JP3066275B2 - シールド工法における前方障害物検知およびその破壊を伴うシールド掘進工法 - Google Patents
シールド工法における前方障害物検知およびその破壊を伴うシールド掘進工法Info
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Description
前方障害物検知およびその破壊を伴うシールド掘進工法
に関する。
下空間の有効利用が図られ、都市トンネルとしてシール
ドトンネルの建設が急ピッチで進められている。新たに
建設される都市トンネルは、輻輳した地下空間での施工
や、従来シールド工法が不適であると判断されていた転
石混じり砂礫地盤等でのシールド施工を余儀なくされる
傾向にある。
線に不測の埋設物、土留め残置杭、構造物基礎杭や転
石、流木等の障害物が存在することがある。
度低下などの結果をもたらす障害物となるために、事前
に検知して破砕処理などを行う必要がある。
型シールドでは、切羽を直接目視で確認することができ
ない。加えて、障害物の撤去を行う際にはカッター前面
での作業となり、切羽地山の自立性を確保するために地
盤改良等の補助工法が必要となるため、工期的・経済的
に大きな負担を強いられることとなる。
て前方の障害物を事前に検知し、その種別を特定して、
破壊・除去するまでの作業工程を一括してシールド機内
より処理できるシステムが必要となる。
つかの提案がなされている。障害物検知とは直接的には
関係しないものの、主に切羽の崩壊を検出する目的のた
めに、実開平1−164390号および特開平6−24
0983号では電磁波により、特開昭57−4800号
では可聴音波パルスにより、特開昭58−168796
号では超音波により検知する方法を開示している。
公平5−25994号および特開平6−230142号
では電磁波により、特開平6−242254号では疎密
波により検知を行うことを開示している。
昭63−11794号、特開平3−55396号、およ
び特開平6−257380号では、高圧水を用いて粉砕
することを開示している。
は、前掲の公報記載の技術は実用上有効であるが、検知
した障害物を高圧水の投射により粉砕することは、現実
の障害物として、埋設物、土留め残置杭、構造物基礎杭
や転石、流木等を考えた場合、粉砕能力が低い点で実際
には採用できないものである。
害物を確実に粉砕してシールドの掘進速度を高めること
にある。
を用いて掘進し、その過程で前記シールド機前方の障害
物を探知してシールド掘進を行う方法において、前記障
害物の有無および位置をシールド機前部に設けた障害物
探知手段により特定し、この障害物に対して、シールド
機前部から、少なくともレーザー光の投射によって障害
物を破壊粉砕することで解決できる。
ージ圧で200kg/cm2 以上の高圧水を対象の障害物に
投射するとともに、その流れの中にレーザー光を投入
し、対象物に投射させることが特に有効である。
を光ファイバーを通し、その出射端から障害物に向かっ
て出射する際に、障害物の特性によりレーザー光のエネ
ルギーを調整することができる。
レーザー光の投射によって障害物を破壊粉砕する。レー
ザー光は、パワー密度として106 〜1010W/cm2 の
高いものを得ることができ、いま対象とする土留め残置
杭、構造物基礎杭や転石、流木等を破砕するのに充分で
ある。また、レーザー光の発生装置として、狭隘なシー
ルド機内に充分に設置できる比較的小型なもので足りる
ので設置スペース的にも問題はない。
したとしても、高圧水のもつエネルギーは対象の障害物
がシールド機前面より離れている場合には、その離間距
離に応じて著しい減衰を示す。したがって、シールド機
前面に近接した障害物のみに対して有効であり、比較的
遠くの障害物を破断することはできない。このために、
実際、特開平6−257380号では、シールド機前面
からテレスコピックシリンダにより切羽前方に進出させ
る手段、左右首振り手段、上下首振り手段、中心軸回り
の回転手段を用いて、障害物に近接させることを教示し
ている。
ばかりでなく、対象の障害物が遠い場合には、その近く
に切断ノズルを到達させるまでの運転操作に多大な手間
を要する。しかも、根本的に切断操作に基づくものであ
るから、氷を細かくする場合のように、3次元的に切断
することが必要となり、この面でも操作が複雑となり、
しかも現実として、探知した障害物の大きさや形状、あ
るいは位置は、目視によるものとは異なり、正確性につ
いて限度があるので、信頼性に乏しい。
用いているので、障害物がシールド機前面より離れてい
る場合であっても、障害物までの地盤構成粒子を熱溶融
させながらレーザー光の通りみちを形成でき、かつレー
ザー光自体は減衰することはないので、確実に障害物を
粉砕できる。また、レーザー光は切断機能のほか、熱を
障害物に与えるので、場合により熱破壊を生じさせるこ
とができ、高圧水のみの場合のように、細かく切断する
作業から解放される。
圧で200kg/cm2 以上の高圧水を対象の障害物を投射
するとともに、その流れの中にレーザー光を投入し、対
象物に投射させることである。これによって、高圧水の
もつエネルギーも併用できる。レーザー光の投射によ
り、対象物がその融点を遙に超えた温度に到達すること
により蒸発し、その蒸発による反動力が障害物に作用す
るとともに、その溶融池内で対流したり沸騰現象を生じ
るときに、高圧水のもつ水圧エネルギーが作用するの
で、一気に飛散する現象がみられる。したがって、この
面からも、高圧水のみによる切断と比較して、きわめて
優れた障害物の破壊性を示す。しかも、高圧水は障害物
までに達する間において、水みちが形成し、この水みち
がレーザー光の光路を切り開く作用するので、きわめて
合理的なものとなる。
の概要について述べる。本発明のシールド工法におい
て、シールド切羽前方にある障害物(転石、流木、土留
め残置杭、埋設物、構造物基礎等)の探知に際しては、
前記公報に掲げたように、シールド機前部に設けた障害
物探知手段を利用して、たとえば電磁波や音波、AE
(Acoustic Emission )等を用いるなど公知の障害物探
知手法をそのまま採用できる。
形を自動分析し、障害物の種類、大きさを特定すること
ができる。この障害物が破壊・除去をしても良いもの
(転石、流木、土留め残置杭等)であると確認した場合
には、探知した障害物の位置に応じて、破壊粉砕装置を
適切な位置、目標の方向へ自動設定する。この位置設定
に際しては、破壊粉砕装置の取付け位置を変更すること
によるほか、シールド機のカッターヘッドをトンネル軸
芯回りに回転することにより行うことができる。
の投射、好ましくは高圧水の投射を併用して障害物を破
壊粉砕する。この破壊粉砕中も前方探知を続けて障害物
の破壊粉砕状態を監視し、破壊粉砕に到った段階で、作
業停止の自動指令を行う。
よりさらに詳説する。図1は本発明の実施の態様を示す
概要図であり、掘進中のトンネルTにおけるシールド機
1の前方に、転石・玉石A、流木B、構造物の基礎Cな
どの障害物があることに対して、本発明に従って、シー
ルド機1の適宜な位置に、好適にはそのカッターヘッド
2の透孔部分に、電磁波の送信アンテナ3およびその受
信アンテナ4が設けられ、これらの位置を、たとえばカ
ッターヘッド2をトンネル軸芯周りに回転させながら、
およびまたはそれらの方向を制御装置5により変更しな
がら、障害物Aを探知する。送信アンテナ3による送信
信号およびその受信アンテナ4からの受信信号は、探知
監視装置6に取り込まれ、ここで監視を行うとともに、
計測制御装置7にて、障害物Aの有無および位置を計測
し、これに基づいて破壊粉砕装置8にその作動信号を与
えるように構成されている。
探知監視装置6にて自動分析され、障害物の有無および
位置のほか、その種類も計測制御装置7により計測され
る。
ると判断されたならば、障害物Aの位置に応じて、図2
に示すように、破壊粉砕装置8を適切な位置、目標の方
向へ自動設定する。すなわち、シールド機1のカッター
ヘッド2をトンネル軸芯回りに回転する。
で、図3に示すように、破壊粉砕装置8により障害物の
破壊粉砕を開始し、最終的に、図4に示すように、障害
物Aを細かく破壊粉砕する。この破壊粉砕中も前方探知
を続けて障害物の破壊粉砕状態を監視し、破壊粉砕に到
った段階で、作業停止の自動指令を行う。
装置8の具体例を図5に示す。すなわち、レーザー光発
生器10からのレーザー光を光ファイバー11を通して
カッターヘッド2に取り付けた発射筒12に導く。発射
筒12には、焦点制御手段13が設けられ、レーザー光
の障害物Aに対する焦点をコントロールする。レーザー
光は発射筒12の軸芯を通って障害物Aに投射される。
この投射状態は、障害物Aから反射するレーザー光の一
部をハーフミラー14,15を介して光ファイバー16
を通して探知監視装置6に与えることにより、監視す
る。
17を形成してあり、この投入口17から高圧水Wを投
入し、発射筒12の先端からレーザー光と同軸で障害物
Aに投射する。ここに高圧水Wとしては、ゲージ圧で2
00kg/cm2 以上、さらに好適には1000kg/cm2 以
上であることが望ましい。投射エネルギーを集中させる
ために、発射筒12の先端は、細径たとえば2mm以下の
ノズルとすることが好適である。
する手段を設けるのが望ましい。また、障害物の種類に
より破壊粉砕に必要なエネルギーは変わるので、計測制
御装置7からの信号により、レーザー光の出力パワー
や、連続波またはパルス波を選択するエネルギー調整手
段18を設けることが望ましい。レーザー光としては、
その種類を問われるものではないが、炭酸ガスレーザ
ー、Nd:YAGレーザー、Nd:ガラスレーザー、ル
ビーレーザーが最適である。
り砂礫地盤や玉石混じり砂礫地盤においては、カッター
ビットやディスクカッター(ローラービット)と併用す
ることができる。
た障害物を確実に粉砕してシールドの掘進速度を高める
ことができる。
砕できるので、カッタービットやディスクカッターの耐
久性(寿命)を向上することができる。その結果、カッ
タービットやディスクカッターの交換が頻度が少なくな
り、あるいは交換なしでシールドの長距離掘進が可能と
なる。
ナ、4…受信アンテナ、5…制御装置、6…探知監視装
置、7…計測制御装置、8…破壊粉砕装置、10…レー
ザー光発生器、11…光ファイバー、12…発射筒、1
3…焦点制御手段、14,15…ハーフミラー、16…
光ファイバー、17…投入口、18…エネルギー調整手
段、A,B,C…障害物、W…高圧水。
Claims (3)
- 【請求項1】シールド機を用いて掘進し、その過程で前
記シールド機前方の障害物を探知してシールド掘進を行
う方法において、 前記障害物の有無および位置をシールド機前部に設けた
障害物探知手段により特定し、この障害物に対して、シ
ールド機前部から、少なくともレーザー光の投射によっ
て障害物を破壊粉砕することを特徴とするシールド工法
における前方障害物検知およびその破壊を伴うシールド
掘進工法。 - 【請求項2】障害物の破壊粉砕に際して、ゲージ圧で2
00kg/cm2 以上の高圧水を対象の障害物に投射すると
ともに、その流れの中にレーザー光を投入し、対象物に
投射させる請求項1記載のシールド工法における前方障
害物検知およびその破壊を伴うシールド掘進工法。 - 【請求項3】レーザー光発生器からのレーザー光を光フ
ァイバーを通し、その出射端から障害物に向かって出射
する際に、障害物の特性によりレーザー光のエネルギー
を調整する請求項1記載のシールド工法における前方障
害物検知およびその破壊を伴うシールド掘進工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7013433A JP3066275B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | シールド工法における前方障害物検知およびその破壊を伴うシールド掘進工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP7013433A JP3066275B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | シールド工法における前方障害物検知およびその破壊を伴うシールド掘進工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08199984A JPH08199984A (ja) | 1996-08-06 |
JP3066275B2 true JP3066275B2 (ja) | 2000-07-17 |
Family
ID=11833007
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP7013433A Expired - Lifetime JP3066275B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | シールド工法における前方障害物検知およびその破壊を伴うシールド掘進工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3066275B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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CN102418531B (zh) * | 2011-12-14 | 2013-12-11 | 中铁十二局集团有限公司 | 一种盾构直接截除立交桥群桩掘进施工方法 |
CN109555531A (zh) * | 2018-06-29 | 2019-04-02 | 中铁工程装备集团有限公司 | 一种利用激光破岩的掘进机及其掘进方法 |
CN111706334B (zh) * | 2020-06-29 | 2022-02-01 | 盾构及掘进技术国家重点实验室 | 一种实时监测盾构机刀盘扭矩异常的方法 |
-
1995
- 1995-01-31 JP JP7013433A patent/JP3066275B2/ja not_active Expired - Lifetime
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