JP3073466U - カム装置を具えたコネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 結合強度が高くベースの局部弯曲を防止した
カム装置を具えたコネクタの提供。 【解決手段】 カム装置、カバー、及び複数の導電端子
を具えたベースを包括し、該カバーに少なくとも、カム
収容部が設けられ、ベースの対応位置に過度の摩損防止
用の保護手段が設けられ、該保護手段がカバーに一体挿
入成形される。また、保護手段に複数の小孔が設けられ
て保護手段とベースの間の結合を増強している。また、
保護手段がベース辺縁に沿って延伸されて相当の長さと
面積を有するものとされ、ベースの局部弯曲を防止する
ことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はＣＰＵを載置し基板に連接するためのコネクタに係り、特にカム装置 を具え、カム装置の正常な機能を確保する零挿入力コネクタに関する。

【０００２】

【従来の技術】

本考案に係る周知の技術には米国パテントＮｏ．５，５９７，３１８及びＮｏ ．５，６４６，４４７があり、いずれも零挿入力コネクタに関するものである。 図１に示される周知のコネクタ１’は、カバー１０’、ベース２０’、カム３０ ’及び複数の導電端子４０を包括する。そのうちカム３０’はカバー１０’とベ ース２０’間に形成されたカム収容空洞３１’内に収容され、カム３０’の回転 によりカバー１０にベース２０に対するスライド運動を発生させて、複数の導電 端子４０’とＣＰＵのピン（図示せず）と電気的に導通させて、電気信号の伝送 の機能を完成させる。

【０００３】 しかし、上述のカム３０’はカバー１０’をベース２０’に対してスライドさ せる機能を達成するが、長期の使用によりカム収容空洞３１’の辺縁に図２に示 されるような摩損変化が発生することがあり、そうなるとカム３０’が継続して カバー１０’を押動することができなくなった。またカム３０’が回転して最低 部分に至る時、上向きの作用力が発生してカバー１０’を上向きに折り曲げてベ ース２０’を下向きに折り曲げやすく、これによりカム収容空洞３１’が大きく なりカム３０’がカバー１０’を駆動しベース２０’に対してスライドさせるこ とができなくなった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、一種のカム装置を具えたコネクタを提供することを課題とし、それ はカムの過度の回転によるカム収容部の破壊を防止し、並びにベースのカム収容 部の局部弯曲によりカムがカバーを駆動できなくなる状況を防止できるようにし た装置であるものとする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、 上面に複数の貫通孔とカム収容部を具えたカバーと、 カバーの下方に重ね置かれ、端子収容区、カム溝及び保護手段を具え、該端子 収容区内に複数の端子孔が開設され、各端子孔内に対応する導電端子が収容され 、該カム溝が上述のカム収容部に対応する位置に設けられ、該保護手段がベース の上述のカム収容部に対応する位置に設けられたベースと、 該カム収容部に収容されてカバーを駆動してベースに対してスライドさせるカ ム装置とされ、カムと嵌め輪を包括し、嵌め輪が上述のカバーに一体挿入成形さ れ、該カムが嵌め輪中に置かれるカム装置とを具えたことを特徴とする、カム装 置を具えたコネクタとしている。 請求項２の考案は、請求項１に記載のカム装置を具えたコネクタにおいて、 保護手段がベースに一体挿入成形され、そのカム溝に対応する位置に耐磨溝が開 設されたことを特徴とする、カム装置を具えたコネクタとしている。 請求項３の考案は、請求項２に記載のカム装置を具えたコネクタにおいて、 保護手段に複数の小孔が設けられて、ベースに保護手段を挿入成形する時にベー スとの強固な結合を形成することを特徴とする、カム装置を具えたコネクタとし ている。 請求項４の考案は、請求項２に記載のカム装置を具えたコネクタにおいて、 保護手段がベースの上表面に設けられてカバーとベースの間に位置することを特 徴とする、カム装置を具えたコネクタとしている。 請求項５の考案は、請求項２に記載のカム装置を具えたコネクタにおいて、 保護手段がベースの辺縁と端子収容区の間において延伸されて比較的大きな長さ と面積を有するものとされてベースの局部弯曲とそれによるカムの駆動への影響 が防止されたことを特徴とする、カム装置を具えたコネクタとしている。 請求項６の考案は、請求項１に記載のカム装置を具えたコネクタにおいて、 カムの下部の保持端にホルダリングが嵌め置かれてカバーとベース及びカム装置 を固定することを特徴とする、カム装置を具えたコネクタとしている。 請求項７の考案は、請求項１に記載のカム装置を具えたコネクタにおいて、 カムに駆動溝とストッパブロックが設けられ、カバーにストッパ壁が設けられ、 駆動溝への施力によりカムが回転する時に、該ストッパブロックがストッパ壁に 当接してカムの過度の回転が防止されることを特徴とする、カム装置を具えたコ ネクタとしている。 請求項８の考案は、 上面に複数の貫通孔とカム収容部を具えたカバーと、 カバーの下方に重ね置かれ、端子収容区、該端子収容区内に開設された複数の 端子孔、該端子孔内に収容された導電端子を具えると共に、上述のカム収容部に 対応する位置に略矩形のカム溝が設けられたベースと、 該ベースのカム収容部に対応する位置に設けられると共に、上述のカム溝に対 応する位置に略矩形の耐磨溝が設けられた保護手段と、 上述のカム収容部に収容されてカバーを駆動してベースに対してスライドさせ 、カムと嵌め輪を包括し、嵌め輪が上述のカバーに一体挿入成形され、該カムが カム溝と耐磨溝中に位置する部分を具え、この部分がカバーがベースに対してス ライドする時に耐磨溝の長辺と当接するカム装置とを具えたことを特徴とする、 カム装置を具えたコネクタとしている。 請求項９の考案は、請求項８に記載のカム装置を具えたコネクタにおいて、 保護手段が金属製の片状体とされてベースに一体挿入成形されることを特徴とす る、カム装置を具えたコネクタとしている。 請求項１０の考案は、請求項９に記載のカム装置を具えたコネクタにおいて、 保護手段に複数の小孔が設けられて、ベースに保護手段を挿入成形する時にベー スとの強固な結合を形成することを特徴とする、カム装置を具えたコネクタとし ている。 請求項１１の考案は、請求項９に記載のカム装置を具えたコネクタにおいて、 保護手段がベースの上表面に設けられてカバーとベースの間に位置することを特 徴とする、カム装置を具えたコネクタとしている。 請求項１２の考案は、請求項９に記載のカム装置を具えたコネクタにおいて、 保護手段がベースの辺縁と端子収容区の間において延伸されて比較的大きな長さ と面積を有するものとされてベースの局部弯曲とそれによるカムの駆動への影響 が防止されたことを特徴とする、カム装置を具えたコネクタとしている。 請求項１３の考案は、請求項８に記載のカム装置を具えたコネクタにおいて、 カムの下部の保持端にホルダリングが嵌め置かれてカバーとベース及びカム装置 を固定することを特徴とする、カム装置を具えたコネクタとしている。 請求項１４の考案は、請求項８に記載のカム装置を具えたコネクタにおいて、 カムに駆動溝とストッパブロックが設けられ、カバーにストッパ壁が設けられ、 駆動溝への施力によりカムが回転する時に、該ストッパブロックがストッパ壁に 当接してカムの過度の回転が防止されることを特徴とする、カム装置を具えたコ ネクタとしている。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図３に示されるように、本考案のカム装置を具えたコネクタ１は、カム装置１ ０、カバー２０、ベース３０及びホルダリング４０を包括し、そのうちカム装置 １０は、カム１１と嵌め輪１２を包括し、該カム１１は複数の偏心円柱体（符号 なし）で組成され、且つ最上層の円柱体辺縁にストッパブロック１１１があり、 その上端に駆動溝１１２が開設されている。嵌め輪１２はカバー２０の辺縁に設 けられたカム収容部２１に一致挿入成形され、カバー２０上面に複数の貫通孔２ ２が開設され、ベース３０に端子収容区３１が設けられ、端子収容区３１内の貫 通孔２２と対応する位置に複数の端子孔３２が設けられ、端子孔３２内に導電端 子（図示せず）が設置され、それは電子装置（図示せず）例えばＣＰＵと基板（ 図示せず）を電性導通させる。また、ベース３０に矩形の対角線に対応して一対 の取付け凹溝３５、３５ａが開設され、矩形の対角に一対の取付け面３６が設け られ、カバー２０の取付け凹溝３５、３５ａに対応する位置に取付けシート２５ 、２５ａがあり、取付け面３６に対応する位置に取付けコーナーシート２６が設 けられている。

【０００７】 図３及び図５に示されるように、ベース３０のカバー２０のカム収容部２１に 対応する位置に、略矩形の一つのカム溝３３が開設されている。保護手段３４は 一つの金属製の片状体とされてベース３０（図６参照）の上表面に挿入されてカ バー２０とベース３０の間に位置づけられ、その、矩形のカム溝３３に対応すあ る位置に略矩形の耐磨溝３４１が開設され、且つ耐磨溝３４１の対応する二つの 長辺とカム溝３３の対応する二つの長辺がちょうど整合し、カム１１が上述のカ ム収容部２１内で回転する時にカム１１の過度の操作によるベース３０の破壊が 防止されて、カバー２０とベース３０間の相対位置関係の正確な制御が確保され 、カム１１の、カバー２０を駆動しベース３０に対しスライドさせる機能の喪失 を防止している。また、保護手段３４に複数の小孔３４２が設けられて、保護手 段３４とベース３０の一体挿入成形時の結合を強固とし、且つカム１１が耐磨溝 ３４１内で回転する時の保護手段３４のベース３０からの離脱を防止する。且つ 、保護手段３４がベース３０の辺縁と端子収容区３１の間に沿って延伸されて、 相当な長さと面積を有するものとされ、これによりベース３０のカム収容部２１ に対応する部分の構造強度が増強され、局部弯曲の出現が防止される。

【０００８】 図３及び図４に示されるように、組立時には、カバー２０の貫通孔２２とベー ス３０の端子孔３２が対応するよう取付けられ、このとき上述の取付けシート２ ５、２５ａの一側面が取付け凹溝３５、３５ａに当接し、取付けコーナーシート ２６が取付け面３６に当接し、カム１１がカム収容部２１内に取り付けられ且つ 嵌め輪１２の上方に位置づけられる。カバー２０のカム収容部２１付近にストッ パ壁２４が凸設され、ストッパブロック１１１がストッパ壁２４の一側に当接す る。連接するＣＰＵの複数のピン（図示せず）を零挿入力を以て上述の貫通孔２ ２及び端子孔３２に挿入し、工具（例えばネジ回し）で駆動溝１１２内で施力し カム１１を駆動して嵌め輪１２内で回転させ、カバー２０をベース３０に対して 平行にスライドさせ、これによりＣＰＵの複数のピンと端子孔３２内の導電端子 を電気的に接触させる。カム１１のストッパブロック１１１が上述のストッパ壁 ２４に当接し、カム１１の過度の回転とそれによる他の部品の破壊が防止される 。図６に示されるように、カム１１をカム収容部２１内に挿入した後、その下部 の保持端１１３はベース３０の外に突出し、ホルダリング４０が保持端１１３に 嵌め置かれ、これによりカム装置１０、カバー２０、ベース３０及びホルダリン グ４０の間がしっかりと結合される。

【０００９】

【考案の効果】

本考案のカム装置を具えたコネクタは、カムの過度の回転によるカム収容部の 破壊を防止し、並びにベースのカム収容部の局部弯曲によりカムがカバーを駆動 できなくなる状況を防止できるようにした装置であり、実用性、新規性及び進歩 性を具備し、産業上の利用価値を有している。なお、上述の説明は本考案の実施 例の説明であって本考案の請求範囲を限定するものではなく、本考案に基づきな しうる細部の修飾或いは改変は、いずれも本考案の請求範囲に属するものとする 。

【図面の簡単な説明】

【図１】周知のカム装置を具えたコネクタの断面図であ
る。

【図２】図１のコネクタのカム辺縁当接部分が破壊され
た状況を示す断面図である。

【図３】本考案のカム装置を具えたコネクタの分解斜視
図である。

【図４】本考案のカム装置を具えたコネクタの斜視図で
ある。

【図５】本考案のカム装置を具えたコネクタのベースの
部分断面図である。

【図６】本考案のカム装置を具えたコネクタの局部断面
図である。

【符号の説明】

１ コネクタ １０ カム装置 １１ カム １１１ ストッパブロック １１２ 駆動溝 １１３ 保持端 １２ 嵌め輪 ２０ カバー ２１ カム収容部 ２２ 貫通孔 ２４ ストッパ壁 ２５、２５ａ 取付けシート ２６ 取付けコーナーシート ３０ ベース ３１ 端子収容区 ３２ 端子孔 ３３ カム溝 ３４ 保護手段 ３４１ 耐磨溝 ３４２ 小孔 ３５、３５ａ 取付け凹溝 ３６ 取付け面 ４０ ホルダリング

Claims (14)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面に複数の貫通孔とカム収容部を具え
   たカバーと、 カバーの下方に重ね置かれ、端子収容区、カム溝及び保
   護手段を具え、該端子収容区内に複数の端子孔が開設さ
   れ、各端子孔内に対応する導電端子が収容され、該カム
   溝が上述のカム収容部に対応する位置に設けられ、該保
   護手段がベースの上述のカム収容部に対応する位置に設
   けられたベースと、 該カム収容部に収容されてカバーを駆動してベースに対
   してスライドさせるカム装置とされ、カムと嵌め輪を包
   括し、嵌め輪が上述のカバーに一体挿入成形され、該カ
   ムが嵌め輪中に置かれるカム装置とを具えたことを特徴
   とする、カム装置を具えたコネクタ。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のカム装置を具えたコネ
   クタにおいて、保護手段がベースに一体挿入成形され、
   そのカム溝に対応する位置に耐磨溝が開設されたことを
   特徴とする、カム装置を具えたコネクタ。
3. 【請求項３】 請求項２に記載のカム装置を具えたコネ
   クタにおいて、保護手段に複数の小孔が設けられて、ベ
   ースに保護手段を挿入成形する時にベースとの強固な結
   合を形成することを特徴とする、カム装置を具えたコネ
   クタ。
4. 【請求項４】 請求項２に記載のカム装置を具えたコネ
   クタにおいて、保護手段がベースの上表面に設けられて
   カバーとベースの間に位置することを特徴とする、カム
   装置を具えたコネクタ。
5. 【請求項５】 請求項２に記載のカム装置を具えたコネ
   クタにおいて、保護手段がベースの辺縁と端子収容区の
   間において延伸されて比較的大きな長さと面積を有する
   ものとされてベースの局部弯曲とそれによるカムの駆動
   への影響が防止されたことを特徴とする、カム装置を具
   えたコネクタ。
6. 【請求項６】 請求項１に記載のカム装置を具えたコネ
   クタにおいて、カムの下部の保持端にホルダリングが嵌
   め置かれてカバーとベース及びカム装置を固定すること
   を特徴とする、カム装置を具えたコネクタ。
7. 【請求項７】 請求項１に記載のカム装置を具えたコネ
   クタにおいて、カムに駆動溝とストッパブロックが設け
   られ、カバーにストッパ壁が設けられ、駆動溝への施力
   によりカムが回転する時に、該ストッパブロックがスト
   ッパ壁に当接してカムの過度の回転が防止されることを
   特徴とする、カム装置を具えたコネクタ。
8. 【請求項８】 上面に複数の貫通孔とカム収容部を具え
   たカバーと、 カバーの下方に重ね置かれ、端子収容区、該端子収容区
   内に開設された複数の端子孔、該端子孔内に収容された
   導電端子を具えると共に、上述のカム収容部に対応する
   位置に略矩形のカム溝が設けられたベースと、 該ベースのカム収容部に対応する位置に設けられると共
   に、上述のカム溝に対応する位置に略矩形の耐磨溝が設
   けられた保護手段と、 上述のカム収容部に収容されてカバーを駆動してベース
   に対してスライドさせ、カムと嵌め輪を包括し、嵌め輪
   が上述のカバーに一体挿入成形され、該カムがカム溝と
   耐磨溝中に位置する部分を具え、この部分がカバーがベ
   ースに対してスライドする時に耐磨溝の長辺と当接する
   カム装置とを具えたことを特徴とする、カム装置を具え
   たコネクタ。
9. 【請求項９】 請求項８に記載のカム装置を具えたコネ
   クタにおいて、保護手段が金属製の片状体とされてベー
   スに一体挿入成形されることを特徴とする、カム装置を
   具えたコネクタ。
10. 【請求項１０】 請求項９に記載のカム装置を具えたコ
    ネクタにおいて、保護手段に複数の小孔が設けられて、
    ベースに保護手段を挿入成形する時にベースとの強固な
    結合を形成することを特徴とする、カム装置を具えたコ
    ネクタ。
11. 【請求項１１】 請求項９に記載のカム装置を具えたコ
    ネクタにおいて、保護手段がベースの上表面に設けられ
    てカバーとベースの間に位置することを特徴とする、カ
    ム装置を具えたコネクタ。
12. 【請求項１２】 請求項９に記載のカム装置を具えたコ
    ネクタにおいて、保護手段がベースの辺縁と端子収容区
    の間において延伸されて比較的大きな長さと面積を有す
    るものとされてベースの局部弯曲とそれによるカムの駆
    動への影響が防止されたことを特徴とする、カム装置を
    具えたコネクタ。
13. 【請求項１３】 請求項８に記載のカム装置を具えたコ
    ネクタにおいて、カムの下部の保持端にホルダリングが
    嵌め置かれてカバーとベース及びカム装置を固定するこ
    とを特徴とする、カム装置を具えたコネクタ。
14. 【請求項１４】 請求項８に記載のカム装置を具えたコ
    ネクタにおいて、カムに駆動溝とストッパブロックが設
    けられ、カバーにストッパ壁が設けられ、駆動溝への施
    力によりカムが回転する時に、該ストッパブロックがス
    トッパ壁に当接してカムの過度の回転が防止されること
    を特徴とする、カム装置を具えたコネクタ。