JP3072222U - プレキャストコンクリート部材の連結構造 - Google Patents

プレキャストコンクリート部材の連結構造

Info

Publication number
JP3072222U
JP3072222U JP2000001976U JP2000001976U JP3072222U JP 3072222 U JP3072222 U JP 3072222U JP 2000001976 U JP2000001976 U JP 2000001976U JP 2000001976 U JP2000001976 U JP 2000001976U JP 3072222 U JP3072222 U JP 3072222U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
precast concrete
joint
space
joint surface
female screw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000001976U
Other languages
English (en)
Inventor
勝識 平野
輝勝 笹谷
隆行 大月
智 松岡
修司 小野
茂信 大橋
秋夫 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujita Corp
Tokyo Tekko Co Ltd
Landes Co Ltd
Original Assignee
Fujita Corp
Tokyo Tekko Co Ltd
Landes Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujita Corp, Tokyo Tekko Co Ltd, Landes Co Ltd filed Critical Fujita Corp
Priority to JP2000001976U priority Critical patent/JP3072222U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3072222U publication Critical patent/JP3072222U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で急な需要に対応でき、また、せん断力
に抵抗でき、しかも簡単に連結できるプレキャストコン
クリート部材の連結構造を提供すること。 【解決手段】 第1のプレキャストコンクリート部材1
2と第2のプレキャストコンクリート部材14の双方の
平坦な接合面1202,1402が合わせられている。
第2のプレキャストコンクリート部材14に埋め込み固
定された雌ねじ部材16に雄ねじ部材32が結合されて
いる。この雄ねじ部材32は接合面1402から突出
し、第1のプレキャストコンクリート部材12の充填式
継手24の筒部2402の内部に挿入されている。モル
タルMが第1空間部22、第2空間部30、筒部240
2の内部に充填されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案はプレキャストコンクリート部材を連結する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プレキャストコンクリート部材同士を接合する場合、特開平07−0 87532号や、特開平10−046677号、特開平10−280526号、 特開平11−107291号に開示されているように、プレキャストコンクリー ト部材同士が接合される部材接合面にあらかじめ接合金物を埋設している。この 種の接合金物は、鋳造品あるいは機械加工された鋼鈑製であり、プレキャストコ ンクリート部材と一体化させるためプレキャストコンクリート部材に埋設される 埋設部を有している。また、特開平11−071860号に開示されるように、 プレキャストコンクリート部材に連結ロッド(異形鉄筋にネジを圧接したもの) をネジ部が露出するように埋設しておき、別途製作した鋳造品の連結器でネジ部 を接合しプレキャストコンクリート部材同士を一体化する連結構造が知られてい る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら上述の接合金物を用いる連結構造では次のような不具合があった 。 1)接合金物が汎用品ではないため、高価かつ急な需要に対応できない。 2)引張力に対して脆性的な破壊を示す鋳鉄を引張力、曲げモーメントが発生 する部位に用いている。 3)プレキャストコンクリート部材接合面に作用するせん断力に抵抗するには 、別途、プレキャストコンクリート部材接合面にせん断キーを設ける必要がある 。 4)プレキャストコンクリート部材同士をボルトやナットを用いて接合するた めにプレキャストコンクリート部材の表面に開口する箱抜き部(空間部)が必要 となり、この箱抜き部によりプレキャストコンクリート部材の断面欠損が大きく 構造上不利となる。 5)箱抜き部をモルタル等の硬化材で充填する必要があり、手間を要しかつ不 経済となる。 6)箱抜き部の硬化材の均し面が大きいため、仕上げの手間を要し、美観上、 耐久性上問題となる。
【0004】 また、連結ロッドおよび連結器を用いる連結構造では次のような不具合があっ た。 1)接合器が汎用品ではないため、高価かつ急な需要に対応できない。 2)連結器の締め付けに専用工具を要する。 3)連結器の締め付けトルクの管理が必要となる。 4)プレキャストコンクリート部材接合面に作用するせん断力に抵抗するには 、別途、プレキャストコンクリート部材接合面にせん断キーを設ける必要がある 。 5)プレキャストコンクリート部材同士を連結ロッドや連結器を用いて接合す るためにプレキャストコンクリート部材の表面に開口する箱抜き部(空間部)が 必要となり、プレキャストコンクリート部材の箱抜き部による断面欠損が大きく 構造上不利となる。 6)箱抜き部をモルタル等の充填材で充填する必要があり、手間を要しかつ不 経済となる。 7)箱抜き部のモルタル充填の均し面が大きいため、仕上げの手間を要し、美 観上、耐久性上問題となる。 本考案は前記事情に鑑み案出されたものであって、本考案の目的は、安価で急 な需要に対応でき、また、接合面に作用するせん断力に抵抗でき、しかも簡単に 連結できるプレキャストコンクリート部材の連結構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本考案は、2つのプレキャストコンクリート部材の平 坦な接合面を合わせて連結する構造であって、一方のプレキャストコンクリート 部材の接合面から離れた内部で互いに水平方向に間隔をおいた複数箇所に、接合 面と直交する方向に延在して雌ねじ部材がそれぞれ埋め込まれると共に、前記各 雌ねじ部材の端部と接合面との間に、雌ねじ部材の内部の円柱状空間の断面より も大きな断面を有する第1空間部がそれぞれ接合面に開放状に形成され、さらに 、前記第1空間部とは反対の側に位置する各雌ねじ部材の部分にねじ鉄筋が結合 され、このねじ鉄筋がコンクリート中に埋設されることで各雌ねじ部材の定着強 度が確保されている。また、他方のプレキャストコンクリート部材の接合面から 離れた内部で互いに水平方向に間隔をおいた複数箇所に、接合面と直交する方向 に延在して充填式継手がそれぞれ埋め込まれると共に、前記各充填式継手の端部 と接合面との間に、充填式継手の内部の円柱状空間の断面よりも大きな断面を有 する第2空間部がそれぞれ接合面に開放状に形成され、さらに、前記第2空間部 とは反対の側に位置する各充填式継手の部分に鉄筋が結合され、この鉄筋がコン クリート中に埋設されることで各充填式継手の定着強度が確保されている。そし て、双方のプレキャストコンクリート部材の接合面が合わせられた状態で、前記 ねじ鉄筋とは別体で前記各雌ねじ部材に螺合された雄ねじ部材が第1空間部、第 2空間部を通ってそれぞれ充填式継手の内部の空間に挿入されており、さらに、 モルタルが、各雄ねじ部材の周囲で第1空間部、第2空間部、充填式継手の内部 の空間に充填されていることを特徴とする。
【0006】 本考案によれば、プレキャストコンクリート部材を連結する場合に、市販品で ある充填式継手や雌ねじ部材、雄ねじ部材などを利用でき、コストダウンを図る 上で有利であり、また、急な需要に対しても即時に対応することが可能となる。 また、本考案の連結構造を用いると、プレキャストコンクリート部材を連結す る時にコンクリート箇所に雄ねじ部材を突設できるので、連結する前の双方のプ レキャストコンクリート部材から突出する鉄筋や金物をなくすことができ、また 、箱抜きなどの切り欠きがないため、プレキャストコンクリート部材の製造効率 が高められ、また、取り扱いなどの取りまわし性、作業性に優れる。 また、第1空間部、第2空間部に充填された充填材は一般に高い強度を有して いるため、嵩上げ部(第1空間部、第2空間部)自体がせん断コッターの機能を 発揮し、コンクリート接合面に作用するせん断力に対して抵抗する上で有利とな る。
【0007】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。 図1は本考案の連結構造の断面正面図を示す。 本考案は2つのプレキャストコンクリート部材、すなわち、図1に示すように 、第1のプレキャストコンクリート部材12を第2のプレキャストコンクリート 部材14に、双方の接合面1202、1402を合わせて連結し一体化する連結 構造である。
【0008】 前記第2のプレキャストコンクリート部材14には、その平坦な接合面140 2から離れた第2のプレキャストコンクリート部材14の内部に水平方向に間隔 をおいて複数の筒状の雌ねじ部材16が埋め込み固定されている。 前記各雌ねじ部材16は、接合面1402に対して垂直に延在するように設け られ、雌ねじ部材16は、その外周面全周がコンクリート中に埋設されている。 実施の形態では、前記接合面1402は第2のプレキャストコンクリート部材1 4の上端に位置して水平に延在しており、雌ねじ部材16は上下方向に延在して いる。 前記雌ねじ部材16の接合面1402とは反対側の端部(雌ねじ部材16の下 端)からは、雌ねじ部材16の雌ねじ1602に螺合させてねじ鉄筋18が挿入 され、ねじ鉄筋18はロックナット20を介して雌ねじ部材16に固定されてい る。このねじ鉄筋18はコンクリート中に埋設され、雌ねじ部材16をコンクリ ート中で強固に固定するに足る長さを有している。 また、前記第2のプレキャストコンクリート部材14には、各雌ねじ部材16 の端部(上端)と接合面1402との間に、雌ねじ部材16の内部の円柱状空間 よりも大きな断面、すなわち雌ねじ部材16の雌ねじ1602に螺合される雄ね じの断面よりも大きな断面を有する第1空間部22が接合面1402に開放状に 形成されている。本実施の形態では、前記第1空間部22は、雌ねじ部材16と 同軸状で雌ねじ部材16の外周から接合面1402に向けてその内径が次第に広 がる円錐状に形成されている。
【0009】 前記第1のプレキャストコンクリート部材12には、その接合面1202から 離れた箇所に、筒状の充填式継手24が水平方向に間隔をおいて複数埋め込み固 定されている。 前記各充填式継手24は、本実施の形態では市販のモルタル充填式継手である 。 前記充填式継手24は、充填材が充填される筒部2402と、筒部2402の 長手方向両端から突設された注入口2404およびエア排出口2406を備えて いる。 前記筒部2402は接合面1202に対して直交する方向に延在するようにコ ンクリート中に埋め込まれ、注入口2404およびエア排出口2406は、それ ぞれ接合面1202に直交するコンクリート側面に開口している。本実施の形態 では、前記接合面1202は第1のプレキャストコンクリート部材12の下端に 位置して水平に延在しており、筒部2402は上下方向に延在し、注入口240 4が接合面1202寄りの下位に位置し、エア排出口2406は注入口2404 よりも上方に位置している。 前記筒部2402の内部は、連結すべき相手側の棒材よりも、すなわち、後述 する雄ねじ部材32の直径よりも大きい内径で円柱状の空間に形成されている。
【0010】 前記接合面1202から離れた筒部2402の端部(上端)には上方から鉄筋 26が挿入され、鉄筋26はゴムパッキン28により筒部2402と同軸上で支 持されている。この鉄筋26はコンクリート中に埋設され、充填式継手24をコ ンクリート中で強固に固定するに足る長さを有している。 また、第1のプレキャストコンクリート部材12には、各筒部2402の端部 (下端)と接合面1202との間に、充填材が充填される筒部2402の内部円 柱状空間の断面よりも大きな断面を有する第2空間部30が接合面1202に開 放状に形成されている。本実施の形態では、第2空間部30は、前記雌ねじ部材 16の雌ねじ1602に螺合される雄ねじの断面よりも大きな断面で接合面12 02に開放状に形成され、第2空間部30は、筒部2402と同軸状で筒部24 02の外周から接合面1202に向けてその内径が次第に広がる円錐状に形成さ れ、接合面1202、1402において第1空間部22と第2空間部30は合致 する形状で形成されている。
【0011】 そして、双方のプレキャストコンクリート部材12,14の接合面1202、 1402が合わせられた状態で、前記ねじ鉄筋とは別体で前記各雌ねじ部材16 に螺合された雄ねじ部材32が第1空間部22、第2空間部30を通ってそれぞ れ充填式継手24の内部の空間に挿入されており、さらに、モルタルMが、雄ね じ部材32の周囲で第1空間部22、第2空間部30、充填式継手24の内部の 空間に充填されている。
【0012】 このような連結構造を工程順に説明すると次の通りである。 まず、図2、図3に示すように、第2のプレキャストコンクリート部材14に 埋め込み固定された各雌ねじ部材16の雌ねじ1602にそれぞれ螺合させて雄 ねじ部材(ねじ鉄筋)32を第2のプレキャストコンクリート部材14に立設し 、この雄ねじ部材32を接合面1402から上方に突出させる。 次に、図3に示すように、第1のプレキャストコンクリート部材12の接合面 1202を第2のプレキャストコンクリート部材14の接合面1402に対向さ せて第1のプレキャストコンクリート部材12を下降させていき、前記接合面1 402から突出する雄ねじ部材32の上部をそれぞれ対応する充填式継手24の 筒部2402の内部に挿入し、双方の接合面1202、1402を合わせ、第1 のプレキャストコンクリート部材12と第2のプレキャストコンクリート部材1 4を位置決めする。
【0013】 次に、図4に示すように、充填式継手24の注入口2404からモルタルMが 筒部2402の内部に注入され、この注入に伴い、第1空間部22および第2空 間部30ならびに筒部2402の内部空間の空気はエア排出口2406から外部 に逃がされる。 注入口2404からモルタルMが注入されていくと、まず、モルタルMは第1 空間部22および第2空間部30に充填され、その後、筒部2402の内部に充 填され、やがて図1に示すように、エア排出口2406にモルタルMが充填され 、エア排出口2406からモルタルMが排出されることでモルタル注入作業は終 了する。最後に、第1のプレキャストコンクリート部材12および第2のプレキ ャストコンクリート部材14の側面の合わせ面の溝に目地剤34が充填される。 そして、注入したモルタルMが硬化することで第1のプレキャストコンクリー ト部材12は第2のプレキャストコンクリート部材14に連結され一体化される 。
【0014】 このような本実施の形態によれば、第1のプレキャストコンクリート部材12 を第2のプレキャストコンクリート部材14に連結し一体化する場合、市販品で ある充填式継手24を用い、また、ねじ鉄筋18や雄ねじ部材32、雌ねじ部材 16も市販品であるねじ鉄筋や雌ねじ管を使用可能であるため、コストダウンを 図る上で有利であり、また、急な需要に対しても即時に対応することが可能とな る。 また、第1のプレキャストコンクリート部材12を連結する時に、第2のプレ キャストコンクリート部材14に対して第2のプレキャストコンクリート部材1 4とは別体の雄ねじ部材32を突設するので、連結する前に双方の第1のプレキ ャストコンクリート部材12、14から突出する鉄筋や金物をなくすことができ 、また、箱抜きなどの切り欠きがないため、プレキャストコンクリート部材の製 造効率を高めることができ、また、取り扱いなどの取りまわし性、作業性に優れ 、運搬やストックなどの取り扱い性にも優れる。
【0015】 また、雌ねじ部材16と雄ねじ部材32を用いるので、第1のプレキャストコ ンクリート部材12と第2のプレキャストコンクリート部材14との連結一体化 を精度良く行なう上で有利となる。 また、雄ねじ部材32と充填式継手24を用いるので、筒部2402の内径は 雄ねじ部材32の直径に比べて大きく、したがって、筒部2402の内部で雄ね じ部材32はその直径方向に移動でき、第1のプレキャストコンクリート部材1 2の側面と第2のプレキャストコンクリート部材14の側面を面一に調整する場 合などに便利となり、組み立て施工性に優れる。 また、コンクリート接合面1202、1402の嵩上げ部(第1空間部22、 第2空間部30)に充填材(本実施の形態ではモルタル)を充填する構造である ので、雄ねじ部材32の防錆効果を得る上で有利となり、また、充填材は一般に 高い強度を有しているため、嵩上げ部(第1空間部22、第2空間部30)自体 がせん断コッターの機能を発揮し、コンクリート接合面1202、1402に作 用するせん断力に対して抵抗する上で有利となる。なお、充填材としては、モル タルや合成樹脂など無機、有機を問わず使用可能である。 また、充填式継手24と嵩上げ部(第1空間部22、第2空間部30)に充填 材が充填されることでプレキャストコンクリート部材12とコンクリート箇所1 4が連結され一体化されるので、従来のように箱抜きなどの切り欠きに充填材を 充填して均すなどの作業もなく、プレキャストコンクリート部材12の連結作業 の効率を高める上でも有利となる。
【0016】 つぎに、図5(A)乃至(D)を参照してボックスカルバートに適用した具体 例について説明する。なお、以下の説明において、上記の実施の形態と同様な箇 所、部材には同一の符号を付して説明する。 ボックスカルバート40は、底壁部42と、左右の側壁部44と、上壁部46 との4つの分割体からなり、これら4つの分割体42、44、44、46は、上 記の実施の形態に係る連結構造により連結されて一体化される。 すなわち、底壁部42の両側の端壁42Aの上部と、左右の側壁部44の上部 には、例えば、互いに水平方向に間隔をおいて4つの雌ねじ部材16が、平面視 した場合にそれぞれ同一の箇所に、ねじ鉄筋18、ロックナット20を介して埋 め込み固定され、また、第1空間部22が接合面4202、4404に開放状に 形成されている。 また、左右の側壁部44の下部と、上壁部46の両側の端壁46Aの下部には 、平面視した場合に前記雌ねじ部材16と同一の箇所に、互いに水平方向に間隔 をおいて4つの充填式継手24が鉄筋26を介して埋め込み固定され、また、第 2空間部30が接合面4402、4602に開放状に形成されている。そして、 3つの充填式継手24の注入口2404とエア排出口2406が外面に開口され 、1つの充填式継手24の注入口2404とエア排出口2406が内面に開口さ れている。
【0017】 ボックスカルバート40の組み立ては、まず、図5(A)、(B)に示すよう に、組み立て箇所に底壁部42を搬入し、接合面4202に開口する第1空間部 22から雄ねじ部材32を雌ねじ部材16に螺合し、雄ねじ部材32を接合面4 202から上方に突出させる(上記の実施の形態の図2の状態)。 次に、図5(C)に示すように、接合面4202、4402が対向するように 側壁部44を吊り下ろし、接合面4402に開口する第2空間部30から雄ねじ 部材32を充填式継手24の筒部2402の内部に挿入し、双方の接合面420 2、4402を合わせる(上記の実施の形態の図3、図4の状態)。 そして、底壁部42に対して側壁部44の位置合わせをした後、充填材が硬化 するまでの間それらの位置がずれないように、仮止めプレート48Aや支保工4 8Bなどを用いて仮固定する。
【0018】 次に、側壁部44の下部に埋め込まれた各充填式継手24の注入口2404か らモルタルMを、エア排出口2406から排出されまで注入し、これにより第1 空間部22、第2空間部30、筒部2402の内部空間に充填される。(上記の 実施の形態の図1の状態)。 そして、注入されたモルタルMが硬化されたならば、図5(D)に示すように 、各側壁部44の上端の接合面4404に開口する第1空間部22から雄ねじ部 材32を雌ねじ部材16に螺合し、雄ねじ部材32を各側壁部44の上端の接合 面4404から上方に突出させる(上記の実施の形態の図2の状態)。 次に、接合面4404、4602が対向するように上壁部46を吊り下ろし、 接合面4602に開口する第2空間部30から雄ねじ部材32を充填式継手24 の筒部2402の内部に挿入し、双方の接合面4404、4602を合わせる( 上記の実施の形態の図3、図4の状態)。
【0019】 そして、両側の側壁部44に対して上壁部46の端壁46Aの位置合わせをし た後、充填材が硬化するまでの間それらの位置がずれないように、仮止めプレー ト48Aなどを用いて仮固定する。 次に、端壁46Aに埋め込まれた各充填式継手24の注入口2404からモル タルMを注入し、これにより第1空間部22、第2空間部30、筒部2402の 内部空間に充填され、エア排出口2406からモルタルMが排出されることでモ ルタル注入作業が終了する(上記の実施の形態の図1の状態)。 仮止めプレート48Aや支保工48Bなどを用いて仮固定する。 そして、充填されたモルタルMが硬化し所定の強度が発現したならば、仮止め プレート48Aや支保工48Bを取り外し、ボックスカルバート40の組み立て 作業が終了する。
【0020】 つぎに、図6(A)乃至(E)を参照して擁壁に適用した具体例について説明 する。 擁壁50は、底壁部52と側壁部54との2つの分割体からなり、これら分割 体52、54は、上記の実施の形態に係る連結構造により連結されて一体化され る。 すなわち、底壁部52の端壁52Aの上部には、例えば、互いに水平方向に間 隔をおいて4つの雌ねじ部材16がねじ鉄筋18、ロックナット20を介して埋 め込み固定され、また、第1空間部22が接合面5202に開放状に形成されて いる。 また、側壁部54の下部には、平面視した場合に前記雌ねじ部材16と同一の 箇所に、互いに水平方向に間隔をおいて4つの充填式継手24が鉄筋26を介し て埋め込み固定され、また、第2空間部30が接合面5402に開放状に形成さ れている。そして、1つの充填式継手24の注入口2404とエア排出口240 6が外面に開口され、3つの充填式継手24の注入口2404とエア排出口24 06が内面に開口されている。
【0021】 擁壁50の組み立ては、まず、図6(A)に示すように、組み立て箇所に底壁 部52を搬入し、図6(B)に示すように、接合面5202に開口する第1空間 部22から雄ねじ部材32を雌ねじ部材16に螺合し、雄ねじ部材32を接合面 5202から上方に突出させる(上記の実施の形態の図2の状態)。 次に、図6(C)に示すように、接合面5202、5402が対向するように 側壁部54を吊り下ろし、接合面5402に開口する第2空間部30から雄ねじ 部材32を充填式継手24の筒部2402の内部に挿入し、双方の接合面520 2、5402を合わせる(上記の実施の形態の図3、図4の状態)。 そして、図6(D)に示すように、底壁部52に対して側壁部54の位置合わ せをした後、充填材が硬化するまでの間それらの位置がずれないように、仮止め プレート48Aや支保工48Bなどを用いて仮固定する。
【0022】 次に、側壁部54の下部に埋め込まれた各充填式継手24の注入口2404か らモルタルMを注入し、これにより第1空間部22、第2空間部30、筒部24 02の内部空間に充填され、エア排出口2406からモルタルMが排出されるこ とでモルタル注入作業が終了する(上記の実施の形態の図1の状態)。 そして、充填されたモルタルMが硬化し所定の強度が発現したならば、図6( E)に示すように、仮止めプレート48Aや支保工48Bを取り外し、擁壁50 の組み立て作業が終了する。
【0023】 つぎに、図7(A)乃至(D)を参照して、高速道路や一般道路、高架鉄道、 ダム堤体に立設される高欄に適用した具体例について説明する。 高欄56はコンクリート躯体58の側部に、コンクリート躯体58の延在方向 に沿って多数立設されており、高欄56はプレキャストコンクリート部材であり 、コンクリート躯体58は現場打ちコンクリートまたはプレキャストコンクリー ト部材である。 すなわち、コンクリート躯体58の側部には、コンクリート躯体58の延在方 向に間隔をおいて雌ねじ部材16がねじ鉄筋18、ロックナット20を介して多 数埋め込み固定され、また、第1空間部22が、コンクリート躯体58の上面を なす接合面5802に開放状に形成されている。 また、高欄56の下部には、平面視した場合に前記雌ねじ部材16と同一の箇 所に、互いに間隔をおいて複数の充填式継手24が鉄筋26を介して埋め込み固 定され、また、第2空間部30が、高欄56の下面をなす接合面5602に開放 状に形成されている。そして、各充填式継手24の注入口2404とエア排出口 2406が高欄56の内面に開口されている。
【0024】 高欄56の組み立ては、まず、図7(A)、(B)に示すように、コンクリー ト躯体58の接合面5802に開口する第1空間部22から雄ねじ部材32を雌 ねじ部材16に螺合し、雄ねじ部材32を接合面5802から上方に突出させる (上記の実施の形態の図2の状態)。 次に、図7(B)、(C)に示すように、接合面5602、5802が対向す るように高欄56を吊り下ろし、接合面5602に開口する第2空間部30から 雄ねじ部材32を充填式継手24の筒部2402の内部に挿入し、双方の接合面 5602、5802を合わせる(上記の実施の形態の図3、図4の状態)。 そして、図7(C)、(D)に示すように、コンクリート躯体58に対して高 欄56の位置合わせをする。なお、必要に応じ、前記の仮止めプレート48Aや 支保工48Bなどを用いて仮固定する。
【0025】 次に、高欄56の下部に埋め込まれた各充填式継手24の注入口2404から モルタルMを注入し、これにより第1空間部22、第2空間部30、筒部240 2の内部空間に充填され、エア排出口2406からモルタルMが排出されること でモルタル注入作業が終了する(上記の実施の形態の図1の状態)。 そして、充填されたモルタルMが硬化し所定の強度が発現することで、高欄5 6がコンクリート躯体58に連結され一体化される。
【0026】 なお、第1のプレキャストコンクリート部材12を第2のプレキャストコンク リート部材14に連結し一体化するに際して、実施の形態では、充填式継手24 を上位に位置する第1のプレキャストコンクリート部材12に設け、雌ねじ部材 32を下位に位置する第2のプレキャストコンクリート部材14に設けた場合に ついて説明したが、雌ねじ部材32を上位に、充填式継手24を下位に位置する ように配設してもよい。
【0027】
【考案の効果】
以上の説明で明らかなように本考案によれば、プレキャストコンクリート部材 を連結する場合、市販品である充填式継手や雌ねじ部材、雄ねじ部材などを利用 できので、コストダウンを図る上で有利であり、また、急な需要に対しても即時 に対応することが可能となる。 また、本考案の連結構造を用いれば、連結する前の双方のプレキャストコンク リート部材から突出する鉄筋や金物をなくせ、また、箱抜きなどの切り欠きがな いため、プレキャストコンクリート部材の製造効率が高められ、また、取りまわ し性、作業性に優れる。 また、連結される双方の接合面を跨ぐように第1空間部と第2空間部に充填材 が充填されるので、嵩上げ部(第1空間部、第2空間部)自体がせん断コッター の機能を発揮し、コンクリート接合面に作用するせん断力に抵抗する上でも有利 となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の連結構造の断面正面図である。
【図2】本考案の連結構造を工程順に示した説明図であ
る。
【図3】本考案の連結構造を工程順に示した説明図であ
る。
【図4】本考案の連結構造を工程順に示した説明図であ
る。
【図5】(A)乃至(D)は本考案の連結構造を、ボッ
クスカルバートに適用した具体例の説明図である。
【図6】(A)乃至(E)は本考案の連結構造を、擁壁
に適用した具体例の説明図である。
【図7】(A)乃至(D)は本考案の連結構造を、高欄
に適用した具体例の説明図である。
【符号の説明】
12 第1のプレキャストコンクリート部材 14 第2のプレキャストコンクリート部材 16 雌ねじ部材 18 ねじ鉄筋 22 第1空間部 24 充填式継手 26 鉄筋 30 第2空間部 32 雄ねじ部材
フロントページの続き (72)考案者 平野 勝識 東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目6番15号 株 式会社フジタ内 (72)考案者 笹谷 輝勝 東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目6番15号 株 式会社フジタ内 (72)考案者 大月 隆行 岡山県真庭郡落合町大字開田630番地1 ランデス株式会社内 (72)考案者 松岡 智 岡山県真庭郡落合町大字開田630番地1 ランデス株式会社内 (72)考案者 小野 修司 岡山県真庭郡落合町大字開田630番地1 ランデス株式会社内 (72)考案者 大橋 茂信 栃木県小山市横倉新田520番地 東京鉄鋼 株式会社内 (72)考案者 鈴木 秋夫 栃木県小山市横倉新田520番地 東京鉄鋼 株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つのプレキャストコンクリート部材の
    平坦な接合面を合わせて連結する構造であって、 一方のプレキャストコンクリート部材の接合面から離れ
    た内部で互いに水平方向に間隔をおいた複数箇所に、接
    合面と直交する方向に延在して筒状の雌ねじ部材がそれ
    ぞれ埋め込まれると共に、前記各雌ねじ部材の端部と接
    合面との間に、雌ねじ部材の内部の円柱状空間の断面よ
    りも大きな断面を有する第1空間部がそれぞれ接合面に
    開放状に形成され、さらに、前記第1空間部とは反対の
    側に位置する各雌ねじ部材の部分にねじ鉄筋が結合さ
    れ、このねじ鉄筋がコンクリート中に埋設されることで
    各雌ねじ部材の定着強度が確保されており、 他方のプレキャストコンクリート部材の接合面から離れ
    た内部で互いに水平方向に間隔をおいた複数箇所に、接
    合面と直交する方向に延在して充填式継手がそれぞれ埋
    め込まれると共に、前記各充填式継手の端部と接合面と
    の間に、充填式継手の内部の円柱状空間の断面よりも大
    きな断面を有する第2空間部がそれぞれ接合面に開放状
    に形成され、さらに、前記第2空間部とは反対の側に位
    置する各充填式継手の部分に鉄筋が結合され、この鉄筋
    がコンクリート中に埋設されることで各充填式継手の定
    着強度が確保されており、 双方のプレキャストコンクリート部材の接合面が合わせ
    られた状態で、前記ねじ鉄筋とは別体で前記各雌ねじ部
    材に螺合された雄ねじ部材が第1空間部、第2空間部を
    通ってそれぞれ充填式継手の内部の空間に挿入されてお
    り、さらに、モルタルが、各雄ねじ部材の周囲で第1空
    間部、第2空間部、充填式継手の内部の空間に充填され
    ている、 ことを特徴とするプレキャストコンクリート部材の連結
    構造。
JP2000001976U 2000-04-03 2000-04-03 プレキャストコンクリート部材の連結構造 Expired - Lifetime JP3072222U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000001976U JP3072222U (ja) 2000-04-03 2000-04-03 プレキャストコンクリート部材の連結構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000001976U JP3072222U (ja) 2000-04-03 2000-04-03 プレキャストコンクリート部材の連結構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3072222U true JP3072222U (ja) 2000-10-06

Family

ID=43205527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000001976U Expired - Lifetime JP3072222U (ja) 2000-04-03 2000-04-03 プレキャストコンクリート部材の連結構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3072222U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021006679A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 ジオスター株式会社 トンネル緩衝工及びその構築方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021006679A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 ジオスター株式会社 トンネル緩衝工及びその構築方法
JP7221155B2 (ja) 2019-06-28 2023-02-13 ジオスター株式会社 トンネル緩衝工及びその構築方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101193895B1 (ko) 프리캐스트 콘크리트 부재와 현장타설 콘크리트가 결합된 합벽 구조물 및 상기 합벽 구조물의 시공방법
KR101204763B1 (ko) 프리캐스트 콘크리트 부재와 현장타설 콘크리트가 결합된 공동구용 합벽 구조물
JP5023219B2 (ja) プレキャスト仮設構造体およびその施工方法
KR101193896B1 (ko) 토사 일체화 합벽구조를 갖는 구조물용 피씨 월
KR101720473B1 (ko) 내진성능이 개선된 Partial-PC 벽체를 이용한 지하 PC 구조물 및 이의 시공방법
KR100969586B1 (ko) 기초 및 벽체의 크기가 최소화된 라멘교 및 그 시공방법
KR102077960B1 (ko) 꺽쇠 조인트로 결합되는 pc 암거 박스 및 이의 시공 방법
KR100938395B1 (ko) 강합성 벽체파일을 이용한 지하차도의 시공방법
KR101780370B1 (ko) 소켓슈와 앵커부재로 이루어진 전단연결재를 이용한 합성구조체
KR101167511B1 (ko) 기성 콘크리트 말뚝을 이용한 지하차도 및 그의 시공방법
KR100650411B1 (ko) 하부 공동형 콘크리트 복공판
JP3072222U (ja) プレキャストコンクリート部材の連結構造
JP2009185487A (ja) 浄化槽基礎構造体及びその構築法
JP4469058B2 (ja) プレキャストコンクリート部材の連結方法
JP4412572B2 (ja) 外壁ユニット、コンクリート構造物および同構造物の施工方法
KR200257289Y1 (ko) 전철주의 기초콘크리트 시공용 거푸집
KR20160012670A (ko) 철근연결구 및 이의 콘크리트 매입 시공방법
CN107514140B (zh) 地下室楼板支架和利用该支架施工外墙及楼板的方法
JP2579120B2 (ja) ガレージ
KR102464866B1 (ko) 방음벽 기초의 시공방법 및 그에 의해 시공된 방음벽 기초
KR20010028793A (ko) 마이크로 파일을 이용한 프리캐스트 옹벽
JP2003055961A (ja) 鋼・コンクリート一体化地下壁およびその構築方法
KR100564067B1 (ko) 건축 및 도로와 같은 토목공사에서 옹벽의 보수 및 보강장치
KR102003843B1 (ko) 유동성 채움재를 이용한 보강토옹벽 시공방법
JP3059351U (ja) コンクリート部材の接続具

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R323532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term