JP3067282U - 野地板 - Google Patents

野地板

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JP3067282U
JP3067282U JP1999006905U JP690599U JP3067282U JP 3067282 U JP3067282 U JP 3067282U JP 1999006905 U JP1999006905 U JP 1999006905U JP 690599 U JP690599 U JP 690599U JP 3067282 U JP3067282 U JP 3067282U
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池 煕 菊
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株式会社チャンピオン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 野地板において、屋根板からの水漏れ防止を
するための屋根下地材を一体化して資材点数を減少する
と共に、屋根工事の施工を容易にし工事期間を短縮する
ことを可能とする。 【解決手段】 屋根の棟から軒にわたって傾斜して張ら
れ屋根板を形成すると共に屋根葺き材を支持する部材と
なる野地板10において、平板状の基材11の片面に合
成樹脂をシート状に熱溶着して、該基材11の片面に屋
根板からの水漏れ防止をするための屋根下地材層12を
一体的に形成すると共に、上記屋根下地材層12の上面
には、一方向に連続した直線状に伸びる一定高さの突条
13を所定間隔に形成したものである。これにより、屋
根板からの水漏れ防止をするための屋根下地材を一体化
して資材点数を減少すると共に、屋根工事の施工を容易
にし工事期間を短縮することができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、屋根の棟から軒にわたって傾斜して張られ屋根板を形成すると共に 屋根葺き材を支持する部材となる野地板に関し、特に、屋根板からの水漏れ防止 をするための屋根下地材を一体化して資材点数を減少すると共に、和瓦葺、平板 瓦葺、トタン葺、スレート葺等の屋根工事の施工を容易にし工事期間を短縮する ことができる野地板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の野地板は、例えば約90cm×180cmの大きさの平らな板材から成り、 図13に示すように、屋根の棟から軒に向かって傾斜して渡された垂木1,1, …の上に、その傾斜に沿って野地板2が打ち付けられるようになっていた。そし て、このような野地板2を使用して屋根工事をするには、上記垂木1,1,…の 上にその傾斜に沿って上記野地板2を打ち付け、この野地板2の上面に屋根板か らの水漏れ防止をするためのシート状の屋根下地材3を敷き、この屋根下地材3 の上面に所定の間隔で軒線と平行に瓦桟4,4,…を釘等で打ち付けていた。そ の後、図14に示すように、裏面上部に引掛爪を有する瓦5の該引掛爪を上記瓦 桟4の上辺部に引っ掛け、この瓦5を釘等で打ち付けて固定し屋根を構成してい た。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の野地板2においては、その上面にて水漏れ防止をす るための屋根下地材3が該野地板2とは別部材とされていたので、屋根工事の材 料としての資材点数が多いものであった。また、実際の屋根工事においては、垂 木1の上に野地板2を打ち付け、その後この野地板2の上面に屋根下地材3を敷 かなければならず、施工工程も多くなるものであった。したがって、施工に手間 がかかると共に施工管理が複雑となり、工事期間が長くなることがあった。
【0004】 そこで、本考案は、このような問題点に対処し、屋根板からの水漏れ防止をす るための屋根下地材を一体化して資材点数を減少すると共に、屋根工事の施工を 容易にし工事期間を短縮することができる野地板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案による野地板は、屋根の棟から軒にわたっ て傾斜して張られ屋根板を形成すると共に屋根瓦を支持する部材となる野地板に おいて、平板状の基材の片面に合成樹脂をシート状に熱溶着して、該基材の片面 に屋根板からの水漏れ防止をするための屋根下地材層を一体的に形成したもので ある。
【0006】 また、上記屋根下地材層の上面には、一方向に連続した直線状に伸びる一定高 さの突条を所定間隔に形成したものである。
【0007】 さらに、上記屋根下地材層の上面には、所定の高さだけ突出した多数のすべり 止め突部を一体的に形成すると共に、これらのすべり止め突部を所定の単位面積 中に複数個存在するように配置して全面に等方的に設けたものである。
【0008】 さらにまた、上記すべり止め突部は、下部が大径とされると共に上部が小径と され所定の高さだけ2段階に突出したものとしてもよい。
【0009】 また、上記屋根下地材層の上面には、紙又は不織布を接着してもよい。
【0010】 さらに、上記屋根下地材層の周辺部を、基材の外側縁部より外方へ所定幅だけ 出っ張らせて、隣接設置される基材との接合部分を覆う重ね合わせ片を形成して もよい。
【0011】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。 図1は本考案による野地板の実施の形態を示す断面説明図であり、図2はその 斜視説明図である。なお、図1は、図2のA−A線断面図に当たるものである。 この野地板10は、屋根の棟から軒にわたって傾斜して張られ屋根板を形成する と共に屋根瓦を支持する部材となるもので、基材11と屋根下地材層12とを一 体的に形成して成る。
【0012】 図1において基材11は、野地板10の本体部分となるもので、平板状の木製 の板材から成り、所定の厚さで例えば約90cm×180cm又は約120cm×24 0cmの大きさが標準とされている。
【0013】 上記基材11の片面には、屋根下地材層12が一体的に形成されている。この 屋根下地材層12は、屋根板からの水漏れ防止をするための部材となるもので、 例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリ塩化ビ ニル等の合成樹脂から成り、厚さが約1mm程度のシート状に熱溶着され、上記基 材11の片面の全面に一体化されている。これにより、上記基材11及び屋根下 地材層12から成る野地板10の上面に、所定の間隔で軒線と平行に瓦桟4を釘 等で打ち付けても、該屋根下地材層12の防水性によって雨水等が屋根板から水 漏れするのを防止することができる。また、基材11の片面に屋根下地材層12 が直に熱溶着してあるので、該屋根下地材層12が縮まないようにしたり、破れ ないようにすることができる。
【0014】 また、図1及び図2に示すように、上記屋根下地材層12の上面には、一方向 に連続した直線状に伸びる一定高さ(約2mm程度)の突条13,13,…が所定 間隔、例えば約2〜10cm程度で等間隔に形成されている。この突条13は、上 記野地板10の屋根下地材層12の上面に打ち付けられる瓦桟4との間にその突 条13の高さ分だけの小さい隙間(以下「微小な隙間」という)を形成して、例 えば屋根瓦からの漏水を軒方向に案内して排水せしめたり、通気性を向上するも のである。したがって、屋根下地材層12の上面の突条13,13,…が屋根の 傾斜方向に沿うようにされている。
【0015】 このように構成された野地板10を使用して屋根工事をするには、図13に示 すと同様にして、屋根の棟から軒に向かって傾斜して渡された垂木1,1,…の 上に、その傾斜に沿って野地板10を打ち付ける。このとき、野地板10には、 基材11の上面に屋根下地材層12が一体的に形成されているので、上記野地板 10の打ち付けと同時に従来の屋根下地材3も施工されることとなる。したがっ て、そのまま上記野地板10の上面に所定の間隔で軒線と平行に瓦桟4,4,… を釘等で打ち付ける。なお、上記垂木1,1,…の上には複数枚の野地板10が 並べて打ち付けられるが、隣り合う野地板10,10の隣接辺部には、シールテ ープを貼ったり、シール材を充填したりして水漏れ防止の対策をする。
【0016】 その後、図14に示すと同様にして、裏面上部に引掛爪を有する瓦5の該引掛 爪を上記瓦桟4の上辺部に引っ掛け、この瓦5を釘等で打ち付けて固定して瓦葺 きをし、屋根が構成される。このとき、図1に示すように、基材11の上面に屋 根下地材層12が一体的に形成されているので、一つの野地板10で従来の屋根 下地材3を兼ね備えたこととなり、屋根工事の資材点数が減少する。また、上記 野地板10の打ち付けと同時に従来の屋根下地材3も施工されることとなるので 、屋根工事の施工を容易にし工事期間が短縮される。
【0017】 上記において、瓦桟4は、野地板10の屋根下地材層12の突条13,13, …の長手方向と直交して打ち付けられるので、図1に示すように、上記突条13 の作用により下面側に微小な隙間を形成して浮き上がった状態となる。そして、 この屋根下地材層12と瓦桟4との間に形成される微小な隙間は、各瓦桟4の長 手方向において確保される。したがって、屋根からの漏水を瓦桟4の上角部に滞 留させることなく、上記の隙間を介して通過させると共に、突条13,13,… により一定範囲の横走りを防止して軒方向に流下排水させることができる。また 、上記の隙間により、上記瓦桟4との間における空気の流通作用を確保すること ができる。さらに、瓦桟4を使わない工法の場合でも、上記の突条13,13, …によって屋根瓦の下面との間に隙間を形成して、排水又は空気の流通を図るこ とができる。
【0018】 なお、上記突条13は、野地板10の屋根下地材層12の上面に打ち付けられ る瓦桟4との間に小さい隙間を形成して、例えば屋根からの漏水を軒方向に案内 して排水せしめたり、通気性を向上したりする必要がない場合は、設けなくても よい。
【0019】 図3は本考案の第二の実施形態を示す斜視説明図であり、図4はそのB−B線 断面図である。この実施形態は、上記野地板10の屋根下地材層12の上面に、 所定の高さだけ突出した多数のすべり止め突部14,14,…を一体的に形成す ると共に、これらのすべり止め突部14,14,…を所定の単位面積中に複数個 存在するように配置して全面に等方的に設けたものである。このすべり止め突部 14は、屋根工事の際に、垂木1,1,…の上にその傾斜に沿って打ち付けられ た野地板10の上面にのって作業をする作業者の足のすべり止め効果を発揮する もので、例えば約2mm程度の高さで1段に突出している。
【0020】 そして、上記すべり止め突部14は、図5に示すように、所定の単位面積Sの 中に複数個存在するように配置して全面に等方的に設けられている。すなわち、 野地板10の上面に打ち付けられる瓦桟4の幅をwとすると、この幅wを一辺と する正方形の面積を単位面積Sとし、この単位面積S中に所定の複数個が配置さ れている。具体的には、野地板10の屋根下地材層12の上面に、その一側辺部 に平行に多数行設けられたすべり止め突部14を、1行おきに半ピッチだけ位置 をずらして千鳥状に配置し、上記単位面積Sの中に4個以上のすべり止め突部1 4が配置されている。
【0021】 この実施形態の場合は、作業者が作業靴のまま野地板10の上面にのったとき に、図4に示すように、屋根下地材層12の上面に所定の高さだけ突出した多数 のすべり止め突部14,14,…により、足のすべり止めの効果を受ける。すな わち、上記すべり止め突部14がゴム製などの靴底に多点で接触状態となり、野 地板10上でほとんど滑ることなく、安全に瓦桟4を打ち付けることができる。 また、上記瓦桟4は、図4に示すようにすべり止め突部14の上端部で支持され るが、該すべり止め突部14は、図5に示すように、所定の単位面積S中に所定 の複数個存在するように配置されているので、所定幅wの瓦桟4をその幅方向に おいて常に複数個のすべり止め突部14,14,…で支持することとなり、打ち 付け状態の瓦桟4が幅方向にぐらつかないように安定して固定できる。
【0022】 さらに、上記すべり止め突部14,14,…の高さにより、図4に示すように 、屋根下地材層12と瓦桟4との間に微小な隙間が形成されるので、図1及び図 2に示す突条13と同様に、屋根からの漏水を上記の隙間を介して通過させると 共に、軒方向に流下排水させることができる。また、上記の隙間により、上記瓦 桟4との間における空気の流通作用を確保することができる。
【0023】 本考案においては、上記すべり止め突部14は、上述のように1段に突出して いるものに限らず、図6(a)に示すように、下部が大径とされると共に上部が 小径とされ所定の高さだけ2段階に突出したすべり止め突部14′としてもよい 。すなわち、下部大径突部15は、平面視で例えば直径約4mm程度の円形の台座 とされており、図6(a)に示すように側断面形状は矩形とされ、高さが約1.5m m程度とされている。また、上部小径突部16は、上記下部大径突部15の中心 部にて平面視で例えば直径約2mm程度の円形の突起とされており、図6(a)に 示すように側断面形状は矩形とされ、高さが約1mm程度とされている。したがっ て、上記のように2段に形成されたすべり止め突部14′の全体では、突出高さ H1が約2.5mm程度とされている。この場合は、上記すべり止め突部14′の下部 大径突部15で踏み感の安定性を維持し、上部小径突部16で作業者の作業靴下 面にくいつき状となり、すべり止め効果を増大させることができる。
【0024】 さらに、上記2段階に突出したすべり止め突部14′において、図6(b)に 示すように、下部大径突部15の側断面形状を台形に形成し、上部小径突部16 の側断面形状を矩形に形成してもよい。なお、上部小径突部16の側断面形状も 台形に形成してもよい。
【0025】 図7は本考案の第三の実施形態を示す斜視説明図であり、図8はそのC−C線 断面図である。この実施形態は、図2に示す実施形態と図3に示す実施形態とを 組み合わせたもので、平板状の基材11の片面に合成樹脂をシート状に熱溶着し て、屋根下地材層12を該基材11の片面に一体的に形成し、この屋根下地材層 12の上面に、一方向に連続した直線状に伸びる一定高さの突条13,13,… を所定間隔に形成すると共に、所定の高さだけ突出した多数のすべり止め突部1 4,14,…を一体的に形成し、かつこれらのすべり止め突部14を所定の単位 面積中に複数個存在するように配置して全面に等方的に設けたものである。
【0026】 この実施形態の場合は、図8から明らかなように、一定高さで所定間隔に形成 された突条13,13,…の間に多数のすべり止め突部14,14,…が存在す ることとなり、屋根下地材層12と瓦桟4との間に形成される微小な隙間を各瓦 桟4の長手方向において略一定に保つ作用と、屋根からの漏水を滞留させること なく上記の隙間を介して通過させると共に一定範囲の横走りを防止して軒方向に 流下排水させる作用と、上記の隙間による瓦桟4との間における空気の流通作用 とを、それぞれ向上させることができると共に、足のすべり止め効果を発揮して 安全性を高めることができる。なお、この第三の実施形態においても、すべり止 め突部14を、図6(a),(b)に示すように、下部が大径とされると共に上 部が小径とされ所定の高さだけ2段階に突出したすべり止め突部14′としても よい。
【0027】 なお、以上の説明においては、すべり止め突部14の平面形状を円形に形成し たものとして示したが、本考案はこれに限らず、1段階又は2段階に突出した形 状にできすべり止め効果を発揮できるものならば、平面視で四角形、五角形、六 角形などの多角形に形成してもよい。
【0028】 図9は本考案の第四の実施形態を示す断面説明図である。この実施形態は、図 1に示す実施形態において、屋根下地材層12の上面に紙17を接着したもので ある。この紙17は、上記屋根下地材層12の上面を覆う表面材となるもので、 例えばクラフト紙から成り、該屋根下地材層12の上面に例えば熱溶着又は圧着 等により一体的に接着されている。そして、この実施形態の場合は、上記紙17 の吸湿性又は撥水性(撥水加工をした場合)により野地板10からの水漏れ防止 の効果を向上することができる。なお、上記紙17に限らず、不織布を接着して もよい。不織布を接着した場合も、その吸湿性又は撥水性(撥水加工をした場合 )により野地板10からの水漏れ防止の効果を向上することができる。
【0029】 なお、図9は、図1に示す実施形態において、屋根下地材層12の上面に紙1 7又は不織布を接着したものを示したが、本考案はこれに限らず、図4又は図8 に示す実施形態に適用してもよい。
【0030】 図10は本考案の第五の実施形態を示す断面説明図である。この実施形態は、 図1に示す実施形態において、屋根下地材層12の周辺部を、基材11の外側縁 部より外方へ所定幅だけ出っ張らせて、隣接設置される基材11との接合部分を 覆う重ね合わせ片18を形成したものである。この重ね合わせ片18は、屋根工 事において野地板10を横方向に並べて打ち付けたときに、隣接設置される野地 板10,10の基材11と基材11との接合部分から水漏れがしないようにする ため、その接合部分を覆うものであり、図11に示すように、上下両辺部及び左 右両辺部にそれぞれ出っ張らせてもよいし、上下のどちらか一辺及び左右のどち らか一辺にそれぞれ出っ張らせてもよい。
【0031】 図12に、隣接設置される野地板10a,10bの基材11と基材11との接 合部分における上記重ね合わせ片18の処理状態を示す。図12(a)は、重ね 合わせ片18を上下のどちらか一辺及び左右のどちらか一辺にそれぞれ出っ張ら せた場合を示しており、一方の野地板10aの例えば右側辺に出っ張った重ね合 わせ片18aを、他方の野地板10bの屋根下地材層12の例えば左側端部に上 から重ねて、この重ね部分を釘等で打ち付けたり、シールテープを貼ればよい。
【0032】 図12(b)は、重ね合わせ片18を上下両辺部及び左右両辺部にそれぞれ出 っ張らせた場合を示しており、一方の野地板10aの例えば右側辺に出っ張った 重ね合わせ片18aと、他方の野地板10bの例えば左側辺に出っ張った重ね合 わせ片18bとを突き合せて一側方に重ねて倒し、この重ね部分を釘等で打ち付 けたり、シールテープを貼ればよい。この実施形態の場合は、隣接設置される野 地板10,10の接合部分からの水漏れ防止の対策を確実にすることができる。
【0033】 なお、図10は、図1に示す実施形態において、隣接設置される基材11との 接合部分を覆う重ね合わせ片18を形成したものを示したが、本考案はこれに限 らず、図4又は図8、図9に示す実施形態に適用してもよい。
【0034】
【考案の効果】
本考案は以上のように構成されたので、平板状の基材の片面に合成樹脂をシー ト状に熱溶着して、屋根板からの水漏れ防止をするための屋根下地材層を該基材 の片面に一体的に形成したことにより、一つの野地板で従来の屋根下地材を兼ね 備えることとなる。また、上記野地板の打ち付けと同時に従来の屋根下地材も施 工されることとなる。したがって、屋根板からの水漏れ防止をするための屋根下 地材を一体化して資材点数を減少すると共に、和瓦葺、平板瓦葺、トタン葺、ス レート葺等の屋根工事の施工を容易にし工事期間を短縮することができる。
【0035】 また、上記屋根下地材層の上面に、一方向に連続した直線状に伸びる一定高さ の突条を所定間隔に形成したものにおいては、上記一定高さの突条によって該屋 根下地材層の上面に打ち付けられる瓦桟との間に微小な隙間を形成して、屋根か らの漏水を瓦桟の上角部に滞留させることなく、上記の隙間を介して通過させる と共に、突条により横走りを防止して軒方向に流下排水させることができる。ま た、上記の隙間により、上記瓦桟との間における空気の流通作用を確保すること ができる。
【0036】 さらに、上記屋根下地材層の上面に、所定の高さだけ突出した多数のすべり止 め突部を一体的に形成すると共に、これらのすべり止め突部を所定の単位面積中 に複数個存在するように配置して全面に等方的に設けたものにおいては、野地板 上での作業において、上記すべり止め突部が作業者の作業靴の靴底に多点で接触 状態となり、すべり止め効果を発揮して野地板上でほとんど滑ることなく、安全 に屋根工事をすることができる。また、上記すべり止め突部は、所定の単位面積 中に所定の複数個存在するように配置されているので、所定幅の瓦桟をその幅方 向において常に複数個のすべり止め突部で支持することとなり、打ち付け状態の 瓦桟が幅方向にぐらつかないように安定して固定できる。
【0037】 さらにまた、上記すべり止め突部を、下部が大径とされると共に上部が小径と され所定の高さだけ2段階に突出したものとした場合には、下部大径突部で踏み 感の安定性を維持し、上部小径突部で作業者の作業靴下面にくいつき状となり、 すべり止め効果を増大させることができる。
【0038】 また、上記屋根下地材層の上面に、紙又は不織布を接着した場合には、その吸 湿性又は撥水性(撥水加工をした場合)により野地板からの水漏れ防止の効果を 向上することができる。
【0039】 さらに、上記屋根下地材層の周辺部を、基材の外側縁部より外方へ所定幅だけ 出っ張らせて、隣接設置される基材との接合部分を覆う重ね合わせ片を形成した 場合には、隣接設置される野地板の接合部分からの水漏れ防止の対策を確実にす ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による野地板の実施の形態を示す断面説
明図である。
【図2】上記野地板の斜視説明図である。
【図3】本考案の第二の実施形態を示す斜視説明図であ
る。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】すべり止め突部の配置例を示す平面図である。
【図6】すべり止め突部の他の実施形態による形状を示
す断面図である。
【図7】本考案の第三の実施形態を示す斜視説明図であ
る。
【図8】図7のC−C線断面図である。
【図9】本考案の第四の実施形態を示す断面説明図であ
る。
【図10】本考案の第五の実施形態を示す断面説明図で
ある。
【図11】第五の実施形態における野地板を示す平面図
である。
【図12】第五の実施形態において、隣接設置される野
地板の基材と基材との接合部分における重ね合わせ片の
処理状態を示す断面説明図である。
【図13】従来例における屋根工事の状態を説明する斜
視図である。
【図14】従来例における屋根の構成状態を示す要部の
拡大側断面図である。
【符号の説明】
1…垂木 4…瓦桟 10,10a,10b…野地板 11…基材 12…屋根下地材層 13…突条 14,14′…すべり止め突部 15…下部大径突部 16…上部小径突部 17…紙 18,18a,18b…重ね合わせ片 S…単位面積

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根の棟から軒にわたって傾斜して張ら
    れ屋根板を形成すると共に屋根葺き材を支持する部材と
    なる野地板において、平板状の基材の片面に合成樹脂を
    シート状に熱溶着して、該基材の片面に屋根板からの水
    漏れ防止をするための屋根下地材層を一体的に形成した
    ことを特徴とする野地板。
  2. 【請求項2】 上記屋根下地材層の上面には、一方向に
    連続した直線状に伸びる一定高さの突条を所定間隔に形
    成したことを特徴とする請求項1記載の野地板。
  3. 【請求項3】 上記屋根下地材層の上面には、所定の高
    さだけ突出した多数のすべり止め突部を一体的に形成す
    ると共に、これらのすべり止め突部を所定の単位面積中
    に複数個存在するように配置して全面に等方的に設けた
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の野地板。
  4. 【請求項4】 上記すべり止め突部は、下部が大径とさ
    れると共に上部が小径とされ所定の高さだけ2段階に突
    出したものとしたことを特徴とする請求項3記載の野地
    板。
  5. 【請求項5】 上記屋根下地材層の上面には、紙又は不
    織布を接着したことを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の野地板。
  6. 【請求項6】 上記屋根下地材層の周辺部を、基材の外
    側縁部より外方へ所定幅だけ出っ張らせて、隣接設置さ
    れる基材との接合部分を覆う重ね合わせ片を形成したこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の野地
    板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0687163U (ja) * 1993-05-31 1994-12-20 トヨタ車体株式会社 車両の箱型荷台のコーナ部構造
JPH0731576U (ja) * 1993-11-25 1995-06-13 不二自動車工業株式会社 貨物自動車の荷物室

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