JP3069519B2 - 高性能中性子吸収材料 - Google Patents

高性能中性子吸収材料

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JP3069519B2
JP3069519B2 JP8033422A JP3342296A JP3069519B2 JP 3069519 B2 JP3069519 B2 JP 3069519B2 JP 8033422 A JP8033422 A JP 8033422A JP 3342296 A JP3342296 A JP 3342296A JP 3069519 B2 JP3069519 B2 JP 3069519B2
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absorbing material
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中性子照射環境下
での安全性を改良した原子炉制御棒用の中性子吸収材料
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ホウ素(B)には10Bと11Bの同位体が
あり、天然のホウ素は19.8%の10Bを含む。11Bは
殆ど中性子を吸収しないが、10Bは極めて大きな中性子
吸収断面積を有する。ホウ素化合物の中で、炭化ホウ素
(B4 C)は、単位体積当りのホウ素含有量が高く、高
温まで安定で、工業的製法が確立されており、10Bは熱
中性子領域で大きな中性子吸収断面積を有し、かつ高速
中性子領域までかなりの吸収能を有することから、10
濃度を天然の19.8%から90%程度まで濃縮した炭
化ホウ素材料が、原子炉の制御棒用中性子吸収材料とし
て広く使用されている。
【0003】高速炉において制御棒は、中性子吸収材料
となる炭化ホウ素の円柱形状の焼結体ペレットを、ステ
ンレス鋼製被覆管内に積み重ねて充填した構造を一般に
有している。ここで、炭化ホウ素の焼結体は、一般にホ
ットプレス法により製造されるが、非常に硬く靭性が低
い、耐熱衝撃性が低い等の特徴を有している。また、10
Bの中性子吸収反応は(n、α)反応であり、中性子の
吸収に伴い、ヘリウム(He)が炭化ホウ素の結晶中に
保持されてくるため、炭化ホウ素焼結体にスエリング
(膨れ)が発生するという本質的な問題がある。スエリ
ングにより体積膨脹を生じた炭化ホウ素焼結体は、被覆
管と機械的に相互作用するため、制御棒本来の炉内使用
寿命を短縮させることになる。
【0004】また、炭化ホウ素ペレットは中性子の吸収
時に大きな発熱を伴うため、発生する熱応力によって炭
化ホウ素焼結体が細かく割れてしまい、これが被覆管に
悪影響を与え、制御棒本来の設計寿命を更に短縮してし
まう。
【0005】この対策として、例えば、以下のような技
術が開発されている。
【0006】B/C原子比及び1次粒子の大きさを特
定した炭化ホウ素原料を用いて、焼結過程における結晶
粒成長を制御する方法(特公平 4-78159号公報)。
【0007】被覆管内に窒化ホウ素固体からなる緩衝
部を設ける方法(特開昭 59-150369号公報)。
【0008】被覆管内に炭化ホウ素の焼結現象を妨げ
るガラス粉末または窒化ホウ素粉末を充填する方法(特
開昭59-57195号公報)。
【0009】炭化ホウ素に30体積%以下の窒化ホウ
素を添加することにより、炭化ホウ素焼結体の耐熱衝撃
性を向上させる方法(Proc. 11th Int. Symp. Boron, B
oridesand Related Compounds, Tsukuba, 1993 JJAP Se
ries 10(1994) pp. 216-219)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては以下のような課題がある。
【0011】の技術においては、従来の炭化ホウ素焼
結体よりもスエリング性は低減され、被覆管の損傷する
可能性は低くなるが、熱応力の発生によって炭化ホウ素
焼結体が崩れるという課題が依然として存在する。
【0012】の技術においては、炭化ホウ素のスエリ
ングによる被覆管の破損や、熱応力によって炭化ホウ素
焼結体が崩れても被覆管を損傷し難い制御棒が得られる
が、制御棒の構造が複雑になる。
【0013】の技術においては、炭化ホウ素粉末を用
いるため、熱応力による炭化ホウ素焼結体の破損とそれ
に伴う被覆管の損傷は低減されるが、焼結体に比べると
中性子吸収材料の充填密度が低くなってしまう。また、
被覆管に微小な亀裂が生じただけで中性子吸収材料であ
る粉末が飛散してしまい、中性子吸収能が低下する。
【0014】の技術においては、中性子吸収材料の耐
熱衝撃性が向上し、熱応力による中性子吸収材料の破損
とそれによる被覆管の損傷は低減されるが、中性子吸収
材料のスエリングにより被覆管を損傷するおそれがあ
る。
【0015】本発明は以上のような課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、スエリングや熱応力による中
性子吸収材料の割れによる原子炉制御棒の炉内寿命の短
縮を招きにくい中性子吸収材料を提供すること、より具
体的には、中性子吸収時に、中性子吸収材料のスエリン
グによる被覆管の損傷や、熱応力による中性子吸収材料
の破壊とそれに伴う被覆管の損傷が生じ難く、中性子の
照射安定性に優れ、かつ経済的な中性子吸収材料を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来の中
性子吸収材料のスエリングや熱応力による割れに伴う被
覆管との機械的相互作用を低減させ、安全性、経済性を
向上させた材料の提供について鋭意検討した結果、下記
知見を見いだした。
【0017】1)原子炉制御棒としての使用方法を考え
たとき、円柱形状の中性子吸収材料にスエリングが生じ
た場合でも、径方向のスエリングを小さくすることによ
り、被覆管の損傷を抑制することができる。
【0018】2)円柱形状の中性子吸収材料の径方向の
機械強度を大きくし、高さ方向の機械強度を小さくする
ことにより、径方向のスエリングが抑制される。
【0019】3)円柱形状の中性子吸収材料の径方向の
熱伝導度を高くすることにより、中性子吸収材料内に発
生する熱応力が低減される。
【0020】4)円柱形状の中性子吸収材料の径方向の
機械強度を大きくすることにより、スエリングや熱応力
による中性子吸収材料の破壊が生じても、径方向には破
壊され難く被覆管を損傷する可能性が低減される。
【0021】5)六方晶窒化ホウ素は、黒鉛と同様に熱
・機械的性質に強い異方性があり、熱衝撃性、化学的安
定性に優れる。六方晶窒化ホウ素は層面内の熱伝導は層
間に比べて非常に高い値を示し、円柱状ペレットを製造
する際に、六方晶窒化ホウ素の基底面が円柱軸に垂直方
向に並ぶように組織を制御すればペレットの径方向に高
い強度、熱伝導度を付与することができる。
【0022】以上のことについて、より具体的に説明す
ると次のようになる。
【0023】図1(A)に示されるように、六方晶窒化
ホウ素の場合にはその結晶形は多層構造である。この六
方晶窒化ホウ素の粉末をホットプレスすると、図1
(B)に示されるように、六方晶の層がホットプレス方
向に対して垂直方向に並ぶことになる。ここで、多層構
造の六方晶窒化ホウ素は横方向(図1(A)の(イ)の
方向)には熱伝導性が良く、縦方向(図1(A)の
(ロ)の方向)の熱伝導性は良くない。また、縦方向
(図1(A)の(ロ)の方向)には膨脹・収縮しやすい
が、横方向(図1(A)の(イ)の方向)には膨脹・収
縮しにくい。
【0024】従って、六方晶窒化ホウ素と炭化ホウ素の
混合粉末の粉末を十分な異方性が出るまでホットプレス
すると、ホットプレス方向に対して垂直方向(図1
(B)の(イ)の方向)の熱伝導性が良くかつ当該方向
に膨脹・収縮しにくい一方で、ホットプレス方向に対し
て平行方向(図1(B)の(ロ)の方向)の熱伝導性は
良くなくかつ当該方向に膨脹・収縮する中性子吸収材料
が得られる。そして、この中性子吸収材料を用いて、そ
のホットプレス方向が軸方向となるように中性子吸収ペ
レットを作製すれば、径方向の熱伝導性が良くかつ機械
的強度が高いものを得ることができる。このようなペレ
ットは縦割れを起こしにくく、被覆管に悪影響を与えに
くいため、それを用いた中性子制御棒の寿命を短縮しな
い。
【0025】以上のような知見に基づいて、本発明者等
は以下のような中性子吸収材料、中性子吸収ペレット及
び原子炉の制御棒を提供する。
【0026】炭化ホウ素、六方晶窒化ホウ素及び不可
避不純物からなる混合粉末を、機械強度及び熱伝導度の
異方性が発現するまでホットプレスすることにより得ら
れる中性子吸収材料。
【0027】炭化ホウ素、六方晶窒化ホウ素及び不可
避不純物からなる混合粉末をペレット形成用の型に充填
し、得られるペレットの軸方向よりも径方向の熱伝導度
が良好となる異方性が発現する方向で当該異方性が発現
するまでホットプレスすることにより製造される中性子
吸収ペレット。
【0028】被覆管に上記の中性子吸収ペレットを
充填した原子炉の制御棒。
【0029】このように、本発明に係る中性子吸収材料
等は、炭化ホウ素と六方晶窒化ホウ素を含む混合粉末の
焼結体から成り、機械強度、熱伝導度の異方性を有する
が、その異方性は1.5以上であることが好ましい。機
械強度が1.5未満であると、機械強度の高い方向のス
エリング抑制効果が殆どなく好ましくない。また、熱伝
導度の異方性が1.5未満であると、中性子吸収時に発
生する熱応力が高くなるので好ましくない。
【0030】本発明に係る複合焼結体の製造に用いる炭
化ホウ素原料は、1次粒子の大きさが平均5μm以下に
調整された原料粉が好ましい。平均結晶粒度が5μmを
超えると、単位体積当たりの結晶粒界面積が小さくな
り、Heが結晶粒内に保持される時間が長くなり、He
保持量が増加してスエリングが大きくなるので好ましく
ない。
【0031】六方晶窒化ホウ素原料は一般的なもので構
わないが、その結晶性によって熱伝導性が異なるため、
下記(1)式で定義されるG.I.値を用いて評価を行うと
好適である。
【0032】 G.I.=(I(100)+I(101))/(I(102)) … (1) 但し、IはX線回折で測定した積分強度である。
【0033】ここで、G.I.値が大きな低結晶粉を用いる
と、複合焼結体の熱伝導度が低下してしまうので好まし
くない。
【0034】六方晶窒化ホウ素の粒子サイズについて
は、あまり粒子径の小さな粉末を用いると、複合焼結体
に所望の機械強度、熱伝導度の異方性を付与することが
困難になるので好ましくない。
【0035】以上のような炭化ホウ素及び窒化ホウ素原
料を用い、一般的な混合方法、例えば乾式混合或いはア
ルコール溶媒等を用いた湿式混合方法にて均一分散状態
となるよう原料混合を行う。混合機としては、例えばボ
ールミル、リボンブレンダー等の一般的な機器を用いる
ことができる。
【0036】炭化ホウ素と窒化ホウ素の混合比として
は、炭化ホウ素が少なすぎると中性子吸収能が不足する
一方で、多すぎると機械強度や熱伝導度の異方性が低減
するため好ましくない。従って混合比は、機械強度や熱
伝導度の異方性が1.5以上で、中性子吸収能力が極端
に低下しない範囲を適宜選択すればよい。
【0037】混合粉末を黒鉛製モールドに充填し、必要
に応じて所定の予備成形圧で予備成形を行った後、高周
波誘導ホットプレス炉でホットプレスを行う。ホットプ
レスの条件としては、一般的な温度(1700〜220
0℃,圧力5〜50MPa程度)で構わない。温度が低
すぎたり、圧力が低すぎたりすると緻密な焼結体を得る
のに長時間を要するので好ましくない。温度が高すぎる
と、ホットプレス時に用いる黒鉛材料と反応しやすくな
り好ましくない。加圧焼結圧力が高すぎると、ホットプ
レス時に用いる黒鉛材料(モールド)の破損の頻度が極
めて高くなり、好ましくない。なお、ホットプレス焼結
法の代わりに、所定の圧力で公知の機器(例えばCI
P,金型プレス等)を用いて成形を行った後、不活性雰
囲気中で焼結する常圧焼結法を用いることも可能であ
る。
【0038】このようにして得られた炭化ホウ素/六方
晶窒化ホウ素複合焼結体の中性子吸収材料は、中性子照
射環境下でスエリングによる被覆管の損傷が大幅に抑制
されると共に、熱応力やスエリングなどによる中性子吸
収材料の破壊とそれに伴う被覆管の損傷が大幅に低減で
き、従来の材料に比べて原子炉制御棒の寿命が延長され
るため、安全性や経済性の向上が達成できる。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて詳細に説明す
る。
【0040】[実施例1〜5、比較例1〜2の条件]炭
化ホウ素粉末(マイクロトラック法で測定した平均粒径
3μm、B/Cモル比4,10B濃縮度・天然19.8
%)及び六方晶窒化ホウ素粉末(G.I.=1.1,マイク
ロトラック法で測定した平均粒径10μm)を表1に示
す配合で、リボンブレンダーを用いて均一分散状態とな
るよう2時間混合した。得られた混合粉末を黒鉛製モー
ルドに充填し、10MPaの予備成形圧で予備成形を行
った後、高周波誘導ホットプレス炉にセットし、表1に
示す条件下(最高温度及び圧力の保持時間は全て1時
間)でホットプレス焼結し、直径50mm,高さ40m
mの焼結体を得た。
【0041】得られた焼結体をX線回折した結果、炭化
ホウ素及び窒化ホウ素が生成していた。また、焼結体を
化学分析した結果、炭化ホウ素と窒化ホウ素の配合比が
原料配合と一致していることが確認された。
【0042】[比較例3の条件]窒化ホウ素粉末として
G.I.=3.6,マイクロトラック法で測定した平均粒径
4μmのものを用いたこと以外は、実施例1〜4と同様
にして作成、評価を行った。
【0043】[物性の評価方法]得られた複合焼結体に
ついて以下の物性を評価した。
【0044】機械強度:得られた焼結体から、図2に
示すように、3×4×30mmの試験片を加工採取し、
ホットプレス方向に平行及び垂直な方向の室温における
3点曲げ強度を測定した。
【0045】熱伝導度:得られた焼結体から、図3に
示すように、直径φ10mm,厚み1.5mmの試験片
を加工採取し、ホットプレス方向に平行及び垂直な方向
の室温における熱伝導度を、レーザーフラッシュ法にて
測定した。
【0046】熱応力による割れ性評価:得られた焼結
体から、図4に示すように、直径12.5mm、長さ2
5mmの試験片を加工採取し、400℃で10分加熱
後、水中で急冷し、90℃,2時間及び120℃,1時
間大気中で乾燥し、再び加熱する加熱・急冷サイクルを
10回繰り返して熱衝撃を加え、成形体にクラックが発
生するサイクル回数を評価した。
【0047】[結果]上記評価結果を、作成条件と併せ
て表1に示す。
【0048】
【表1】 表1に示されるように、実施例に係る焼結体は比較例の
それに対して耐熱衝撃性が向上し、熱応力による耐割れ
性に優れていることがわかる。また、実施例に係る焼結
体はいずれも、機械強度及び熱伝導度の異方性が1.5
以上であり、実施例に係る焼結体でそのホットプレス方
向が軸方向となるようにペレットを形成した場合には
(図5)、径方向に対して熱伝導性が良く、軸方向には
膨脹するが径方向には殆ど膨脹しないペレットができあ
がる。このペレットは、中性子を吸収した場合に、スエ
リングによって軸方向には膨脹するものの径方向には殆
ど膨脹しないために、ペレットの周囲を取り巻く被覆管
に機械的な力を与えない。また、中性子吸収の際の発熱
を径方向に対して良く伝導するため、ペレット径方向で
の温度差が生じにくく、それゆえに縦割れが生じにく
い。もちろん、軸方向に温度差が生じた場合には横割れ
が生じるが、ペレットは軸方向に積層されるため、横割
れのほうが、縦割れよりも制御棒全体に与える影響が少
なくて済む。このように、実施例に係る焼結体によれ
ば、被覆管に悪影響を与えにくいペレットを作製するこ
とができ、それを充填した制御棒の炉内寿命を短縮しな
い。
【0049】以上説明したように、本発明によって得ら
れる炭化ホウ素/六方晶窒化ホウ素複合焼結体(本発明
に係る中性子吸収材)は、中性子照射環境下でスエリン
グや熱応力に起因した中性子吸収材料の割れによる被覆
管との機械的相互作用が大幅に低減できることが明らか
であり、従来材料に比べて制御棒の安全性、経済性の向
上が達成できる中性子吸収材料であることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】機械強度及び熱伝導度の試験方法を説明するた
めの図である。
【図3】熱伝導度の試験片並びに試験方法を説明するた
めの図である。
【図4】熱応力による割れ性評価の試験片並びに試験方
法を説明するための図である。
【図5】本発明に係るペレットを説明するための図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安達 健一 福岡県大牟田市新開町1 電気化学工業 株式会社 大牟田工場内 (56)参考文献 特開 平7−209466(JP,A) 特開 昭63−182595(JP,A) Journal of the Am erican Ceramic Soc iety、vol.75 No.10(1992 年10月)P2887−2890「Thermal Conductivity of B oron Carbide−Boron Nitride Composite s」Robert Ruh 他 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 7/10 G21C 7/24 C04B 35/64 C04B 35/58

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化ホウ素、六方晶窒化ホウ素及び不可
    避不純物からなる混合粉末をホットプレスすることによ
    り得られ、後に被覆管に充填される中性子吸収材料にお
    いて、 前記中性子吸収材料の機械強度及び熱伝導度が、充填さ
    れる前記被覆管の軸方向と平行な方向に比べ、前記軸方
    向と直交する方向の方が大きくなるよう、前記軸方向に
    沿ってホットプレスすることによって得られる 中性子吸
    収材料。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の中性子吸収材料におい
    て、 前記被覆管の軸方向と直交する方向の機械強度及び熱伝
    導度が、前記軸方向と平行な方向の機械強度及び熱伝導
    度より1.5倍以上大きくなるようにホットプレスして
    得られる中性子吸収材料。
  3. 【請求項3】 炭化ホウ素、六方晶窒化ホウ素及び不可
    避不純物からなる混合粉末をペレット形成用の型に充填
    しホットプレスすることにより得られ、後に被覆管に充
    填される中性子吸収ペレットにおいて、 前記中性子吸収ペレットの機械強度及び熱伝導度が、充
    填される前記被覆管の軸方向と平行な方向に比べ、前記
    軸方向と直交する方向の方が大きくなるよう、前記軸方
    向に沿ってホットプレスして得られる中性子吸収ペレッ
    ト。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の中性子吸収ペレットに
    おいて、 前記被覆管の軸方向と直交する方向の機械強度及び熱伝
    導度が、前記軸方向と平行な方向の機械強度及び熱伝導
    度より1.5倍以上大きくなるようにホットプレスして
    得られる中性子吸収ペレット。
  5. 【請求項5】 被覆管に請求項3または請求項4に記載
    の中性子吸収ペレットを充填した原子炉の制御棒。
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