JP3069492U - 水力駆動装置 - Google Patents

水力駆動装置

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JP3069492U JP1999009300U JP930099U JP3069492U JP 3069492 U JP3069492 U JP 3069492U JP 1999009300 U JP1999009300 U JP 1999009300U JP 930099 U JP930099 U JP 930099U JP 3069492 U JP3069492 U JP 3069492U
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憲一 佐藤
Original Assignee
憲一 佐藤
久保 信一
鈴木 幸太郎
佐藤 稔
峰本 吉晴
吉田 洋
長尾 日出男
佐藤 忠治
柳沼 誠
佐々木 繁
兼廣 昭雄
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 河川や水路等の水流からエネルギーを利用し
て駆動力を与える装置を簡素な構造にて提供する。 【解決手段】 水流の中に設置する水力駆動装置Aであ
って、支軸1a,2aと一体に回転する一対のローラ
1,2間に無端状の動力伝達手段3を架設し、この動力
伝達手段3に、水流に向かって閉じ、且つ同水流に後押
しされて開く開閉可能なブレード5を適宜な間隔を置い
て配置して成り、水流中において、上記ブレード5の開
閉により、無端状の動力伝達手段3の往路側と復路側と
に受ける水圧に差を作り、この水圧の差を動力伝達手段
3を介して両ローラ1,2に伝達し、これらローラ2の
支軸を駆動軸2aとして駆動回転する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、河川や水路中に設置し、水流のエネルギーを駆動力として効率的 に変換する水力駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、発電機や圧搾空気を使用する際のコンプレッサー等を作動させる駆動源 としては、ガソリン等の化石燃料を使用して内燃機関を駆動させたり、若しくは 原子力や火力発電所等により供給される電力により電動モータやその他の電気機 器を作動させることは常識化している。 しかし、ガソリン等の化石燃料を使用することにより、空気中のCO2 やダイ オキシン等の有害物質が増加し、地球規模の温暖現象や異常気象をもたらしたり 、有害物質や放射能漏れによる汚染が与える影響は、計り知れない深刻な問題と なっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の水力駆動装置は、上記したような従来事情に基づいて鑑み成されたも のであり、河川や水路等の水流が持つエネルギーを利用して駆動力を与える装置 を簡素な構造にて提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案の水力駆動装置は、上記した課題を解決するために、水流の中に設置す る水力駆動装置であって、支軸と一体に回転する一対のローラを適宜な間隔を置 いて設置し、これら両ローラ間に無端状の動力伝達手段を架設して、両ローラが 連繋回転するように構成し、上記動力伝達手段には、水流に向かって閉じ、且つ 同水流に後押しされて開く開閉可能なブレードを適宜な間隔を置いて配置すると 共に、その取付方向を統一し、上記両ローラの少なくとも一方の支軸を駆動軸と して構成して成るものである。
【0005】 上記した手段によれば、水流中に設置された水力駆動装置は、支軸一体化して 回転する一対のローラを具備し、これら両ローラの間に亘って無端状の動力伝達 手段、例えば(ベルト,タイミングベルト、チェーン等)を架設することにより 、上記両ローラが連繋して回転する。 動力伝達手段には、開閉可能なブレードを適宜な間隔を置いて配設してある。 これらのブレードは、取付方向を統一した状態にて動力伝達手段に取付固定して ある。
【0006】 上記した各ブレードは、水流に向かった状態にて前面にうける水圧により閉じ た状態を維持する。一方、同ブレードは、水流に後押しされる状態において、背 面から受ける水圧により、開いた状態となる。即ち、上記した各ブレードは、水 流に向かって閉じた状態においては、前面から視る投影面積が小さくなって、水 流中において生じる抵抗も小さい。また、水流に後押しされて開いた状態の各ブ レードは、パラシュートが開いた場合のように背面から視る投影面積が大きくな って、水流中において生じる抵抗が増大する。
【0007】 よって、上記両ローラ間に架設した無端状の動力伝達手段に設けた各ブレード は、水流に向かう往路側で受ける抵抗が小さく、水流に後押しされる復路側での 抵抗が大きくなる。よって、上記動力伝達手段の往路側と復路側とでは、ブレー ドに受ける抵抗に大きな差を生じることになる。その結果、両ローラ間に架設し た無端状の動力伝達手段は、ブレードが開く復路側が水流と同方向に回動し、同 時に、ブレードが閉じる往路側が水流と逆方向に回動するような駆動力を得る。 そして、上記したように、駆動伝達手段が回動することにより、その駆動力が両 ローラに伝達され、両ローラと支軸が駆動回転する。
【0008】 請求項2記載の水力駆動装置は、上記した装置本体を水流中において昇降可能 に支持すると共に、同装置本体にフロートを設け、このフロートの浮力により、 装置本体が水流中にある時に、常時一定の水深を維持するように構成したもので ある。
【0009】 上記した手段によれば、装置本体は、河川や水路の水流の中において昇降可能 に支持されている。また、同装置本体にはフロートを設けて有り、このフロート が浮力を生じ、この浮力と両ローラが設置される装置本体の(水中おける)重量 とが釣り合うことにより、上記両ローラや各ブレードが水流中において常時一定 の水深を維持する。河川や水路の水位の上昇,降下に対応して上記装置本体が昇 降するので、両ローラ及び駆動伝達手段に設けた各ブレードが常時一定の水深に 位置して、水流からのエネルギーを効率的に受けることができる。
【0010】 請求項3記載の上記ローラを中空状に形成し、その中空部に発泡樹脂を充填す ることにより、フロートを構成したものである。
【0011】 上記した場合、ローラの内部に形成した中空部を利用してフロートとして構成 した分、装置に浮力を与える本来のフロートを小型化することができ、装置の小 型化に寄与する。尚、上記した本来のフロートとは、後述する実施例にて述べる フロート容器のことである。
【0012】 請求項4記載の水力駆動装置は、水流の中に設置する水力駆動装置であって、 支軸と一体に回転するローラを水流中において昇降可能に支持し、該ローラの外 周面に、水流に向かって閉じ、且つ同水流に後押しされて開く開閉可能なブレー ドを適宜な間隔を置いて配置すると共に、その取付方向を統一し、且つ、上記ロ ーラを中空状に形成してフロートを構成し、このフロートの浮力により、同ロー ラが水流中にある時に、常時一定の水深を維持するように構成したものである。
【0013】 上記した手段によれば、水流中において昇降可能に支持したローラは、その外 周面に沿って開閉可能なブレードを適宜な間隔を置いて配設してある。このブレ ードは、水流に向かった状態にて前面にうける水圧により閉じた状態を維持する 。一方、同ブレードは、水流に後押しされる状態において、背面から受ける水圧 により、開いた状態となる。 よって、ローラの外周面に設けたブレードは、水流に向かう位置で受ける抵抗 が小さく、水流に後押しされる位置で抵抗が大きくなり、この双方の位置にてブ レードに受ける抵抗に大きな差を生じることになる。 その結果、上記ローラは、ブレードが開く位置にて水流と同方向に回動し、且 つ、ブレードが閉じる位置にて水流と逆方向に回動するような駆動力を得る。そ して、上記したように、ローラが回動することにより、同ローラの支軸が駆動軸 として駆動回転する。
【0014】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図1乃至図4にて示す水力駆動装置Aは、河川や水路等の水流cの中に設置し 、この水流cから得たエネルギーを駆動力に変換して発電機やコンプレッサー等 を作動せしめるものである。 図1にて示すように、河川や水路の底には4本の支柱bを垂直に打ち込み、こ れら各支柱bが平面視において縦横に所定の間隔を置いて配置してある。 一方、長尺状の型材を組んで略直方体状の躯体として構成した装置本体aの各 角部には断面略C形のガイド体a4を各々に設け、このガイド体a4の内部に上 記各支柱bを各々挿通することにより、河川や水路の水流中において、上記装置 本体aが4本の支柱bに沿ってガイドされながら昇降するように構成してある。
【0015】 装置本体aは、左右両側面を鋼板等からなる側板a2により構成すると共に、 同装置本体aの上面及び下面には、各々3枚の横架板a11,a12,a13, a11’,a12’,a13’を各々に横架せしめて上記左右両側面の側板a2 を所定の間隔を置いて連結してある。また、装置本体aの前面と後面とを開口し 、これにより、上記両側板a2の間を水流が通過するように構成してある。 上記各横架板a11,a11’/a13,a13の間には、ローラ1及びロー ラ2を所定の軸間距離を置いて垂直に支持すると共に、両横架板a12,a12 ’と両ローラ1,2の間に形成される空間を利用してフロート容器4を装着して ある(図2,図3)。
【0016】 上記したローラ1,2は、ローラ1を小径に、ローラ2を大径に形成してあり 、装置本体aは、ローラ1を水流の上流側に向けた状態で設置する(図2,図3 )。 ローラ1,2は、歯車やプーリと同様に機能する略円柱形状の中空体であり、 その軸芯部に沿って支軸1a,2aを各々挿通して固定することにより、ローラ 1,2と、支軸1a,2aとが各々一体に回転するように構成してある。 また、ローラ1,2の外周面には、各々歯車部1b,2bを設け、この歯車部 1b,2b間に亘って無端状のベルト3を架け渡して装着してある。
【0017】 ベルト3は、上記ローラ1,2間に架け渡して両ローラ1,2を連繋して回転 せしめる動力伝達手段であり、その内周面には、上記ローラ1,2の外周に形成 した歯車部1b,2bと歯合する歯合面3aを形成してある。 尚、本実施例においては、両ローラ間に架設する動力伝達手段としてタイミン グベルトのように歯合面を有するベルトを用いた。しかし、本考案に用いる動力 伝達手段としては、両ローラ間に架設して、両ローラを連繋回転し得るものであ ればよく、歯合面のない通常のベルトを使用してもよい。
【0018】 既述した如く、両ローラ1,2は、支軸1a,2aの上下両端を軸受11,1 2により軸受することにより、垂直状態を維持して自由回転するように支持して ある。また、上記軸受11,12及び21,22は、前記した横架板a11,a 11’及びa13,a13’に嵌装して取付固定してあり、これにより、両ロー ラ1,2を、装置本体a内部の先端側と後端側とに内装された状態で回転自在に 支持してある。
【0019】 上記したように軸受11,12及び21,22を取付支持する上下の横架板a 11,a11’及びa13,a13’の左右両側には、取付ボルト41及び43 を挿通してある。この取付ボルト41,43は装置本体aの桟部材45に穿設し た長孔46に挿通してネジ止めしてある。よって、上記した取付ボルト41,4 3を弛めることにより、上下の両横架板a11,a11’及びa13,a13’ を上記長孔46に沿ってスライドさせ、任意の位置にて固定することができる。 即ち、上記した構造は、両ローラ1,2の軸間距離を調節するものであり、こ の軸間距離の調節を必要に応じて行なうことにより、両ローラ1,2に間に装着 したベルトに適度なテンションを確保し得る。 尚、上記ローラ1の軸芯は、ローラ2の軸芯に対して一方の側板a2側に寄せ た状態で軸支し、これにより、ベルト3の往路側が傾斜し、且つ同ベルト3の復 路側が水流と略平行になるように設定してある(図2)。これにより、後述する ブレード5にて水圧を効率的に受けることができる。
【0020】 一方、装置本体aの内部に内装したローラ1,2の間に架設する無端状のベル ト3の外周面には、水流の水圧により開閉するブレード5を円周方向へ一定の距 離を置いて取付けてある。また、本実施例の場合、上記ブレード5をベルト3の 外周面に2列状に配設したが、ベルト外周面におけるブレードの配置や取付個数 は任意に変更してもよい。 図5にて示すように、ブレード5は、鋼板やFRP等からなる板材を組み合わ せて開閉自在に構成してある。ブレート5は、略矩形に形成した両板材51,5 2の先端側の一辺54を折り曲げ可能に重ね合わせて屈曲自在に接合すると共に 、両側面に三角形のまち板53a,53bを折り畳み可能に取付て、後端側の開 口55が開閉するように構成してある。
【0021】 また、上記したまち板53a,53b同士の接合辺、及びまち板と両板材51 ,52との接合辺部は、それぞれ蝶番56を適宜な間隔を置いて取り付けて有り 、この蝶番56を介して各接合辺部を折り曲げ自在に構成してある。また、上記 蝶番56により接合される各接合辺部には、水密性のテープ57を貼着すること により、接合辺部に生じる隙間を埋めて水の漏れ止めを行なうとよい(図5−d )。 上記したように構成したブレード5は、先端側の一辺54をベルト3の回転方 向へ向けた状態で、同ベルト3の外周面に取付固定する。各ブレード5の取付は 、一方の板材51をベルト3の外周面にねじ,リベット,接着等の止着手段を使 用して行なう(図5)。
【0022】 上記したように構成したブレード5は、先端側から水圧を受けることで、表面 側の板材52がベルト3の外周面に圧着されるように閉動し、まち板53a,5 3bが内側に折り畳まれることにより、最終的には両板材51,52が重なり合 う状態となる(図5−b,図5a)。 一方、上記したように閉じた状態のブレード5に後方から水圧を受けると、開 口55から同ブレード5内部に水が流れ込み、その水圧により板材52が開方向 へ跳ね上がってブレード5後部の開口55が全開状態となる(図5−c)。
【0023】 装置本体a内に装着される両ローラ1,2の間には、フロート容器4を内設し てある。フロート容器4は、装置本体aに浮力を与えるものであって、装置本体 a内における両ローラ1,2と、これら両ローラ1,2間に巻回したベルト3に て囲まれる空間を埋めるような形状に構成し、装置本体a中央の上下に設けた横 架板a12,a12’にボルト止めすることにより装置本体aに取付固定してあ る。 上記フロート容器4の内部には発泡ウレタン等の発泡樹脂を充填してある。ま た、これと同様に、上記両ローラ1,2の内部にも発泡ウレタンを充填してある 。このように、フロート容器4及び両ローラ1,2内に発泡材を充填してフロー トを構成することで、装置本体aを水面近くまで浮上させるだけの浮力を発生さ せる。具体的には、上記浮力により装置本体aの両ローラ1,2が水中に没入し 、且つ、同装置本体aの両ローラ1,2の上端から上の部分が水面上に突出する 状態を維持するように浮力の設定を行なっている(図3)。
【0024】 装置本体a内に装着したローラ2の支軸2aの上端部には、スプロケット23 を取付け、このスプロケット2bと、中央の横架材a12上に設置した発電機6 の入力軸6aに設けたスプロケット6bとの間に、無端状のチェーン24を架設 してある。即ち、水流によってローラ2及び支軸2aが駆動回転すると、上記駆 動機構を介して発電機6が作動して発電が行なわれる。
【0025】 次ぎに、上記した如く構成した水力駆動装置Aの作動を説明する。 上記水力駆動装置Aは、小径のローラ1側を河川や水路の上流側に向けた状態 で設置してある。 装置本体aは、垂直に立設した4本の支柱bに四隅部分をガイドされ、昇降自 在に支持された状態で水流を受けている。この際、装置本体aは、前記したよう に、両ローラ1,2が水中に没入し、且つ同ローラ1,2の上端から上が水面か ら突出した状態で浮かんだ状態を維持する。従って、上記装置本体aは、水位の 変化に対応して昇降し、ローラ1,2が常時水面下にある状態を維持できる。
【0026】 装置本体aの両ローラ1,2が水流の中にある時、装置本体aの正面から流れ 込んだ水は、同装置本体a内を通過して背面から下流向けて流れていく。この際 、ローラ1,2に架設したベルト3の往路側、即ち水流と同じ方向へ移動するベ ルト3の往路範囲にある各ブレード5の後部開口55が水圧に押されて全開し、 各ブレード5を後押しするように水圧が加わる。したがって、ベルト3は、上記 した如く往路範囲にある各ブレード5が受ける水圧により、上流側から下流側へ 向けて移動する駆動力を得る(図2)。
【0027】 ベルト3の往路範囲を通過したブレード5は、大径のローラ2を周回して復路 側に移動する。ベルト3の復路側に移動した各ブレード5は、正面から水圧を受 けて板状に折り畳まれる。ベルト3の復路側にて折り畳まれた各ブレード5は、 正面から水圧を受けるが、この時のブレード5は板状に折り畳まれているので、 水圧により生じる抵抗は非常に小さい。 よって、上記ベルト3は、往路側にある各ブレード5に加えられる大きな水圧 と、同ベルト3復路側にある各ブレード5に加わる小さな水圧との差によって図 2において左回転する力を受ける。尚、復路側を通過したブレード5は、小径の ローラ1を周回して再び往路側に移動する。
【0028】 上記したようにブレード5に加わる水圧によりベルト3が駆動回転すると、両 ローラ1,2がこの駆動力を受けて回転する。そして、ローラ1の支軸2aの上 端に設けたスプロケット2bが駆動回転し、チェーン24を介して発電機6の入 力軸6aに設けたスプロケット6bを回転して発電を開始する。
【0029】 尚、本考案にの水力駆動装置に用いるブレードは、上記実施例にて使用したブ レード5の構造に限定するものではなく、図6にて示すブレード5’のように構 成してもよい。このブレードは、両板材51,52の形状を略台形状に形成し、 その短辺側を先端に向けると共に、長辺側を開口55として構成したものである 。この形態のブレード5’は、ブレード後部の開口55の開口面積を大きく確保 できる利点がある。
【0030】 また、図6にて示すブレード5”は、両板材51,52の形状を略三角形状に 形成し、その頂点側を先端に向け、長辺側を開口55として構成したものである 。このばあい、板材51,52が平面視略三角形となるので、水流に向かって移 動する際の抵抗を最小に押さえると共に、ブレード後部の開口55の開口面積を 大きく確保できる。
【0031】 尚、上記実施例では、ローラ2の回転による駆動力を発電機を作動させる為に 使用したが、駆動力を伝達する対象は、発電機だけではなく、コンプレッサーや その他の機器であってもよい。また、上記実施例においては、ローラ2の駆動力 を発電機6に伝達したが、ローラの一方、若しくは両ローラから駆動力を得るよ うに構成することも任意である。
【0032】 図8,図9にて示す水力駆動装置A2は、上記した水力駆動装置Aと同様な原 理を利用して構成したものであり、略円柱形に形成したローラ102を具備し、 その軸芯部に支軸102aを挿通して同ローラ102と一体化してある。上記ロ ーラ102の外周面には、前記水力駆動装置Aのブレード5と同様なブレード1 05を円周方向に所定の間隔を置いて取付固定してある。 また、上記ローラ102の支軸102aの上端と下端部は、躯体100aの上 下に横架した横架板a11,a11’に設けた軸受121,122により軸受し 、躯体100aの内部において、垂直状態を維持しつつ回転自在に支持してある 。
【0033】 上記躯体100aは、左右の両側板a2間に上記した上下両横架板a11,a 11’を架設して構成し、その四隅部分に、ガイド体a4を取付固定してある。 これらのガイド体a4は、河川の底に立設した4本の支柱bに嵌装し、この支柱 bにガイドされつつ昇降するように支持してある。 略円柱形に形成したローラ102はその内部を中空状に形成して、発泡ウレタ ン等の発泡樹脂を充填し、所定の浮力を生じるフロートとして構成してある。
【0034】 上記水力駆動装置A2は、躯体100aの一端口をを河川や水路の上流側に向 けた状態で設置する(図8)。 躯体100aは、前記したように垂直に立設した4本の支柱bに四隅部分をガ イドされ、昇降自在に支持された状態で水流を受けている。この際、躯体100 aは、ローラ102が水中に没入し、且つ同ローラ102の上端から上が水面上 に突出した状態で浮び、その状態を維持する。従って、上記躯体100aは、水 位の変化に対応して昇降し、ローラ102が常時水面下にある状態を維持する。
【0035】 ローラ102が水流の中にある時、躯体100aの正面から流れ込んだ水は、 同躯体100a内を通過して背面から下流向けて流れていく。この際、ローラ1 02の一側、即ち水流と同じ方向へ移動する側にあるブレード105の後部開口 155が水圧に押されて全開し、各ブレード105を後押しするように水圧が加 わる。したがって、ローラ102は、上記した如く一側にある各ブレード105 が受ける水圧により、回転する駆動力を得る。
【0036】 ローラ102の一側を通過したブレード105は、ローラ102の下流側を周 回して同ローラ102の他側に移動する。ローラ102の他側に移動したブレー ド105は、正面から水圧を受けるが、板状に折り畳まれるので、正面から受け る水圧によって生じる抵抗は非常に小さい。 よって、ローラ102の一側にあるブレード105に加えられる大きな水圧と 、同ローラ102の他側にあるブレード105に加わる小さな水圧との差によっ て図8において左回転する力を受ける。また、ローラ102の他側を通過したブ レード105は、ローラ102の上流側を周回して再び一側に移動して回転を続 ける。
【0037】 上記したようにブレード105に加わる水圧により、ローラ102駆動回転す ると、ローラ102の支軸102aがこの駆動力を受けて駆動回転する。そして 、同支軸102aの上端に設けたスプロケット102bが回転し、チェーン12 4を介して発電機106の入力軸106aを回転させて発電を開始する。
【0038】
【考案の効果】
本考案は以上説明したように、河川や水路等の水流の中に設置する水力駆動装 置であって、支軸と一体に回転する一対のローラ間に無端状の動力伝達手段を架 設し、この動力伝達手段に、水流に向かって閉じ、且つ同水流に後押しされて開 く開閉可能なブレードを適宜な間隔で配置したものであるから、上記水力駆動装 置を水流中に設置することで、上記ブレードの開閉により、無端状の動力伝達手 段の往路側と復路側とに受ける水圧に大きな差を作り、この水圧の差を動力伝達 手段を介して両ローラに伝達し、これらローラの支軸を駆動軸として駆動回転す ることができる。 よって、本考案の水力駆動装置は、河川や水路等の水流のエネルギーを受けて 駆動軸を回転させる駆動力として変換し、この駆動力により発電機を作動して発 電をおこなったり、コンプレッサー等の機器を作動して圧搾空気を得ることがで きる。また、上記したエネルギーは、ガソリン等の化石燃料を燃焼させずに得る クリーンエネルギーであり、CO2 やダイオキシン等の有害物質を排出すること がなく、水流がある限りいつでも駆動力として変換することができる便利なもの である。 さらに、装置の構造を簡素にまとめることができるので、製造コストがかから ず、また、装置の操作や状態を監視をする人手も殆どいらないので、コストパフ ォーマンスが非常によい。
【0039】 請求項2記載の水力駆動装置は、上記した装置本体を水流中において昇降可能 に支持し、同装置本体に設けたフロートの浮力により、装置本体が水流中にある 時に、両ローラと駆動伝達手段とが常時一定の水深を維持するように構成したも のである。 したがって、河川や水路の水位が変位しても、その水位の変化に伴って上記装 置本体が自然と上昇,降下して、両ローラ及び駆動伝達手段に設けた各ブレード を水面から一定の深さに位置せしめて、水流から受けるエネルギーを効率的に得 ることができる。
【0040】 請求項3記載の水力駆動装置は、上記ローラを中空状に形成し、その中空部に 発泡樹脂を充填することにより、フロートを構成したものであるから、ローラの 内の中空部を利用してフロートとして構成した分、装置に浮力を与える本来のフ ロートを小型化するこができ、さらに装置自体を小型化することも可能となる。
【0041】 請求項4記載の水力駆動装置は、支軸と一体に回転するローラを水流中におい て昇降可能に支持し、該ローラの外周面に、水流に向かって閉じ、且つ同水流に 後押しされて開く開閉可能なブレードを設けて、その取付方向を統一したもので あるから、上記水力駆動装置を水流中に設置することで、上記ブレードの開閉に より、ローラの一側と他側とで受ける水圧に大きな差を作り、この水圧の差を利 用してローラの支軸を駆動軸として駆動回転することができる。 また、上記ローラは中空状に形成してフロートを構成し、このフロートの浮力 により、同ローラが水流中にある時に、常時一定の水深を維持するように構成し たものであるから、水位が変位しても、その水位の変化に伴って上記ローラが自 然と上昇,降下して、ローラ及び各ブレードを水面から一定の深さに位置せしめ て、水流から受けるエネルギーを効率的に得ることができる。 さらに、本発明の水力駆動装置は、1本のローラを基本構造とする簡素な構成 のため、製造コストを低減することができ、コストパフォーマンスが高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明の水力駆動装置を河川に設
置した状態を示す平面図,(b)は、同装置の設置状態
を示す側面図。
【図2】 同装置の横断平面図。
【図3】 同装置の縦断側面図。
【図4】 同装置を一部切欠して示す背面図。
【図5】 (a)は、閉じた状態のブレードを示す斜視
図,(b)は、半開きの状態のブレードを示す斜視図,
(c)は、全開状態のブレードを示す斜視図,(d)
は、ブレードの蝶番部を拡大して示す縦断面図である。
【図6】 台形の板材を用いて構成したブレードを示
す斜視図。
【図7】 三角形の板材を用いて構成したブレードを
示す斜視図。
【図8】 1本のローラから構成される水力駆動装置
の設置状態を示す横断平面図。
【図9】 同装置の背面図。
【符号の説明】
A,A2・・・水力駆動装置 a・・・装置本体 b・・・支柱 1・・・ローラ 1a・・・支軸 2・・・ローラ 2a・・・支軸 3・・・ベルト(動力伝達手段) 4・・・フロート容器 5,5’,5”・・・ブレード 6,106・・・発電機 100a・・・躯体 102・・・ローラ 102a・・・支軸 105・・・ブレード
フロントページの続き (73)実用新案権者 599171970 佐藤 稔 北海道旭川市台場2条5丁目8−2 (73)実用新案権者 599171981 峰本 吉晴 北海道旭川市末広4条4丁目5−2 (73)実用新案権者 599171992 吉田 洋 北海道旭川市北門町21丁目2172−113 (73)実用新案権者 599172003 長尾 日出男 北海道旭川市永山10条6丁目5番15号 (73)実用新案権者 599172014 佐藤 忠治 北海道旭川市神楽岡9条2丁目2−5 (73)実用新案権者 599172025 柳沼 誠 北海道上川郡東神楽町南13号左2番地 (73)実用新案権者 599172036 佐々木 繁 北海道旭川市春光6区4条5丁目185番地 (73)実用新案権者 599172047 兼廣 昭雄 北海道旭川市末広三条五丁目六番五号 (72)考案者 佐藤 憲一 北海道旭川市台場2条5丁目8−7

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水流の中に設置する水力駆動装置であっ
    て、支軸と一体に回転する一対のローラを適宜な間隔を
    置いて設置し、これら両ローラ間に無端状の動力伝達手
    段を架設して、両ローラが連繋回転するように構成し、
    上記動力伝達手段には、水流に向かって閉じ、且つ同水
    流に後押しされて開く開閉可能なブレードを適宜な間隔
    を置いて配置すると共に、その取付方向を統一し、上記
    両ローラの少なくとも一方の支軸を駆動軸として構成し
    て成る水力駆動装置。
  2. 【請求項2】 上記した水力駆動装置の装置本体を水流
    中において昇降可能に支持すると共に、同装置本体にフ
    ロートを設け、このフロートの浮力により、装置本体が
    水流中にある時に、常時一定の水深を維持するように構
    成した請求項1記載の水力駆動装置。
  3. 【請求項3】 上記ローラを中空状に形成し、その中空
    部に発泡樹脂を充填することにより、フロートを構成し
    て成る請求項1又は2記載の水力駆動装置。
  4. 【請求項4】 水流の中に設置する水力駆動装置であっ
    て、支軸と一体に回転するローラを水流中において昇降
    可能に支持し、該ローラの外周面に、水流に向かって閉
    じ、且つ同水流に後押しされて開く開閉可能なブレード
    を適宜な間隔を置いて配置すると共に、その取付方向を
    統一し、且つ、上記ローラを中空状に形成してフロート
    を構成し、このフロートの浮力により、同ローラが水流
    中にある時に、常時一定の水深を維持するように構成し
    た水力駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008240581A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Young Saeng Kim 発電装置
JP5271453B1 (ja) * 2011-09-13 2013-08-21 紙屋 稔 海流・潮流・波浪を含む自然エネルギーを利用する発電構造物
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