JP3067870U - 板紙ブランクから組み立てられるペット糞掬い取り器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 平板状の板紙ブランクから簡単に組み立てら
れ、手際よくペット糞を掬い取れ、かつ掬い取られたペ
ット糞が横や後方へこぼれないペット糞掬い取り器を提
供する。 【構成】 ほぼ矩形の板紙からなり、その長辺のうち一
方の辺は中央において導入用尖端部を有しその両側に対
称的に等しい形状の凹状湾曲部を有し、前記長辺とその
両端の短辺との各間に凸状湾曲形状の遷移部を有し、前
記長辺に対向する他方の長辺の中央点から前記凹状湾曲
部と前記凸状湾曲遷移部との境目点へ一直線状に押し罫
線が設けられており、更に、前記他方の長辺の前記中央
点から前記短辺の直線部上の摘み部形成用点へ一直線状
に押し罫線が設けられている板紙ブランクから組み立て
られるペット糞掬い取り器である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は犬猫等のペット糞を回収するための紙製の掬い取り器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

たとえばペット犬の散歩にはその運動の他に排泄が伴う。排泄のうち、糞の処 理が問題となる。我々の生活環境をペット共々美しくするにはどのような形であ れ、各ペットの飼い主が少なくともペット糞を回収すればよいのである。

【０００３】 回収方法の一例を示すと、飼い主が竹菷と塵取器とビニール袋とを携行して、 ペットの排泄の都度、その糞をビニール袋に回収する。

【０００４】 他の回収方法では、例えば園芸用の板金製小型スコップとビニール袋とを携行 して、上述と同様に回収する。

【０００５】 更に他の回収方法では、市販の使い捨て紙スコップとビニール袋とを携行して 、上述と同様に回収する。 なお、この使い捨て紙スコップは、ほぼスコップ状の輪郭を有した板紙のブラ ンクをこれに予め施されている複数本の押し罫線（単に“押し罫”とも言う）に 沿って折り曲げてスコップ部が湾曲状になるようにかつ柄部が立体的になって少 々の曲げ応力にも耐えるように使用時に組み立てられるものである。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

前述の従来の紙スコップはその板紙ブランクにトムソンなどで押し罫線が付与 されていて板紙ブランクを立体的に起しやすくなされているとはいえ、この押し 罫線には曲線が含まれているので手早く起すことが困難である。 また、従来の紙スコップではスコップの先端が凹状にくぼんでいるのでペット 糞を掬い取りにくい。 更に、従来の紙スコップではスコップの両側および手許側を囲うものがないの で掬い取ったペット糞が紙スコップからこぼれやすく手などが汚れがちであると いう欠点がある。

【０００７】 本考案は平板上の板紙ブランクから簡単に組み立てられ、手際よくペット糞を 掬い取れ、掬い取られたペット糞がこぼれ落ちないようにしたペット糞掬い取り 器を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するために、本考案のペット糞掬い取り器の板紙ブランクはほ ぼ矩形の輪郭を有し、その長辺のうち一方の辺は中央において導入用尖端部を有 しその両側に対称的に等しい形状の凹状湾曲部を有し、前記長辺とその両端の短 辺との各間に凸状湾曲形状の遷移部を有し、前記長辺に対向する他方の長辺の中 央点から前記凹状湾曲部と前記凸状湾曲遷移部との境目点へ一直線状に延びた押 し罫線が設けられており、更に、前記他方の長辺の前記中央点から前記短辺の直 線部上の摘み部形成用点へ一直線状に延びた押し罫線が設けられていることを特 徴とする。

【０００９】

【実施例】

本考案の第１実施例のペット糞掬い取り器の展開図を図１に示す。この図から 判る通り本考案のペット糞掬い取り器はほぼ矩形の板紙ブランク８からなる。こ の板紙ブランク８の矩形の長辺の一方の中央には導入用尖端部１が形成されてい る。この導入用尖端部１の両側は対称的に等しい円弧の凹状湾曲部２，２′にな されている。この凹状湾曲部２，２′の外側の端には組み立てたときに隅を丸く するための凸状に湾曲した遷移部３，３′が続いている。この遷移部３，３′に 前記矩形のうちの短辺の直線部４，４′が続いている。

【００１０】 かかる輪郭を有する板紙ブランクをペット糞掬い取り器に組み立てるために押 し罫線Ａ，Ａ′およびＢ，Ｂ′が前記板紙ブランクに付与されている。押し罫線 Ａ，Ａ′は前記矩形の長辺のうちの直線状の辺の中央点Ｍから前記凹状湾曲部２ ，２′と前記遷移部３，３′との境目点Ｄ，Ｄ′に延びている。これらの押し罫 線Ａ，Ａ′は谷折りされる。なお、中央点Ｍはその長辺を二つの部分辺５，５′ に分ける。押し罫線Ｂ，Ｂ′は前記中央点Ｍから各短辺４，４′上の摘み部形成 用点Ｃ，Ｃ′まで延びている。これらの押し罫線Ｂ，Ｂ′は山折りされる。部分 辺５，５′と押し罫線Ｂ，Ｂとの間の区画部は摘み部分６，６′と称される。二 つの摘み部分６，６′は互いに合わせられて使用者の指により摘ままれるもので ある。

【００１１】 かくして、図２に示される通り、押し罫線ＡとＡ′で区画された逆三角形底９ の両側に押し罫線ＡとＢ；Ａ′とＢ′で区画された側壁７，７′が斜めに立ち上 がり、これら側壁７，７′に連なった前記摘み部分６，６′を指で摘み合わせる ことができるペット糞掬い取り器が得られることが理解されよう。

【００１２】 なお、実施例１の板紙ブランクの実際のデータを以下に示す。 矩形寸法は２５８ｍｍ×１８２ｍｍ、 導入用尖端部１から境目点Ｄまでの距離は１１０ｍｍ、 凹状湾曲部２の円弧の半径は１９３．０６ｍｍ、 境目点Ｄから短辺４までの垂直距離は１９ｍｍ、 凸状湾曲遷移部３の円弧の半径は３０ｍｍ、 部分辺５から摘み部形成用点Ｃまでの垂直距離は３０ｍｍである。 板紙は０．４３ｍｍ厚である。

【００１３】 本考案のペット糞掬い取り器はその板紙ブランクを直線の複数の独立した押し 罫線に沿って谷折り山折りした後、摘み部を合わせることにより過少曲げあるい は過多曲げは自ずと調節されるので手早く組み立てることができる。 また本考案のペット糞掬い取り器では逆三角形底９の先端辺には導入用尖端部 １が形成されているので、ペット糞を掬いやすい。 更に本考案のペット糞掬い取り器では掬い取ったペット糞を掬い取り器の奥へ ころがしても両側壁７，７′が摘み部６，６′により閉じられているためこぼれ ず、手等を汚すことはない。 かかるペット糞掬い取り器は使い捨てであるので掬い取ったペット糞と共にビ ニール袋の中へ捨てることができるのである。

【００１４】 本考案の第２実施例のペット糞掬い取り器の展開図を図３に示す。説明を簡潔 にするために前述の第１実施例との相違点のみを述べる。 すなわち、この第２実施例では摘み部６，６′から手を離してもペット糞掬い 取り器が組み立てられた状態（図４）を維持するようになされている。このため に、図３の展開図に示す通り、一方の摘み部６′に雄片１２を形成する切り込み 線１１が入れられ、かつ他方の摘み部６に雌部切り込み線１３が入れられている 。 また、この第２実施例では凸状湾曲遷移部３，３′が大きくなされている。こ れにより、逆三角形底の広がりが第１実施例のものよりも狭くなっており、その 分、側壁７，７′の立ち上がりが急になって側壁７，７′がペット糞の掬い取り に邪魔をしない。また側壁７，７′の高さが高くなっていて、ペット糞がこぼれ ないようになっているのである。

【００１５】 図４に示される通り、この第２実施例では組み立てられたペット糞掬い取り器 は一方の摘み部６′に設けた雄片１２が他方の摘み部６に設けた雌部切り込み部 １３に入って、二つの摘み部６，６′を合わせた状態に維持する。

【００１６】 なお、この第２実施例の板紙ブランクの実際のデータを以下に示す。 矩形寸法は２５８ｍｍ×１８２ｍｍ、 導入用尖端部１から境目点Ｄまでの距離は７０ｍｍ、 凹状湾曲部２の円弧の半径は１２５ｍｍ、 境目点Ｄから短辺４までの垂直距離は５９ｍｍ、 凸状湾曲遷移部３の円弧の半径は６０ｍｍ、 部分辺５から摘み部形成用点Ｃまでの垂直距離は５５ｍｍである。 板紙は０．４３ｍｍ厚である。

【００１７】 本考案の第３実施例のペット糞掬い取り器の展開図を図５に示す。説明を簡潔 にするために前述の第２実施例との相違点のみを述べる。 すなわち、この第３実施例では矩形の長辺のうちの直線状の辺の中央点Ｍから 導入用尖端部１に延びた中央押し罫線Ｅが設けられていることである。これによ り、この使い捨てのペット糞掬い取り器をペット糞と共にビニール袋に捨てたと きに、この矩形の板紙ブランクを半分に折り畳むことが容易になり、ビニール袋 が嵩張らないようにできるのである。つまりこの第３実施例では矩形の板紙ブラ ンクを半分に折り畳むときに、折り畳みやすいように中央押し罫線Ｅが施されて いる。この中央押し罫線Ｅは谷折りされる。 なお、この実施例での雄片１２および雌部切り込み線１３には戻り止めの工夫 がなされていることは、図５を見れば理解されるところであろう。

【００１８】 この第３実施例の板紙ブランクの実際のデータを以下に示す。 矩形寸法は２３０ｍｍ×１５５ｍｍ、 導入用尖端部１から境目点Ｄまでの距離は６０ｍｍ、 凹状湾曲部２は半径３０ｍｍの円弧と直線とからなり、 境目点Ｄから短辺４までの垂直距離は５５ｍｍ、 凸状湾曲遷移部３の円弧の半径は５５ｍｍ、 部分辺５から摘み部形成用点Ｃまでの垂直距離は４５ｍｍである。 板紙は０．４３ｍｍ厚である。

【００１９】 なお、前記の実施例１〜３の板紙ブランクの実際の輪郭寸法および厚み寸法を 示したが、本考案のペット糞掬い取り器はこれらの寸法に限定されるものではな い。例えばより小さなペットに対しては寸法を小さくできる。また、導入用尖端 部１の形状も図示の如き角度付きのものに限定されず適当に丸みを有する形状で もよい。このことは境目点Ｄについても言える。

【００２０】

【考案の効果】

本考案のペット糞掬い取り器はその板紙ブランクを複数の独立した直線状押し 罫線に沿って谷折り山折りするだけで、摘み部を合わせることにより過少曲げあ るいは過多曲げは自ずと調節されるので手早く組み立てることができ、また本考 案のペット糞掬い取り器では逆三角形底９の先端辺には導入用尖端部１が形成さ れているので、ペット糞を掬いやすく、更に本考案のペット糞掬い取り器では掬 い取ったペット糞を掬い取り器の奥へころがしても両側壁７，７′が摘み部６， ６′により閉じられているためこぼれず、手等を汚すことはない。 かかるペット糞掬い取り器は使い捨てであるので掬い取ったペット糞と共にビ ニール袋の中へ捨てることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例のペット糞掬い取り器の展
開図である。

【図２】本考案の第１実施例のペット糞掬い取り器の斜
視図である。

【図３】本考案の第２実施例のペット糞掬い取り器の展
開図である。

【図４】本考案の第２実施例のペット糞掬い取り器の斜
視図である。

【図５】本考案の第３実施例のペット糞掬い取り器の展
開図である。

【符号の説明】

１ 導入用尖端部 ２，２′ 凹状湾曲部 ３，３′ 凸状湾曲遷移部 ４，４′ 矩形の短辺 ５，５′ 矩形の直線長辺の半分の長さの部分辺 ６，６′ 摘み部分 ７，７′ 側壁 ８ ペット糞掬い取り器のほぼ矩形の板紙ブランク ９ 逆三角形底 Ａ，Ａ′ 谷折り用押し罫線 Ｂ，Ｂ′ 山折り用押し罫線 Ｃ，Ｃ′ 摘み部形成用点 Ｄ，Ｄ′ 境目点 Ｅ 谷折り用中央押し罫線 Ｍ 中央点

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ほぼ矩形の板紙からなり、その長辺のう
   ち一方の辺は中央において導入用尖端部を有しその両側
   に対称的に等しい形状の凹状湾曲部を有し、前記長辺と
   その両端の短辺との各間に凸状湾曲形状の遷移部を有
   し、前記長辺に対向する他方の長辺の中央点から前記凹
   状湾曲部と前記凸状湾曲遷移部との境目点へ一直線状に
   延びた押し罫線が設けられており、更に、前記他方の長
   辺の前記中央点から前記短辺の直線部上の摘み部形成用
   点へ一直線状に延びた押し罫線が設けられている板紙ブ
   ランクから組み立てられるペット糞掬い取り器。
2. 【請求項２】 更に前記中央点から前記導入用尖端部へ
   一直線状に延びた中央押し罫線が設けられている請求項
   １記載の板紙ブランクから組み立てられるペット糞掬い
   取り器。