JP3073035U - 加熱機能付き飲料容器 - Google Patents

加熱機能付き飲料容器

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JP3073035U JP2000003009U JP2000003009U JP3073035U JP 3073035 U JP3073035 U JP 3073035U JP 2000003009 U JP2000003009 U JP 2000003009U JP 2000003009 U JP2000003009 U JP 2000003009U JP 3073035 U JP3073035 U JP 3073035U
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修 中村
幸一 首藤
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株式会社ニッテツ・ファイン・プロダクツ
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 屋外などの熱源が入手しにくい場所におい
て、酒、コーヒー、茶などの飲料を加熱して飲用に供す
る加熱機能付き飲料容器において、手軽に持運びできる
よう小型軽量にし、かつ短時間で適温に加熱し、安全か
つ容易に取り扱えるようにする。 【解決手段】 内容器2と外容器1の間の間隙が飲料容
積の30%〜35%であり、間隙内に発熱剤7と水袋8
が装着され、外容器に水袋の破断具が付設され、蒸気排
出孔9が穿設され、その内側に吸臭剤パッド10が取付
けられている。マグネシウム粉を原料とする例えば米国
Truetech 社の Frameless ration heaterを発熱剤と
し、筒状の両容器の間隙に発熱剤と水袋が装着され、水
袋の下側に発熱剤に向けて水を流下させるガイドを設け
るのが好ましい。また水袋の破断具が紐で、紐の一端が
水袋に固定され、他端が外容器外に出ているのが好まし
い。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、屋外など熱源が入手し難い場所において、例えば酒類、コーヒー、 茶などの飲料を、短時間で安全かつ容易に加熱して飲用に供することのできる加 熱機能付き飲料容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
飲料容器と発熱装置を一体型の構造にした加熱装置付き飲料容器は既に知られ ている。例えば180mlの酒容器に封入し加熱装置を付設して、燗をつけられる ようにしたものが市販されている。その構造は特開平6−191565号公報や 特開平8−217159号公報などのように、飲料容器の底に発熱室が飲料容器 内に凸状に形成され、発熱室は上部と下部に仕切られていて、上部に生石灰塊が 、下部に水が入っている。 発熱室の底を押すと、仕切りが破れて生石灰塊と水が接触し発熱する。容器内 の日本酒は発熱室の熱によって、底面および発熱室周囲の狭い環状部で集中的に 温められ、上昇し循環して全体が温められる。
【0003】 生石灰の発熱反応は、 CaO+H2 O→Ca(OH)2 +63.6 kJ/mol (1.14kJ/g) であり、日本酒液の比熱容量は0.14 J/g・Kである。また日本酒を燗して飲 用するのに適した温度は、50〜60℃と言われている。 したがって、180mlの日本酒を20℃から60℃まで生石灰の発熱反応によ り加熱するには、生石灰塊70gと水23gが必要となる。その所要時間は5分 、熱効率は約20%である。
【0004】 これら生石灰塊と水容器の合計容積は160cm3 となり、この合計容積は日本 酒180mlに対して89%になる。 加熱機能を持たない180ml入り日本酒の飲料容器を日本酒缶と呼び、180 ml入りの日本酒の生石灰塊を発熱剤とする加熱機能付き飲料容器を生石灰型加熱 容器と呼ぶ。 日本酒缶は容積233cm3 、質量195gであるのに対し、生石灰型加熱容器 は容積、質量ともに1.7倍も日本酒缶に比べて大きくなる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
加熱機能付き飲料容器は、手軽に持ち運びできるよう小型軽量であることが望 ましい。そのためには発熱室を小さくし、かつ伝熱効率を高めることが必要であ る。上記のように、発熱室の容積は発熱剤により決まるので、発熱室と飲料との 接触面積をできるだけ広くすることで飲料に対する伝熱効率を高め、かつ簡潔な 構造にすることが望まれる。
【0006】 飲料に接する発熱室の表面積は、内容器を表面積とする二重缶構造とした方が 接触面積は多く取れる形状となる。
【0007】 そこで本考案が解決しようとする課題は、屋外など熱源が入手し難い場所にお いて、酒類、コーヒー、茶などの飲料を加熱して飲用に供する加熱機能付き飲料 容器において、手軽に持運びできるよう小型軽量化し、かつ短時間で安全かつ容 易に取り扱えるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案容器において、マグネシウム粉を発熱剤として用いた。マグネシウム粉 に電解物質を配合し、水をかけるだけで発熱することが分かっている。マグネシ ウム粉は、生石灰塊に比べて軽く、発熱密度も高い。本考案者は、この性質を利 用した発熱剤として、米国 Truetech 社の Frameless ration heaterを見出だし 、本考案に用いた。
【0009】 上記課題を解決するための本考案は、飲料を収容する内容器が断熱材料からな る外容器との間に間隙をもって収容され、間隙は閉鎖されていて間隙の容積が飲 料容積の30%〜35%であり、間隙内に発熱剤と水袋が装着され、外容器の外 に水袋の破断具が付設され、外容器に水袋破袋用作動孔が付設されると共に蒸気 排出孔が穿設され、その内側に吸臭剤パッドが取付けられていることを特徴とす る加熱機能付き飲料容器である。
【0010】 本考案容器の構造は、筒状の内容器と筒状の外容器の間隙に発熱剤と水袋が水 袋を上側にして装着され、水袋の下に発熱剤に向けて水を流下させるガイドが設 けられているのが好ましい。また、水袋の破断具が紐であり、紐の一端が水袋に 固定され、他端が外容器外面に出されているのが望ましい。
【0011】
【考案の実施の形態】
発熱剤としてマグネシウム粉を採用することで、重量を軽くし、発熱室となる 間隙の容積を狭くする。 マグネシウムの発熱反応は、 Mg+H2 O→MgO+H2 +360kJ/mol(15kJ/g) であるから、この発熱反応を利用して180mlの日本酒を20℃から60℃まで 加熱するには、マグネシウム5gと水10gで充分である。所要時間は3分、熱 効率は約21%である。日本酒を含めた容器全体の総質量は210g程度になり 、日本酒缶に対し1.1倍の質量となり、生石灰型加熱容器の質量に対し36% 軽量化される。
【0012】 内容器は熱伝導性のよいアルミニウム缶またはスチール缶の金属缶とする。ま た外容器には、断熱性のあるコルゲート加工した厚紙や発泡スチレンなどの材料 が適している。
【0013】 発熱剤として用いる Frameless ration heaterは、幅約35mm、長さ約100 mmの包材にマグネシウム発熱体が封入されており、その厚さは約2.5mmであり 、図1〜図3に示すように外容器1の内面に貼り付けて装着できる。日本酒を2 0℃から60℃まで加熱するには、図の発熱剤7を2片程用いればよい。これを 装着するためには、外容器1と内容器2の間隔が3mmあればよい。アルミニウム 製の内容器2の厚さ0.15mmとし、内径を52mm、高さの内法を110mmとし た場合、発熱室の容積は57cm3 となり、飲料容積の32%となる。
【0014】 外容器1の材料として厚さ2mmのコルゲート加工した厚紙を用いると、外径は 58mm、高さの外法は112mmとなり、全容積は300cm3 である。これは日本 酒缶に対し1.3倍の容積であり、生石灰型加熱容器の容積に対し25%小型化 される。
【0015】 また本考案容器において、飲料の適温が高いコーヒー、日本茶、紅茶、ココア 、清涼飲料水などの液体飲料の加熱も可能である。
【0016】 本考案容器を図1〜図3の例により説明する。 図1および図2は本考案容器を立てた状態の外観および一部を切り欠いた断面 を示し、図3は分解図である。外容器1の中に、飲料を収容する内容器2が間隙 をもって装入され、図1および図2の下部は外観、中部は外容器1を切り欠いた 断面、上部は外容器1および内容器2を切り欠いた断面を示している。
【0017】 両容器1,2の間隙は閉鎖されて発熱室となる。本例では内容器上縁4のフラ ンジと外容器上縁3を接合し、図1の例はカップ状の内容器2を筒状の外容器1 に装入して下蓋6を設け、図2の例はカップ状の内容器2をテーパカップ状の外 容器1に装入して、それぞれ間隙を閉鎖している。
【0018】 内容器2に酒などの飲料を入れ、上蓋5を取付ける。内容器2は熱伝導のよい アルミニウムやスチール等の金属製がよい。外容器1は発熱反応時の取扱い上お よび保温性から、コルゲート加工した厚紙や発泡プラスチックなどの断熱材料製 とする。上蓋5および下蓋6も断熱材料製とするのがよい。
【0019】 本考案において、外容器1と内容器2の間隙の容積は、内容器2に封入される 飲料容積の30%〜35%とする。そして、この間隙内に発熱剤7と水袋8を装 着し、外容器1に水袋8の破断具を付設する。図1および図2の例では、破断具 として紐11を採用し、外容器外側に出してある紐11の一端を引くことにより 水袋8を破り、ガイド14を伝って発熱剤7に水がかかるようにしている。
【0020】 紐11等の破断具により水袋8を破断すると、発熱剤7に水が接触して発熱す る。発熱剤7のマグネシウム粉は粉袋の下部に集積しているので、ガイド14を 伝って発熱剤7の下部へ水袋8から水を流下させるだけで、未反応部を少なくし た充分な発熱反応が得られる。またガイド14は、輸送時の発熱剤7の移動を防 止する作用もなし、加熱時に間隙内で水蒸気を強制的に対流させる作用もする。 外容器1および内容器2を円筒状とし、その間隙を発熱室とすることにより、 内容器2内の飲料が筒の円周全面から伝熱されて効果的に加熱される。
【0021】 この発熱剤7は、外容器1の内周全面に装着する必要はない。マグネシウムと して必要量あればよく、例えば日本酒180mlを20℃から60℃まで加熱する には、図3のように2片程でよい。
【0022】 また、外容器1には蒸気排出孔9が穿設され、蒸気排出孔9近傍の外容器1内 部に吸臭剤パッド10が取付けられている。 発熱反応で発生する水蒸気は、ガイド14により充分に加熱に利用された後、 蒸気排出孔9から抜けることで、間隙内の圧力上昇は安全範囲に抑えられる。 また、発熱剤7のマグネシウム粉などには不純物も含まれ、発熱反応時に塩化 物ガスなどが発生する場合があるので、活性炭などガス吸着性をもつ吸臭剤を入 れたパッド10により異臭排出を防止する。
【0023】 次に本考案容器の製缶方法を図3により説明する。 筒状の外容器1には、上縁3近くに蒸気排出孔9が設けてあり、下部の内側に 発熱剤7を装着する。本例では2片程を連結させたまま貼り付ける。底のある筒 状の内容器2の外側には、発熱剤7に水を流下させるよう、たすきにガイド14 が設けてあり、その上方に水袋8を貼付ける。本例では水袋8の端にノッチ12 が付けてあり、その近傍に紐11の一端を固定し、紐11を1周巻き付けて他端 が、図1および図2に示すように外容器1の外側に出してある。 紐11の他端は、外容器1に付設された水袋破袋用作動孔13から出して外部 より操作できるようにする。蒸気排出孔9の内側には吸臭剤パッド10を取付け る。
【0024】 内容器上縁4はフランジになっていて、外容器1内に破線のように装入し、外 容器上縁3と内容器上縁4を接着してフランジをかしめることで固定する。また 下蓋6を接合して、両容器1,2の間隙を閉鎖する。そして酒などの飲料を内容 器2内に入れ、上蓋5を接合する。15は上蓋を開けるためのタブである。 このように本考案容器は、特別な装置を要さず簡便な製缶方法により製造する ことができる。
【0025】 本考案容器で飲料を加熱するには、上蓋5側を上にして、図1および図2の例 では紐11を引っ張る。すると水袋8がノッチ12を起点にして引き裂かれ、内 部の水が流出しガイド14を伝って発熱剤7上に流下する。
【0026】 水の流下が始まると、10秒ほどで激しく反応し、両容器1,2の間隙は水蒸 気で満たされ、水蒸気の熱エネルギーが内容器2の円周面を通して飲料に伝熱さ れて飲料が加熱される。飲料は3分後には50〜60℃に加熱されるので、外蓋 5をとって飲用することができる。 間隙内の余分な水蒸気は蒸気排出孔9から排出されるので、容器破裂のおそれ はない。また吸臭剤パッド10の作用により異臭が排出するおそれもない。
【0027】 水袋8の破断具としては、紐11のほかピン等を採用することもできる。ピン 等を外容器1の所定部に突き刺すことで、水袋8を破り水を流下させることがで きる。
【0028】
【実施例】
本考案例:図1のような本考案容器において、米国 Truetech 社の Frameless ration heaterを発熱剤として日本酒を加熱した。 比較例:生石灰型加熱容器において日本酒を加熱した。 容器内の発熱剤および水の量、容器の材質、加熱所要時間、重量および大きさ をまとめて示すと、表1のとおり本考案例は比較例に比べて小型かつ軽量である うえ、短時間で加熱できる。そして操作は容易であり、危険性もなく、異臭の発 生もなかった。
【0029】
【表1】
【0030】
【考案の効果】
本考案の加熱機能付き飲料容器は、飲料を収容する内容器が断熱材料からなる 外容器との間に間隙をもって装入され、該間隙内でマグネシウムを原料とする発 熱剤と水との反応により発熱するので、間隙の容積が飲料容積の30〜35%と 小型かつ軽量である。そのうえ加熱に要する時間が短縮され、異臭発生のおそれ もなく、取扱容易である。さらに容器製造には特別な装置を必要とせず、簡便な 製缶方法で製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案容器の例を示す説明図である。
【図2】本考案容器の別の例を示す説明図である。
【図3】本考案容器の例を示す分解図である。
【符号の説明】
1…外容器 2…内容器 3…外容器上縁 4…内容器上縁 5…上蓋 6…下蓋 7…発熱剤 8…水袋 9…蒸気排出孔 10…吸臭剤パッド 11…紐 12…ノッチ 13…水袋破袋用作動孔 14…ガイド 15…タブ

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飲料を収容する内容器が断熱材料からな
    る外容器との間に間隙をもって収容され、間隙は閉鎖さ
    れていて間隙の容積が飲料容積の30%〜35%であ
    り、間隙内に発熱剤と水袋が装着され、外容器の外に水
    袋の破断具が付設され、外容器に水袋破袋用作動孔が付
    設されると共に蒸気排出孔が穿設され、その内側に吸臭
    剤パッドが取付けられていることを特徴とする加熱機能
    付き飲料容器。
  2. 【請求項2】 マグネシウム粉を発熱剤とし、筒状の内
    容器と筒状の外容器の間隙にマグネシウム粉と水袋が装
    着され、水袋の下側にマグネシウム粉に向けて水を流下
    させるガイドが設けられていることを特徴とする請求項
    1記載の加熱機能付き飲料容器。
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