JP3071886U - 物品移送用袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用される形態で自立可能とすると共に不使
用時に折り畳む構造とし、使い勝手を向上させた物品移
送用袋を提供すること。 【解決手段】 折り畳まれた状態において袋体１の開口
部２を一定方向へ９０°の角度だけ捻りながら持ち上げ
ることにより、袋は使用される形態に広げられ、かつそ
の使用形態で自立する。他方、袋体１の底面６を下にし
た状態で、袋体の開口部を前記と反対の方向へ９０°の
角度だけ捻りながら下げることにより、袋が折り畳まれ
るように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、飼料や肥料等を大量に運搬するのに用いられる物品移送用袋に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

飼料や肥料等を運搬するのに用いられる容積が７００〜１０００リットル程度 の物品移送用袋は、飼料や肥料等が投入される使用形態で自立することができる ような構造とされていない。このため、飼料や肥料等の投入時には、二人ぐらい の作業者によって袋を支持する、或いは袋の吊り手を引っかけるためのフックを 設けた専用の架台を用意して袋を支持する等の方法が採られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

投入時に袋を広げて支えるのに二人ぐらいの作業者を要すると、人件費が高く つくことから、作業者については一人でも少ないことが好ましい。また、前記架 台については袋の形態やサイズが異なると同じものを使用できないとか、投入場 所が変われば一々移動させなければならない等の不都合があった。

【０００４】 本考案の目的は、使用される形態で自立可能とすると共に不使用時に折り畳む 構造とし、使い勝手を向上させた物品移送用袋を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために請求項１の物品移送用袋は、上方が開放された立方 体形状に厚手の生地で形成された大容量の袋体の上部に吊り手を備えた物品移送 用袋であって、該袋体の開口部の四辺及び隣り合う側面の交わる稜線に沿うよう に形成された筒状部に補強杆を夫々挿入し、それらの補強杆が外に飛び出さない ように各筒状部の端部を密閉するように設け、当該袋体の底面を下にした状態で 前記開口部を一定方向へ９０°の角度だけ捻りながら下げることによって折り畳 まれ、他方、その折り畳まれた状態において前記開口部を前記方向と反対方向へ ９０°の角度だけ捻りながら持ち上げることによって使用される形態に広げられ 、かつその広げられた使用形態で自立することができるように設けてなることを 特徴とする。

【０００６】 同様の目的を達成するために請求項２の物品移送用袋は、請求項１に記載の物 品移送用袋において、前記底面の四辺に沿うように筒状部を夫々形成し、各筒状 部に夫々挿入された補強杆が外に飛び出さないように各筒状部の端部を密閉する ように設けたことを特徴とするものである。

【０００７】

【考案の作用及び効果】

この物品移送用袋は、折り畳まれた状態において袋体の開口部を一定方向へ９ ０°の角度だけ捻りながら持ち上げることにより、横臥していた稜線部分が起立 することによって使用される形態に広げられ、かつその使用形態で自立する。

【０００８】 また、この袋は袋体の底面を下にした状態（使用形態）で、袋体の開口部を前 記と反対の方向へ９０°の角度だけ捻りながら下げることにより、折り畳まれて 小嵩となる。

【０００９】 この物品移送用袋によれば、使用される形態で自立可能であるので、飼料等を 投入する場合に人手を煩わせることがなく、袋を支持するための架台も不要とな る。加えて、不使用時には折り畳むことにより小嵩になるため、持ち運びや保管 に便利であり使い勝手に優れる。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図１は袋の自立し た使用形態における斜視図、図２は袋体の開口部の一部を示す説明図、図３は補 強杆の配置構成を示す説明図、図４は袋を完全に折り畳んだ状態を示す説明図で ある。

【００１１】 図１に示す物品移送用袋は、充填量が約１０００ｋｇ程度の飼料や肥料、砂利 等を運搬するのに用いられるものである。その袋の大容量の袋体１は、上方が開 放された立方体形状にポリエステル製の織布や帆布等の厚手の堅牢な生地を截断 、縫製して形成されている。その袋体１の開口部２には、四辺に沿うように筒状 部３ａ〜３ｄを形成して縫い付け、それらに金属製又はプラスチック製の補強杆 １０ａ〜１０ｄを夫々挿入してそれらが外に飛び出さないように各筒状部３ａ〜 ３ｄの端部を密閉するように設ける。

【００１２】 同様に、上記袋体１の隣り合う側面４ａ〜４ｄの交わる稜線に相当する部分１ ａ〜１ｄには、各々筒状部５ａ〜５ｄを沿うように形成する。そして、それら筒 状部５ａ〜５ｄには金属製又はプラスチック製の補強杆１１ａ〜１１ｄを夫々挿 入し、それらが外に飛び出さないように各筒状部５ａ〜５ｄの端部を密閉するよ うに設ける（図２）。また、上記袋体１には補強帯７を適宜設けると共に、その 補強帯７を利用して吊り手８、８を設ける。

【００１３】 図３には、上記袋体１に用いた補強杆１０ａ〜１０ｄ、１１ａ〜１１ｄの配置 構成を示す。なお、この袋体１の底面６には補強杆を設けていないが、四辺に筒 状部を形成して各筒状部に補強杆を設ける構成とすることもできる。

【００１４】 次に、かかる構成になる物品移送用袋の取扱方法について説明する。図４に示 す袋が折り畳まれた状態において、袋体１の開口部２を掴んで右方向へ９０°の 角度だけ捻りながら持ち上げて形を整えると、袋は横臥していた稜線に相当する 部分１ａ〜１ｄが起立することによって使用される形態に広げられ、かつその形 態で自立することができる。

【００１５】 また、図１に示す使用される形態において、袋体１の開口部２を掴んで左方向 へ９０°の角度だけ捻りながら下げて形を整えると、袋は起立していた稜線に相 当する部分１ａ〜１ｄが横臥することによって、小嵩に折り畳まれる。

【００１６】 以上、この物品移送用袋によれば、使用される形態で自立可能であるので、飼 料等を投入する場合に人手を煩わせることがない。加えて、不使用時には折り畳 むことにより小嵩になるため、持ち運びや保管時に大変便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】袋の自立した使用形態における斜視図

【図２】袋体の開口部の一部を示す説明図

【図３】補強杆の配置構成を示す説明図

【図４】袋を完全に折り畳んだ状態を示す説明図

【符号の説明】

１→袋体 １ａ〜１ｄ→稜線に相当する部分(稜線) ２→開口部 ３ａ〜３ｄ→筒状部 ４ａ〜４ｄ→側面 ５ａ〜５ｄ→
筒状部 ６→底面 ８→吊り手 １０ａ〜１０ｄ、１１ａ〜１１ｄ→補強杆

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上方が開放された立方体形状に厚手の生
   地で形成された大容量の袋体の上部に吊り手を備えた物
   品移送用袋であって、該袋体の開口部の四辺及び隣り合
   う側面の交わる稜線に沿うように形成された筒状部に補
   強杆を夫々挿入し、それらの補強杆が外に飛び出さない
   ように各筒状部の端部を密閉するように設け、当該袋体
   の底面を下にした状態で前記開口部を一定方向へ９０°
   の角度だけ捻りながら下げることによって折り畳まれ、
   他方、その折り畳まれた状態において前記開口部を前記
   方向と反対方向へ９０°の角度だけ捻りながら持ち上げ
   ることによって使用される形態に広げられ、かつその広
   げられた使用形態で自立することができるように設けて
   なることを特徴とする物品移送用袋。
2. 【請求項２】 前記底面の四辺に沿うように筒状部を夫
   々形成し、各筒状部に夫々挿入された補強杆が外に飛び
   出さないように各筒状部の端部を密閉するように設けた
   ことを特徴とする請求項１に記載の物品移送用袋。