JP3070269B2 - 部品等のつかみ装置 - Google Patents

部品等のつかみ装置

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JP3070269B2
JP3070269B2 JP4195937A JP19593792A JP3070269B2 JP 3070269 B2 JP3070269 B2 JP 3070269B2 JP 4195937 A JP4195937 A JP 4195937A JP 19593792 A JP19593792 A JP 19593792A JP 3070269 B2 JP3070269 B2 JP 3070269B2
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靖 藤平
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Bridgestone Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、チューブを膨張さ
せ、この膨張面をつかもうとする部品等の対象物へ圧接
させて部品等をつかむ部品等のつかみ装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種つかみ装置としては、図1
1に示すように、流体の給排通路100が形成された硬
質基体101の両端外周面にチューブ102の両端をか
しめリング103,104で取付けたものが知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】両端開口の筒状のチュ
ーブ102を大きく膨張させる場合には流体を多量に供
給すれば良いが、パンクするおそれもあった。また、チ
ューブ102に補強用コードや形状安定用コード等を埋
設した場合には、チューブ102の膨張量は大幅に限定
されてしまう。把持力を向上させるには、チューブ10
2の十分な膨張が必要であるが、チューブ102の両端
が不動の位置で固定して取付けられた従来例では、チュ
ーブ102の膨張が不十分であった。
【0004】そこで、この発明は、パンクのおそれも少
なく、コード入りのチューブであっても、チューブを十
分に膨張させて部品等に対する把持力を向上させた部品
等のつかみ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、この発明は、流体の給排通路が形成された硬質基体
の一端側外周面に筒状のチューブの一端を密封して取付
け、硬質基体の他端側外周面に硬質基体の軸線方向に沿
って密封性を保ちつつスライドする可動部材を設け、可
動部材にチューブの他端を密封して取付け、給排通路か
ら両端が密封されたチューブ内へ流体を供給してチュー
ブを膨張させたときに可動部材がチューブの他端を一端
に近づけるようにスライドするようにしたしたものであ
る。
【0006】
【作用】この発明では、流体給排通路からエアー等の流
体を供給すると、チューブ内面と硬質基体及び可動部材
に囲まれた密閉空間に流体が流入し、このときチューブ
の両端は密封して取付けてあり、可動部材も硬質基体に
対して密封性を図っているので、チューブが膨張する。
チューブが膨張すると、チューブの可動部材へ取付けら
れた他端は硬質基体へ取付けられた一端側へ引き寄せら
れ、これにより可動部材がスライドする。可動部材のス
ライドによりチューブの両端間の距離が縮まり、チュー
ブの膨張が大きくなる。
【0007】
【実施例】以下に、この発明の好適な実施例を図面を参
照にして説明する。図1に示す第1の実施例では、流体
の給排通路2が形成された硬質基体1の一端側外周面に
筒状のチューブ3の一端3Aをかしめリング4により密
封して取付け、硬質基体1の他端側外周面に硬質基体1
の軸線方向に沿って密封性を保ちつつスライドする可動
部材6を設けてある。この可動部材6の外周面にチュー
ブ3の他端3Bをかしめリング7により密封して取付け
てある。可動部材6の硬質基体1に対する密封性の保持
は、硬質基体1に設けたシール部材8により図ってい
る。硬質基体1の一端側は径が太い太径部1Aに形成し
てあり、他端側は径が細い細径部1Bに形成してある。
太径部1Aの外径と可動部材6の外径を同一にしてあ
る。また、細径部1Bの端部側にはストッパー9を取付
けてある。このストッパー9により可動部材6が図面上
右手方向へ抜け出るのが防止される。また、太径部1A
と細径部1Bとの間の段部1Cと可動部材6の段部1C
に対向する端面6Aとの間にはバネ部材10を設けてあ
る。このバネ部材10は可動部材6をストッパー9の方
向へ押し戻すものである。
【0008】このように構成されたつかみ装置を作動さ
せるには、図2に示すように流体給排通路2を介してチ
ューブ3内にエアー等の流体を供給する。このとき、チ
ューブ3が膨張すると、チューブ3の他端3Bは一端3
Aの側へ引き寄せられる。チューブ3の他端3Bが一端
3Aの側へ引き寄せられると、このチューブ3の他端3
Bが取付けられた可動部材6も硬質基体1の太径部1A
に近づく方向へスライドさせられる。可動部材6が図1
において左手方向へスライドするとバネ部材10が縮
む。さらにエアー等の流体をチューブ3内へ供給すると
バネ部材10が完全に縮んだ状態まで可動部材6がスラ
イドし、この位置でチューブ3の他端3Bと可動部材6
は止まる。従って、流体を供給しない状態、すなわち排
気状態に比べて流体を供給した状態ではチューブ3の両
端3A,3Bの間の距離が短くなり、その結果チューブ
3の膨張が大きくなる。特に、チューブ3の両端3A,
3Bが真っ直ぐなまま硬質基体1と可動部材6とに取付
けられた場合には、特開昭63−112392号公報に
記載の如くチューブ3の一端が折り返して取付けられた
場合に比べて、折り返し部がないだけ全体の径を小さく
することができる。全体の径を小さくしても、折り返し
部があるチューブに比べて膨張が小さくなることはな
い。折り返し部が不要となった分、製造も容易であり、
チューブ3の材料の使用量も少なくてすむ。折り返し部
が存在する場合には、排気状態においてチューブ3の最
小外径が8mm程度であったが、折り返し部を不要にした
この実施例ではチューブ3の外径を3mm程度まで小さく
することが可能となる。なおまた、バネ部材10の使用
により、供給した流体を排気する場合にもチューブ3及
び可動部材6の戻りがスムースかつ迅速に行われる。か
りに、バネ部材10がない場合でも、チューブ3の弾性
で戻ることができる。さらにまた、バネ部材10の長さ
あるいはバネ力等を変えることによりチューブ3の最大
膨らみ径をコントロールすることもできる。例えば、チ
ューブ3として同一のものを使用しても、バネ部材10
を変えることによりチューブ3の最大膨らみ径を調整す
ることができる。種々のチューブ3を形成するよりも、
バネ部材10を変えることの方が膨み具合の調整もし易
くコスト的にも有利である。
【0009】図3に示す第2の実施例では、チューブ3
の他端3Bを内側に折り返して可動部材6に取付けた例
を示す。この例でも可動部材6と硬質基体1の太径部1
Aとの間にバネ部材10を設けてもよい。
【0010】なお、図4に示すようにチューブ3の他端
3Bを可動部材6の内周面側ではなく、外周面側に折り
返して取付けることもできる。
【0011】図5は、チューブ3の部分的展開図を示
し、種々のコード11を埋設した例を示す。図5では、
コード11をバイアス状に埋設してある。バイアス状態
における交差角θは20°以下が好ましい。図6は図5
の断面を示す。また図7に示すようにコード11の埋設
状態がラジアル構造であってもよい。図8は図7の断面
図を示す。このようなコード11は1層であっても2層
以上であってもよい。コード11を埋設したものではチ
ューブ3の寸法安定性が改良され、封入可能内圧が高圧
であってもパンクするおそれはなくなる。しかしなが
ら、大きく膨張させることはできにくい。このようなコ
ード11を埋設したチューブ3を使用するとき、図1な
いし図4に示す実施例では、可動部材6がスライドしチ
ューブ3の両端3A,3Bの距離が短くなることにより
チューブ3の十分な膨張を可能とする。
【0012】図9に示す第3の実施例は、チューブ3を
長くし、途中に複数の可動部材6を設け、かしめリング
4,7の間及びかしめリング7,7の間においてチュー
ブ3をが夫々膨張するように構成した例を示すものであ
る。各膨張部分に対し給排通路2が設けてある。このよ
うなつかみ装置にエアー等の流体を供給すると、図10
に示すようにチューブ3の4個所が膨張し、可動部材6
は夫々硬質基体1の一端側に引き寄せられるようにスラ
イドする。この実施例でも、チューブ3の膨張する個所
にバネ部材10を設けることができる。あるいは、太径
部1Aとこれに対向する可動部材7の端部6Aの間にの
みバネ部材10を設けてもよい。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、エアー等の流体をチューブ内に供給したとき、チュ
ーブの一端側は硬質基体に取付けてあり、チューブの他
端は可動部材に取付けてあるので、チューブの膨張に伴
ってチューブの他端が一端側へ引き寄せられる。これに
よりチューブの他端が取付けられた可動部材はチューブ
の一端側へスライドすることとなる。したがって、排気
状態におけるチューブの両端間の距離よりも給気状態に
おけるチューブの両端間の距離は短くなり、その分チュ
ーブは大きく膨張することとなる。特に、コード入りの
チューブを用いた場合でも、部品等をつかむのに十分な
膨張を実現することができる。さらに、チューブの膨張
を大きくするために多量の流体を供給することによりチ
ューブがパンクするおそれはなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す断面図。
【図2】図1における給気状態を示す断面図。
【図3】第2実施例を示す断面図。
【図4】第2実施例の変形例を示す部分的断面図。
【図5】チューブにコードを埋設した状態の展開図。
【図6】図5の断面図。
【図7】コード埋設状態を異にするチューブの展開図。
【図8】図7の断面図。
【図9】第3実施例を示す断面図。
【図10】図9の給気状態を示す断面図。
【図11】従来例を示す断面図。 1 硬質基体 2 給排通路 3 チューブ 3A チューブの一端 3B チューブの他端 6 可動部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の給排通路が形成された硬質基体の
    一端側外周面に筒状のチューブの一端を密封して取付
    け、 硬質基体の他端側外周面に硬質基体の軸線方向に沿って
    密封性を保ちつつスライドする可動部材を設け、 可動部材にチューブの他端を密封して取付け、 給排通路から両端が密封されたチューブ内へ流体を供給
    してチューブを膨張させたときに可動部材がチューブの
    他端を一端に近づけるようにスライドすることを特徴と
    する部品等のつかみ装置。
JP4195937A 1992-06-30 1992-06-30 部品等のつかみ装置 Expired - Lifetime JP3070269B2 (ja)

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