JP3070276B2 - 光学式変位測定装置及びその製造方法 - Google Patents

光学式変位測定装置及びその製造方法

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JP3070276B2
JP3070276B2 JP4205451A JP20545192A JP3070276B2 JP 3070276 B2 JP3070276 B2 JP 3070276B2 JP 4205451 A JP4205451 A JP 4205451A JP 20545192 A JP20545192 A JP 20545192A JP 3070276 B2 JP3070276 B2 JP 3070276B2
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雅夫 内田
貢 中山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばNC工作機械又
は半導体製造装置等に使用して好適な光学式変位測定装
置及びその製造方法に関し、特に、レーザスケール型の
変位測定装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザとホログラムスケールを組
み合わせたレーザスケールは、0.01μm程度の分解
能を有し誤差が極めて少ないため、高精度の光学式変位
測定装置として実用化されている。
【0003】レーザスケールはホログラムスケールと斯
かるスケールに対して相対的に変位する検出光学装置と
を含む。レーザスケールに使用されるホログラムは極め
て精度の高い2つの平面波を重ね合わせて干渉させ、そ
の干渉縞を写真乾板に焼き付けることによって製造さ
れ、体積型位相ホログラムと称される。
【0004】斯かる干渉縞の周期は平面波の波長とその
交差角によって決まり、例えば約0.55μmである。
干渉縞の周期がスケールの波長を構成しており、斯かる
値は光の波長と同程度の大きさであり、一般のリソグラ
フィの技術や、電子ビームによる書き込みでは達成する
ことはできない。
【0005】こうしてスケールをホログラフィクに記録
して形成されたホログラムスケールは、他のスケールで
は達成することができない高い分解能を得ることができ
る特徴を有する。
【0006】検出光学装置はホログラムスケールの変位
を読み取る検出ヘッド部を形成しており、光の回折と干
渉を利用して波動光学的に変位を測定するように構成さ
れている。光検出器によって測定される干渉光の周期は
スケール波長の1/4の波長を有しており、スケール波
長を0.55μmとすれば、約0.14μmである。従
って、斯かる干渉光の波形を1/16分周すれば約0.
01μmの分解能を得ることができる。
【0007】レーザスケールの測定原理の詳細及びその
特徴については、例えば、「計量管理」Vol.38,
NO.7,1989,P15〔771〕〜23〔77
9〕を参照されたい。
【0008】図7は、本願出願人と同一の出願人による
特公平2−35248に開示されているレーザスケール
型の光学式変位測定装置の例を示す。光学式変位測定装
置は、例えば半導体レーザ発生器の如き可干渉性光源1
0と、ビームスプリッタ14と、例えばホログラムスケ
ールの如き回折格子30と、反射器18、20と、光検
出器26とを含む。可干渉性光源10によって発生され
た可干渉性光は光路40に沿ってビームスプリッタ14
に導かれ、ビームスプリッタ14によって2つの方向に
分岐される。
【0009】第1の分岐光はビームスプリッタ14を通
過して光路46に沿って回折格子30の照射点30aに
到達し、第2の分岐光はビームスプリッタ14にて法線
30nに対する入射角と同一の反射角で反射され、光路
44に沿って導かれ回折格子30の照射点30bに到達
する。第1の分岐光は回折格子30にて回折され方向転
換して反射器18に向かって進行する。回折光は反射器
18にて反射されて同一経路50に沿って再び回折格子
30の照射点30aに到る。光線は回折格子30によっ
て再度回折され方向転換して同一光路46に沿って再度
ビームスプリッタ14に達する。
【0010】第2の分岐光も第1の分岐光と同様に、回
折格子30の点30bにて回折され方向転換して光路4
8に沿って反射器20に向かって進行し、反射器20に
て反射されてから、回折格子30によって再度回折され
方向転換してビームスプリッタ14に達する。
【0011】光路46よりビームスプリッタ14に到達
した第1の分岐光と光路44よりビームスプリッタ14
に到達した第2の分岐光は、光路42に沿って導かれ光
検出器26に到達する。2つの分岐光はビームスプリッ
タ14によって干渉され、それによって干渉光が生成さ
れるように構成されている。斯かる干渉光の強度は光検
出器26によって検出される。光検出器26によって検
出される干渉光の振幅波はスケールの位相変位量を含む
から、斯かる干渉光を検出することによってスケールの
変位が求められる。
【0012】図8は、図7と同様、本願出願人と同一の
出願人による特公平2−35248に開示されているレ
ーザスケール型の光学式変位測定装置の他の例を示す。
この例によると、光学式変位測定装置は、可干渉性光源
10と、ビームスプリッタ14と、回折格子30と、反
射器18、20、22、24と、光検出器26とを含
む。
【0013】可干渉性光源10によって発生された可干
渉光は光路40を経由してビームスプリッタ14に到達
し、斯かるビームスプリッタ14によって2つの光線に
分岐される。第1の分岐光は、光路46、反射器22及
び光路50を経由して回折格子30に到達する。斯かる
光線は回折格子30の照射点30gにて回折されて光路
54に沿って導かれる。
【0014】更に斯かる光線は、反射器18によって反
射されて、光路54、光路50及び光路46を経由して
ビームスプリッタ14に到る。第2の分岐光は、ビーム
スプリッタ14から光路44、光路48、光路52を経
て反射器20に到達し、斯かる反射器20を反射して、
同一経路、即ち、光路52、光路48及び光路44を経
由してビームスプリッタ14に到る。第1の分岐光と第
2の分岐光とはビームスプリッタ14に入射されて干渉
光が生成され、斯かる干渉光は光路42を経由して光検
出器26によって検出される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、斯かる
光学式変位測定装置は、回折格子30の表面にキズがで
きたり回折格子30の材質が部分的に不良であったりす
ると光検出器26の出力値に影響を与えそれが誤差の原
因となることがある、という欠点を有する。
【0016】図9は回折格子30が形成されたスケール
32を図7の矢印A−A方向より観察したと仮定して描
いてある。キズ80が存在する回折格子30上に照射点
30a、30bにて可干渉性光が入射された状態が示さ
れている。
【0017】スケール32を構成する回折格子30に対
して、検出光学装置が相対的に図7で右方向に走行する
と、丸印で示されている可干渉性光の照射点30a、3
0bは右方向に移動する。照射点30a、30bの移動
方向をX軸とし、それに垂直な方向即ち回折格子30が
形成された方向をY軸とする。
【0018】照射点30aは、光路46を経由して入射
された第1の分岐光の照射点に相当し、照射点30b
は、光路44を経由した入射された第2の分岐光の照射
点に相当する。図9Aはキズ80が存在する部分に第1
の分岐光による照射点30aがあり、図9Bは可干渉性
光の照射点30a、30bが右方向に移動しキズ80が
存在する部分に第2の分岐光による照射点30bがある
状態を示す。
【0019】図10は、図9に示す如き、回折格子30
上にキズ80が存在しその上を可干渉性光が照射されて
照射点30a、30bが走査された場合に、光検出器2
6によって検出された干渉光の出力を表す。グラフの横
軸は回折格子30に対する検出光学装置の相対的変位量
xであり、縦軸は光検出器26の出力yである。図の曲
線は正弦波信号の包絡線であり検出される干渉光の強度
を表す。
【0020】検出光学装置の変位量がx=x1 とx=x
2 のとき、出力値が減少している。これは、変位量がx
=x1 のとき、図9Aに示す如く照射点30aでの可干
渉性光がキズ80によって遮られ、2つの分岐光によっ
て生成された干渉光の強度が減少するからであり、変位
量がx=x2 のとき、図9Bに示す如く照射点30bで
の可干渉性光がキズ80によって遮られ、2つの分岐光
によって生成された干渉光の強度を減少するからであ
る。
【0021】斯かる出力の低下は、ミスカウントを発生
させ光学式変位測定装置による測定誤差の原因となるこ
とがある。従って、従来では、スケールの回折格子30
上にキズ80が存在する場合には、そのスケールは不良
品として廃棄されていた。
【0022】しかしながら、スケールの回折格子30上
にキズ80が存在する部分はほんの一部であり、キズ8
0の部分以外はスケールとして使用することができる。
【0023】本発明は、斯かる点に鑑み、レーザスケー
ル型の光学式変位測定装置において、回折格子30上に
キズ80が存在する場合であっても、そのスケール32
を廃棄することなく使用し且つ斯かるキズに起因する測
定誤差が生ずることがないようにすることを目的とす
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、回折格子30
を有するスケール32とこの回折格子30に可干渉性光
を照射させる光源を有する検出光学装置とを含み、回折
格子30によって生成された回折光を検出して回折格子
30と検出光学装置との間の相対的変位を測定する光学
式変位測定装置において、検出光学装置は可干渉性光が
回折格子30の所定トラックに沿って照射されるように
配置され、所定トラックは回折格子30に可干渉性光を
照射させて回折光を検出しその検出値に基づいて設定さ
れたことを特徴とする。
【0025】本発明は、回折格子30を有するスケール
32と回折格子30に可干渉性光を照射させる光源を有
する検出光学装置とを含み回折格子30によって生成さ
れた回折光を検出して回折格子30と検出光学装置との
間の相対的変位を測定する光学式変位測定装置の製造方
法において、回折格子30上に複数のトラックを定める
トラック位置設定工程と、トラックに沿って可干渉性光
を照射させる照射工程と、可干渉性光の照射によって生
成された回折光を検出する検出工程と、回折光の検出値
に基づいて上記複数のトラックより所定トラックを定め
るトラック選択工程と、所定トラックに上記可干渉性光
が照射されるように上記検出光学装置を配置する配置工
程と、を含む。
【0026】本発明は、光学式変位測定装置の製造方法
において、複数のトラックに予め順位を付す順位設定工
程と、その順位に従って上記照射工程及び検出工程を実
施しトラック上に欠陥が存在するか否かを判定する判定
工程と、この判定工程によって欠陥が存在しないトラッ
クが発見されたときそのトラックに付された順位によっ
て所定トラックを定めるトラック選択工程と、を含む。
【0027】本発明は、光学式変位測定装置の製造方法
において、回折格子30のトラック毎に可干渉性光を照
射させる光源を配置することと、回折格子30のトラッ
ク毎に可干渉性光の照射によって生成された回折光を検
出する検出手段を配置することと、回折光の検出値に基
づいて回折格子30上の複数のトラックより所定トラッ
クを選択することと、所定トラックに対して上記検出光
学装置を配置することと、を含む。
【0028】
【作用】本発明によれば、レーザスケール型の光学式変
位測定装置において、回折格子30を有するスケール3
2上に複数のトラックを定め、順次又は同時にこのトラ
ックに沿って可干渉性光を照射させ、可干渉性光の照射
によって生成された回折光を検出し、斯かる回折光の検
出値よりキズ等の欠陥が存在しないトラックを選択し、
斯かる選択されたトラックに可干渉性光を照射させるよ
うに光源が配置される。
【0029】本発明によれば、レーザスケール型の光学
式変位測定装置の製造方法において、回折格子30を有
するスケール32上に複数のトラックを定め、斯かるト
ラックに沿って可干渉性光を照射させ、トラック毎にこ
の可干渉性光の照射によって生成された回折光を検出
し、回折光の検出値に基づいてキズ等の欠陥が存在しな
いトラックを選択し、選択されたトラックに可干渉性光
が照射されるように光源を配置するから、キズが存在す
る回折格子30を有するスケール32を廃棄することな
く使用することができる。
【0030】
【実施例】以下、図1〜図6を参照して本発明の実施例
について説明する。尚、図1〜図6において、図7〜図
10の対応する部分には同一の参照符号を付してその詳
細な説明は省略する。
【0031】先ず、スケール32の回折格子30にキズ
80が有るか否かを検出する方法及び装置について説明
し、次に、光学式変位測定装置、その製造方法及びその
製造装置の例を説明する。
【0032】図1はスケール32の回折格子30に可干
渉性光が照射された状態を示す。図示のように、スケー
ル32に対する検出光学装置の移動方向をX軸とし、回
折格子30が形成された方向をY軸とする。
【0033】本例によると、スケール32の回折格子3
0には例えば3つのトラックT1、T2、T3が設定さ
れる。これらの3つのトラックT1、T2、T3はX軸
方向に沿って延在する3つの領域A1、A2、A3の各
々に配置されるように設定してよい。
【0034】例えば、各トラックT1、T2、T3を各
領域A1、A2、A3の略中央に配置し、各領域A1、
A2、A3の幅に略等しくなるようにし、それによって
3つのトラックT1、T2、T3の互いに隣接する2つ
のトラック間の間隔を略同一となるようにしてもよい。
あるいは3つの領域A1、A2、A3の各々内に複数の
トラックを設定し、隣接する2つのトラック間の間隔を
略同一となるようにしてもよい。
【0035】次に、スケール32の回折格子30の表面
に可干渉性光を照射し斯かる照射点を各トラックT1、
T2、T3に沿って走査させる。即ち、第1の領域A1
の第1のトラックT1に沿って照射点30a−1、30
b−1を移動させ、第2の領域A2の第2のトラックT
2に沿って照射点30a−2、30b−2を移動させ、
第3の領域A3の第3のトラックT3に沿って照射点3
0a−3、30b−3を走査させる。
【0036】斯かる可干渉性光は回折光として図7及び
図8を参照して説明したように光検出器26によって検
出される。このような作業をスケール32の全長にわた
って行う。図示のように回折格子30の表面にキズ80
が存在する場合には光検出器26の出力の低下として表
れるから、どの領域のどのトラック上にキズが存在する
かが判る。
【0037】図1は、スケール32に3つの領域を設定
し3つのトラックT1、T2、T3に沿って同時に可干
渉性光を照射して光検出器26によって回折光を検出す
る場合の例であるが、スケール32に4つ以上の領域及
びトラックを設定してもよく、又は1つの領域に2つ以
上のトラックを設定してもよい。
【0038】図2に図1に示すように設定した場合に使
用するキズ80を検出するための検出装置の例を示す。
【0039】検出装置は設定したトラック数に対応して
3つのチャンネルを有するように構成されている。即
ち、検出装置は各トラックに対して設けられた光検出器
62A、62B、62Cと光検出器62A、62B、6
2Cからの出力を増幅する増幅器64A、64B、64
Cと、各増幅器64A、64B、64Cからの出力が所
定レベル以上にあるか否かを検出するレベルコンパレー
タ66A、66B、66Cと、レベルコンパレータ66
A、66B、66Cから出力されたパルス信号より光検
出器62A、62B、62Cの出力が低下したことを指
示するパルス信号を発生する単安定マルチバイブレータ
68A、68B、68Cと、単安定マルチバイブレータ
68A、68B、68Cからのパルス信号をトリガ信号
として入力するD型フリップフロップ回路70A、70
B、70Cと、を含むように構成してよい。
【0040】図3は、図2の検出装置の各チャンネルに
おける信号波形を示す。図3Aは光検出器62A、62
B、62Cからの出力信号S0を表し、符号P1と符号
P2にて示す部分は密な正弦波でありと、符号Qにて示
す部分はそれを拡大したものである。図3Bは図3Aの
信号S0の部分Qを拡大して示したものであり、増幅器
64A、64B、64Cの出力信号S1は回折格子30
の周期λに対応した周期を有する正弦波であり、例えば
符号x1 が付された位置に出力信号S1の低下がある。
これは照射点が回折格子30の表面のキズ80を通過し
たことを示す。レベルコンパレータ66A、66B、6
6Cの出力信号S2は、符号Nにて示すように、出力信
号S1の符号x1 が付された位置に対応してHレベルを
維持している。
【0041】単安定マルチバイブレータ68A、68
B、68Cの出力信号S3は例えば、入力信号S2の立
ち下がりでHレベルとなり時定数τ経過後にLレベルに
安定する波形を有する。時定数τは例えば格子定数λに
相当する時間の1.5倍に設定してよい。したがって、
出力信号S1の符号x1 が付された位置に対応して、時
定数τの範囲に入力信号S2の立ち下がりがないためL
レベルになる。
【0042】D型フリップフロップ回路70A、70
B、70Cの出力信号S4は入力信号S3の立ち下がり
でHレベルとなる。こうして出力信号S4がHレベルに
なったことを検出して回折格子30のキズ80が検出さ
れる。尚、例えば、D型フリップフロップ回路70A、
70B、70Cの出力端子72A、72B、72Cに適
当な発光ダイオードを接続して各トラック毎にキズ80
の存在を指示するように構成してよく、又は、単安定マ
ルチバイブレータ68A、68B、68Cの出力側に適
当なカウンタ回路を接続し各トラック毎に回折格子30
のキズ80の個数を計数するように構成してよい。
【0043】図4及び図5を参照して回折格子30のキ
ズ80を検出する方法及び装置の他の例を説明する。こ
の例では、図4に示すように、キズ80を検出するスケ
ール32B以外にキズ80が存在しない検出済の良品ス
ケール32Aを準備する。次に図5に示すように、2チ
ャンネルからなる検出装置を用意する。第1のスケール
32Aに対して第1のチャンネルが対応し第2のスケー
ル32Bに対して第2のチャンネルが対応している。
【0044】各チャンネルは、光検出器62A又は62
Bと光検出器62A又は62Bからの出力を増幅する増
幅器64A又は64Bと、各増幅器64A又は64Bか
らの出力が所定レベル以上にあるか否かを検出するレベ
ルコンパレータ66A又は66Bと、レベルコンパレー
タ66A又は66Bから出力されたパルス信号のパルス
数を計数するn進カウンタ74A又は74Bとを有す
る。更に、2つのn進カウンタ74A又は74Bからの
出力信号を比較する比較回路76を有する。
【0045】この例では第1のチャンネルはキズ80が
存在しない良品スケール32Aに対して配置され、第2
のチャンネルはこれからキズ80を検出するスケール3
2Bの1つのトラックに対して配置される。第1のチャ
ンネルのレベルコンパレータ16Aの出力信号は図3の
出力信号S2と同様な波形の信号であるが、第1のスケ
ール32Aはキズ80を有しないから符号Nにて示す幅
の大きなパルスは含まれない。
【0046】しかしながら、第2のチャンネルのレベル
コンパレータ66Bの出力信号は図3の出力信号S2と
同様に、第2のスケール32Bのキズ80の部分に符号
Nにて示す幅の大きなパルスを含む。したがって、第1
のチャンネルのn進カウンタ74Aによって計数された
第1のパルス数と第2のチャンネルのn進カウンタ74
Bによって計数された第2のパルス数とを比較すると、
第2のスケール32Bに存在するキズ80の数に対応し
て第2のパルス数がより少ない。
【0047】従って、比較回路76において第2のパル
ス数を第1のパルス数と比較してその差を求めることに
よって、第2のスケール32Bにて測定したトラックに
存在するキズ80の数が明らかとなる。斯かる測定を第
1のスケール32Bの各領域のトラックに沿って実施す
れば第1のスケール32Bのどの領域にキズ80が存在
するのかが判る。
【0048】こうして、本例の検出装置及び方法によっ
て回折格子30のキズ80を検出した結果の例を図6に
示す。ここでは、スケール32に3つのトラックT1、
T2、T3を設定し、各トラックに沿って照射点を走査
することによってそのトラックのキズの有無を検出す
る。○印は回折格子30にキズ80がないことを示し、
×印は回折格子30にキズ80があることを示す。キズ
80の有無によって8通りの場合がある。
【0049】ここでキズ80の位置によって優先順位を
設定する。例えば、第2のトラックT2、第1のトラッ
クT1、第3のトラックT3の順に優先順位を定める。
従って、第2のトラックT2に欠陥がないものはBグル
ープとし、第2のトラックT2に欠陥があるが第1のト
ラックT1に欠陥がないものをAグループとし、第2の
トラックT2と第1のトラックT1の両者に欠陥があり
第3のトラックT3に欠陥がないものをCグループと
し、全てのトラックに欠陥がある不良品はDグループと
する。
【0050】このグループ分け作業は図2に示したよう
に、各トラックに対応して検出光学装置を設けて実施し
てもよく、又は、1つの検出光学装置を各トラックに順
次配置して実施してもよい。前者の例では、トラックの
数に対応した数だけ検出光学装置を用意しなければなら
ないが、1回の測定でグループ分けができる利点があ
る。
【0051】後者の例では、検出光学装置を各トラック
に順次配置しなければならないが1つのスケール32に
対して1つの検出光学装置を用意すればよい利点があ
る。検出光学装置を配置するトラックの順序は適当な方
法によって定めてよいが、好ましくは上述の優先順位に
従う。
【0052】上述の例では、第2のトラックT2、第1
のトラックT1、第3のトラックT3の順に優先順位が
定められているから、最初に第2のトラックT2に沿っ
て可干渉性光線の照射点を走査させて欠陥の有無を検査
する。もし第2のトラックT2に欠陥は存在しないと判
定されたら、そこで検査を終了してこのスケールをグル
ープBに分類する。これは、図6の第1〜3の場合又第
5の場合に相当する。
【0053】もし第2のトラックT2に欠陥が存在する
と判定されたら、次に第1のトラックT1に沿って照射
点を走査させて欠陥の有無を検査する。もし第1のトラ
ックT1に欠陥は存在しないと判定されたら、そこで検
査を終了してこのスケールをグループAに分類する。こ
れは、図6の第4の場合又第6の場合に相当する。
【0054】もし第1のトラックT1に欠陥が存在する
と判定されたら、次に第3のトラックT3に沿って照射
点を走査させて欠陥の有無を検査する。もし第3のトラ
ックT3に欠陥は存在しないと判定されたら、そこで検
査を終了してこのスケールをグループCに分類する。こ
れは、図6の第7の場合に相当する。もし第3のトラッ
クT3にも欠陥が存在すると判定されたら、このスケー
ルをグループDに分類する。これは、図6の第8の場合
に相当する。
【0055】こうして、欠陥の有無を検査する順序とし
て上述のグループ分けの優先順位を使用することによっ
て、照射点を走査させて欠陥の有無を検査する回数を最
小化することができる。斯かる方法では、図6に示す如
き表は得られないが、図6の表の最も右側の欄のグロー
プ分けの結果だけが求められる。
【0056】本例によれば、先ず回折格子30に適当な
数のトラックを適当な位置に設定する。次に、斯かるト
ラックをグループ分けするために斯かるトラックに優先
順位を設定する。
【0057】例えば、図2に示す如く複数の検出光学装
置を使用して回折格子30の欠陥を検査する場合には図
6の如き表を作成してグループ分けをする。1つの検出
光学装置を使用して回折格子30の欠陥を検査する場合
には斯かる優先順位に従って検出光学装置を順次トラッ
クに配置し、それによってトラックのグループ分けがな
される。
【0058】次に本発明による光学式変位測定装置、そ
の製造方法及びその製造装置の例を示す。
【0059】本発明の光学式変位測定装置では、検出光
学装置が上述のグループに対応して配置されている。例
えば、Bグループの回折格子30を有するスケール32
を組み込んだ光学式変位測定装置では、検出光学装置は
干渉性光源による照射点30a、30bが第2のトラッ
クT2に沿って走査されるように配置される。同様に、
Aグループの回折格子30を含む光学式変位測定装置で
は、検出光学装置は干渉性光源による照射点30a、3
0bが第1のトラックT1に沿って走査されるように配
置され、Cグループの回折格子30を含む光学式変位測
定装置では、検出光学装置は干渉性光源による照射点3
0a、30bが第3のトラックT3に沿って走査される
ように配置される。
【0060】次に、本発明の光学式変位測定装置の製造
方法の例を示す。本例の製造方法には、光学式変位測定
装置の組立て工程に先立って、最初に回折格子30を有
するスケール32を上述のようにグループ分けする工程
が含まれる。このグループ分け工程の後に光学式変位測
定装置の組立作業がなされる。この組立て作業では、検
出光学装置はスケール32のグループ分けの結果によっ
て配置される。尚、グループ分け作業は、光学式変位測
定装置に組み込む検出光学系を使用してもよく又は以下
に説明する別個のグループ分け装置を使用してもよい。
【0061】次に、本発明の光学式変位測定装置の製造
装置の例を示す。本例の製造装置には、上述の如きスケ
ール32のグループ分けをする装置が含まれる。斯かる
グループ分けをする装置は図7又は図8にて示した検出
光学装置を含む。このグループ分けをする装置は図2に
示すように、チャンネル毎に1つの検出光学装置が配置
されるようにチャンネル数の数だけ検出光学装置を含む
ように構成してもよく、又は1つの検出光学装置を含み
斯かる検出光学装置を複数のトラックに順次配置するこ
とができるように構成してもよい。
【0062】以上本発明の実施例について詳細に説明し
てきたが、本発明は上述の実施例に限ることなく本発明
の要旨を逸脱することなく他の種々の構成が採り得るこ
とは当業者にとって容易に理解されよう。
【0063】以上の例はリニアスケールを使用した光学
的変位検出装置について説明したが、回転型スケールを
使用した光学的変位検出装置や角度変位測定器について
も本発明を適用することができる。またスケール32の
回折格子30には、透過型のものも反射型のものも含ま
れる。
【0064】
【発明の効果】本発明によると、光学式変位測定装置を
組み立てる前にスケール32の回折格子30にキズ等の
欠陥が存在するか否かが検出されているから、回折格子
30にキズ等が存在することに起因する変位測定値の誤
差を排除することができる利点がある。
【0065】本発明によると、スケールを複数の領域に
分けて各領域毎にキズの有無を検出するように構成され
ているため、キズがあるスケールでも廃棄することなく
使用することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】スケールのキズ等を検出する方法を説明する説
明図である。
【図2】スケールのキズ等を検出する装置の例を示す構
成図である。
【図3】図2の装置の動作を説明する説明図である。
【図4】スケールのキズ等を検出する他の方法を説明す
る説明図である。
【図5】スケールのキズ等を検出する装置の他の例を示
す構成図である。
【図6】スケールのキズ等を検出した結果を説明する説
明図である。
【図7】従来の光学式変位測定装置の例を示す構成図で
ある。
【図8】従来の光学式変位測定装置の他の例を示す構成
図である。
【図9】スケールの上を走査する照射点を説明する説明
図である。
【図10】光検出器の出力値の変化を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
10 可干渉性光源 14 ビームスプリッタ 18、20、22、24 反射器 26 光検出器 30 回折格子 30a、30b、30g 照射点 30n 法線 32 スケール 40、42、44、46、48、50、52、54 光
路 62A、62B 光検出器 64A、64B 増幅器 66A、66B、66C レベルコンパレータ 68A、68B、68C 単安定マルチバイブレータ 70A、70B、70C D型フリップフロップ回路 72A、72B、72C 出力端子 74A、74B n進カウンタ 76 比較回路 76A 出力端子 80 キズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−271117(JP,A) 特開 昭62−121314(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102 G01D 5/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回折格子を有するスケールと上記回折格
    子に可干渉性光を照射させる光源を有する検出光学装置
    とを含み、上記回折格子によって生成された回折光を検
    出して上記回折格子と上記検出光学装置との間の相対的
    変位を測定する光学式変位測定装置において、 上記検出光学装置は上記可干渉性光が上記回折格子の所
    定トラックに沿って照射されるように配置され、上記所
    定トラックは上記回折格子に可干渉性光を照射させて回
    折光を検出しその検出値に基づいて設定されたことを特
    徴とする光学式変位測定装置。
  2. 【請求項2】 回折格子を有するスケールと上記回折格
    子に可干渉性光を照射させる光源を有する検出光学装置
    とを含み上記回折格子によって生成された回折光を検出
    して上記回折格子と上記検出光学装置との間の相対的変
    位を測定する光学式変位測定装置の製造方法において、 上記回折格子上に複数のトラックを定めるトラック位置
    設定工程と、 上記トラックに沿って可干渉性光を照射させる照射工程
    と、 上記可干渉性光の照射によって生成された回折光を検出
    する検出工程と、 上記回折光の検出値に基づいて上記複数のトラックより
    所定トラックを定めるトラック選択工程と、 上記所定トラックに上記可干渉性光が照射されるように
    上記検出光学装置を配置する配置工程と、 を含む光学式変位測定装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の光学式変位測定装置の製
    造方法において、 上記複数のトラックに予め順位を付す順位設定工程と、
    上記順位に従って上記照射工程及び検出工程を実施しト
    ラック上に欠陥が存在するか否かを判定する判定工程
    と、該判定工程によって欠陥が存在しないトラックが発
    見されたときそのトラックに付された順位によって所定
    トラックを定めるトラック選択工程と、を含む光学式変
    位測定装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の光学式変位測定装置の製
    造方法において、上記回折格子のトラック毎に可干渉性
    光を照射させる光源を配置することと、上記回折格子の
    トラック毎に上記可干渉性光の照射によって生成された
    回折光を検出する検出手段を配置することと、上記回折
    光の検出値に基づいて上記回折格子上の複数のトラック
    より所定トラックを選択することと、上記所定トラック
    に対して上記検出光学装置を配置することと、を含む光
    学式変位測定装置の製造方法。
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