JP3068803U - チップとヒ―トシンクの留め具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 チップとヒートシンクの留め具の提供。 【解決手段】 本考案の留め具は、外周に凸縁を具えた
チップ専用であり、チップ外周の凸縁に対応し底面両側
にリップを具えたヒートシンクに套設される枠体を具
え、枠体の上端両側にそれぞれ内向きに一つの係止片が
対称に延設され、該係止片の両端が折り曲げられて下向
きにやや傾斜する弾性片が設けられ、枠体底端に内向き
に延伸されチップの凸縁底面の係止に供されるフック片
が設けられ、ヒートシングが留め具の枠体内に嵌合され
並びにチップの上表面に跨設されることにより、二つの
係止片の両端の弾性片が下向きにヒートシンク底面両側
のリップの上表面に当接し、さらに留め具が下向きに押
されることにより、枠体底面のフック片がチップの凸縁
底面を係止し、取付けを完成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はヒートシンクをチップの上表面に取り付ける留め具であり、特に外周 に凸縁を具えたチップ専用の、ヒートシンクの留め具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

電子、通信業の急速な進歩成長に伴い、使用されるチップのほとんどに高い演 算性能が要求されるようになり、その演算効率の向上により、作業温度も大幅に 上昇している。このような高い演算効率のチップは現在、各種の電子設備に広く 運用されており、例えばコンピュータのインタフェースカードにもこのようなチ ップが設けられている。コンピュータケースには放熱ファンが設けられてはいる が、有効にチップの放熱を行うことができず、即ちチップの放熱要求に符合しな かった。そしてチップが作業温度過高の環境中で持続作業することにより、過熱 が演算機能や効率に影響し、さらにはコンピュータを停止させてしまうことがあ った。このため、このような高い演算効率のチップに取り付ける放熱手段は必要 な設計である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の主要な目的は、チップの上表面にヒートシンクを取り付ける留め具を 設計することにより十分な放熱効果を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、外周に凸縁を具えたチップ専用であり、チップ外周の凸縁 に対応し底面両側にリップを具えたヒートシンクに套設される枠体を具えた、チ ップとヒートシンクの留め具において、 該留め具の枠体の上端両側にそれぞれ内向きに一つの係止片が対称に延設され 、該係止片の両端が折り曲げられて下向きにやや傾斜する弾性片が設けられ、枠 体底端に内向きに延伸されチップの凸縁底面の係止に供されるフック片が設けら れ、ヒートシングが留め具の枠体内に嵌合され並びにチップの上表面に跨設され ることにより、二つの係止片の両端の弾性片が下向きにヒートシンク底面両側の リップの上表面に当接し、さらに留め具が下向きに押されることにより、枠体底 面のフック片がチップの凸縁底面を係止し、ヒートシンクがチップに取り付けら れることを特徴とする、チップとヒートシンクの留め具としている。 請求項２の考案は、前記留め具の枠体の四隅に細溝が設けられて枠体がフック に対応して外向きに弾性拡張するゆとりが与えられていることを特徴とする、請 求項１に記載のチップとヒートシンクの留め具としている。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案の留め具はチップ外周の凸縁に対応する一つの枠体を具え、該枠体がヒ ートシンクに套設され、且つ該ヒートシンクの底面の両側にリップが設けられて いる。該留め具の枠体の上端両側にそれぞれ内向きに一つの係止片が対称に延設 され、該係止片の両端が折り曲げられて下向きにやや傾斜する弾性片が設けられ ている。また枠体底端に内向きに延伸されたフック片が設けられてチップの凸縁 底面の係止に供される。ヒートシングが留め具の枠体内に嵌合され並びにチップ の上表面に跨設されることにより、二つの係止片の両端の弾性片が下向きにヒー トシンク底面両側のリップの上表面に当接し、さらに留め具が下向きに押される ことにより、枠体底面のフック片がチップの凸縁底面を係止し、ヒートシンクの チップへの取付けが完成する。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案の構造表示図である。本考案の留め具１はヒートシンク２をチッ プ３の上表面に取り付けるのに供される。該ヒートシンク２はチップ３と同じ寸 法とされ、且つヒートシンク２の底面両側にリップ２１が設けられ、該チップ３ の外周に環状に凸縁３１が設けられ、即ちチップ３の底面のピンが予め設けられ た表面４（一般にはプリント基板）にはんだ付けされた後、該凸縁３１と表面４ の間に適宜距離が保持される。該留め具１はチップ３外周の凸縁３１に対応する 一つの枠体１１を具え、該枠体１１はヒートシンク２に套設され、且つ該留め具 １の枠体１１の上端両側にそれぞれ内向きに一つの係止片１２が延設され、該係 止片１２の両側が折り曲げられてやや下向きに傾斜する弾性片１３が形成されて いる。また枠体１１の底端の係止片１２の下方に対応する位置に、内向きにフッ ク片１４が延設され、該フック片１４は凸縁３１の底面を係止する。また、該留 め具１の枠体１１の四隅に細溝１５が設けられ、枠体１１に、フック片１４に対 応して外向きに弾性拡張するゆとりを与えている。該留め具１はまずヒートシン ク２に套設され（図２参照）、さらにチップ３の上表面に跨設され、さらに留め 具１が下向きに圧迫されて枠体１１の底面のフック片１４がチップ３の凸縁３１ 底面を係止してヒートシンク２の底面とチップ３の上表面が緊密に密着させられ 、組み合わせ状態が形成される。

【０００７】 図３及び図４に本考案の未だ組み合わせられていない状態と組み合わせ後の状 態が示されている。図示されるように、該留め具１によりヒートシンク２とチッ プ３が組み合わせられる時、該留め具１はまずヒートシンク２に套設され、留め 具１の枠体内縁がヒートシンク２の外縁を保持し、二つの係止片１２の両端の弾 性片１３が下向きにヒートシンク２の底面両側のリップ２１の上表面に当接し、 その後、さらにヒートシンク２が留め具１によりチップ３の上表面に跨設される 。さらに留め具１が下向きに加圧操作されることにより、枠体１１の底面のフッ ク片１４がチップ３の凸縁３１の底面を係止する。弾性片１３の下向き斜めの設 計により、留め具１が下向きの押圧操作を受けた後、二つの弾性片１３が圧力を 受けることにより対応する回復弾性力を発生し、該弾性片１３がこれによりヒー トシンク２のリップ２１の上表面を圧迫被覆し、回復の弾性力をリップ２１にフ ィードバックし、これによりヒートシンク２が下向きにチップ３の上表面と密着 し、組み合わせが完成する。該留め具１の枠体１１の四隅に設けられた細溝１５ は留め具１が下に圧迫される時に、枠体１１がフック片１４に対応して外向きに 弾性拡張するゆとりを提供し、押圧動作解除後のフック片１４にチップ３の凸縁 ３１底面を係止させる。

【０００８】

【考案の効果】 以上の本考案の特殊な構造設計により、ヒートシンク２が簡単にかつスムーズ にチップ３の上表面に取り付けられ、有効にチップ３の作業温度を拡散し、相対 的にチップ３の使用寿命を延長しそれが設置された装置を正常に運転させる効果 が提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の構造表示図である。

【図２】本考案による取付け状態表示図である。

【図３】本考案の取付け前の状態を示す断面図である。

【図４】本考案の取付け後の状態を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 留め具 １１ 枠体 １２ 係止片 １３ 弾性片 １４ フック片 １５ 細溝 ２ ヒートシンク ２１ リップ ３ チップ ３１ 凸縁 ４ 表面

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周に凸縁を具えたチップ専用であり、
   チップ外周の凸縁に対応し底面両側にリップを具えたヒ
   ートシンクに套設される枠体を具えた、チップとヒート
   シンクの留め具において、 該留め具の枠体の上端両側にそれぞれ内向きに一つの係
   止片が対称に延設され、該係止片の両端が折り曲げられ
   て下向きにやや傾斜する弾性片が設けられ、枠体底端に
   内向きに延伸されチップの凸縁底面の係止に供されるフ
   ック片が設けられ、ヒートシングが留め具の枠体内に嵌
   合され並びにチップの上表面に跨設されることにより、
   二つの係止片の両端の弾性片が下向きにヒートシンク底
   面両側のリップの上表面に当接し、さらに留め具が下向
   きに押されることにより、枠体底面のフック片がチップ
   の凸縁底面を係止し、ヒートシンクがチップに取り付け
   られることを特徴とする、チップとヒートシンクの留め
   具。
2. 【請求項２】 前記留め具の枠体の四隅に細溝が設けら
   れて枠体がフックに対応して外向きに弾性拡張するゆと
   りが与えられていることを特徴とする、請求項１に記載
   のチップとヒートシンクの留め具。