JP3067833U - ベッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 落下防止用の側壁を容易に、且つ、振動や衝
撃を生じることなく使用状態と不使用状態とに切り換え
ることができて、痛みのある患者や手術後の患者にとっ
ても、快適な使用が可能となるベッドを提供する。 【解決手段】 ベッドに設けられた落下防止用の側壁１
をベッドフレーム３に対して昇降自在に構成し、前記側
壁からスクリューロッド６を固定状態に垂下させ、前記
側壁とベッドフレームとの間に、前記スクリューロッド
に套嵌させたテレスコピックカバー７を設ける一方、ベ
ッドフレームには、前記スクリューロッドと螺合する雌
ネジ部８が形成されたギヤ９を定位置で回転のみ自在に
設けると共に、当該ギヤ９に噛み合う伝動ギヤ１０とこ
の伝動ギヤを駆動する正逆転可能なモータＭとを設け、
スイッチ操作により、前記落下防止用の側壁１を自動的
に昇降させるように構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、医療用ベッドとして好適なベッドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、医療用ベッドとしては、両側に落下防止用の側壁を備えたベッドが使 用され、布団や患者の不測な落下を防止できるように配慮されているが、従来で は、ベッドへの昇り降り等に際して、落下防止用の側壁が邪魔にならないように 、落下防止用の側壁を着脱していたため、ベッドへの昇り降り等に手間がかかる ばかりでなく、痛みのある患者、特に、手術後の患者にとっては、落下防止用側 壁の着脱時に生じる振動や衝撃が痛みの原因となり、苦痛の種となっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の現状に鑑み、本考案は、落下防止用の側壁を容易に、且つ、振動や衝撃 を生じることなく使用状態と不使用状態とに切り換えることができて、痛みのあ る患者や手術後の患者にとっても、快適な使用が可能となるベッドを提供するも のである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案が講じた技術的手段は、次のとおりであ る。即ち、請求項１に記載の考案によるベッドは、落下防止用の側壁をベッドフ レームに対して昇降自在に構成し、当該側壁をモータ出力により自動的に昇降さ せる昇降駆動装置を設けてあることを特徴としている。

【０００５】 請求項２に記載の考案によるベッドは、落下防止用の側壁をベッドフレームに 対して昇降自在に構成し、前記側壁からスクリューロッドを固定状態に垂下させ 、前記側壁とベッドフレームとの間に、前記スクリューロッドに套嵌させたテレ スコピックカバーを設ける一方、ベッドフレームには、前記スクリューロッドと 螺合する雌ネジ部が形成されたギヤを定位置で回転のみ自在に設けると共に、当 該ギヤに噛み合う伝動ギヤと伝動ギヤを駆動する正逆転可能なモータとを設け、 スイッチ操作により、前記落下防止用の側壁を自動的に昇降させるように構成し てあることを特徴としている。

【０００６】 請求項３に記載の考案によるベッドは、水平杆とその両端から下方へ折曲連設 された一対の縦杆とで構成された落下防止用の側壁をベッドフレームに対して、 当該ベッドフレームに設けた前記縦杆をスライド自在に案内する一対のガイドパ イプに沿って昇降自在に構成し、前記水平杆の中央部からスクリューロッドを固 定状態に垂下させ、前記水平杆とベッドフレームとの間に、前記スクリューロッ ドに套嵌させたテレスコピックカバーを設ける一方、ベッドフレームには、前記 スクリューロッドと螺合する雌ネジ部が形成されたギヤを定位置で回転のみ自在 に設けると共に、当該ギヤに噛み合う伝動ギヤと伝動ギヤを駆動する正逆転可能 なモータとを設け、スイッチ操作により、前記落下防止用の側壁を自動的に昇降 させるように構成してあることを特徴としている。

【０００７】 請求項１〜３に記載の考案の構成によれば、落下防止用の側壁がベッドフレー ムに対して昇降自在に構成され、当該側壁がモータ出力により自動的に昇降する ので、落下防止用の側壁を容易に、且つ、振動や衝撃を生じることなく使用状態 と不使用状態とに切り換えることができて、ベッドへの昇り降り等に手間がかか らず、痛みのある患者や手術後の患者にとっても、快適な使用が可能となる。

【０００８】 殊に、請求項２や請求項３に記載の考案の構成によれば、落下防止用の側壁の 昇降を司るスクリューロッドが側壁から垂下されているが、当該スクリューロッ ドがテレスコピックカバーで覆われているため、スクリューロッドのネジ部に布 団等が引っ掛かる虞がなく、外観上もシンプルで、体裁が良い。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。図１と図２は、本考案に係る 医療用ベッドを示す。図において、１は、ベッド面２の両側に設けられた落下防 止用の側壁であり、水平杆１ａとその両端から下方へ折曲連設された一対の縦杆 １ｂとで構成されている。

【００１０】 ベッドフレーム３には、前記縦杆１ｂをスライド自在に案内する一対の鉛直な ガイドパイプ４ａ，４ｂが固着され、前記側壁１がガイドパイプ４ａ，４ｂに沿 って昇降するように構成されている。

【００１１】 落下防止用の側壁１とベッドフレーム３との間には、落下防止用の側壁１をモ ータ出力により自動的に昇降させる昇降駆動装置５が設けられている。より詳し く説明すると、前記水平杆１ａの中央部には、スクリューロッド６が固定状態に 垂下されており、前記水平杆１ａとベッドフレーム３との間には、前記スクリュ ーロッド６に套嵌させた筒状をなす三段式のテレスコピックカバー７が設けられ ている。

【００１２】 ベッドフレーム３には、前記スクリューロッド６と螺合する雌ネジ部８が形成 されたギヤ９が定位置で回転のみ自在に設けられており、さらに、前記ギヤ９に 噛み合う伝動ギヤ１０と伝動ギヤ１０を駆動する正逆転可能なモータＭとが設け られている。そして、操作し易い適当な位置（例えば、頭部側の支柱１１）に設 けたスイッチＳの操作により、前記落下防止用の側壁１を自動的に昇降させるよ うに構成してある。図中の１２は、ベッドフレーム３の下面に付設された伝動ケ ースで、ギヤ収納部１２ａとスクリューロッド収納部１２ｂとから構成されてい る。

【００１３】 尚、ギヤ９の雌ネジ部８は、ギヤ９の内面に直接、刻設したものでもよいが、 図示の例では、ネジ作用によるスクリューロッド６の昇降動作をスムーズに行わ せるために、スクリューロッド６のネジ溝に嵌入する多数の鋼球をギヤ９の内面 に保持させることによって、前記雌ネジ部８を構成してある。

【００１４】 上記の考案の構成によれば、ベッド面２への昇り降り等に際しては、スイッチ Ｓを操作するだけで、落下防止用の側壁１が昇降するので、落下防止用の側壁１ を容易に、且つ、振動や衝撃を生じることなく使用状態と不使用状態とに切り換 えることができ、ベッド面２への昇り降り等に手間がかからず、痛みのある患者 や手術後の患者にとっても、快適な使用が可能となる。

【００１５】 図３は、他の実施の形態を示し、落下防止用の側壁１を板材によって構成する 一方、ベッドフレーム３に、側壁１の垂直板部をスライド自在に案内するスリッ ト１３を形成するためのガイド板１４を付設した点に特徴がある。その他の構成 や作用は、先の実施の形態と同じであるため、説明を省略する。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は、上述した構成よりなるため、落下防止用の側壁を容易に、且つ、振 動や衝撃を生じることなく使用状態と不使用状態とに切り換えることができて、 痛みのある患者や手術後の患者にとっても、快適な使用が可能となるという効果 がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態を示す医療用ベッドの斜視
図である。

【図２】要部の断面図である。

【図３】他の実施の形態を示す要部の斜視図である。

【符号の説明】

１…落下防止用の側壁、１ａ…水平杆、１ｂ…縦杆、３
…ベッドフレーム、４ａ，４ｂ…ガイドパイプ、５…昇
降駆動装置、６…スクリューロッド、７…テレスコピッ
クカバー、８…雌ネジ部、９…ギヤ、１０…伝動ギヤ、
Ｍ…モータ。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 落下防止用の側壁をベッドフレームに対
   して昇降自在に構成し、当該側壁をモータ出力により自
   動的に昇降させる昇降駆動装置を設けてあることを特徴
   とするベッド。
2. 【請求項２】 落下防止用の側壁をベッドフレームに対
   して昇降自在に構成し、前記側壁からスクリューロッド
   を固定状態に垂下させ、前記側壁とベッドフレームとの
   間に、前記スクリューロッドに套嵌させたテレスコピッ
   クカバーを設ける一方、ベッドフレームには、前記スク
   リューロッドと螺合する雌ネジ部が形成されたギヤを定
   位置で回転のみ自在に設けると共に、当該ギヤに噛み合
   う伝動ギヤとこの伝動ギヤを駆動する正逆転可能なモー
   タとを設け、スイッチ操作により、前記落下防止用の側
   壁を自動的に昇降させるように構成してあることを特徴
   とするベッド。
3. 【請求項３】 水平杆とその両端から下方へ折曲連設さ
   れた一対の縦杆とで構成された落下防止用の側壁をベッ
   ドフレームに対して、当該ベッドフレームに設けた前記
   縦杆をスライド自在に案内する一対のガイドパイプに沿
   って昇降自在に構成し、前記水平杆の中央部からスクリ
   ューロッドを固定状態に垂下させ、前記水平杆とベッド
   フレームとの間に、前記スクリューロッドに套嵌させた
   テレスコピックカバーを設ける一方、ベッドフレームに
   は、前記スクリューロッドと螺合する雌ネジ部が形成さ
   れたギヤを定位置で回転のみ自在に設けると共に、当該
   ギヤに噛み合う伝動ギヤとこの伝動ギヤを駆動する正逆
   転可能なモータとを設け、スイッチ操作により、前記落
   下防止用の側壁を自動的に昇降させるように構成してあ
   ることを特徴とするベッド。