JP3066686U - スノ―ボ―ド用工具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スノーボードの締め具（ｂｉｎｄｉｎｇ）に
用いる携帯至便で、使い勝手のよいスノーボード用工具
を提供する。 【解決手段】 スノーボード用工具１は、最先部にプラ
スドライバー６ａを形成して基端部をケース３の一端に
軸支した角型の軸部材６を、ケース３内に折り畳み可能
とした工具主体２と、この工具主体２の前記軸部材６の
角型の部分の先端を嵌入する角型の係合凹部を基端部に
形成し、先端部に所定のサイズの六角ナット又はボルト
の六角頭部を嵌入する嵌挿口を形成したレンチ部材とで
構成し、このスノーボード用工具１を専用工具としてス
ノーボードの締め具に設けたプラスの止めネジと六角ボ
ルト・ナットとの緊締と緩めに有利に使用する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、スノーボードに取り付けられている締め具（ｂｉｎｄｉｎｇ）に用 いるスノーボード用工具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

スノーボードは、雪の上を滑るスケートボードで、幅の広い１本のスキー板に 取り付けた一対の前記締め具で足を固定して、ストックを使わないで滑走・跳躍 ・回転などのプレーを楽しむものである。 かゝるスノーボードの締め具には、プレーの際に足に受ける損傷を防ぐために 、締め具をスノーボード本体に固定する複数の止めネジや、靴のサイズなどに合 わせて固定するための複数のボルト・ナットなどが設けられており、この調整の ための工具として、通常市販のドライバーやレンチなどが使用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、かゝる市販の工具類は使用が厄介であったり、携帯が不便であったり することに加えて紛失し易いという問題があり、そのための専用の工具が要望さ れている。 本考案は、かゝる要望を満たしたスノーボード用工具を提供せんとするもので ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

すなわち、本考案の請求項１は、少なくとも先端部を角型とし、かつ、その最 先部をプラスドライバ−形状に形成した軸部材の基端部を、ケースの一端に軸支 してケース内に折り畳み可能とした工具主体と、前記軸部材の先端部を嵌入する 角型の係合凹部を基端部に具備し、先端部に所定のサイズの六角ナット又はボル トの六角頭部を嵌入する嵌挿口を形成したレンチ部材とからなることを特徴とす るスノーボード用工具である。

【０００５】 また、請求項２は、前記レンチ部材を、紛失防止するために、ケースに線条体 で繋がれていることを特徴とする請求項１記載のスノーボード用工具である。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案のスノーボード用工具の工具主体を構成するケースは、軽量化のためア ルミニウムまたはその合金などの軽金属で作られ、軸部材とレンチ部材は、締め 込みや緩めの際に加わる力に対応させるため、ステンレスやその他の鋼材などの 強度の大きいものが使用される。

【０００７】 軸部材としては、少なくとも先端部の断面が三角形以上の多角形であればよい が、正方形の断面のものが取扱い上好ましく、この角型の最先部にはプラスの止 めネジを締め付けたり緩めたりすることができるプラスドライバーが形成されて いる。

【０００８】 前記ケースは使用に際して手で握るグリップとなるので、握り易いように適当 な太さとすることが望ましい。 また、好ましくは、このケースに切欠きを形成して、折り畳んだ軸部材を簡単 に引き出すようにするものである。

【０００９】 前記レンチ部材は、軸部材の先端部に形成した角型に対応して、この先端部を 嵌挿することができる角型の凹部を基端部に形成し、対向する先端部には、所定 のサイズの六角ナットまたはボルトの六角頭部を嵌入することができる嵌挿口を 形成している。

【００１０】 ケースとレンチ部材とを繋ぐ線条体は、チェン、ワイヤロープ、紐などが使用 される。

【００１１】

【作用】 本考案のスノーボード用工具は、少なくとも先端部を角型とし、その最先部に プラスドライバー形状を形成した軸部材の基端部を、ケース内に折り畳み可能に 軸支した工具主体と、軸部材の前記角型の先端部を嵌入する角型の係合凹部を基 端部に具備し、対向する先端部に所定サイズの六角ナット又はボルトの六角頭部 を嵌入する嵌挿口を形成したレンチ部材とで構成し、これをスノーボードの締め 具の所要の部位に設けたプラスの止めネジを前記軸部材のプラスドライバーによ り、また、六角ボルト・ナットを前記レンチ部材を使用して、それぞれの緊締と 緩めによってスノーボード本体と締め具および締め具と靴との調整を行い、安全 性を確保することができるものである。 このスノーボード用工具は、携帯至便で使い勝手よく使用することができ、紛 失のおそれのないものである。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案のスノーボード用工具の実施例を添付の図面を引用してより具体 的に説明する。 図１において、スノーボード用工具１は、工具主体２と、この工具主体２に着 脱するレンチ部材８とからなるものである。

【００１３】 工具主体２は、ケース３と、このケース３の一端に軸支持された軸部材６とか らなり、ケース３は両端部が丸みを帯びてドライバーの柄として使用することが できる細幅な形状のもので、長手方向の一側には開口部４を形成し、その一端に 前記軸部材６の基端部が軸支されている。

【００１４】 この軸部材６は、断面が正方形をなし、その最先部はプラスドライバー６ａが 形成され、プラスドライバー６ａの近傍の断面正方形の外周には滑り止めのゴム 輪７が装着されている。 この軸部材６は、ケース３に軸支された基端部より折り曲げて前記開口部４か らケース３の内部に格納し、かつ引き起こしてケース３から立ち上げて保持され るようになっている。 なお、５，５はこの軸部材６の引き起こしを容易にするために形成した切欠部 である。

【００１５】 レンチ部材８は、一端の基端部に軸部材６の先端を嵌入させて該軸部材６に保 持される断面正方形の係合凹部９が設けられ、その対向する先端面にはスノーボ ードの締め具に設けた六角ナット又はボルトの六角頭部が嵌入する六角型の嵌挿 口１０が形成されている。 このレンチ部材８と前記ケース３とはチェン１１で繋がれてレンチ部材８が紛 失しないようになっている。

【００１６】 ケース３と軸部材６とからなる工具主体２は、軸部材６をケース３から引き起 こし、ケース３を把持して回動することにより、軸部材６の最先部に設けたプラ スドライバー６ａによってプラスの止めネジを回動して締め込んだり緩めたりす ることができる。 また、レンチ部材８の係合凹部９を軸部材６の先端に嵌め込んでレンチ部材８ を工具主体２に装着し、レンチ部材８の先端部に形成した六角型の嵌挿口１０に 六角ナット又はボルトの六角頭部を嵌入させ、ケース３を把持して回動によりボ ルト・ナットの着脱のための締め込んだり緩めたりすることができる。

【００１７】 このスノーボード用工具１は、図示しないスノーボード本体に取り付けた締め 具に対して使用される。 すなわち、図２に示す締め具２１は、ベース２２の中央部に設けられた円盤型 のセンター２３を、４個の止めネジ２５，２５・・の締め付けによりスノーボー ド本体の長手方向に対する所定の回転角度に調整して保持できるようになってお り、この止めネジ２５，２５・・は同じサイズのものである。

【００１８】 また、締め具２１には、靴を前後で保持するバンド２４ａ，２４ｂが設けられ ており、バンド２４ａ，２４ｂの基端部は、それぞれ同じサイズの２個の六角ボ ルト・ナット２６でベース２２と一体になった側部に固定されている。

【００１９】 前記センター２３をスノーボード本体に固定している４個の止めネジ２５と、 バンド２４ａ，２４ｂの基端部を固定している各２個のボルト・ナット２６（合 計８個）は、プレーヤーの激しく過酷な動作によって緩みが生ずるおそれが多分 にあり、これらを外れないようにあらかじめ増し締めして確実性を期することが 必要である。

【００２０】 本考案のスノーボード用工具１は、つぎのように使用される。 すなわち、プレーの前に締め具２１の前記ベース２２に設けたセンター２３の 位置決めをしたのち、ケース３に取り付けた軸部材６のプラスドライバー６ａを 使用して止めネジ２５を締め込んで緩まないようにセンター２３を所定の位置で 固定する。 また、レンチ部材８を軸部材６に取り付けて嵌挿口１０にバンド２４ａ、２４ ｂの六角ボルト・ナット２６を嵌め込んで所定の位置で締め込んで緩まないよう に強固に保持することができるものである。 このスノーボード用工具１は、止めネジ２５や六角ボルト・ナット２６を緩め るときにも勿論使用することができ、プレーしたのちの分解手入れにも欠かすこ とができないものである。

【００２１】

【考案の効果】

本考案のスノーボード用工具は、最先部にプラスドライバーを備えた少なくと も先端部が角型の軸部材の基端部をケースの一端に軸支して、該軸部材をケース 内に折り畳み可能とした工具主体と、軸部材の角型の先端部を嵌入する角型の係 合凹部を備え、先端部に所定のサイズの六角ナット又はボルトの六角頭部を嵌入 する嵌挿口を形成したレンチ部材で構成し、これをスノーボードの締め具のため の専用の工具として使用することにより、携帯至便で使い勝手よく使用すること ができ、紛失のおそれのないスノーボード用工具を提供することができるもので ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のスノーボード用工具の分解斜視図であ
る。

【図２】本考案のスノーボード用工具に適用するスノー
ボードの締め具の一例を示す斜視図である。

【符号の説明】 １ スノーボード用工具 ２ 工具主体 ３ ケース ４ 開口部 ５ 切欠部 ６ 軸部材 ６ａ プラスドライバー ７ ゴム輪 ８ レンチ部材 ９ 係合凹部 １０ 嵌挿口 １１ チェン ２１ 締め具 ２２ ベース ２３ センター ２４ａ，２４ｂ バンド ２５ 止めネジ １ 六角ボルト・ナット

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも先端部を角型とし、かつ、そ
   の最先部をプラスドライバ−形状に形成した軸部材の基
   端部を、ケースの一端に軸支してケース内に折り畳み可
   能とした工具主体と、前記軸部材の先端部を嵌入する角
   型の係合凹部を基端部に具備し、先端部に所定のサイズ
   の六角ナット又はボルトの六角頭部を嵌入する嵌挿口を
   形成したレンチ部材とからなることを特徴とするスノー
   ボード用工具。
2. 【請求項２】 前記レンチ部材を、紛失防止するため
   に、ケースに線条体で繋がれていることを特徴とする請
   求項１記載のスノーボード用工具。