動制御部は、その温度
    センサの検出する温度が高くなるほど、前記電気的発熱
    の出力及び発熱時間の少なくともいずれかを段階的又は
    無段階に増加させるものである請求項18記載のイオン
    発生装置。
  20. 【請求項20】 前記環境状態情報検出部は湿度センサ
    を含み、前記クリーニング機構作動制御部は、その湿度
    センサの検出する湿度が高くなるほど、前記電気的発熱
    の出力及び発熱時間の少なくともいずれかを段階的又は
    無段階に増加させるものである請求項18又は19に記
    載のイオン発生装置。
  21. 【請求項21】 前記イオン発生電極からの発生イオン
    量を測定するイオン発生量測定センサを含み、前記クリ
    ーニング機構自動制御部は、測定される発生イオン量が
    予め定められたレベル以下となった場合に、前記イオン
    発生電極のクリーニングのために前記電気的クリーニン
    グ機構を作動させるものである請求項13ないし20の
    いずれかに記載のイオン発生装置。
  22. 【請求項22】 前記イオン発生電極がイオン放出口を
    有する筐体内に配置される一方、前記イオン発生電極を
    経て前記イオン放出口へ向かう気流を発生させる送風機
    を設けた請求項1ないし21のいずれかに記載のイオン
    発生装置。
  23. 【請求項23】 前記気流を、冷凍サイクル機構を用い
    て冷却又は加熱することにより空調済み気流となす空調
    機構を備え、前記イオン放出口はその空調済み気流の吹
    き出し口に兼用されている請求項22記載のイオン発生
    装置。
  24. 【請求項24】 前記筐体内に前記イオン発生電極が複
    数個配置されている請求項22又は23に記載のイオン
    発生装置。
  25. 【請求項25】 前記イオン発生用高電圧発生部が、圧
    電セラミック素子板に入力側端子と出力側端子とが形成
    され、その入力側端子からの一次側交流入力電圧を、前
    記圧電セラミック素子板の機械振動を介して前記一次側
    交流電圧よりも高圧の二次側交流電圧に変換し、前記出
    力側端子から前記イオン放出電極に向けて出力する圧電
    トランスを含んで構成される一方、 前記イオン発生電極への電圧印加極性が負の側に優位と
    なるように、前記圧電トランスの二次側交流出力を変換
    する変換手段が設けられている請求項1ないし24のい
    ずれかに記載のイオン発生装置。
  26. 【請求項26】 前記イオン発生電極の電極先端から前
    方側に、1m離間した位置において測定される1cm
    当りの負イオン発生量が10万個以上であり、かつオゾ
    ン発生量が0.1ppm以下である請求項25記載のイ
    オン発生装置。
  27. 【請求項27】 前記オゾン発生量が0.01ppm以
    上0.04ppm以下である請求項26記載のイオン発
    生装置。
  28. 【請求項28】 前記圧電セラミック素子板は、ジルコ
    ン酸チタン酸鉛系ペロブスカイト型圧電セラミックにて
    構成されるとともに、前記一次側交流入力の周波数は、
    40〜300kHzの範囲に設定され、前記圧電セラミ
    ック素子板の前記一次側交流入力の電圧レベルは15〜
    40Vであり、前記イオン発生電極への印加電圧レベル
    は800〜2000Vである請求項25ないし27のい
    ずれかに記載のイオン発生装置。
  29. 【請求項29】 前記一次側交流入力に対応した周波数
    にて発振する発振回路と、その発振回路からの波形信号
    を受けて、所定レベルの直流入力を該発振の周波数にて
    高速スイッチングするスイッチング回路とを含む一次側
    交流入力波形生成回路が設けられており、 前記圧電トランスの二次側交流出力を前記発振回路に帰
    還させるための経路上に帰還キャパシタンスが設けられ
    ている請求項25ないし28のいずれかに記載のイオン
    発生装置。
  30. 【請求項30】 前記絶縁性基板に圧電トランスが、圧
    電セラミック素子板と基板面とが互いに略平行となるよ
    うに組みつけられる一方、前記絶縁性基板の裏面側にお
    いて前記圧電セラミック素子板に対応する領域が金属膜
    電極にて覆われており、該金属膜電極と前記圧電セラミ
    ック素子板とが、前記絶縁性基板の両者の間に位置する
    部分とともに前記帰還キャパシタンスを構成している請
    求項29記載のイオン発生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002374670A (ja) * 2001-06-14 2002-12-26 Nippon Pachinko Buhin Kk イオン発生装置用回路モジュール
WO2003047058A1 (fr) * 2001-11-26 2003-06-05 Nihon Pachinko Parts Co., Ltd. Generateur ionique

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JP2002374670A (ja) * 2001-06-14 2002-12-26 Nippon Pachinko Buhin Kk イオン発生装置用回路モジュール
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