JP3075351U - 監視用カメラの防護装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 防護ケースの前面蓋に有する透過ガラス面に
生じるくもりや結露を防止して監視機能を良好に保持す
る監視カメラの防護装置に関する。 【解決手段】 防護用ケース１内に監視カメラ３を装備
し、前面に、透過ガラス８を有した前面蓋９を、後面に
後面蓋１０をそれぞれ取り付け、透過ガラス８の内面
に、監視用カメラ１を作動するＤＣ電源により発熱する
抵抗体１２を設けて成る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本願は、監視カメラを装備した密封状の防護用ケースの内部と、外気との温度 差によって防護用ケースの前面の透過ガラスに生じるくもりなどを解消して、カ メラレンズによる監視機能を有効に保持する監視用カメラの防護装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、監視用カメラを寒冷地の屋外に設置した場合に、吹雪などによりカメラ レンズがくもってその視界が妨げられたり、或いは極度の温度低下により監視用 カメラの電子回路に故障が生じたり、或いは熱帯地方において、例えばスコール の到来により外気が一時的に著しく低下するなどの原因により、外気との間に大 きな温度差が生じて結露によりカメラレンズの視界が妨げられたりする惧れを解 消するための監視用カメラの防護装置は公知である。

【０００３】 この公知の監視カメラの防護装置は、筒状の防護用ケースの内部に監視用カメ ラを装備すると共に、その前後面に、ゴム等の弾性材から成る前面蓋と後面蓋を 気水密状に嵌合して成り、前面蓋には、監視用カメラのレンズと対峙する透過ガ ラスが設けてある。

【０００４】 また、前記防護用ケース内の前部位置には、ヒータが、その後部位置には、Ａ Ｃ乃至ＤＣ用の小型の扇風機と、ＡＣ１００Ｖの商用電源から、監視用カメラの 作動電源（ＤＣ５〜２４Ｖ）を得るためのＡＣ−ＤＣ変換回路とが、それぞれ備 えられている。

【０００５】 さらにまた、監視用カメラによる撮像信号を送出するためのビディオ信号出力 コードと、ＡＣ−ＤＣ変換回路及びヒータにＡＣ１００Ｖの商用電源を供給する ためのＡＣコードとが防護用ケースの外部に導出されてある。

【０００６】 しかして使用に際しては、防護用ケースを所要の手段により例えば屋上に設置 すると共に、その前面蓋を監視しようとする場所に指向し、かつ、ＡＣコードに 、ＡＣ１００Ｖの商用電源を供給する。

【０００７】 すると、ＡＣ−ＤＣ変換回路を介してＤＣ電源により、監視用カメラが作動し て、それによる撮像信号は、ビディオ信号出力コードを介して例えば遠隔の場所 にある監視所のモニターなどに供給されると共に、必要に応じて記録される。

【０００８】 また、ＡＣ電源によりヒータが発熱し、またＡＣ電源乃至ＤＣ電源により扇風 機が作動する。前記ヒータによって加熱された空気は、扇風機により前面蓋の透 過ガラスに吹き付けられて該透過ガラスに発生するくもりや結露を解消すること ができる。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記した従来の監視用カメラの防護装置によれば、防護ケース内に ヒータと小型の扇風機を設ける必要があり、それ丈コスト高となると共に、無駄 なスペースを要すること、

【００１０】 ヒータにより加熱された空気を小型の扇風機により透過ガラス面に吹き付ける 方法であるから、熱の伝達効率が悪いこと、

【００１１】 少なくとも、ヒータを作動するために、商用電源用のＡＣコードの配線を必要 とするので、その配線に困難性と漏電などによる危険性を伴うこと、

【００１２】 防護用ケース内の温度上昇により、監視用カメラ自体に動作上の支障を与える 惧れがあることなどの不都合があった。

【００１３】

【課題を解決するための手段】

そこで本願は上記した従来の不都合を解消するために、筒状の防護用ケース内 に、監視用カメラを装備し、防護用ケースの前面に、透過ガラスを有した前面蓋 を、また後面に、後面蓋をそれぞれ密封状に取り付け、かつ、監視用カメラに作 動電源を供給するためのＤＣコードと、監視用カメラの撮像信号を送出するため のビディオ出力コードとをそれぞれ備えて成り、前記透過ガラスの内面に、監視 用カメラの作動電源により発熱する抵抗体を、監視用カメラの監視領域を妨げな い範囲で設けたことを特徴とするものである。

【００１４】 上記において、好ましくは、抵抗体を設けた位置の透過ガラス面に、シャドー 層を設けて成る。

【００１５】 また、具体的には、抵抗体が、ニクローム線を絶縁材により包囲したブロック 形状から成り、該抵抗体を透過ガラスの内面上下位置または／および左右位置に 取り付けて成り、または抵抗体が、ニクローム線から成り、該抵抗体を透過ガラ ス内面の上下位置または左右位置に設ける。

【００１６】

【実施の形態】

以下図面にもとづいて、本願の実施例を詳述する。 図１は、総体斜視図であり、図２はその内部構造を示す断面図である。

【００１７】 １は防護用ケースを示しており、この防護用ケース１は、アルミニウム製であ って筒状に形成されてあり、この内部に、従来構成と同様に、取付部材２を介し てビディオカメラ或いはデジタル電子カメラから成るＣＣＤカメラ３が、前後方 向の位置が調整できるように取り付けてある。

【００１８】 また、ＣＣＤカメラ３には、周知のように、その作動電源としてＤＣ電源が供 給され、そのためのＤＣコード４が、ＣＣＤカメラ３から防護用ケース１の外部 に導出されており、また、ＣＣＤカメラ３による撮像信号を送出するためのビデ ィオ信号出力コード５が、ＣＣＤカメラ３から防護用ケース１の外部に導出され ている。 図中６はＤＣコード４の端部に設けた接続端子を、また、７はビディオ信号出 力コード５の端部に設けた接続端子をそれぞれ示している。

【００１９】 このように、防護用ケース１から外部に導出されたＤＣコード４及びビディオ 信号出力コード５は、ＣＣＤカメラ３の設置場所から離れた遠隔地における例え ば監視所に導かれる。

【００２０】 前記防護用ケース１の前面には、透過ガラス８の周縁をゴム等の弾性材によっ て包囲したキャップ状の前面蓋９が、また防護用ケース１の後面には、ゴム等の 弾性材から成るキャップ状の後面蓋１０が、それぞれ気水密状に取り付けられて おり、前記透過ガラス８がＣＣＤカメラ３のレンズ３ａと対峙する。

【００２１】 このように、構成された防護用ケース１は、取付支持台１１を介して屋上など に設置される。

【００２２】 以上は、従来の監視用カメラの防護用装置の構成と、ＡＣコードをＤＣコード に代えた点において基本的に相違するが、本願は上記した構成において、さらに 前面蓋９における透過ガラス８の内面に、監視用カメラ１の作動電源によって発 熱する抵抗体１２を設けたことを特徴とするものである。

【００２３】 図３は、ニクローム線をコイル状に巻回して、これを絶縁材により包囲してブ ロック状に形成した抵抗体１２を、透過ガラス８の内面の上下及び左右位置に接 着剤によりそれぞれ接着して設けた場合の構成を示しており、抵抗体１２の両端 から導出したリード線１３が、直列，並列乃至直並列に接続されたのち、この端 末が、ＤＣコード４から分岐された分岐コード４ａに電気接続される。

【００２４】 なお本例において、透過ガラス８の内面に抵抗体１１を取り付けた場合に、該 抵抗体１２が正面から透視できないように、ＣＣＤカメラ３のレンズ３ａの監視 領域を妨げない範囲で、例えば黒色のシャドー層１４を透過ガラス８の面に設け る。

【００２５】 図４は、透過ガラス８の内面の上下位置に、ニクローム線から成る帯状の抵抗 体１５を、横方向にプリント乃至埋込みなどにより取り付けた場合の他の実施例 を示しており、この抵抗体１５は、そのリード線１６により、直列乃至並列に接 続したのち、分岐コード４ａに電気接続される。

【００２６】 また上記において、抵抗体１５を、透過ガラス８の内面の左右位置に縦方向に 設けてもよいことは勿論である。

【００２７】

【考案の効果】

叙上のように、本願によれば、従来必要としていたヒータと扇風機の装備及び ＡＣ電源の配線を省略することができて、それ丈安価に得られると共に、安全な 使用ができ、しかも抵抗体を透過ガラスに直接設けたので、熱の伝達効率が優れ 、消費電流も少なくてすむ等の利点を有する。

【００２８】 また、請求項２記載の考案によれば、防護装置を正面から透視した場合に、 抵抗体の存在がシャドー層によってかくれるので、体裁を損なう惧れがないとい う利点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】総体斜視図

【図２】内部構造を示す断面図

【図３】前面蓋の内面図

【図４】他の実施例の前面蓋の内面図

【符号の説明】

１ 防護用ケース ３ ＣＣＤカメラ ４ ＤＣコード ４ａ 分岐コード ５ ビディオ信号出力コード ８ 透過ガラス ９ 前面蓋 １０ 後面蓋 １２，１５ 抵抗体 １４ ジャドー層

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒状の防護用ケース内に、監視用カメラ
   を装備し、防護用ケースの前面に、透過ガラスを有した
   前面蓋を、また後面に、後面蓋をそれぞれ密封状に取り
   付け、かつ、監視用カメラに作動電源を供給するための
   ＤＣコードと、監視用カメラの撮像信号を送出するため
   のビディオ出力コードとをそれぞれ備えて成り、前記透
   過ガラスの内面に、監視用カメラの作動電源により発熱
   する抵抗体を、監視用カメラの監視領域を妨げない範囲
   で設けたことを特徴とする監視用カメラの防護装置。
2. 【請求項２】 抵抗体を設けた位置の透過ガラス面に、
   シャドー層を設けて成る請求項１記載の監視用カメラの
   防護装置。
3. 【請求項３】 抵抗体が、ニクローム線を絶縁材により
   包囲したブロック形状から成り、該抵抗体を透過ガラス
   の内面上下位置または／および左右位置に取り付けて成
   る請求項１または２記載の監視用カメラの防護装置。
4. 【請求項４】 抵抗体が、ニクローム線から成り、該抵
   抗体を透過ガラス内面の上下位置または左右位置に設け
   て成る請求項１または２記載の監視用カメラの防護装
   置。