JP3074668U - 商品陳列具及び商品陳列ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 商品包装材の吊り下げ用の穴の有無に関係無
く、商品を縦方向に多数陳列でき、且つ商品を挟着して
陳列する場合、安定性に優れる商品陳列具を提供するこ
と。 【解決手段】 陳列場所に取り付けられると共に、商品
情報などを表示する表示部２２を備え、且つ連結用係合
穴２４を有する商品表示部兼取付部２と、商品表示部兼
取付部２の下方位置に連接して取付けられ、細長板状部
材４に商品包装材Ａ、Ｂを吊り下げ可能な多数の商品支
持用クリップ部５を上下方向に所定間隔を有して配した
商品陳列本体部１と、商品陳列本体部１の下方位置に連
接して取付けられる係合突部３２を備える連結部３と、
からなる商品陳列具１０。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、細長板状部材に設けた多数の商品支持用クリップ部に商品を吊り下 げ、若しくは挟着して陳列する連結可能な商品陳列具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、一般商店、コンビニエンスストアー及びスーパー等では、商品を包んだ 商品包装部材を商品支持用フック部材等に掛け吊り下げて陳列することが多く行 われている。この商品陳列方法では、単に陳列場所、特に横や縦方向に多数のフ ック部材を取り付け、そのフック部材に商品を吊り下げるのが一般的である。し かし、商品によっては商品包装材に吊り下げ用の穴がないものもある。また、横 方向の多数の陳列はスペースを採り、合理的ではない。これに対応するものとし て、商品包装材の吊り下げ用の穴の有無に関係無く商品を陳列する多段グリップ 式商品陳列具もある（特開平９−１００８０号公報）。この多段グリップ式商品 陳列具によれば、使用の融通性及び汎用性を高めることができると共に、商品包 装材の吊り下げ作業も容易かつ簡単に行うことができて都合がよい。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の多段グリップ式商品陳列具は、商品の表示を行う商 品表示部が無いため、別途商品表示具が必要である。また、商品陳列具の主柱と なる吊り下げ部材が丸材であるため、商品を挟着して陳列する場合、安定性に欠 けるなどの問題がある。

【０００４】 従って、本考案の目的は、商品包装材の吊り下げ用の穴の有無に関係無く、商 品を縦方向に多数陳列でき、且つ商品を挟着して陳列する場合、安定性に優れる 商品陳列具を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 かかる実情において、本考案者は、鋭意検討を行った結果、吊り下げ部材とし て、細長板状部材を使用すると共に、該細長板状部材の上方に、商品表示部兼取 付部を設ければ、商品を縦方向に多数陳列でき、且つ商品を挟着して陳列する場 合、安定性に優れること、更に、この商品陳列具を上下方向に連結可能なものと すれば、商品の種類や陳列場所のいかなる形態のものにも対応できることなどを 見出し、本考案を完成するに至った。

【０００６】 すなわち、請求項１に係る考案（１）は、陳列場所に取り付けられると共に、 商品情報などを表示する表示部を備え、且つ連結用係合穴を有する商品表示部兼 取付部と、前記商品表示部兼取付部の下方位置に連接して取付けられ、細長板状 部材に商品包装材を吊り下げ可能な多数の商品支持用クリップ部を上下方向に所 定間隔を有して配した商品陳列本体部と、前記商品陳列本体部の下方位置に連接 して取付けられる係合突部を備える連結部と、からなることを特徴とする商品陳 列具を提供するものである。かかる構成を採ることにより、商品包装材の吊り下 げ用の穴の有無に関係無く、商品を縦方向に多数陳列でき、且つ商品を挟着して 陳列する場合、安定性に優れる。

【０００７】 また、請求項２に係る考案（２）は、前記商品支持用クリップ部は、前記細長 板状部材に形成された穴に前記穴を分割して立設される支持部と、該細長板状部 材との間に商品包装材の挟着隙間を形成可能な自己弾発性を有する挟着部と、前 記挟着部を前記細長板状部材から離間操作可能であり、且つ商品包装材の吊り下 げ穴に挿通可能な挿通部とを一体に形成してなることを特徴とする前記（１）記 載の商品陳列具を提供するものである。かかる構成を採ることにより、簡単な構 造であるため製作費用を低減できる。また、操作が容易で作業者及び顧客にとっ ても便利である。

【０００８】 また、請求項３に係る考案（３）は、前記商品陳列具は、樹脂製であることを 特徴とする前記（１）又は（２）記載の商品陳列具を提供するものである。かか る構成を採ることにより、商品表示部兼取付部、商品陳列本体部及び連結部を一 体的に製造するのに適する。また、商品包装材を挟着する場合、適度な挟着力を 与え、商品包装材を傷付けることがなく、且つ安定した商品陳列が可能となる。

【０００９】 また、請求項４に係る考案（４）は、前記商品表示部兼取付部には窓部が設け られ、該窓部の裏面部に設けられカードケースを係脱可能に支持する表示掛け部 を設けたことを特徴とする前記（１）〜（３）記載の商品陳列具を提供するもの である。かかる構成を採ることにより、上記機能に加え、表示部の種類やサイズ などが規制されずに商品情報などを記載したカード類を自在に設置できる。

【００１０】 また、請求項５に係る考案（５）は、前記（１）〜（４）に記載の商品陳列具 を２個以上連結した商品陳列ユニットであって、当該連結は、一方の商品陳列具 の連結用係合穴と、他方の商品陳列具の係合突部の嵌合により行われるものであ ることを特徴とする商品陳列ユニットを提供するものである。かかる構成を採る ことにより、陳列スペースの有効利用が更に図れる。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、実施の形態を挙げて本考案を図１〜図７に基づいて詳述する。図１は本 考案の実施の形態である商品陳列具を示す斜視図、図２は図１の裏面から見た斜 視図、図３は商品表示部兼取付部にカードケースを取付ける方法を説明する図、 図４はカードケースの裏面から見た斜視図、図５は図１の商品陳列具に商品包装 材を吊り下げた状態を示す図、図６は図１の商品陳列具に商品包装材を吊り下げ た他の形態を示す図、図７はふたつの商品陳列具を連結して商品陳列ユニットを 構成する説明図である。

【００１２】 本考案の商品陳列具１０は、商品表示部兼取付部２と、商品表示部兼取付部２ の下方位置に連接して取付けられる略細長板状の商品陳列本体部１と、商品陳列 本体部１の下方位置に連接して取付けられる板状の連結部３とから構成される。 商品表示部兼取付部２は、略板状物で、裏面上方部には陳列場所の陳列バー部材 などに取付けることができる一対のフック状の係止片２１と、表面部には商品情 報などを表示する表示部２２と、商品情報などを表示する表示物（カード）を収 納するカードケースを係脱可能に支持する表示掛け部２３と、同一形状、同一構 造の他の商品陳列具の連結部の係合突部と嵌合する連結用係合穴２４とを有する ものである。

【００１３】 連結用係合穴２４は、商品表示部兼取付部２の上方部に形成された切り欠き部 の中央に設けられ、更にその両側には、他の商品陳列具の連結部の連結用係止片 ３３、３３が挿入される挿入穴２５、２５が設けられている。この挿入穴２５、 ２５は任意の構成要素である。また、商品表示部兼取付部２の表示部２２の中央 部には窓部２６が形成され、商品表示部兼取付部２の裏面の下部中央に設けられ た、表示掛け部２３へのカードケースの取付けを可能にしている。

【００１４】 商品陳列本体部１は商品表示部兼取付部２の下方位置に連接して取付けられる もので、細長板状部材４に、多数の商品支持用クリップ部５を上下方向に所定間 隔を有して配したものである。商品支持用クリップ部５は、背丈の低い商品包装 材Ａや背丈の高い商品包装材Ｂを吊り下げ可能にしたもので、細長板状部材４に 形成された穴６に、穴６を分割して立設される支持部９と、細長板状部材４との 間に商品包装材ＡやＢ（図１及び２では省略）の挟着隙間を形成可能な自己弾発 性を有する挟着部８と、挟着部８を細長板状部材４から離間操作可能であり、且 つ商品包装材ＡやＢの吊り下げ穴に挿通可能な挿通部７とを一体に形成してなる ものである。商品支持用クリップ部５の数としては、特に制限されず、本実施の 形態例では８つである。

【００１５】 連結部３は板状で、商品陳列本体部１の下方位置に連接して取付けられるもの で、その裏面の中央部には、係合突起部３２を有し、両側端には裏側に突出する 一対の連結用係止片３３、３３を有している。係合突起部３２は先端部が係合す る穴の径よりもやや大きな係止片を設けて係止溝を形成する略短円筒状のもので 、丸穴２４に押し込むことにより嵌合が可能なものである。

【００１６】 次に、上記構成からなる商品陳列具１０の使用方法を説明する。 先ず、商品の陳列場所２及び商品包装材に適合する商品陳列具１０を選択し、 その陳列場所における係合バー部材（不図示）にフック状の係止片２１を嵌める ことで、陳列場所に商品陳列具１０を取り付ける。

【００１７】 本考案の商品陳列具１０の商品表示部兼取付部２に商品情報などを表示する表 示物（カード類）を設置する方法は２通りある。ひとつは、表示物を表示部２２ に接着剤や両面テープを介して固定し表示する方法であり（不図示）、他のひと つは、カードケース３４を商品表示部兼取付部２の表示掛け部２３に嵌め込み固 定し表示する方法である（図３）。カードケース３４を使用する場合、形状・サ イズに制約されないで自由に商品情報カード等の表示物３５を付け、その表示部 ３４の裏面に形成される８角スター孔３６を表示掛け部２３に自在に着脱するこ とができる点で都合がよい（図３及び図４）。表示掛け部２３は爪状の突起物の 中央に切欠き部３８を設けて、２つの割り突起部３３ａ、３３ｂを設けたもので あり、８角スター孔３６が確実に係合できる。

【００１８】 また、本考案の商品陳列具１０の商品支持用クリップ部５に背丈の小さい商品 包装材Ａ、あるいは背丈の大きい商品包装材Ｂを吊り下げる方法は同様に２通り の方法がある。ひとつは、商品支持用クリップ部５の挿通部７に商品包装材の吊 り下げ用の穴を挿通し商品包装材を吊り下げる方法であり、他のひとつは、商品 支持用クリップ部５の挿通部７を細長板状部４側に押し込み、細長板状部材４と の間に挟着隙間を形成させ、この挟着隙間に商品包装材を入れて挟着し商品包装 材を吊り下げる方法である。挿通部７に商品包装材を吊り下げる方法は商品包装 材に吊り下げ用の穴が形成されている場合に便利であり、商品包装材を挟着する 方法は商品包装材に吊り下げ用の穴が形成されていない場合に有効である。

【００１９】 商品陳列具１０の商品支持用クリップ部５に商品包装材を吊り下げるふたつの 方法において、商品包装材はひとつの挿通部７に１または２以上の商品包装材を 挿通することもできる。また、ひとつ商品支持用クリップ部５の挟着隙間に１ま たは２以上の商品包装材を挟着させることもできるが、２以上の商品包装材を挟 着させると、商品包装材を取り出す際、それに隣接して挟着されている奥側の商 品包装材を脱落させる可能性があり、この点で、ひとつの商品包装材を挟着して 吊り下げる方法が好ましい。また、ひとつの商品支持用クリップ部５の挿通部７ に１又は２以上の商品包装材を挿通し、同じ商品支持用クリップ部５の挟着隙間 に１又は２以上の商品包装材を挟着させることもできる。

【００２０】 挿通部７に吊り下げられた商品包装材を取り出すには、商品包装材を挿通した 手順とは逆の手順で商品包装材を抜き取ればよい。また、挟着隙間に吊り下げら れた商品包装材を取り出すには、商品包装材を挟着隙間に挟着した手順とは逆で 、挿通部７を板状部４に押し込み、挟着状態を解除して、重力による落下を利用 して取り出せばよい。商品包装材が無くなれば、あるいは吊り下げ用商品包装材 の在庫が少なくなれば、作業者の手により補充すればよい。

【００２１】 また、本考案の商品陳列具１０は、これを２以上用意し、上下方向に繋げて商 品陳列ユニットとしても使用することができる。すなわち、一方の商品陳列具１ ０ａと、他方の商品陳列具１０ｂを連結する場合、図７に示すように、一方の商 品陳列具１０ａの連結部３２及び連結用係止片３３、３３を他方の商品陳列具１ ０ｂの連結用係合穴２４及び挿入穴２５にそれぞれ挿入することにより行われる 。すなわち、商品陳列具１０ｂの連結用係合穴２４に商品陳列具１０ａの連結部 ３２を少し強めに押し込めば、容易に、ふたつの商品陳列具１０ａと１０ｂは連 結される。

【００２２】 以上、本考案の実施形態を説明したが、具体的な構成はこれに限定されず、本 考案の要旨を逸脱しない範囲での変更、追加は本考案の範囲内である。

【００２３】

【考案の効果】

請求項１の考案によれば、商品包装材の吊り下げ用の穴の有無に関係無く、商 品を縦方向に多数陳列でき、且つ商品を挟着して陳列する場合、安定性に優れる 。

【００２４】 また、請求項２の考案（２）によれば、簡単な構造であるため製作費用を低減 できる。また、操作が容易で作業者及び顧客にとっても便利である。

【００２５】 また、請求項３の考案（３）によれば、商品表示部兼取付部、商品陳列本体部 及び連結部を一体的に製造するのに適する。また、商品包装材を挟着する場合、 適度な挟着力を与え、商品包装材を傷付けることがなく、且つ安定した商品陳列 が可能となる。

【００２６】 また、請求項４の考案（４）によれば、上記機能に加え、表示部の種類やサイ ズなどが規制されずに商品情報などを記載したカード類を自在に設置できる。ま た、請求項５の考案（５）によれば、陳列スペースの有効利用が更に図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施形態である商品陳列具を示す斜視
図である。

【図２】図１の裏面から見た斜視図である。

【図３】商品表示部兼取付部にカードケースを取付ける
方法を説明する図である。

【図４】カードケースの裏面から見た斜視図である。

【図５】図１の商品陳列具に商品包装材を吊り下げた状
態を示す図で、（Ａ）が斜視図、（Ｂ）が側面図であ
る。

【図６】図１の商品陳列具に商品包装材を吊り下げた他
の状態を示す図で、（Ａ）が斜視図、（Ｂ）が側面図で
ある。

【図７】ふたつの商品陳列具を連結して商品陳列ユニッ
トを構成する説明図である。

【符号の説明】

１ 商品陳列本体部 ２ 商品表示部兼取付部 ３ 連結部 ４ 細長板状部 ５ 商品支持用クリップ部 ６ 穴 ７ 挿通部 ８ 挟着部 ９ 支持部 １０ 商品陳列具 ２１ 係止片 ２２ 表示支持部 ２３ 表示掛け部 ３２ 係止突起部 ３４ カードケース ３５ 表示物 ３６ ８角スター孔

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 陳列場所に取り付けられると共に、商品
   情報などを表示する表示部を備え、且つ連結用係合穴を
   有する商品表示部兼取付部と、前記商品表示部兼取付部
   の下方位置に連接して取付けられ、細長板状部材に商品
   包装材を吊り下げ可能な多数の商品支持用クリップ部を
   上下方向に所定間隔を有して配した商品陳列本体部と、
   前記商品陳列本体部の下方位置に連接して取付けられる
   係合突部を備える連結部と、からなることを特徴とする
   商品陳列具。
2. 【請求項２】 前記商品支持用クリップ部は、前記細長
   板状部材に形成された穴に前記穴を分割して立設される
   支持部と、該細長板状部材との間に商品包装材の挟着隙
   間を形成可能な自己弾発性を有する挟着部と、前記挟着
   部を前記細長板状部材から離間操作可能であり、且つ商
   品包装材の吊り下げ穴に挿通可能な挿通部とを一体に形
   成してなることを特徴とする請求項１記載の商品陳列
   具。
3. 【請求項３】 前記商品陳列具は、樹脂製であることを
   特徴とする請求項１又は２記載の商品陳列具。
4. 【請求項４】 前記商品表示部兼取付部には窓部が設け
   られ、該窓部の裏面部に設けられカードケースを係脱可
   能に支持する表示掛け部を設けたことを特徴とする請求
   項１〜３のいずれか１項記載の商品陳列具。
5. 【請求項５】 請求項１〜４のいずれか１項に記載の商
   品陳列具を２個以上連結した商品陳列ユニットであっ
   て、当該連結は、一方の商品陳列具の連結用係合穴と、
   他方の商品陳列具の係合突部の嵌合により行われるもの
   であることを特徴とする商品陳列ユニット。