JP3066373U - 給食用の保冷・保温箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 食材の保冷・保温が充分にでき、また、複数
段に積み重ねても、安定し、上方の箱が滑り落ちるおそ
れのない、給食用の保冷・保温箱を提供する。 【解決手段】 箱本体１が平型で、前方が開口し、上面
に、内面側で凹部を形成する凸条７を１または複数本設
け、底部外面には、他の同形の箱本体１の凸条７が嵌合
し得る凹溝８を設け、この凹溝８の底部が箱本体１内で
凸条を形成し、箱本体１内で、上面の凸条７による凹部
と、凹溝８による箱本体１内底部の凸条の側方凹部とに
断熱材１０を嵌合し、開口に蓋を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、学校給食等において、食材を一次保冷・保温するための箱に関す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

学校給食等においては、調理後配膳までに時間があるので、その間に調理した 食材を保冷または保温する必要がある。 そこで、従来は、図５に示すように、箱に調理した食材を入れて外部の気温に 出来るだけ影響されないようにしている。 普通箱本体１は平型で、前方にはね上げ式の蓋２を取り付けている。 保冷の場合には、箱本体１の中へ氷や蓄冷材を入れる場合がある。

【０００３】 配膳の為に調理済食材を入れた箱を車付コンテナ３の上に載せて移動している 。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の箱は、食材の保冷、保温が充分でなく、また、単に平型であるので、運 搬の際に複数段に積み重ねると、上の箱が動いたり、滑り落ちたりするおそれが あり、箱が安定しないと中の食材も安定しない。 この考案は、食材の保冷・保温が充分に出来、また複数段に積み重ねても、安 定し、上方の箱が滑り落ちるおそれのない、給食用の保冷・保温箱を提供するこ とを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

箱本体が平型で、前方が開口し、上面に、内面側で凹部を形成する凸条を１ま たは複数本設け、底部外面には、他の同形の箱本体の前記凸条が嵌合し得る凹溝 を設け、この凹溝の底部が箱本体内で凸条を形成し、 前記箱本体内で、前記上面の凸条による凹部と、前記凹溝による箱本体内底部 凸条の側方凹部とに断熱材を嵌合して、前記開口に蓋を設ける。

【０００６】

【考案の実施の形態】

この考案の実施の形態を図面により説明する。 箱４の箱本体５は平型で前方が開口しており、その開口にヒンジで上方へ回動 自在の蓋６を取り付けている。

【０００７】 箱本体５の上面には、前方から後方へ２本の凸条７、７が設けられており、底 面には、他の同形の箱本体５の凸条７、７が嵌入できる凹溝８、８を設ける。凹 溝８は前方で開口し、蓋６にも凹溝８の開口に対応して切り欠き９を設ける。

【０００８】 凸条７の内側は凹溝を形成し、その凹溝内に断熱材１０を嵌め込む。 また、凹溝８は、箱本体の底では凸条を形成し、その側方は凹部を形成する。そ の凹部にも断熱材１０を並べ、箱本体５内の底部は断熱材１０の上面と、凹溝８ の底部外面すなわち凸条の上面とが同一平面上に位置するようにする。

【０００９】 凸条７は図１に示すものよりも幅広いものであってもよい。この場合には、凹 溝８も凸条７の幅に適応するものとする。 更に凸条７は２条でなく、図２に示す箱本体４ａのように、幅広い凸条７ａを １本設けてもよい。この場合、凹溝８も、凸条７ａに適応した幅の凹溝８ａとす る。

【００１０】 この箱４を積み重ねると、図２に示すとおり、下の箱４の凸条７は上の箱４の 凹溝８に嵌合する。そして、上の箱４の底面と下の箱４の上面とが重なり、その 重なった部分では、上の箱４の底の断熱材１０と下の箱４の凸条７内に嵌合した 断熱材１０が同一平面にあり、上の箱本体５の底と下の箱本体５の上面とを断熱 材１０で覆うことになる。 従って、箱４を３個積み重ねると、中間の箱４の上下が断熱材１０で覆われる ことになる。 箱４ａを積み重ねた状態せ上記の場合と同様である。

【００１１】 箱４、４ａを積み重ねた場合に、最上段の箱４、４ａの上面では、凸条７、７ ａのない面は断熱材１０で覆われないので、積み重ねた後にその部分に断熱材１ ０を載置するのが好ましい。 また、箱４、４ａを積み重ねた場合に、最下段の箱４、４ａの凹溝８、８ａの 面も断熱材１０で覆われないので、積み重ねる前に最下段の箱４、４ａの凹溝８ 、８ａに断熱材１０を嵌合しておくか、または、最下段の箱４、４ａの下に断熱 材１０を敷いておくのが好ましい。

【００１２】 箱４、４ａを机等の上に積み重ねて、蓋６を開けて、食材を一次収納して保冷 ・保温する。

【００１３】 また、食材の運搬をし易くするために、図２に示すように、予め手押し車１１ に箱４、４ａを積み重ね、箱４、４ａの中に食材を入れ、配膳まで保冷、保温し 、配膳時に配膳場所まで移動運搬するのが好ましい。

【００１４】 図２に示す手押し車１１は、箱４、４ａを積み重ね易いように、底部ベース１ ２の前縁部上面にガイド板１３を固定立設し、後部上面にスライド移行し、所望 の位置で固定可能なＬ字状ガイド１４を設けている。

【００１５】 この手押し車１１の、底部ベース１２上に蓋６を横方向にして箱４、４ａを載 置し、箱４、４ａの側面をガイド板１３に当接させ、その上に他の箱４、４ａを 積み重ね、Ｌ字状ガイド１４をスライドさせて箱４、４ａの側面へ押しつけて固 定する。 これにより、底部ベース１２上に積み重ねられた箱４、４ａの下段の箱４、４ ａはガイド板１３とＬ字状ガイド１４で挟まれて安定し、上段の箱４、４ａの凹 溝８、８ａには下段の箱４、４ａの凸条７、７ａが嵌合しているので、上段の箱 も安定し、前方にガイド板１３があるので、移動中は勿論、移動停止時に慣性が 働いても箱４、４ａが手押し車１１の前方へ滑り落ちるおそれがない。

【００１６】 また、上記のとおり積み重ねた箱４、４ａが安定しているので、移行中に箱４ 、４ａ内の食材も安定し、特に食器に盛り付けた状態で収納してある場合に、食 材が崩れたり乱れたりするおそれがない。

【００１７】 箱４、４ａの内部側面を断熱材１０で覆うのが好ましい。

【００１８】 箱４、４ａ内に収納した食材を保冷する場合には、箱４、４ａ内に氷や蓄冷材 を入れてもよい。

【００１９】

【考案の効果】

この考案に係る給食用の保冷・保温箱は、積み重ねた場合に箱が安定し、上段 の箱の底面の断熱材と下段の上部の凸条よりなる凹部内の断熱材とで互いに補完 して上下の箱の当接部を覆うので、保冷・保温効果を高める。

【図面の簡単な説明】

【図１】箱の斜視図である。

【図２】手押し車に積載した箱の断面図である。

【図３】他の実施の形態の箱の斜視図である。

【図４】上記箱の断面図である。

【図５】（Ａ）コンテナに載置した従来の箱の断面図で
あり、（Ｂ）はその正面図である。

【符号の説明】

１ 箱本体 ２ 蓋 ３ コンテナ ４ 箱 ５ 箱本体 ６ 蓋 ７ 凸条 ８ 凹溝 ９ 切り欠き １０ 断熱材 １１ 手押し車 １２ 底部ベース １３ ガイド板 １４ Ｌ字状ガイド

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 箱本体が平型で、前方が開口し、上面
   に、内面側で凹部を形成する凸条を１または複数本設
   け、底部外面には、他の同形の箱本体の前記凸条が嵌合
   し得る凹溝を設け、この凹溝の底部が箱本体内で凸条を
   形成し、前記箱本体内で、前記上面の凸条による凹部
   と、前記凹溝による箱本体内底部凸条の側方凹部とに断
   熱材を嵌合して、前記開口に蓋を設けてなる給食用の保
   冷・保温箱。