JP3072327B2 - 通路誘導装置 - Google Patents

通路誘導装置

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JP3072327B2
JP3072327B2 JP26787990A JP26787990A JP3072327B2 JP 3072327 B2 JP3072327 B2 JP 3072327B2 JP 26787990 A JP26787990 A JP 26787990A JP 26787990 A JP26787990 A JP 26787990A JP 3072327 B2 JP3072327 B2 JP 3072327B2
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Description

【発明の詳細な説明】 市街地や地下街、大きな駅の構内等を歩く際、歩行
者、殊に老人や視力障害者が、道に迷う事が多い。
本発明はそのような歩行時等の通路の誘導を補助する
装置に関するものである。
従来、通路誘導のために、外部との交信を要しない推
測航法(慣性航法・慣性誘導)を用いる場合、その通路
誘導装置本体中に、それぞれの速度・距離を算出するた
めの積分回路付の大型化しがちな加速度計を用いたシス
テムを、多数設けなければならなかった。
装置本体を携帯した人や乗物が、一定の地球の方位を
向いたまま、平行移動し、どの方位に、どれだけ移動し
たかを求める(自由度3の測定)だけでも、それを3シ
ステム用いなければならず、人や乗物の回転をも測定す
るには、6システム用いなければならない。
本発明は、比較的小型に多数の自誘度の測定ができる
推測航法型通路誘導装置を得る事を中心にし、それのみ
では、起こりやすい絶対方位・絶対位置との誤差を補正
する補完機能をも付属させたシステムを形成させる事も
できるものである。
以下、種々の付属機能も組みこんだ実施例を図面に従
い説明する。
第1図は本発明を実施した通路誘導装置の本体の平面
図。第2図はその縦断面図である。
(1)は通路誘導装置本体。(2)はその前面(第1
図の紙面における上方)に取り付けた発光素子。(3)
は受光素子。(4)は超音波振動子。(5)は上面に取
り付けた液晶ディスプレイ。(6)はキーボード。
(7)は本体(1)中のスピーカー。(8)は地磁気測
定装置。(9)はコイルスプリング。(10)はその下端
に吊るされた重り。(11)はその下に設けたリミットス
イッチ。(12)は十字形重りを用いた空間内自由度6の
加速度計。(13)はコンピューターその他を内蔵した電
子回路ボックスである。
この本体(1)を網製手提げバッグや衣服の胸のポケ
ット等に入れ、発光素子(2)等の付いた前面を進行方
向に向け、素子(2)(3)(4)を遮蔽せず、歩行者
は歩く。
歩行時、歩行者及び本体(1)が向いている方位がデ
ィスプレイ(5)に「北北東」等と文字で表示された
り、東西南北を記した文字盤に現在の本体(1)の向き
を示す矢印が記された映像等で示され、スピーカ(7)
から音声で数秒ごとに表示されたりする。キーボード
(6)中の機能設定された数字キーを押す事による選択
で、方位が変わる時にのみ、音声表示したり、指定のキ
ーを押す事により、随時、音声表示する事も出来る。
この方位判定機能を行なうための地磁気測定装置
(8)について詳述する。
第3図は地磁気測定装置(8)内の主要部の拡大平面
図。第4図はその正面図である。
(14)は底部基盤。(15)はその上に取り付けた、IC
から成る、極性表示型感磁素子(ホールIC)。(16)は
そのシリコン基盤面に設けたホール効果を起こす半導体
から成る感磁部。(17)(18)は上下に並んだ印加電
極。(19)(20)は出力電極。(21)は向きを90゜変え
た(15)と同構造の感磁素子である。
第5図は素子(15)中の主要部を示す回路図で、(2
2)は6Vの電池が2個直列に連なった外部電源。(23)
は素子(15)中のオペアンプ。(24)(25)は素子(1
5)の出力端子である。
印加電極(17)に+6Vの印加電圧が加わり、(18)が
アースされた図の状態で、感磁部(17)の後面から前面
に向かう磁場がかかれば、ホール効果により、出力電極
(19)に正、(20)に負の出力電圧が生じ、オペアンプ
(23)で増幅され、端子(24)に正、(25)に負の最終
出力電圧が生ずる。
ここで、磁場の方向を逆転すれば、電極(19)に負、
(20)に正の電圧が生じ、端子(24)に負、(25)に正
の最終出力電圧が生ずる。
磁場の強さが0になれば、当然出力は0となる。
従来市販されている多くの感磁素子は磁場の強さに比
例した出力電圧を生ずるが、磁場の方向が変わっても、
出力電圧の極性は変わらず、地磁気の方向を検知し、方
位を定める装置に用いる事が出来なかった。
しかし、上記のような構造を持つ感磁素子(15)(2
1)を用いれば、次のような動作で方位の検知が可能に
なる。
今、本体(1)の前面を北に向ければ、地球の磁南極
から出て磁北極に達する地磁気(地球磁場)の磁力線は
素子(15)(21)を後方から前方に貫き、(21)の出力
は0であるが、(15)の出力端子(24)には+1Vの出力
が生ずるとする。(以下この端子電圧を出力電圧とす
る)。
方位を順次変え、その際の(15)(21)の出力電圧、
両者の比、(21)の出力電圧の極性等を次表に記す。
このように、(15)と(21)の出力比を計算し、更に
同じ値を極性の正負で区別する等、電子回路ボックス
(13)中のAーDコンバーター付ディジタルコンピュー
ターで計算し、方位を判定する。(北北東、南南西その
他も、ほぼ同様に出力比と極性から判定し得る。) なお、この出力比は緯度が変わり、地磁気の水平分力
が変化しても、(15)と(21)の出力が同時に変化する
ため、常に方位に対応する。
判定の結果、東向きであれば、ディスプレイ(5)に
は、素子(3)の方向に向く、矢印が現れ、その先に東
の文字が記され、右回りに、南、西、北と記した文字盤
の映像が現れる。
方位検出用に用い得るバイアスコイル付感字素子につ
いて次に記す。
第6図はバイアスコイル付感磁素子の平面図。第7図
はその正面図である。
(26)はバイアスコイル付感磁素子。(27)はそのシ
リコン基板面に形成された従来型のホールIC。(28)は
その表面に絶縁体を介してホトエッチング等、IC中に金
属配線を行なう技術で形成された、アルミニウム等から
成る渦巻形の単層のバイアス磁場発生用コイルである。
第8図は素子(26)内等の回路構成の概要を示すブロ
ック図で、(29)は1個の外部電池。(30)はコモン端
子。(31)は電源端子。(32)は出力端子である。
細く皮薄に造られた高抵抗のコイル(28)に電池(2
9)から常に小電流が流れ、素子の後方がN極、前方が
S極の1Gのバイアス磁場を発生する。
地磁気を遮蔽した環境では、従来型のホールIC(27)
の出力端子(素子(26)の端子に同じ)には、バイアス
磁場による1Vの電圧が発生する。
バイアス磁場と同方向の0.1Gの地磁気環境に置けば、
その出力は1.1Vとなり、逆方向の0.1Gの環境下では0.9V
になる等、バイアス磁場に地磁気が加減され、出力も1V
を基準に増減する。
ボックス(13)中のコンピューターは、素子(15)
(21)の代わりに、基盤(14)に取り付けた素子(26)
の出力が1Vの時は、それに有効に作用する地磁き成分が
0、1.1Vの時は正方向の0.1G,0.9Vの時は逆方向の0.1G
等々と判定するプログラムを内蔵し、地磁気の強弱と方
向を判定し、本体(1)の向く方位を検出する。
なお、素子(26)中に設けたブリッジ回路等に生ずる
1Vの基準電圧と、端子(32)に生ずる出力電圧とを比較
し、両者の差を取り、バイアス磁場のみの状態では、外
部出力が0になるようにしてもよい。
素子(26)上に2組のバイアスコイル付従来型ホール
ICを形成し、一方のコイルには正方向通電で正方向バイ
アス磁場を造らせ、他方のコイルには逆通電で逆方向の
磁場を造らせ、両ICの出力差を外部出力にし、地磁気が
0の時、外部出力は0、それより、地磁気が正方向に増
せば正、逆方向に増せば負の出力電圧が生ずるようにし
てもよい。
バイアス磁場をコイル(28)で造る代わりに、従来型
ホールIC(27)に小耐久磁石板を張り付け、素子(26)
を得てもよい。
表裏面を逆方向に向けた2個の従来型ホールIC間に、
小耐久磁石板を挟んで一体化し、電源端子は共通に結
び、2本の出力端子間に生ずる電位差を外部出力として
用いるようにしてもよい。
第3〜4図示の素子(15)において、感磁部(16)に
生ずるホール効果による電圧を出力電極(19)と印加電
極(18)(0V)との電位差として取り出した場合、地磁
気の作用が0であれば、電極(19)の電位は3V、地磁気
が正方向に作用すれば、ごくわずか3Vより高まり、負方
向に作用すれば、ごくわずか下がる事になる。
この変化を素子内の直流増幅器で増幅し、地磁気0の
時、外部出力は0、+0.1Gの時、3.1V、−0.1Gの時、2.
9V等となるようにし、バイアス磁場を省略してもよい。
以上のように、地磁気測定装置(8)内の感磁素子と
ボックス(13)内のコンピューター等の動作により、本
体(1)の向いている方位を判定し、映像や音声で表示
する。
なお、素子(15)(21)以外に1個またはそれ以上の
感磁素子を角度を変えて基盤(14)に取り付け、それら
の出力値も用い、コンピューター解析で本体(1)の傾
斜を測定したり、地磁気の偏角から緯度を求める等して
もよい。
本体(1)を携帯して歩けば、歩行に伴う身体の上下
動により、本体(1)も上下に動き、本体が下がる時、
スプリング(9)で吊り下げられた重り(10)は慣性
で、下がるのがやや遅れ、リミットスイッチ(11)から
離れ、本体(1)が上がる時、再び接触する。
従って、2歩歩くごとに1回、スイッチ(11)は開閉
され、電流パルスが生じ、ボックス(13)中のコンピュ
ーターで計数し、歩数を記録する。
キーボード(6)で機能を選択すれば、方位が変わる
ごとに、前の転向点からの歩数が表示される。
例えば、「北北東、100歩」「北東、35歩」「東北
東、70歩」「東、120歩」等と音声表示すれば、これか
ら向かう方向と、前の転向点から今に到る歩数が知られ
る。(方位と歩数を異なった音色の声で言う事が望まし
い。) また、これはコンピューターのメモリーに記録され、
スタート位置からの記録を時間表示も含めて再生する事
が出来る。
例えば、「10時、北、スタート」「10時5分、北北
東、100歩」「10時6分、北東、35歩」等と、いつ、ど
の方向を向き、前の転向点等から、そこへ達するまでの
歩数を、順次再生すれば、前に人に案内してもらって歩
いた際の記録が再現され、これから同じ道をたどる場合
の参考にする事が出来る。
また、歩きながら、リアルタイムで再生する際には、
映像表示では、ディスプレイ(5)に現在の歩行方向を
示す矢印付の文字盤上に、過去の歩行方向を示すため
の、形や色を変えた矢印が現れ、その側に「100歩」等
の文字が記され、実際にその方向に100歩歩けば、過去
の矢印は次の方向を示し、歩数表示も変わる。
音声表示では、「今は南、北へ100歩」「今は東、北
北東へ35歩」等と、現在の方向をまず言い、ついで、音
声を変えて過去の記録を言う。(表示形式はその他種々
可能である。) パソコンのディスプレイに地図を表示し、マウスの操
作等で行きたい経路をなぞり、距離は歩数に換算し、ボ
ックス(13)中のコンピューターに転送してもよい。
このマウス操作の際、あるいは歩行時に記録する際
等、文字または音声で、「下り階段10段」「横断歩道」
その他の指示を入力し、再生されるようにしてもよい。
方位測定装置(8)と、歩数のデータを用い、およそ
の歩行軌跡をディスプレイ(5)上等に表示する事も出
来る。
すなわち、1歩歩くごとに、北進ならY座標を1加算
し、南進なら1減算し、東進ならX座標を1加算し、西
進なら1減算し、北東進ならY座標を0.7加算し、X座
標も0.7加算し、南南東進ならY座標を0.92減算し、X
座標を0.38加算する等し、コンピューターのメモリーに
記録し、ディスプレイ(5)上にこの座標値の変化を再
現し、歩行軌跡を表示する事が出来る。
この軌跡上に現在位置を示す点や、色を変えて記した
軌跡等を重ね、歩行の参考にする。
このように、従来の歩数計のような歩数のみの計数で
は得られない様々の効果が、方位測定装置(8)と、歩
数計の組み合わせで得られる。
なお、スイッチ(11)をピエゾ素子にし、アナログ出
力を得、階段の昇降等を波形から検出し、記録するよう
にしてもよい。
このように、歩数で歩行距離を表示する事は簡便で分
かり易い利点はあるが、不正確となる。また、地磁気測
定装置(8)で方位を測定する場合も、本体(1)の傾
斜、鉄筋に囲まれた場合等、測定値が不正確になり易い
が、十字形重り付6自由度加速度計(12)を用いての慣
性誘導方式による、本体(1)の移動距離や方向等の測
定を参考にする。
第9図は加速度計(12)の主要部分の拡大横断面図。
第10図はその縦断正面図である。
(33)は十字形の内空を有する、フェライトその他の
材料から成る、耐久磁石製の密閉ボックスで、内空の各
垂直断面は四角形をなす。(34)は内空面と1mm程度の
間隔を得て、磁力の反発力で浮かんでいる、磁石鋼から
成る、長軸の長さが数cmの、耐久磁石製の十字形重り。
(35)〜(38)はその前極、右極、後極、左極である。
なお、ボックス(33)内には、油を入れ、重り(34)
の不要な振動を消す。また、重りの前極と右極はN極、
後極と左極はS極に磁化し、それら4極の周囲のボック
ス内面は同極に磁化する。
このようなボックスを造るには、上下に開くフェライ
ト容器を造り、(34)と同形の強い磁力のネオジウム鋼
製等の磁石を中に入れ、ボックスを磁化し、中程度の磁
力の重り(34)を、磁性が上記のようになるように考慮
してはめ込み、油を入れ、接着剤でボックスを密封する
等すればよい。
ボックス(33)の透磁率が高いため、地磁気は遮蔽さ
れ、重り(34)には影響しないが、更に遮蔽効果を高め
るため、ボックスの周囲に厚さ1mm程度のプラスチック
ボックスをかぶせ、更にその外側をパーマロイ等で囲
み、地磁気を遮蔽してもよい。
(35X)〜(38X)はボックス(33)内の、磁極(35)
〜(38)の各先端との対向面に張り付けた、銅板等から
成る、表面を絶縁層で被覆した、距離検出用電極。(35
Y)〜(38Y)は各磁極の側面との対向面に張り付けた距
離検出用電極。(35Z)〜(38Z)は各磁極の下面との対
向面に張り付けた距離検出用電極である。
電極(35X)〜(38Z)は、各々が絶縁され、左右また
は前後に並んだ1対の平行板から成る。
第11図は磁極(35)付近の電極の拡大平面図で、(35
X1)(35X2)は電極(35X)の、(35Y1)(35y2)は(3
5Y)の、(35Z1)(35Z2)は(35Z)の各構成要素であ
る。
第12図は電極(35X1)(35X2)を含む電気回路図で、
(39)はその端子が電極(35X1)と(35X2)につながる
高周波コイル。(40)はコイル(39)の近くに置かれた
高周波コイル。(41)は高周波増幅器。(42)は電源。
(43)は整流器。(44)はパルス計数器である。
磁極(35)と電極(35X1)は一つのコンデンサーを形
成し、磁極(35)と電極(35X2)も一つのコンデンサー
を形成する。
両コンデンサーは磁極(35)の導電材料で直列につな
がり、1静電容量に集約される。
この電極(35X)のなすコンデンサーとコイル(39)
は並列につながり、かつ、増幅器(41)の入力端子につ
ながり、出力端子につながるコイル(40)等で発振回路
を形成し、発振周波数は磁極(35)と電極(35X)が接
近すれば静電容量が増して下がり、離れれば上がる。
従って、この周波数を測定すれば、両者の距離が検出
出来る事になる。
この発振回路で出来た高周波交流は整流器(43)で半
波整流され、パルスとなり、パルス計数器(44)で1/10
0秒ごとに計数され、磁極(35)と電極(35X)間の距離
が常に測定される。
他の(36X)〜(38Z)の11対の電極も、各々同様の回
路に組み込まれ、それぞれ、対向する磁極間との距離を
検出する。
磁極(35)〜(38)と、その周囲のボックス(33)の
内面との間には、磁力による反発力が働いているが、そ
の力は距離の羃乗に逆比例して大きくなり、この距離を
知れば、重り(34)とボックス(33)との間に働く力の
大きさが分かり、次に述べるように、重力の加速度や、
運動に伴う加速度が測定出来、本体(1)の傾斜、移動
等が測定出来る。
本体(1)が正常位なら、重り(34)は重力で電極
(35Z)〜(38Z)に一定距離近ずくが、傾斜すれば、そ
の距離は広がり、傾斜方向と角度により、電極(35X)
〜(38Z)に対する距離変化の分布が変わり、ボックス
(13)中のコンピューターにより、本体(1)の傾斜方
向と角度を算出出来る。
また、本体(1)が前方に向かって増速運動をする場
合、正の加速度が生じ、重り(34)の慣性で、重り(3
4)と、電極(35X)、(36Y)、(38Y)との距離は開
き、(37X)との距離は狭まる。
これらの各距離はボックス(13)中のコンピューター
に各パルス計数機から送られ、いずれも、等しい値の距
離の変化が起こっている事を判定し、前方に向かう直進
性の加速度が加わっており、その大きさがどれだけであ
るかを測定する。
周知のように、速度0の時からの加速度を積分すれ
ば、速度が得られ、速度を積分すれば、移動距離がえら
れる。
コンピューターはそのような計算をし、スタート時点
から、本体(1)と歩行者が、どれだけ前進したかをリ
アルタイムで測定し、ディスプレイ(5)に表示した
り、前述の歩数の代わりに、「北東、12m」等と音声で
表示する事が出来る。
実際には、この歩行距離は、次に述べるような要素も
含んで計算される。
歩行中、減速すれば、重り(34)は慣製により、ボッ
クス(33)内を相対的に前進し、電極(35X)(36Y)
(38Y)との間隔は狭まり、(37X)との間隔は広がる。
この負の加速度も積分され、速度から引かれて行き、
歩行距離の増加率は減少する。
実際の歩行では絶えず増速、減速が起こっており、正
の加速度、負の加速度が積分され、頻繁に変化する速度
情報が得られ、それを積分した距離情報が求められる。
歩行者の体及び本体(1)が右に加速すれば、重り
(34)と電極(36X)(35Y)(37Y)との間は広がり、
(38X)との間は狭まり、左に加速すれば、その逆とな
る。
これらもコンピューターで解析され、右または左へど
れだけ移動したかが表示される。
更に、本体(1)及び人体を上下に加速すれば、電極
(35Z)〜(38Z)と重り(34)との間隔は狭まったり、
広がったりし、コンピューターにより、速定される。
本体(1)が右前に動けば、重り(34)と電極(35
X)等との間隔が狭まったりするほか、電極(35Y)との
間隔も同時に狭まる等の事が起こり、コンピューターは
右前への運動が起こった事を解析する。
本体(1)が水平面内で右回転すれば、重りと電極
(35Y)(38Y)との間は広がり、(36Y)(37Y)との間
は狭まり、右回転が起こった事が判定される。
左回転すれば、その逆となる。
本体(1)の前方が上がり、後方が下がる回転では、
重りと電極(35Z)の間は広がり、(37Z)との間は狭ま
る。((36Z)(38Z)との間は傾斜するが、平均距離は
変わらない。) 本体(1)が左右に傾斜した場合、重りと電極(36
Z)(38Z)との間隔が変わる。
これら重りと各電極間の距離の変化を解析し、3軸の
直交座標における、あらゆる方向への直進運動及び各座
標軸に対する回転運動等、自由度6の運動の解析、測定
が行ない得る。
ただし、それらの測定は当然、誤差を伴うが、水平面
内での回転運動については、地磁気測定装置(8)のデ
ータも含め、相互に補い合い、補正する事が出来る。
例えば、本体(1)及び基盤(14)が傾斜している場
合、感磁素子(15)(21)による方位測定は不正確にな
るが、加速度計(12)による傾斜測定のデータで補正
し、加速度計(12)による回転運動の測定が長時間の誤
差の累積でくるうのを、地磁気の測定値で時々チェック
する等である。
なお、電極(37X)(38X)を省略し、(35X)(36X)
のみで、前後左右の加速度を検出する事が出来る。磁極
(35)〜(38)を全部N極にし、それらの中心部をS極
にし、ボックス(33)の対応する内面を同極に磁化して
もよい。
各磁極(35)〜(38)と、その周囲との距離を、レー
ザーを用いた測距装置、その他で測定してもよい。間隙
に張り付けた感圧ゴムその他から成るピエゾ素子で加速
度を求めてもよい。(重りを消磁してもよい。) 重り(34)を縦方向と横方向に分離し、各々、棒状の
空間を有する、多数の測距用電極の付いたボックス内に
収め、自由度6の測定を行なってもよい。なお、Z軸方
向の棒は不要である。
本体(1)中の一カ所に左端を固定した板バネの右端
に立方体状の耐久磁石製の重りを取り付け、重りに前後
方向のみの可動性を与え、重りの前後に同極性の固定磁
極を設け、重りが固定磁極間に止どまるようにし、本体
(1)に加わる加速度を重りと固定磁極の間隔から測定
し得るようにし、1軸方向の加速度計を構成させ、それ
を含めて、同様の3軸方向の三つの加速度計を本体
(1)内の前方に設け、同様の三つの加速度計を後方に
も設け、合計6個の加速度計で6自由度の測定を行なっ
てもよいが、構造が複雑となる欠点がある。
なお、加速度計(12)で上下動が高精度で測定出来る
ため、階段の上がり下がりを記録し、次回の歩行時に
「これより下り階段20段」等と音声で予告し得るように
してもよい。
本体(1)中に振り子等を用いた傾斜計も入れ、その
データも利用してもよい。
このように、歩行時の方位、歩いた距離等を報知した
り、予告したりすれば、歩行に便利であるが、大きな駅
の構内や、初めての道等を歩く場合、充分参考にならな
い。そこで、キーボード(6)の操作により、次のよう
な機能を選択する。
第13図は駅の構内における通路誘導システムの周辺装
置の構成図で、(45)は柱。(46)は壁。(47)はホス
トコンピューター。(48)〜(53)は柱や壁に取り付け
たコンピューターの端末箱である。
各端末箱は同構造をしているが、その内の(48)につ
いて次に記す。
第14図は端末箱(48)の正面図で、(54)は赤外線発
光素子。(55)は受光素子。(56)は超音波振動子であ
る。
第15図は本体(1)のボックス(13)中の電気回路、
端末箱(48)、コンピューター(47)等から成る誘導シ
ステムの電気回路のブロック図である。
(57)は本体1)中の既定行行先メモリー。(58)は
設定行先メモリー。(59)はスピーカー(7)に連なる
送受話器。(60)は固有番号メモリー。(61)は本体
(1)の方向情報メモリー。(62)は誘導情報メモリ
ー。(63)は超音波振動子(4)に連なるパルス電圧発
生器。(64)はそれらに連なるボックス(13)中のコン
ピューターである。
(66)は端末箱(48)中の設定行先情報送信器。(6
7)は高周波信号中継器。(68)は超音波信号受信器。
(69)は各端末箱とホストコンピューター(47)を結ぶ
ケーブルである。
(70)はホストコンピューター(47)中の設定行先メ
モリー。(71)は固有番号受付メモリー。(72)は行先
メモリー。(73)は本体方向メモリー。(74)は本体位
置メモリー。(75)は誘導情報メモリーである。
今、第13図が東京駅の構内とする。歩行者が本体
(1)を携帯して端末箱(48)の近くを通りかかると、
箱内の設定行先情報送信器(67)から、東京駅に関する
案内先が「北口、11」「南口、12」「北口の緑の窓口、
13」等と数値コードを付して本体(1)の設定行先メモ
リー(58)に記入する。
この情報内容を人間を毎月1回程度、コンピューター
(47)の設定行先メモリー(70)に入力すると、ただち
に各端末箱(48)〜(53)内の設定行先情報送信器(6
6)の付属メモリーに記憶され、各送信器は毎秒1回、1
/10秒以下の時間で、1MHzのFM搬送波に乗せ、発光素子
(54)に送る事を反復する。
その赤外線を本体(1)の受光素子(3)で受け、1M
Hzのバンドパスフィルターと検波器等から成る、図示し
ない受信器を介して、設定行先メモリー(58)に入力す
るのである。
端末箱(48)〜(53)はそれぞれ時間差をつけて、こ
の信号を発信するため、混信すの恐れはない。
本体(1)中の既定行先メモリー(57)には使用頻度
の高い「改札口、1」「便所、2」等の行先が入ってい
る。
歩行者が便所へ行きたい場合、まず、誘導を希望する
モードにするための数値5をキーボード(6)から打ち
込み、ついで、便所を指定する数値2を打てば、システ
ムが働き、現在位置に最も近い便所へ行くための方位や
方向をディスプレイ(5)に文字や矢印で示すか、スピ
ーカー(7)で音声により「右前へ」等と表示する。
その方向にしばらく行き、別れ道に来ると、矢印や声
で「左へ」等と表示する。(「左へ5m」等と距離を入れ
てもよい。) 東京駅北口から新大阪駅へ行きたい場合、キーボード
(6)に50と打てば、ディスプレイ(5)に設定行先が
順次現れて来るので(音声も同時に)該当項目が出た時
に1を入力すれば、新大阪駅に対応する数値がコンピュ
ーター(47)に伝えられ、本体(1)には「切符があり
ますか」と表示され、ない場合には0を入力すれば、切
符売り場を経て、新大阪駅に達する列車の着くホームへ
の通路を矢印や音声で表示する。
切符があれば、1を入力し、切符売り場を経ない通路
が指示される。
設定行先中に該当項目がない場合等、キーボードに50
0と打つと、スピーカー(7)がマイクロホンになり、
「新潟駅へ行く通路を教えて下さい」等と言えば、送受
話器(59)を経て、0.9MHzの搬送波に乗り、発光素子
(2)から箱(48)その他の受信素子(55)に入り、コ
ンピューター(47)を経て、案内係りの人に送話され、
案内係りが大型ディスプレイを見ながら新潟駅を指定す
れば、歩行者の現在位置に適した順路が本体(1)に送
られる。(音声入力装置を用い、自動化してもよい。) これらの動作を次に詳述する。
キーボード(6)から52等、誘導して欲しい行先を指
定した番号を打ち込むと、まず、固有番号メモリー(6
0)に入っている、その本体が造られた際にROMに焼き付
けた、30桁程度の2進数による、その装置に個固な識別
番号が読み出され、0.8MHzの搬送波に乗り、10-4秒以内
に、発光素子(2)から送信され、受光素子(55)を経
て、コンピューター(47)に入り、固有番号受付メモリ
ー(71)に入力される。その時、他の歩行者が持ってい
る装置との間の交信をしていなければ、今、受け付けた
固有番号と、交信許可を示す信号とを、受付番号を中継
した端末箱を介して、0.7MHzの搬送波に乗せ、発光素子
(54)、受光素子(3)を経て、箱(1)内のコンピュ
ーターに送る。コンピューターは行先番号と、ついで、
メモリー(61)に入っている、地磁気測定装置(8)や
加速度計(12)等のデータで算出した、本体(1)が現
在向いている方向「北向き」「南東向き」等のデータを
0.6MHzの搬送波に乗せ、コンピューター(47)の行先メ
モリー(72)と、本体方向メモリー(73)に入力し、つ
いで、超音波パルス発生器(63)で100KHzの高周波電圧
を10-4秒間だけ、発生し、超音波振動子(5)に加え、
超音波パルスを1個、周囲の空間に発射する。
この超音波パルスは周囲のいくつかの端末箱の超音波
振動子(56)に入り、生じた出力電圧はコンピューター
(47)に送られる。
コンピューター(47)は各端末箱から送られる超音波
パルスの到達時間差を測定し、電波航法のロランによ
り、船等の位置を知るのと同じ原理で、本体(1)の任
意の基準点(コンピューター(47)の位置、その他)に
対する位置を算出し、メモリー(74)に入力し、本体
(1)中のコンピューター(64)の位置情報メモリーに
も入力する。(位置測定に、光や電波では伝搬速度が速
過ぎるので、超音波パルスを用いているが、測定技術が
進歩すれば、光や電波を用いてもよい。) 超音波パルスを用いての位置測定は数秒間に1回程度
反復されるが、次の測定までの間は、加速度計(12)
や、地磁気測定装置(8)の測定値等から次のようにし
て求められる。
加速度計(12)により、本体(1)の移動距離を測定
する。
その際、まず北北東へ1m移動すれば、コンピューター
(64)中の位置情報メモリーの北向き座標成分に0.92m
加え、東向き成分に0.38m加え、ついで、南西に1m進め
ば、北向き成分を0.7m減じ、東向き成分も0.7m減ずる等
し、現在位置を常に測定し、記録する。
ついで、コンピューター(47)はメモリー(73)(7
4)のデータを用い、更に、磁気ディスク等に入ってい
る駅構内の地図を参照し、地図上に本体(1)の位置と
方向を記入し(メモリー上で)目標に達する順路を描
き、現在位置から進むべき方位、または本体(1)や歩
行者から見た前、右、左等の方向を算出し、誘導情報メ
モリー(75)に入力する。(本体(1)自体の向きが不
明なら、右や左の指示は出来ない。) メモリー(75)の内容はただちに本体(1)の誘導情
報メモリー(62)に送られる。
ここまでの所要時間はごく短く、ここで、本体(1)
の交信許可が取り消され、本体(1)からは次の行先の
誘導を求める固有番号の送信電波しか、随意的には出せ
なくなる。メモリー(62)のデータは以後、ディスプレ
イ(5)やスピーカー(7)で表示される。
コンピューター(47)は受付メモリー(71)に入って
いる次の固有番号を調べ、その番号と交信許可信号を送
り、その番号の装置との交信をする。その交信が終れ
ば、更に次の装置との交信をする。
最初の装置との交信が終った1秒後、コンピューター
(47)は再びそれに交信許可を与え、メモリー(61)の
方向情報の読み出しと、超音波パルスを発生させ、現在
位置を測定し、異常な方向に向いたり、危険な場所に近
ずいておれば、その旨を本体(1)に知らせる。
他の装置も1秒ごとにチェックする。
このようにして、タイムシェアリングで多数の装置に
誘導情報を与え、駅構内の目的の箇所や目的地につなが
るホーム等へ誘導する。
歩行者と本体(1)が北東を向いており、進むべき方
向が東であれば、誘導情報メモリー(62)には「東、右
前45゜」と言う情報が入っている。
キーボード(6)からの入力で、誘導情報を方位で指
示するモードにしておれば、方向情報メモリー(61)内
の情報により、ディスプレイ(5)に本体(1)の向き
とは関係なく、東西南北を示す文字板がコンピューター
(64)の動作で表示され、進むべき東を向いた矢印が、
その文字盤上に現れ(本体(1)の右斜め前を指してい
る)、スピーカー(7)は「北東向き、東へ」とか、
「北東向き、右斜め前へ」等と音声で表示する。
歩行者が示された方向に向きを変えると、ディスプレ
イ(5)上の文字盤の絶対方位表示は変わらず(相対的
には本体に対し、文字盤と、誘導方向を示す矢印は反時
計方向に回転する。)歩行者は矢印の方向(前方)に向
かって歩けばよい事になる。
その際、音声では「北西、北へ」「東北東、東へ」等
と表示する。(「東北東、やや右へ」「東、前へ」等と
表示してもよい。) キーボード(6)で方向表示モードにしておれば、デ
ィスプレイ(5)には文字で「右前へ」と表示したり、
右前へ向いた矢印が現れたりし、「右前へ」等と簡潔に
音声表示される。
なお、端末箱(48)〜(53)と本体(1)との交信を
電波、磁波等を用いて行なったり、同一周波数の搬送波
で送り得る信号は同じ周波数で送るようにする等しても
よい。
本体(1)の位置の測定をするため、まず、端末箱
(48)から100KHzの超音波パルスを発射し、本体(1)
がそれを受けると、ただちに200KHzの超音波パルスを発
射し、端末箱(48)〜(53)でそれを受信し、各端末箱
へ入る時間差から本体(1)の位置を検出してもよい。
あるいは、本体(1)から発信される赤外線や超音波
を端末箱(48)〜(53)で受信した場合の出力比から、
本体(1)の位置を測定してもよい。
素子(2)(3)(4)を省略し、本体(1)中に、
全後方向に向いた送受信用のバーアンテナを設け、その
アンテナを経て、送受信してもよい。
その場合、電磁波はバーアンテナの前後方向に、かな
りの指向性を持って放射されるので、各端末箱の受信出
力比から、本体(1)の方向を算出する事も出来る。
本体(1)の前後面、あるいは、3〜6面からそれぞ
れ異なった周波数の超音波パルス等を発射し、各端末箱
にそれぞれ各周波数の受信器を設け、それらの全出力の
比から本体(1)の位置や方向を測定してもよい。
やや重くなるが、周知のジャイロコンパスその他の方
位検出装置を本体1中に設けてもよい。
端末箱(48)〜(53)にそれぞれ北緯35度・14文・2
5.74秒、東経142度・19文・31.28秒等の座標値、または
ホストコンピューター(47)を原点として、北15.6m・
東25.8m・上7.5m等の座標値、あるいは、各端末箱に与
えた固有番号等を、各箱から異なった周波数の搬送波を
用いたり、時間をずらせ、自己の座標値等をくりかえし
発信させ、本体(1)に設けた1個または数個のセンサ
ーで受信し、各箱に対応する出力の時間差や強弱差か
ら、本体(1)内のコンピューター(64)、またはホス
トコンピューター(47)で、各端末箱に対する本体
(1)の相対位置、更にホストコンピューターに対する
位置(駅内での位置)、一般地図上での位置等を算出す
るようにしてもよい。
例えば、本体(1)の左面を前方に向けて歩く場合、
誘導情報の「右へ」と言う表示は、本体(1)の前面を
前に向けて歩く場合より、90゜ずらせて、「前へ」と言
う表示に修正しなければならない。
本体(1)のどの面を前に向けて歩いているかを加速
度計(12)で検出し、自動的にコンピューター(64)で
誘導情報メモリー(62)の内容を修正して表示するよう
にする事が望ましい。(本体(1)に修正用の矢ツマミ
を取り付け、それを進行方向に合わせて歩いてもよい
が、合わせ忘れる可能性が多い。) 大きな駅等では、端末箱も数100個以上用いなければ
ならないが、各端末箱中にも、ある程度のコンピュータ
ーを内蔵させ、ホストコンピューター(47)との交信情
報を簡略化したり、数10台の端末箱をサブコンピュータ
ーで制御し、各サブコンピューターの情報をホストコン
ピューターに伝えるようにしたり、2個の端末箱を1セ
ットにし、その内蔵装置のみにより、本体(1)の位置
判定、誘導方向の判断等を行なうようにする等してもよ
い。
キーボード(6)の操作により、固有番号メモリー
(60)から0.8MHzの搬送波で30桁程度の固有番号が発信
される事が、誘導情報請求の始動動作であるが、大きな
駅等で、多数の歩行者から一斉に請求があれば、混信の
恐れもある。
そこで、次のように改良し、混信の可能性を小さくし
てもよい。
固有番号が32ビットの2進数で表現されているとし
て、それを8等分し、16進数で8桁に変換する。
キーボード(6)から52等、誘導して欲しい行先を打
ち込むと、始動動作として、0.8MHzの搬送波に乗った1
ビットのパルスが本体(1)から送信され、それを受け
取ったホストコンピューター(47)は固有番号探索動作
を開始する。
まず、0.7MHzの搬送波に乗せて16進数の0〜Fの値
(4ビット表示)をわずかの間隔を置きながら、順次、
発信する。
それを受け取った本体(1)は、固有番号が16進数
で、758F6A42であったとすれば、探索動作の7を受信し
た直後に、0.6MHzの1ビットのパルスを発信する。(当
業者ならば、容易に実施しうる程度の変更として、0.6M
Hzの搬送波で、1ビットの応答パルスを発信する代わり
に、0.8MHz、または、0.6MHzの搬送波で、2ビットのパ
ルスを発信する等してもよい。) ホストコンピューターはそれを受信し、第1桁の動作
を打ち切り、第2桁の探索動作を始め、0〜Fの発信を
0.7MHzでする。
5の発信の直後に本体(1)は0.6MHzで1ビットのパ
ルスを発信する。
ホストコンピューターは第3桁の探索動作を始める。
本体(1)は8の直後に応答パルスを発信する。
以下、同様の動作により、コンピューター(47)は本
体(1)の固有番号を探索する事が出来る。
この場合、同時に75936BDCの固有番号を持った別の本
体(1)から請求があった場合、探索動作の75までは前
者と同時に応答パルスを出すが、第3桁の8の直後に
は、前者のみ応答し、以後、後者中のコンピューターの
判断で、応答を停止する。
従って、前者のみの番号の探索が行なわれる。
次にコンピューター(47)は前者に交信を許可し、誘
導情報を与える。
ついで、コンピューター(47)は次の探索の第1桁目
を7から始める。後者がこれに応答すると、第2桁目の
探索を5から始め、後者が応答すると、第3桁目の探索
動作を8から始め、後者は9で応答する。第4桁目はF
から始め、後者は3で応答する。
以下、順次、前者の固有番号から各桁の探索を始め、
後者の探索を終え、交信を許可し、誘導情報を与える。
(後者の探索時、各桁を0から始めてもよいが、若い数
値を持つものほど、速く探索され維い事になる。) このようにすれば、1ビット単位のパルスを発信する
のみで、ホストコンピューター(47)に本体(1)の固
有番号を知らせる事が出来、混信の可能性が小さくな
る。
各端末箱から常に固有番号の第1桁目の探索信号を反
復発信しておき、本体(1)のキーボードに誘導情報の
請求を打ち込むと、その信号を受信するようになり、そ
の本体の固有番号の第1桁目に合致した時、1ビットの
応答信号を発信し、以下、前述と同様の動作を行ない、
ホストコンピューター(47)から本体(1)に誘導情報
が送られるようにしてもよい。
このような固有番号の探索システムは、交信請求機能
付の種々の交信装置と、ホストコンピューターとの間の
交信を制御するためにも用い得る。
本体(1)中にCD−ROMその他から成る地図情報シス
テムを内蔵させ、各端末箱が発信する端末箱自身の緯度
・経度表示による位置情報を受信し、更に本体(1)か
ら出した超音波パルスのやり取り等により、本体(1)
の更に細かな緯度・経度表示による位置を判定し、地図
上における位置を知り、メモリー(61)中の本体(1)
の方向情報も参考にし、コンピューター(64)で進むべ
き方位や方向を算出するようにしてもよい。
なお、端末箱をホストコンピューター(47)から切り
離し、そのコネクターまたは受光素子(3)を通じ、運
んで来た緯度・経度等の入力装置から、各端末箱の位置
情報と設定行先情報等を内蔵したコンピューターに入力
し、それぞれに取り付けた液晶ディスプレイで緯度・経
度、地名その他を表示し、入力ミスのチェックと、一般
への報知を行なうようにしてもよい。
本体(1)に固有番号のほか、歩行者の名前も記録し
ておくようにし、端末箱の液晶ディスプレイやスピーカ
ーを通じ、「中村さん右へ」等と文字、矢印、音声等で
表示するようにしてもよい。
その他種々の設計変更や応用が可能である。
本発明を実施すれば、視力障害者・老人・その他の移
動を誘導する推測航法型通路誘導装置を、比較的小型に
製作する事ができるようになり、その機能を補完するた
めの、電波・超音波・赤外線等を用いて外部との交信を
して絶対位置の測定、その他の情報交換を行なう回路を
付属させた、散在する多数の本体装置から、一斉に交信
請求があっても、混信が起こりにくいシステムにしうる
利点が生じる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施した通路誘導装置本体の平面図。
第2図はその縦断正面図。第3図はその内部の地磁気測
定装置(8)内の拡大平面図。第4図はその正面図。第
5図は素子(15)中の主要部の回路図。第6図はバイア
スコイル付感磁素子の平面図。第7図はその正面図。第
8図は素子(26)内等の回路構成の概要を示すブロック
図。第9図は加速度計(12)の主要部分の拡大横断面
図。第10図はその縦断正面図。第11図は磁極(35)付近
の電極の拡大平面図。第12図は電極(35X1)(35X2)等
を含む電気回路図。第13図は駅の構内における通路誘導
システムの周辺装置の構成図。第14図は端末箱(48)の
正面図。第15図は本体(1)のボックス(13)中の電気
回路、端末箱(48)、コンピューター(47)等から成る
誘導システムの電気回路図である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通路誘導情報の請求をする使用者と共に移
    動する自律型本体装置中、または、使用者と共に移動す
    る本体装置及び周辺機器との交信回路から成る装置中
    に、使用者が到達したい目的地を入力する回路を設け、 本体装置の現在位置、及び、本体装置が現在向いている
    東西南北等の方位を判定する回路を設け、 本体装置の出発点から目的地に到る通路を含む地図情報
    を記載した回路を設け、 本体装置が現在、通路上の、どの位置にあるかを判定
    し、更に、本体装置が現在、どの方位を向いているかを
    判定し、進路情報と参照し、現時点において進むべき進
    路を、東西南北等の地球座標系を基準にした絶対方位表
    示ではなく、本体装置の前後軸(使用者の身体の前後
    軸)を基準にした左右前後等の相対的方向表現により、
    音声言語、または、本体装置が進むべき方向を示す左右
    前後等の文字、または、左右前後に相当する矢印で表示
    する回路を設けて成る、進路誘導装置において、 角柱を縦横に組み合わせた十字形の重りを、それより、
    やや大きい内空を有するボックス中に封入し、 重りの各極と、ボックスの対向面とを同磁極に磁化する
    か、両者間に弾性材料をはさみ、 ボックスに加速度が加われば、その間隔が増減するよう
    にし、 各極ごとに、三軸方向の間隔の大きさをリアルタイムで
    測定する距離検出器を設けて成る加速度計と、 その加速度を積分して速度・移動距離を算出する装置と
    を設けた事を特徴とする、 進路誘導装置。
  2. 【請求項2】本体装置(使用者)が一度通った経路の方
    位(方向)と、歩数(距離)と、対応する時間とを記憶
    する回路を設け、 次回に、同経路を通る際、前回の進行方位、距離、時間
    等のデータを再現表示しうる回路を設けた事を特徴とす
    る、 請求項1に記載の通路誘導装置。
  3. 【請求項3】本体装置の進行方位を一定時間ごとに、ま
    たは、進行方位が変わるごとに、または、スイッチを押
    すごとに、進行中の方位を表示する回路を設けた事を特
    徴とする、 請求項1に記載の通路誘導装置。
  4. 【請求項4】散在する多数の通路誘導装置の本体である
    端末装置に、16進数等から成る固有番号を与え、 端末装置に誤差修正用の絶対方位データ・絶対位置デー
    タを与えたり、行先の噺路の問い合わせに応答したりす
    るためのホストコンピューターと、端末装置との間で、
    搬送波を介して交信を行なう際、 端末装置が交信を請求すれば、1ビットの、ごく短時間
    で送信しうる交信請求信号を送信し、それを受信したホ
    ストコンピューターは、端末装置の固有番号の第1桁目
    の探索動作として、前回の同桁探索動作停止数値の次の
    数値から、順次増加する一桁の数値を送信し、それに合
    致した数値に到れば端末装置から、1ビットの応答信号
    を送信し、それを受信したホストコンピューターは、た
    だちに、第2桁目の探索動作として、前回の同桁探索動
    作停止数値の次の数値から、順次増加する一桁の数値を
    送信し、それに合致する端末装置から1ビットの応答信
    号を送信し、 ついで、ホストコンピューターは、第3桁目の探索信号
    の一桁の数値を送信する等の動作を反復し、固有番号の
    全桁の数値が合致すれば、通常の交信が可能になるよう
    に動作する、 多数の端末装置から一斉にホストコンピューターへの交
    信請求が行なわれても、各端末装置から、その固有番号
    が送信される事がないため、比較的、混信のおそれが小
    さく、急速に動作する、交信許可システムを設けた事を
    特徴とする、 請求項1に記載の通路誘導装置。
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