JP3074337B2 - 液体運搬用コンテナーの構造 - Google Patents
液体運搬用コンテナーの構造Info
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Description
テナーを利用して液体を輸送する液体運搬用コンテナー
に関する。
上輸送及び陸上輸送は主として専用のタンク、或いはフ
レキシブルコンテナーを用いて行われている。専用のタ
ンクは内容物に対応して製作されていることから安全
性、確実性等の点で最も信頼性の高い輸送手段である
が、反面輸送後帰り便は空のタンクを輸送することにな
ることから稼働率が悪く、また格納保管にも場所を占め
ることから取扱が厄介な問題がある。特に海上輸送を通
して長距離輸送に使用する場合は送り戻す費用が嵩み輸
送コストを引き上げる結果となる。
てフレキシブルコンテナーが利用されている。フレキシ
ブルコンテナーには繰り返し利用するものと、一度の利
用で使い捨てにするものとの2種類があるが、いずれも
その基本となるものは非透液性の可撓性素材からなる袋
状容器であって注入口から液体を充填し運搬に供するも
のとなっている。このフレキシブルコンテナーの利点は
使い捨てのものは言うに及ばないが、再使用可能なもの
において運搬後容器そのものを縮小させることができる
ことから帰り便を小型にして取扱を容易にすることがで
き輸送コストを下げられることにある。
ナーは液体充填時の形状保持能力が小さく、また外力に
対する抵抗性も小さいことからコンテナー単独で使用す
ることができず、従って木枠によって梱包したり或いは
ラックに収め荷作りする必要がある。またこのコンテナ
ーは搬送中に液体に加速力や減速力が加わって容器内で
移動し波打ち等を起こすことから大容量化が困難である
こと、搬出入地において荷役作業が必要であり手間取る
問題があること、更には搬出入地に内容物を充填,排出
する設備を要することなど多くの改善点が残されてい
る。
に利用されるタンクとフレキシブルコンテナーはそれぞ
れの長所と共に短所を有するが、大量の液体を長距離輸
送するためには信頼性の高い輸送手段であると同時に、
低コストで輸送できることが要請される。この意味にお
いて前記後者のフレキシブルコンテナーは使い捨て型の
場合は言うに及ばず再使用型のものにおいても輸送後に
おける取扱が容易であり、少なくともタンクによる場合
に比較して空荷を輸送する比率が小さく輸送コストを下
げる上で大きな効果がある。本発明は、上記フレキシブ
ルコンテナーの有効性に注目してその短所を改善し、取
扱容易で、しかも輸送コストを下げられる液体の輸送手
段を提供すべく研究開発されたもので、所謂ドライコン
テナーと称される貨物運搬用の箱形コンテナーを利用し
てこれに液体を充填する容器、つまりフレキシブルコン
テナーを収め、大容量の液体を安全に且つ簡易に輸送で
きるようにした液体運搬用コンテナーを提供することを
目的とする。特に、本発明はドライコンテナーに大容量
の液体容器を積載する場合、容器の胴部に働く引張力、
鏡部に働く引張力が容器の胴径の増大と共に増加し、強
度の面から胴径が制限され、また材質に制限を受けるこ
とに鑑み、液体容器の胴径を小さくする反面、容量を容
器の長さで吸収し、大容量化を可能にする一方、この長
尺な容器を限られたコンテナー内部空間に折り曲げ収納
することによって積載可能にした液体運搬用のコンテナ
ーを提供することにある。
テナーは一般貨物を輸送対象としており、液体輸送は不
可能であるが、本発明はこのコンテナーの内部に両端を
密閉したチューブ状の液体容器を収め、この容器に液体
を充填して運搬するようにした液体運搬用コンテナーを
提供しようとするものである。更に本発明を詳述するな
らば、その特徴とするところは前後方向に長さを有する
箱形のコンテナー本体内部に両端部を閉塞し水密構造に
かかるチューブ状の可撓性液体容器をその長さの途中を
少なくとも一回U字形に折り曲げ、且つその長さ方向を
コンテナー本体の前後長さ方向に揃えて収め、このチュ
ーブ状の液体容器内に液体を充填して輸送するようにし
た液体運搬用コンテナーの構造にある。
ナーに相当するが、本発明ではこの容器を長尺なチュー
ブ状にすると同時に、コンテナー本体内部において長さ
の途中を少なくとも1回U字形に折り曲げ、その長さを
コンテナー本体の長さ方向に揃えて収めることに特徴を
有する。このチューブ状液体容器は非透水性の素材であ
ることは勿論、U字形に折り曲げること、そして不使用
時における折り畳みを可能とするため可撓性に優れた素
材が適当であり、実際には熱可塑性の合成樹脂シート、
例えばポリエチレンシート、ビニルシート等の比較的伸
縮性の小さいシート状素材が適当である。
テナー本体の床面積を最大限活用して大容量の単一液体
容器の形成を可能にするもので、折り曲げの数を増すこ
とに伴わせてチューブの直径を小さくし、容器表面に作
用する荷重を抑え、これによって小さな引張強度の素材
による容器の成形を可能にしている。
面に沿ってU字形に折り曲げ長さ方向を並行に揃えて収
容することになる。この収容に当って少なくとも一方の
端部をコンテナー本体の後部開口部に臨ませ、この端部
に液体注入口を形成し、また両端のいずれか一方に空気
抜きを設けるとよい。
はコンテナー本体内部に空のチューブ状液体容器をU字
形に折り曲げた状態で収め、その後注入口から液体を充
填しコンテナー本体内部で容器本体を膨らませて積み込
むものであり、液体を充填するまでは液体容器は偏平に
畳まれた状態におかれる。このため上記液体の充填時に
円滑な膨張を得るため本発明ではチューブ状液体容器の
胴部に長手方向に沿って適宜間隔で吊り紐を止着し、一
方コンテナー本体の内側壁面に上記吊り紐の位置に対応
させて各所要の高さ位置に掛け止め部を設けてそれぞれ
の吊り紐をこの掛け止め部に止め付けこれによって偏平
に畳まれたチューブ状液体容器の胴部を展開した状態で
上記内側壁面に沿って吊り下げられるようにして、液体
の充填時に容器がもつれることなく全長に亘り速やかに
脹らみ円滑な充填作業が行われるようにしてある。次
に、この発明の特徴とするところを図面に示す実施例に
基づいて更に詳述し、併せてその他の特徴を朋らかにす
る。
使用状態を示す一部欠截した斜視図であり、図2は図1
に示すコンテナーの中央部を縦に断面とした正面図であ
る。図面において1は前後に長さを有し、後部開口部2
に開閉自由に扉3を蝶着したコンテナー本体であり、4
はチューブ状に形成した液体容器である。
と称される一般貨物を輸送するために使用される箱型の
コンテナーであって、貨物の出し入れのため設けられた
後部開口部2には左右に開閉する一対の扉3が蝶着され
ている。
かも伸縮性の小さなシート状素材、ここでは熱可塑性の
合成樹脂シートを素材に長尺なチューブ状に形成してあ
る。この容器は後述するように運搬する内容物によって
容積が変更され、またコンテナー本体1に対する収納形
態を変更することになるが、この実施例ではコンテナー
本体内部においてU字形に折り曲げ、その両端部4a,
4bを後部開口部2に臨ませ、この両端部の一方に液体
の注入口5を、他方に内容物の充填に伴う容器内部の空
気抜きのための空気抜き栓6を設けている。そして容器
4の胴部には長手方向に沿って適宜の間隔で複数個の吊
り紐7を止着し、この紐をコンテナー本体1の内側壁面
に設けるフック8に止め付けるようにしてある。
4を吊設するためのものではなく、折り畳まれ偏平な状
態にある容器4を液体充填に伴わせて全長に亘って均一
に膨張させ容量一杯に成長するよう誘導するための補助
手段であって、ここでは伸縮性の紐、具体的にはゴム紐
にして端部に係止環9を設けてフック8に掛け止められ
るようにしてある。
をコンテナー本体1の内部にセットする手順を示す説明
図で、次にこの図面に従って容器の収納を説明する。こ
こに示した液体容器4はコンテナー本体に対してU字形
に1回折り曲げた姿で収める形態について示してあり、
チューブ状に形成され両端を密閉した容器4は円筒形を
なす胴部を偏平に潰し、胴部を2枚重ねに畳んだものを
更に中央部で長手方向に沿って2つに折り重ねた状態で
コンテナー本体内部に持ち込むことになる。尚、この持
込みに際しての液体容器4の姿は非使用時における折り
畳んだ姿から展開する途中の姿であり、非使用時におい
ては図3に示した容器を更に長さ方向に複数回折り畳む
ことになる。
で、この持込みと共にコンテナー本体内部において長尺
な容器をU字形に折り返し、その両端部4a,4bを後
端開口部2側に揃え、併せて直角状に折り曲げられる部
分10で重なる胴部を三角状の襞11を作って折り重
ね、次に上記2つに折り重ねた上側の半分を起こしてコ
ンテナー本体の内側壁面に沿って起立させると共に、こ
の上側片半部の端縁部に止着した前記吊り紐7をコンテ
ナー本体のフック8に掛け止めセットを完了することに
なる。
納するに当りこの実施例では1回の折り曲げでU字形に
収めるようにしたが、このとき図示するようにその長手
方向をコンテナー本体の長さ方向に揃えて両側壁内面に
並行させると共に、コンテナー本体の長さの範囲内に収
めることになる。それと同時に、更に上記中央部で2つ
折りにした片半部の幅員がコンテナー本体内部の幅員、
つまり床12の横幅の略1/2であるように形成する。
したもので、このセットののち後端開口部2に臨んだ注
入口5から運搬する液体を充填することになる。液体の
充填は空気抜き栓6を開放して容器内部の空気を抜きな
がら行われるが、注入された液体は容器の一端部から流
れ込んで床12に沿って直ちに全体に及び他端部に達す
ることになる。そして、床12を基準に全体的に液面を
上げながら偏平に畳まれた容器4を徐々に膨らませ容器
の容積に達したところで満杯となり充填作業を完了する
ことになる。
に伴って容器4の膨張状態を示したものである。一端部
から注入された液体はチューブ状容器の全長に及び、液
面を全体に亘って揃えながら膨らむことになる。そし
て、この脹らみに伴って左右の容器部分はそれぞれコン
テナー本体の内側壁面に密着しながら成長すると共にコ
ンテナー本体の中央部において左右の胴部を寄せ合わせ
て左右均等に膨張し満杯状態となる。このとき、上記左
右の胴部は図2に示したように恰もコンテナー本体内に
収まる一つの容器の隔壁を構成することになり液体の左
右方向への移動を抑えることになる。
って容器の脹らみを補助するもので、容器は偏平に畳ま
れ重なり合った胴部の上側の片半を液体の充填と共に何
等の妨げを受けることなく上昇させることになり、また
折り曲げ部の襞11はこの上昇に伴って解消され筒状に
展開することになる。尚、空気抜き栓6は液体の充填完
了と共に閉塞する。そして、コンテナー本体の扉3を閉
塞して輸送準備を完了することになる。
液体容器4の収納状態を示す説明図である。図(A)は
前記説明に係る1回折り曲げによるU字形の収納形態を
示し、図(B)は2回の折り曲げによってN字形に収納
した場合を、また図(C)は3回の折り曲げによってW
字形に収納した場合を示す。これらの収納形態は輸送す
る液体の種類によって選択される。例えば比重の大きな
液体の場合は容器の直径を小さくして単位表面積に作用
する荷重を小さくする一方、容器の長さを長く形成して
複数回折り曲げ実質的な容量の減少を回避する。そして
同時に、満杯状態において容器の胴部表面同志が接面し
合い、更に左右両側の外側の面がコンテナー本体の左右
内側壁面に当接してコンテナー内部において容器が移動
するのを阻止する。一方、比重の小さな液体の輸送に際
しては容器の直径を大きくして長さを短くし、コンテナ
ー内部における折り曲げをこの形状に合わせて1回折り
或いは2回折りにしてU字形に、或いはN字形に収納す
ることになる。
る液体容器4は液体の比重を基準に直径を選択し、表面
に負荷する荷重を小さく抑え、これによって容器に使用
する素材の強度が小さなものであっても使用が出来るよ
うにする一方、この直径に応じて長さを選択し、実質的
に積載容量が大きく変更するのを回避すると同時に、チ
ューブ状の容器の全体が液体の充填時には相互に寄り合
い、またコンテナー本体の内側壁面に接面して揺れ動く
のを防止するよう構成されるのである。
に構成されるもので、コンテナー本体内にチューブ状の
液体容器4を1回乃至数回折り曲げて収納したのち、こ
の容器に設ける注入口5から液体を充填すると、注入口
の位置に無関係に液体は容器全体に均一に流れ込んで液
面を揃えて容器を膨らませることになる。そしてこの容
器はコンテナー本体の内側壁面を限界としてこの内側壁
面に沿いながら、また隣り合った胴部の表面同志を接面
させながら全長に亘って均等に成長し、部分的に過負荷
状態を作ることなく液体を充填させることになる。
詳述したが、本発明によればコンテナー本体内部にチュ
ーブ状に形成した液体容器をU字形,N字形等1回乃至
数回折り曲げて収容することにより容器の内部を連通さ
せ、しかも容器の直径を小さくして単位表面積に対する
内部荷重を小さくした1個の液体容器とすることができ
ることから比較的引張耐力の小さな肉薄のフィルムから
なる液体容器の使用が可能であり、従って容易に且つ廉
価に入手できる利点がある。また、この液体容器はドラ
イコンテナー内部に床面全面を被うように収められ且つ
外側面をコンテナー本体の内側壁面に添わせて保持され
容器自体の移動が拘束されると同時に、この容器は輸送
中の各方向の振動、例えば車両の旋回時の横力や加減速
力による移動、或いは路面の勾配に伴う液体の移動等各
種の揺れによって充填した液体が容器内部で移動するの
を抑制されることから移動に伴う内圧の偏在によって容
器表面の一部に過負荷を生ずることがなく、従って液体
容器が破損すると言った危険を有効に回避することがで
きる。勿論、チューブ状液体容器はコンテナー本体内に
収容され保護されることから外部からの損傷を受けるこ
とがなく、また木枠によって梱包する必要もないので積
込作業は極めて容易である。そして、本発明の液体運搬
用コンテナーは上述の様にドライコンテナーを使用する
ことに加え、内部に収納する液体容器は合成樹脂製シー
ト等のシート素材によって製造されるものであることか
ら廉価に入手でき使い捨てができると共に使用後保管す
る場合も折り畳んで小型にすることができることから輸
送コストを大幅に軽減できる利点がある。勿論、本発明
はコンテナーにチューブ状液体容器を収納することで使
用されることから、一般貨物の輸送に使用した送り戻し
のドライコンテナーをそのまま液体の輸送手段に変える
ことが可能であり、これらのコンテナーの活用にも有効
である。
を示す一部欠截した斜視図。
た正面図。
ち込んだ状態を示す説明斜視図。
開して吊り紐をコンテナー本体の内側壁面のフックに掛
け止めたセツト状態を示す説明斜視図。
す説明平面図。
Claims (4)
- 【請求項1】 箱形のコンテナー本体内部に両端部を閉
塞し水密構造にしたチューブ状をなす可撓性液体容器を
床面に添わせ、その長さの途中を床面に沿って少なくと
も一回U字形に折り曲げると共に、該液体容器の胴部の
外側面を前記コンテナー本体の内側壁面に並行に添わせ
て収める一方、該液体容器の一端部に液体注入口を設け
てなる液体運搬用コンテナーの構造。 - 【請求項2】 請求項1の記載において、チューブ状の
液体容器はコンテナー本体の開口部に一端部を臨ませ、
該端部に液体注入口を設ける一方、両端部のいずれか一
方に空気抜きを設けてなることを特徴とした液体運搬用
コンテナーの構造。 - 【請求項3】 請求項1の記載において、チューブ状の
液体容器はコンテナー本体内部において1回U字形に折
り曲げ、その両端部をコンテナー本体の後部開口部に臨
ませてなることを特徴とした液体運搬用コンテナーの構
造。 - 【請求項4】 請求項3の記載において、チューブ状の
液体容器には胴部外周面に長手方向に適宜の間隔をおい
て伸縮性の吊り紐を備え、内容物充填前にコンテナー本
体内部の側壁面に該吊り紐を介して伸縮自由に吊設し、
前記液体容器を展開状態に支持するようにしてなること
を特徴とした液体運搬用コンテナーの構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03352599A JP3074337B2 (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 液体運搬用コンテナーの構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03352599A JP3074337B2 (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 液体運搬用コンテナーの構造 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9363265A Division JPH10167383A (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | チューブ状液体運搬用容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05139492A JPH05139492A (ja) | 1993-06-08 |
JP3074337B2 true JP3074337B2 (ja) | 2000-08-07 |
Family
ID=18425148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03352599A Expired - Lifetime JP3074337B2 (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 液体運搬用コンテナーの構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3074337B2 (ja) |
-
1991
- 1991-11-14 JP JP03352599A patent/JP3074337B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05139492A (ja) | 1993-06-08 |
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