JP3068101U - アルミニウム材 - Google Patents
アルミニウム材Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】色の見え方がアルミニウムであることを忘れさ
せるくらいに綺麗になり、様々な色をつけても映えるよ
うにすることができるようなアルミニウム材の提供。 【解決手段】表面に、フッ化物を含んだ酸によるエッチ
ングを行いダイスマークを除去した均一な下地面1aを
形成するとともに、該下地面1a上に、陽極酸化皮膜2
を形成し、該皮膜上に、塗膜3を形成したアルミニウム
材1。
せるくらいに綺麗になり、様々な色をつけても映えるよ
うにすることができるようなアルミニウム材の提供。 【解決手段】表面に、フッ化物を含んだ酸によるエッチ
ングを行いダイスマークを除去した均一な下地面1aを
形成するとともに、該下地面1a上に、陽極酸化皮膜2
を形成し、該皮膜上に、塗膜3を形成したアルミニウム
材1。
Description
【0001】
この考案は、例えば建材やエクステリア製品等に用いられるアルミニウム材や アルミニウム合金材(この考案ではアルミニウム材という)に関する。
【0002】
アルミニウム材からなる建材やエスクステリア製品といえば、従前はそのまま の銀白色かブロンズ色であった。ところが、アルミニウムが広く使われるように なったことと周りとの調和のため、色が重要視されるようになってきた。
【0003】 そこで、特許第2895537号や特許第2938781号の特許公報に開示 されているように、通常の前処理の後、陽極酸化皮膜を形成し、この皮膜を電解 着色で着色するとともにこの皮膜の上に顔料を含んだ電着塗料からなる塗膜を形 成して、グレーなどのこれまでにない色にすることが行われるようになった。
【0004】 しかし、そのように表面加工して着色した押出しや圧延によって製造されたア ルミニウムは、見る角度によって色が異なる落ち着きのない状態に見える。これ は、アルミニウムが押出しや圧延により形成されているため、図3に示したよう に表面には無数の筋(ダイスマーク10)が表れており、このダイスマーク10 の影響で光が乱反射するからである。前述のように通常の前処理としてアルカリ (NaOH)によるエッチングを行ったのではダイスマーク10は消えない。
【0005】
そこでこの発明は、色の見え方がアルミニウムであることを忘れさせるくらい に綺麗になり、様々な色をつけても映えるようにすることができるようなアルミ ニウム材の提供を課題とする。
【0006】 そのための手段は、表面に、フッ化物を含んだ酸によるエッチングを行いダイ スマークを除去した均一な下地面を形成するとともに、該下地面上に、陽極酸化 皮膜を形成し、該皮膜上に、塗膜を形成したアルミニウム材であることを特徴と する。
【0007】 なお、建材やエクステリア製品に利用するには、例えば前記皮膜を電解着色に よりブロンズ系色に着色し、前記塗膜を電着塗装によりグレーに着色するとよく 、どの様な色にでも調和するような茶色の外観が得られる。
【0008】
すなわち、上述のアルミニウム材の構成によれば、前処理のフッ化物を含んだ 酸によるエッチングでアルミニウム材の表面にダイスマークを除去した均一な下 地面を形成し、その上に陽極酸化皮膜を形成し、その上に塗膜を形成しているの で、塗膜や陽極酸化皮膜で反射する光が安定し、落ち着いた感じがし、色が映え るよい外観を得ることができる。
【0009】 請求項2のように、陽極酸化皮膜に電解着色でブロンズ系色に着色を行い、そ の上に電着塗装でグレーの塗膜を形成すれば、重なりあう陽極酸化皮膜と塗膜の 色の組み合わせにより茶系の色を表現ができるが、その表現は、上述の均一な下 地面により、見る角度によって色が変わるようなことがなくアルミニウムとは想 像できない程に美麗である。しかも、その色は、どのような色にでも調和するよ うな落ち着いた感じの茶色にすることかでき、特に、建材やエスクテリア製品に 用いるのに好適となる。
【0010】
この考案の一実施例を以下、図面に基づいて説明する。 図1は、建材やエクステリア製品として使用するのに適したアルミニウム材1 の表層部の拡大断面図である。このアルミニウム材1は、押出しアルミニウム型 材に着色しており、その着色に当ってはまず前処理をした後、陽極酸化処理をし て下地面1a上に陽極酸化皮膜2を形成し、続いて電着塗装処理をして塗膜3を 形成する。前処理とは、脱脂、エッチング、中和である。
【0011】 これらのうち脱脂と中和は通常通り行えばよいが、エッチングは、押出しによ り成形したことで表面にできたダイスマークを除去することを目的としており、 通常通りのアルカリ(NaOH)ではなく、酸を用いて行う。酸としては、アル ミの表面をダイスマークが除去できるほどに所定量溶解できればよいが、より好 ましくは酸性フッ化物で行うほうがよい。酸性フッ化物であればその溶解特性に より表面のダイスマークを効率的に除去できるとともに、添加剤により梨地のよ うに表面の均一性が得られ、さらには、メタルロスが少量で薬剤の消耗が少ない 、処理温度が低くてよいので加熱コストを抑えることができる等の利点を有する からである。
【0012】 このエッチング剤には、酸性フッ化アンモンを主成分とした水溶液を用いると よい。この水溶液は、表面の仕上り状態を調節するために、より好ましくは硫酸 イオンやりん酸イオン、ホウ酸イオンを含有した透明の液体で、希望する仕上り 状態に応じて成分を調整するようにしてある。
【0013】 エッチングは、脱脂して水洗した後、例えば、濃度100〜300g /l 、温 度20〜60℃、浸漬時間3〜10分等と、希望する仕上り状態に応じて適宜設 定した条件で行う。このエッチングにより、アルミニウム型材1には、図2に示 したようにダイスマークがなく均一で調密な梨地のような下地面1aを得ること ができる。
【0014】 このようにして前処理を行った後、陽極酸化処理、電解着色処理、および電着 塗装処理を順に行う。
【0015】 すなわち、陽極酸化処理により下地面1aの上に、陽極酸化皮膜2を形成し、 次の電解着色処理で上記陽極酸化皮膜2を着色する。
【0016】 建材やエスクテリア製品に用いるのに好適となるように、どのような色にでも 調和するような落ち着いた感じの茶色にする場合には、この陽極酸化皮膜は、ブ ロンズ系の色に着色するとよい。そのためには、Ni等を含有する水溶液内で電 解着色処理を行えばよい。この時のブロンズ系の色とは、色彩を表す指数で、L 値40.0〜45.0、a値2.0〜3.0、b値10.0〜13.0位が好ま しい。
【0017】 茶色にしない場合には、他の色に設定すればよい。また、この電解着色処理な しで、次の電着塗装処理で顔料入りのホワイトの塗膜3を形成するもよい。
【0018】 最後に、電着塗装処理により、陽極酸化皮膜2上に塗膜3を形成する。電着塗 料には、クリヤーやホワイトでもよいが、上述のように茶色の表面を得る場合に は、ホワイト以外のグレー系の顔料を含んだものを使用する。塗膜3の厚さは、 電着塗料や陽極酸化皮膜2の厚み、色等にもよるが、10〜30um程度でよく、 ブロンズ系の色に着色された陽極酸化皮膜2と、その上のグレーの塗膜3との相 互作用により茶色の外観が得られる。色彩を表す指数で、L値30.0〜40. 0、a値1.0〜3.5、b値3.0〜7.0程度の値が得られる茶色に設定す れば、建材やエスクテリア製品に用いるのに好適となる、どのような色にでも調 和するような光沢を抑えた落ち着いた感じの茶色になる。
【0019】 すなわち、上述のアルミニウム材1では、前処理のフッ化物を含有した酸によ るエッチングでアルミニウム材の表面に、ダイスマークを除去した均一な下地面 1aを形成し、その上に陽極酸化皮膜2と塗膜を形成しているので、塗膜3や陽 極酸化皮膜2で反射する光が安定し、落ち着いた感じがし、色が映えるよい外観 を得ることができる。
【0020】 しかも、陽極酸化皮膜2に電解着色でブロンズ系色に着色を行い、その上に電 着塗装でグレーの塗膜3を形成すれば、重なりあう陽極酸化皮膜2と塗膜3の色 の組み合わせにより茶系の色を表現できるが、その表現は、上述の均一な下地面 1aにより、見る角度似よって色が変わるようなことがなくアルミニウムとは創 造できないほどに美麗である。しかも、その色は、どの様な色にでも調和するよ うな落ち着いた感じの茶色にすることができ、特に、建材やエクステリア製品に 用いるのに最適である。
【図1】 アルミニウム材の表層部の構造を示す説明
図。
図。
【図2】 アルミニウム材の下地面を示す斜視図。
【図3】 従来のアルミニウム材の下地面を示す斜視
図。
図。
1…アルミニウム材 1a…下地面 2…陽極酸化皮膜 3…塗膜
Claims (2)
- 【請求項1】表面に、フッ化物を含んだ酸によるエッチ
ングを行いダイスマークを除去した均一な下地面を形成
するとともに、該下地面上に、陽極酸化皮膜を形成し、
該皮膜上に、塗膜を形成したアルミニウム材。 - 【請求項2】前記皮膜を電解着色によりブロンズ系色に
着色し、前記塗膜を電着塗装によりグレーに着色した請
求項1に記載のアルミニウム材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999007716U JP3068101U (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | アルミニウム材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999007716U JP3068101U (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | アルミニウム材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3068101U true JP3068101U (ja) | 2000-04-28 |
Family
ID=43201603
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1999007716U Expired - Fee Related JP3068101U (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | アルミニウム材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3068101U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021085039A (ja) * | 2019-11-25 | 2021-06-03 | 日本軽金属株式会社 | アルミニウム部材及びその製造方法 |
-
1999
- 1999-10-12 JP JP1999007716U patent/JP3068101U/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021085039A (ja) * | 2019-11-25 | 2021-06-03 | 日本軽金属株式会社 | アルミニウム部材及びその製造方法 |
JP7269497B2 (ja) | 2019-11-25 | 2023-05-09 | 日本軽金属株式会社 | アルミニウム部材及びその製造方法 |
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