JP3074300B2 - 既存建物における閉鎖断面型鉄骨の亀裂検査方法 - Google Patents

既存建物における閉鎖断面型鉄骨の亀裂検査方法

Info

Publication number
JP3074300B2
JP3074300B2 JP07230424A JP23042495A JP3074300B2 JP 3074300 B2 JP3074300 B2 JP 3074300B2 JP 07230424 A JP07230424 A JP 07230424A JP 23042495 A JP23042495 A JP 23042495A JP 3074300 B2 JP3074300 B2 JP 3074300B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crack
steel frame
section steel
closed
existing building
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP07230424A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0972812A (ja
Inventor
靖 池ヶ谷
秀明 武沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Just Co., Ltd.
Obayashi Corp
Original Assignee
Just Co., Ltd.
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Just Co., Ltd., Obayashi Corp filed Critical Just Co., Ltd.
Priority to JP07230424A priority Critical patent/JP3074300B2/ja
Publication of JPH0972812A publication Critical patent/JPH0972812A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3074300B2 publication Critical patent/JP3074300B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Investigating And Analyzing Materials By Characteristic Methods (AREA)
  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、震災等の被害を受
けた既存建物の閉鎖断面型鉄骨に対して亀裂の発生の有
無を調べる場合に有用な亀裂検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、既存建物の鉄骨に対して亀裂
の有無を検査する方法として、(a)目視点検,(b)
超音波探傷試験,(c)浸透探傷試験,(d)磁粉探傷
試験,(e)放射線透過試験等が知られているが、
(e)の放射線探傷試験の場合には、放射線防護のため
の設備が必要で大がかりな作業になってしまうので、一
般的に上記(a)〜(d)の各試験方法が採用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記(a)
〜(d)の各試験方法で検査を行うには、対象とする鉄
骨は露出されている必要がある。しかしながら、鉄骨造
建築物の場合、多くの鉄骨は耐火被覆材や仕上げ材で覆
われているので、上記(a)〜(d)の各試験方法で検
査を行うに当たっては、試験に先立って鉄骨の表面を覆
う耐火被覆材及び仕上げ材は予め全面的に撤去しておか
ねばならない。このため、検査前の撤去作業と検査後の
復旧作業とに手間を要し、費用並びに時間がかかるとい
う問題があった。
【0004】本発明は上記の様な事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、震災等の被害を受けた既存建
物の閉鎖断面型鉄骨に対して亀裂の発生の有無を検査す
るに当たって、低費用でかつ迅速に検査を行うことがで
きる亀裂の検査方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係わる閉鎖断面型鉄骨の亀裂検査方法で
は、既存建物における閉鎖断面型鉄骨の任意の箇所に孔
をあけ、該孔よりエアホースを介して該鉄骨内部にコン
プレッサから圧縮空気を供給して所定圧力まで加圧充填
した後、該内部圧力の低下度合いから亀裂の有無を推定
し、亀裂が有ると推定された場合には、該コンプレッサ
から再度圧縮空気を供給しながら、亀裂より漏洩する空
気漏れ音を耐火被覆材や仕上げ材を通じて聴感でまたは
ピックアップセンサで検知して亀裂発生部位を特定し、
爾後該特定した亀裂発生部位の周囲の耐火被覆材及び仕
上げ材を部分的に撤去して閉鎖断面鉄骨の表面を露出さ
せ、亀裂の有無を確認することを特徴とする。
【0006】すなわち、亀裂の有無を調べる段階では対
象鉄骨に対して内部に圧縮空気を供給するための孔をあ
けるだけで良く、また亀裂有りと推定された場合にも、
その発生箇所を特定できるので、耐火被覆材や仕上げ材
はその特定部分の周辺だけを局部的に撤去して当該部位
の鉄骨表面を露出させることで、容易に亀裂の有無とそ
の位置の確認をすることができ、費用や時間の大幅な削
減が図れる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の一
例を添付図面に基づき詳述する。
【0008】図1は既存建物の鉄骨柱を検査対象にした
例を示すものであり、同図において2は閉鎖断面型鉄骨
でなる柱で、4はこの柱2に接合された梁である。この
柱2は1階〜4階のフロア面まで達する矩形筒体状を呈
し、各フロア毎に梁4を接合させるための仕口部6が一
体形成されている。この仕口部6内には補強のためのダ
イヤフラム8が設けられており、このダイヤフラム8に
はこれを溶接接合する際に生じる熱ひずみを逃がすため
に空気抜き孔10が形成されていて、この空気抜き孔1
0を介して上下の内部空間は相互に連通されている。な
お、上端部のダイヤフラム8には空気抜き孔は設けられ
ないか、あるいは閉塞板によって閉塞されていて、柱2
はその内部が密閉された閉鎖断面構造とされている。
【0009】このような、閉鎖断面型鉄骨でなる柱2に
対して、亀裂の有無の検査を行うに際しては、まず検査
対象となる柱2の任意の位置に孔12をあけ、この孔1
2にエアホース14を介してコンプレッサ16を接続す
る。このとき、エアーホース14の途中にはコンプレッ
サ16側からバルブ18と圧力メータ20とを順次介設
しておく。なお、図示例ではコンプレッサ16は検査対
象となる柱2の最上層階部分となる3階に設置してい
る。
【0010】コンプレッサ16の設置が完了したなら
ば、次にこのコンプレッサ16を駆動して柱2の内部に
圧縮空気を供給し、その内部圧力を所定圧力まで加圧充
填する。次に、バルブ18を閉塞させるとともにコンプ
レッサ16を停止させて、圧力メータ20の値をしばら
くの間監視し、その圧力低下の度合いから亀裂の有無を
推定する。
【0011】つまり、当該圧力低下が全く認められない
か、あるいはその圧力低下の度合いがきわめて少ない場
合には、当該柱2には亀裂の発生が無いと判断して、当
該孔12部分の補修を行う。一方、圧力低下度合いが大
きい場合には、亀裂22の発生が有ると判断し、引き続
き以下の作業を行う。
【0012】すなわち、再度コンプレッサ16を駆動し
てバルブ18を開き、柱2の内部に圧縮空気を供給し続
け、その間に亀裂22より漏洩する空気漏れ音を耐火被
覆材24や仕上げ材を通じて聴感で、またはピックアッ
プセンサで検知しながらその漏れ音の発生箇所を探す。
そして、空気漏れ音の発生箇所を検出してその部位を特
定したなら、当該検出部位の近傍に亀裂22が有ると判
断して、この漏れ音のする特定箇所の周辺の耐火被覆材
24及び仕上げ材を部分的に撤去し、閉鎖断面型鉄骨で
なる柱2の表面を露出させる。爾後、従来から採用され
ている前記の(a)〜(d)の亀裂の検査方法等によっ
て露出させた柱2の表面を入念に検査し、亀裂22の有
無とその位置とを確認する。
【0013】そして、亀裂22の発生箇所が正確に特定
されたならば、その亀裂22の補修を適切に行った後、
再び耐火被覆材でその撤去部分を覆い、保護層を形成す
る。
【0014】従って、以上の説明から明らかなように、
本発明の検査方法によれば、亀裂22の有無を調べる段
階では、検査対象である閉鎖断面型鉄骨の柱2に対して
は、その内部に圧縮空気を供給するための孔12をあけ
るだけでよく、また亀裂有りと判断された場合にも、そ
の亀裂発生箇所をかなり狭い範囲に特定できるので、耐
火被覆材24や仕上げ材はその特定部分の周囲だけを局
部的に撤去して当該部分の柱2表面を露出させることに
より、容易に亀裂の有無とその位置を確認して正確に特
定することができる。
【0015】このため、従来のように耐火被覆材24や
仕上げ材を検査前に全面的に撤去しておく必要が無く、
大がかりな撤去作業を行わずに済む。よって亀裂の調査
にかかる費用と時間とを大幅に削減できるようになる。
特に、大震災を被った後のように、短時間で多くの鉄骨
の被害状況を調べる必要が有る場合に、この発明はきわ
めて有用であり、災害復興の迅速化を可及的に図れるよ
うになる。
【0016】なお、図示した実施形態例では閉鎖断面型
鉄骨でなる柱を例示しているが、本発明の方法はこの図
示例に限定されることはなく、閉鎖断面型鉄骨でなる梁
に対する亀裂の有無の検査にも適用し得るし、柱と梁の
内部が連通されている場合でも適用可能である。また、
柱と梁とが連通されているような場合では、単一の閉鎖
空間を形成する柱と梁との区画及びその内容積が大きく
なるが、このような構造に対しては1箇所からだけでな
く複数箇所から圧縮空気を供給するようにしても良い。
【0017】
【発明の効果】以上に詳細に説明したように、本発明に
係わる既存建物における閉鎖断面型鉄骨の亀裂検査方法
によれば、亀裂の有無を調べる段階では対象鉄骨に対し
て内部に圧縮空気を供給するための孔をあけるだけで良
く、また亀裂有りと推定された場合にも、その亀裂の発
生部位を狭い範囲に特定できるので、耐火被覆材や仕上
げ材はその特定した亀裂の発生部位の周辺部分だけを局
部的に撤去して、当該部位の鉄骨表面を露出させること
で、亀裂の有無とその発生箇所を容易に確認することが
でき、費用や時間の大幅な削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる既存建物の閉鎖断面型鉄骨の亀
裂検査方法を柱に適用する場合の一実施形態例を示す概
略図である。
【図2】柱の内部に設けられるダイヤフラムの平面図で
ある。
【符号の説明】
2 柱(閉鎖断面型鉄骨) 4 梁 6 仕口部 8 ダイヤフラム 10 空気抜き孔 12 孔(圧縮空気供
給用) 14 エアホース 16 コンプレッサ 18 バルブ 20 圧力メータ 22 亀裂 24 耐火被覆材
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−163252(JP,A) 実開 昭62−71541(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 3/24 - 3/26 G01M 19/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存建物における閉鎖断面型鉄骨の任意
    の箇所に孔をあけ、該孔よりエアホースを介して該鉄骨
    内部にコンプレッサから圧縮空気を供給して所定圧力ま
    で加圧充填した後、該内部圧力の低下度合いから亀裂の
    有無を推定し、亀裂が有ると推定された場合には、該コ
    ンプレッサから再度圧縮空気を供給しながら、亀裂より
    漏洩する空気漏れ音を耐火被覆材や仕上げ材を通じて聴
    感でまたはピックアップセンサで検知して亀裂発生部位
    を特定し、爾後該特定した亀裂発生部位の周囲の耐火被
    覆材及び仕上げ材を部分的に撤去して閉鎖断面鉄骨の表
    面を露出させ、亀裂の有無を確認することを特徴とする
    既存建物における閉鎖断面型鉄骨の亀裂検査方法。
JP07230424A 1995-09-07 1995-09-07 既存建物における閉鎖断面型鉄骨の亀裂検査方法 Expired - Lifetime JP3074300B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07230424A JP3074300B2 (ja) 1995-09-07 1995-09-07 既存建物における閉鎖断面型鉄骨の亀裂検査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07230424A JP3074300B2 (ja) 1995-09-07 1995-09-07 既存建物における閉鎖断面型鉄骨の亀裂検査方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0972812A JPH0972812A (ja) 1997-03-18
JP3074300B2 true JP3074300B2 (ja) 2000-08-07

Family

ID=16907683

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07230424A Expired - Lifetime JP3074300B2 (ja) 1995-09-07 1995-09-07 既存建物における閉鎖断面型鉄骨の亀裂検査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3074300B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0972812A (ja) 1997-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5096407B2 (ja) 非破壊検査装備
US7946439B1 (en) Protective steel membrane system and method of erection for secondary containment for an above ground storage tank
KR101895419B1 (ko) 고압챔버를 이용한 해양장비의 수압시험방법
CN107654789A (zh) 一种长输油气管线维抢修过程的模拟方法
JP3074300B2 (ja) 既存建物における閉鎖断面型鉄骨の亀裂検査方法
JPH10300620A (ja) ライニング槽のリーク検出装置
DE102005008308B4 (de) Verfahren zur Lecksuche an Leckschutzauskleidungen von Tanks und Behältern o. dgl.
JP3249360B2 (ja) 溶接ローターの溶接継手部検査方法
KR20130073531A (ko) 배관 용접부위 건전성 검사방법
GB2208713A (en) Non-destructive elastic wave inspection method
KR100336131B1 (ko) 열교환기의 누설 검사장치 및 그 검사방법
JP2650475B2 (ja) 気密試験装置
Arumugam et al. Study of safe dig pressure level for rock dents in gas pipelines
JP3297314B2 (ja) ラジエータの漏れ検査装置の制御盤
JP2757603B2 (ja) 鋼管コンクリート構造のコンクリート充填度検出方法及び検出補修方法
RU2325578C1 (ru) Способ ремонта подводного трубопровода
Ojdrovic et al. Fracture of steel moment connections in the Northridge earthquake.
JP3065777U (ja) 漏れ検査装置
RU2601782C1 (ru) Способ восстановительного ремонта трубопровода и устройство для его осуществления
US20240053219A1 (en) Inspection of tanks using liner and vacuum
JPH06323948A (ja) 消防用ホースの検査装置及び検査方法
JP7462183B2 (ja) 漏水の検査方法
JP2013507547A (ja) 橋梁構造体及び橋梁の歪み特性を変更する方法
JP3209894U (ja) 埋設配管の欠陥検出装置
Alexander et al. Evaluating anchor impact damage to the subsea canyon chief pipeline using analysis and full-scale testing methods