JP3065989B2 - 整合方法および整合装置 - Google Patents

整合方法および整合装置

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JP3065989B2
JP3065989B2 JP10142576A JP14257698A JP3065989B2 JP 3065989 B2 JP3065989 B2 JP 3065989B2 JP 10142576 A JP10142576 A JP 10142576A JP 14257698 A JP14257698 A JP 14257698A JP 3065989 B2 JP3065989 B2 JP 3065989B2
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清功 真辺
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、離隔された2周波
数や広い周波数帯域において整合をとることのできるア
ンテナの整合方法および整合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信システムとして必要とされる
周波数帯域が、使用中心周波数の約5%と広帯域とされ
たり、5%を超えるさらに広い周波数帯域が要求されて
いる。このような通信システムにおける固定局に設置さ
れる無指向性アンテナは、アンテナ利得が向上されてい
ることが要求されており、アンテナ利得を向上するため
に、一般に垂直にアンテナをスタックした構造とされて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アンテナをスタックし
てアンテナ利得を向上するようにすると、スタックされ
る段数が増加するにつれてアンテナの周波数帯域が狭ま
ってしまうという問題点があった。したがって、離隔さ
れた2周波数でアンテナを良好に動作させることが不可
能となる。従来は、この問題点を解決するために、アン
テナにおける放射素子を太くしたり、アンテナ単体で整
合をとった後、分配器等で並列にアンテナを結合するこ
とによりアンテナの動作周波数帯域を広くするようにし
ていた。しかしながら、この従来の方法では、整合器が
複数必要になると共に、分配器が必要になり、さらに、
それらの間を給電ケーブルで接続しなければならず、ア
ンテナ装置が大型になると共に、その構成が複雑になる
という問題点があった。
【0004】また、アンテナの整合方法としてスタブに
よる方法が一般的に知られている。この整合方法は、ア
ンテナに給電線を接続した場合に、給電線上の電圧定在
波比(VSWR)が一定でインピーダンスが給電線の線
路長に伴い変化することを利用している。すなわち、給
電線上のレジスタンスが給電線の特性インピーダンスと
等しい値となる(正規化したレジスタンスが1.0)給
電線の位置にスタブを接続して、その位置における虚数
成分をキャンセルすることにより整合をとるようにして
いる。この整合方法は、スタブを給電線を用いて構成す
ることができることから、簡易な整合方法とすることが
できる。しかしながら、この整合方法は1周波数におけ
る整合方法を前提としていることから、2周波数以上の
周波数や広い周波数帯域において整合をとることが困難
であるという問題点があった。
【0005】そこで、本発明は、簡単な構成で2周波数
や広い周波数帯域において整合をとることのできる整合
方法および整合装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の整合方法は、第1の周波数におけるアドミ
タンスの正規化したコンダクタンス成分が略1.0にな
り、かつ、その正規化したサセプタンス成分がプラス
なる給電線上の位置に、前記第1の周波数より高い第2
の周波数においてサセプタンス成分が略ゼロとなる電気
とされた第1のスタブを接続し、前記第2の周波数に
おけるアドミタンスの正規化したコンダクタンス成分が
略1.0になり、かつ、その正規化したサセプタンス成
分がマイナスとなる前記給電線上の位置に、前記第1の
周波数においてサセプタンス成分が略ゼロとなる電気長
とされた第2のスタブを接続するようにしている。ま
た、上記整合方法において、前記第1の周波数と前記第
2の周波数とを、所定の周波数帯域の両サイドの周波数
としてもよい。
【0007】上記目的を達成することのできる本発明の
他の整合方法は、第1の周波数におけるアドミタンスの
正規化したコンダクタンス成分が略1.0となる給電線
の位置に、その位置におけるサセプタンス成分をほぼ
打ち消すことのできる逆極性のサセプタンス成分が生じ
る電気長とされた第1のスタブを接続し、前記第1の周
波数より高い第2の周波数におけるアドミタンスの正規
化したコンダクタンス成分が略1.0になり、かつ、
の正規化したサセプタンス成分がマイナスとなる前記給
電線上の位置に、前記第1の周波数においてサセプタン
ス成分が略ゼロとなる電気長とされた第2のスタブを接
続するようにしている。
【0008】上記目的を達成することのできる本発明の
さらに他の整合方法は、第1の周波数おけるアドミタン
スの正規化したコンダクタンス成分が略1.0となり、
かつ、その正規化したサセプタンス成分がプラスとなる
給電線上の位置に、前記第1の周波数より高い第2の周
波数におけるサセプタンス成分が略ゼロとなる電気長
された第1のスタブを接続し、前記第2の周波数におけ
るアドミタンスの正規化したコンダクタンス成分が略
1.0となる前記給電線上の位置に、その位置における
サセプタンス成分をほぼ打ち消すことのできる逆極性の
サセプタンス成分が生じる電気長とされた第2のスタブ
を接続するようにしている。
【0009】上記目的を達成することのできる整合装置
は、上記した整合方法を具現化するようにしたものであ
る。
【0010】このような本発明によれば、それぞれのス
タブが第1の周波数あるいは第2の周波数においてサセ
プタンス成分がゼロとなり、接続されていないことと等
価となる。このことから、一方の周波数においてサセプ
タンス成分を打ち消して整合をとっているスタブは、他
方の周波数においてサセプタンス成分がゼロとなるた
め、他方の周波数における整合時に悪影響を与えないよ
うになる。したがって、第1の周波数と第2の周波数と
が離隔されていても整合をとることができると共に、第
1の周波数から第2の周波数に亘る広い周波数帯域にお
いても整合をとることができるようになる。なお、整合
装置の構成は簡単であり、主に同軸ケーブルを使用して
構成することができるので、整合装置を安価に提供する
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の整合方法の実施の形態を
図1および図2を参照しながら説明する。ただし、図1
は本発明の整合方法の原理を示す図であり、図2は整合
方法を説明するためのアドミタンスチャートである。図
1において、負荷100は例えばアンテナ等とされ、負
荷100から例えば50Ωとされた特性インピーダンス
0の給電線101が導出されている。負荷(RL)1
00のアドミタンスは図2にRLとして示すように周波
数に応じて変化するようになる。
【0012】第1のスタブST1は、整合をとる第1の
周波数faにおいて正規化されたコンダクタンス成分が
「1.0」となる給電線101上の位置に接続されてお
り、第2のスタブST2は、整合をとる第2の周波数f
b(ただし、fb>fa)において正規化されたコンダ
クタンス成分が「1.0」となる給電線101上の位置
に接続されている。この際の負荷100から第1のスタ
ブST1が接続される位置までの給電線101の電気長
がL1,第2のスタブST2が接続される位置までの給
電線101の電気長がL2として示されている。また、
第1のスタブST1の長さL3は、第2の周波数fbに
おいてそのサセプタンス成分がゼロ(リアクタンス成分
が無限大)となる電気長とされており、第2のスタブS
T2の長さL4は、第1の周波数faにおいてそのサセ
プタンス成分がゼロ(リアクタンス成分が無限大)とな
る電気長とされている。
【0013】具体的に整合方法を説明すると、給電線1
01上のアドミタンスYは次式で示される。 Y=G+jB (1) ただし、Gはコンダクタンス成分、Bはサセプタンス成
分である。ここで、図2に示す周波数特性の負荷100
が接続されている給電線101上において、給電線10
1の電気長L1の位置におけるアドミタンスは、図2に
示すように、第1の周波数faとしてプロットされてい
る点を、スミスチャートの中心を回転中心として右回り
に電気長L1だけ回転させた点fa’で示される。この
際に電気長L1を調整して、点fa’で示すアドミタン
スのコンダクタンスが略「1.0」(点fa’が示すコ
ンダクタンスが1.0の円上に位置する)となるように
調整する。この場合の、給電線101の電気長を、第1
の周波数faの波長λaにより正規化された電気長L1
(fa)として表すものとする。
【0014】また、第1のスタブST1の電気長L3
は、第2の周波数fbにおいて第1のスタブST1のサ
セプタンス成分がほぼゼロとなる電気長に調整される。
この際の第1のスタブST1の電気長を、第2の周波数
fbの波長λbにより正規化された電気長L3(fb)
として表すものとする。この第1のスタブST1は給電
線101と同じ同軸ケーブルの先端を短絡あるいは開放
することにより構成されており、その先端を短絡したと
きのスタブのアドミタンスYsは、 Ys=−jB=−jYcotβL3(fb) (2) で表される。ただし、Yはスタブを構成している同軸
ケーブルの特性アドミタンス、βは位相定数であり波長
をλとすると2π/λで表される。
【0015】したがって、第1のスタブST1が第2の
周波数fbにおいてそのサセプタンス成分がほぼゼロと
なるようにするには、第2の周波数fbの波長λbで正
規化した電気長L3(fb)を、 L3(fb)=(λb/4+n・λb/2) (3) とすればよい。ただし、n=0,1,2,・・・であ
る。このときの第1のスタブST1のアドミタンスYs
L3は、 YsL3=−jYcotβ(λb/4+n・λb/2) (4 ) となる。
【0016】このアドミタンスYsL3は、周波数が第
1の周波数faにおいては、波長がλbからλaに変化
することから電気長が変化してサセプタンスがゼロにな
らない。この場合の電気長の変化分L3’は、 L3’=fa/fb・(λb/4+n・λb/2) −(λb/4+n・λb/2) =(fa/fb−1)・(λb/4+n・λb/2) (5) となる。したがって、第1の周波数faが第2の周波数
fbより高い周波数の場合は、第1のスタブST1のア
ドミタンスYsL3はプラス成分となり、第1の周波数
faが第2の周波数fbより低い周波数の場合は、第1
のスタブST1のアドミタンスYsL3はマイナス成分
となる。
【0017】ここで、第1の周波数faを第2の周波数
fbより低い周波数とした場合は、第1のスタブST1
のアドミタンスYsL3はマイナス成分となり、第1の
周波数faとされた際に、図2に点fa’で示されてい
るプラスのサセプタンス成分を第1のスタブST1のサ
セプタンス成分によりキャンセルすることにより整合を
とることができる。この整合は、第1のスタブST1の
サセプタンス成分によりキャンセルできるようにnの値
を調整することにより行う。また、第2のスタブST2
の電気長L4は、第1の周波数faにおいて第2のスタ
ブST2のサセプタンス成分がほぼゼロとなる電気長に
調整される。この際の第2のスタブST2の電気長を、
第1の周波数faの波長λaにより正規化された電気長
L4(fa)として表すものとする。
【0018】この第2のスタブST2も給電線101と
同じ同軸ケーブルの先端を短絡あるいは開放することに
より構成されているので、第1のスタブST1と同様に
なり、第2のスタブST2を同軸ケーブルの先端を短絡
して構成した場合には、 L4(fa)=(λa/4+n・λa/2) (6) となる。したがって、第2のスタブST2のアドミタン
スYsL4は、 YsL4=−jYcotβ(λa/4+n・λa/2) (7 ) となる。さらに、このアドミタンスYsL4は、周波数
が第2の周波数fbにおいては、波長がλbaらλbに
変化することから電気長が変化してサセプタンスがゼロ
にならない。この場合の電気長の変化分L4’は、 L4’=(fb/fa−1)・(λa/4+n・λa/2) (8) となる。
【0019】すなわち、第2の周波数fbが第1の周波
数faより高い周波数の場合は、第2のスタブST2の
アドミタンスYsL4はプラス成分となり、第2の周波
数fbが第1の周波数faより低い周波数の場合は、第
2のスタブST2のアドミタンスYsL4はマイナス成
分となる。ここでは、第2の周波数fbが第1の周波数
faより高い周波数とされているので、第2のスタブS
T2のアドミタンスYsL4はプラス成分となり、第2
の周波数fbとされた際に、図2に点fb’で示されて
いるマイナスのサセプタンス成分を第2のスタブST2
のサセプタンス成分によりキャンセルすることにより整
合をとることができる。この整合は、第2のスタブST
2のサセプタンス成分によりキャンセルできるようにn
の値を調整することにより行う。
【0020】ところで、第1の周波数faとされた際に
は、第2のスタブST2のサセプタンス成分は略ゼロと
なり、給電線101に接続されていないことと等価とな
るので、第1のスタブST1による整合に第2のスタブ
ST2が悪影響を与えることはない。また、第2の周波
数fbとされた際には、第1のスタブST1のサセプタ
ンス成分は略ゼロとなり、給電線101に接続されてい
ないことと等価となるので、第2のスタブST2による
整合に第1のスタブST1が悪影響を与えることはな
い。
【0021】次に、前記説明した本発明の整合方法を具
体化した本発明の整合装置の実施の形態における構成を
図3および図4を参照しながら説明する。ただし、図3
には整合をとるアンテナの一構成を示しており、図4に
整合装置の一構成例を示している。図3に示すアンテナ
1はスリーブからなる同軸ダイポールアンテナを多段に
スタックして構成されている。この同軸ダイポールアン
テナにおける放射素子の一部を放射素子A11および放
射素子B12として示しており、各放射素子は約λ/2
の電気長の導電性のスリーブから構成されている。ま
た、各放射素子間は給電ケーブル15により接続されて
おり、各放射素子の給電点である中央部分は絶縁性のホ
ルダー13により保持されている。
【0022】そして、同軸ダイポールアンテナが多段に
スタックされたアンテナ1は、電磁波に対して透明で強
靱な円筒状のFRP(Fiber Reinforced Plastic)カバ
ー14内に内蔵されいる。この際にホルダー13により
各放射素子がFRPカバー14の略中央に保持されるよ
うになる。なお、アンテナ1は、例えば848MHz近
傍の周波数帯と902MHz近傍の周波数帯の2周波数
で動作させるアンテナとされており、A点からみたアン
テナ1のインピーダンスの周波数特性が、図5に示すス
ミスチャートに示されている。図5を参照すると、前記
2周波数において良好に動作する周波数特性とはされて
いない。そこで、本発明の整合装置により整合をとるこ
とにより、前記2周波において良好に動作するようにし
ている。
【0023】この整合装置2について図4を参照しなが
ら説明する。図4に示すように、アンテナ1に接続され
ている給電ケーブル21の端部は金属製の固定板24に
固着される。この際に、固定板24には、その両端が加
工されてホルダー24−1,24−2が作成されてお
り、給電ケーブル21の端部はホルダー24−1に抱持
されて固定板24に固着される。また、給電ケーブル2
1の端部にはリジッドな円筒状の外導体管が嵌合されて
おり、この外導体管は給電ケーブル21のシールド用編
み線に電気的に接続されている。また、固定板24のホ
ルダー24−1には第1のスタブST1の一端も固着さ
れている。この第1のスタブST1の一端にも、リジッ
ドな円筒状の外導体管が嵌合されており、この外導体管
がホルダー24−1に抱持され、外導体管は第1のスタ
ブST1を構成している同軸ケーブルのシールド用編み
線に電気的に接続されている。なお、この第1のスタブ
ST1の先端は短絡されている。
【0024】この固定板24にはリジッドな円筒状の外
導体管がアース導体として嵌合された接続用ケーブル2
2が半田付け等により固定されており、接続用ケーブル
22の芯線と、ホルダー24−1に抱持されている給電
ケーブル21の芯線および第1のスタブST1の芯線と
が、固定板24上で接続されている。さらに、無線機に
接続されている給電ケーブル23の端部はホルダー24
−2に抱持されて固定板24に固着される。また、給電
ケーブル23の端部にはリジッドな円筒状の外導体管が
嵌合されており、この外導体管は給電ケーブル23のシ
ールド用編み線に電気的に接続されている。また、固定
板24のホルダー24−2には第2のスタブST2の一
端も固着されている。この第2のスタブST2の一端に
も、リジッドな円筒状の外導体管が嵌合されており、こ
の外導体管がホルダー24−2に抱持され、外導体管は
第2のスタブST2を構成している同軸ケーブルのシー
ルド用編み線に電気的に接続されている。なお、この第
2のスタブST2の先端は短絡されている。
【0025】この固定板24に固定されている接続用ケ
ーブル22の他方の芯線と、ホルダー24−2に抱持さ
れている給電ケーブル23の芯線および第2のスタブS
T2の芯線とが、固定板24上で接続される。このよう
に、給電ケーブル21,23およびスタブST1,ST
2の端部にリジッドな外導体管を嵌合しているので、そ
れらを固定板24に確実に固着することができると共
に、その固着姿勢を維持することができるようになる。
なお、A点(図3に示すA点と同じ)から第1のスタブ
ST1が接続されるまでの給電ケーブル21の電気長L
1、A点から第2のスタブST2が接続されるまでの電
気長L2は図1,図2により前述した電気長とされ、第
1のスタブST1の電気長L3,第2のスタブST2の
電気長L4も図1,図2により前述した電気長とされて
いる。
【0026】次に、本発明の整合装置2による作用を説
明する。図5に示すスミスチャートには、図3および図
4に示すA点における整合前のアンテナ1のインピーダ
ンスの周波数特性が示されている。整合装置2により整
合をとる2周波数として、第1の周波数f1を848M
Hzとし、第2の周波数f2を902MHzとする。こ
の際の、各電気長の一例を示すと、電気長L1は848
MHzにて略0.179λ、電気長L2は902MHz
にて略0.264λ、電気長L3は902MHzにて略
2.75λ、電気長L4は848MHzにて略1.75
λとされる。このように構成された図4に示す整合装置
2により整合をとるようにすると、図6に示すスミスチ
ャートに示すインピーダンスの周波数特性となる。
【0027】図6を参照すると理解することができるよ
うに、良好な整合が行われて、前記2周波数の近傍であ
る1(846MHz),2(850MHz),3(90
1MHz),4(903MHz)で示す使用周波数にお
いて良好なSWRが得られている。この際のSWRの周
波数特性を図7に示すが、前記1〜4の使用周波数にお
いて1.3以下の良好なSWRが得られている。
【0028】ところで、本発明の整合方法は上記図1,
図2で説明した整合方法に限るものではなく、2周波数
において整合をとる際に、一方の周波数においてはその
周波数において給電線上の正規化されたコンダクタンス
が1.0となる位置に接続したスタブにより、その接続
点におけるサセプタンスをキャンセルする従来の整合方
法とし、他方の周波数においてはその周波数において給
電線上の正規化されたコンダクタンスが1.0となる位
置に接続したスタブを、一方の周波数においてサセプタ
ンスがゼロになると共に、その接続点におけるサセプタ
ンスをキャンセルできる電気長とする整合方法としても
よい。
【0029】また、本発明の整合方法は、整合している
中心周波数の両サイドの広い周波数帯において整合させ
ることもできる。この際には、整合させたい周波数帯域
の両サイドの2つの周波数を第1の周波数および第2の
周波数として、前記した図1,図2で説明した本発明の
整合方法で整合をとるようにすればよい。例えば、整合
前のSWRが図8に示す周波数特性の場合に、この整合
方法により整合をとるようにすると、図9に示すように
広い周波数帯域に亘り良好なSWRを得ることができる
ようになる。すなわち、図8においてはSWRが1.5
以内の周波数帯域が約40MHzとされている場合に、
第1の周波数を約815MHzに、第2の周波数を約8
75MHzに設定して、上記した整合を行うと、整合後
のSWRが1.5以内とされる周波数帯域が、図9に示
すように約90MHzと広帯域となる。
【0030】なお、上記の説明においては、スタブは先
端短絡としたが、先端開放としてもよい。先端開放のス
タブとした場合には、その電気長がλ/2の整数倍、す
なわちn・λ/2となるので、他方の周波数に対する電
気長が細かく変化するようになり、nを変化させること
によりそのサセプタンスをより精密に調整することがで
きるようになる。
【0031】
【発明の効果】上記説明したように本発明によれば、そ
れぞれのスタブが第1の周波数あるいは第2の周波数に
おいてサセプタンスがゼロとなり、接続されていないこ
とと等価となる。このことから、一方の周波数において
サセプタンスを打ち消して整合をとっているスタブは、
他方の周波数においてサセプタンスがゼロとなるため、
他方の周波数における整合時に悪影響を与えないように
なる。したがって、第1の周波数と第2の周波数とが離
隔されていても整合をとることができると共に、第1の
周波数から第2の周波数に亘る広い周波数帯域において
も整合をとることができるようになる。なお、整合装置
の構成は簡単であり、主に給電ケーブルにより構成する
ことができるので、整合装置を安価に提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の整合方法の実施の形態を説明するため
の整合方法の原理を示す図である。
【図2】本発明の整合方法の実施の形態を説明するため
アドミタンスチャートである。
【図3】本発明の整合装置の実施の形態におけるアンテ
ナの一構成例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態における整合装置の一構成
例を示す図である。
【図5】図4に示すアンテナの整合前のインピーダンス
の周波数特性を示すスミスチャートである。
【図6】図4に示すアンテナの本発明の整合装置による
整合後のインピーダンスの周波数特性を示すスミスチャ
ートである。
【図7】図4に示すアンテナの本発明の整合装置による
整合後のSWRの周波数特性を示す図である。
【図8】整合前のアンテナのSWRの周波数特性を示す
図である。
【図9】本発明の他の整合方法により整合をとった後の
SWRの周波数特性を示す図である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 整合装置 11 放射素子A 12 放射素子B 13 ホルダー 14 FRPカバー 15 給電ケーブル 21,23 給電ケーブル 22 接続用ケーブル 24 固定板 24−1,24−2 ホルダー ST1,ST2 スタブ 100 負荷 101 給電線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 NAKAJIMA;MURAGUCH I,”Dual−Frequeny M atching Technique and Its Applicatio n to an Octave−Ban d(30−60Ghz)MMIC Ampl ifier”,IEICE TRAN S.ELECTRON.,Vol.E80 −C,No.12(Dec.1997),p p.1624−1621. (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 5/00 - 5/08 H01Q 5/00 - 5/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の周波数におけるアドミタンスの正
    規化したコンダクタンス成分が略1.0になり、かつ、
    その正規化したサセプタンス成分がプラスとなる給電線
    の位置に、前記第1の周波数より高い第2の周波数に
    おいてサセプタンス成分が略ゼロとなる電気長とされた
    第1のスタブを接続し、前記第2の周波数におけるアド
    ミタンスの正規化したコンダクタンス成分が略1.0
    なり、かつ、その正規化したサセプタンス成分がマイナ
    となる前記給電線上の位置に、前記第1の周波数にお
    いてサセプタンス成分が略ゼロとなる電気長とされた
    2のスタブを接続するようにしたことを特徴とする整合
    方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の周波数と前記第2の周波数と
    が、所定の周波数帯域の両サイドの周波数とされている
    ことを特徴とする請求項1記載の整合方法。
  3. 【請求項3】 第1の周波数におけるアドミタンスの正
    規化したコンダクタンス成分が略1.0となる給電線上
    の位置に、その位置におけるサセプタンス成分をほぼ打
    ち消すことのできる逆極性のサセプタンス成分が生じる
    電気長とされた第1のスタブを接続し、前記第1の周波
    数より高い第2の周波数におけるアドミタンスの正規化
    したコンダクタンス成分が略1.0になり、かつ、その
    正規化したサセプタンス成分がマイナスとなる前記給電
    線上の位置に、前記第1の周波数においてサセプタンス
    成分が略ゼロとなる電気長とされた第2のスタブを接続
    するようにしたことを特徴とする整合方法。
  4. 【請求項4】 第1の周波数おけるアドミタンスの正規
    化したコンダクタンス成分が略1.0となり、かつ、
    の正規化したサセプタンス成分がプラスとなる給電線上
    の位置に、前記第1の周波数より高い第2の周波数にお
    けるサセプタンス成分が略ゼロとなる電気長とされた
    1のスタブを接続し、前記第2の周波数におけるアドミ
    タンスの正規化したコンダクタンス成分が略1.0とな
    る前記給電線上の位置に、その位置におけるサセプタン
    ス成分をほぼ打ち消すことのできる逆極性のサセプタン
    ス成分が生じる電気長とされた第2のスタブを接続する
    ようにしたことを特徴とする整合方法。
  5. 【請求項5】 一端に負荷が接続され、他端に供給源が
    接続される給電線と、 第1の周波数におけるアドミタンスの正規化したコンダ
    クタンス成分が略1.0となり、かつ、その正規化した
    サセプタンス成分がプラスとなる前記給電線上の位置に
    接続された、前記第1の周波数より高い第2の周波数に
    おいてサセプタンス成分が略ゼロとなる電気長の第1の
    スタブと、 前記第2の周波数におけるアドミタンスの正規化したコ
    ンダクタンス成分が略1.0となり、かつ、その正規化
    したサセプタンス成分がマイナスとなる前記給電線上の
    位置に接続された、前記第1の周波数においてサセプタ
    ンス成分が略ゼロとなる電気長の第2のスタブと、 を備えることを特徴とする整合装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の周波数と前記第2の周波数と
    が、所定の周波数帯域の両サイドの周波数とされている
    ことを特徴とする請求項記載の整合装置。
  7. 【請求項7】 一端に負荷が接続され、他端に供給源が
    接続される給電線と、 第1の周波数におけるアドミタンスの正規化したコンダ
    クタンス成分が略1.0となる前記給電線上の位置に接
    続された、その位置におけるサセプタンス成分をほぼ打
    ち消すことのできる逆極性のサセプタンス成分が生じる
    電気長とされた第1のスタブと、 前記第1の周波数より高い第2の周波数におけるアドミ
    タンスの正規化したコンダクタンス成分が略1.0とな
    り、かつ、その正規化したサセプタンス成分がマイナス
    となる前記給電線上の位置に接続された、前記第1の周
    波数においてサセプタンス成分が略ゼロとなる電気長の
    第2のスタブと、 を備えるようにしたことを特徴とする整合装置。
  8. 【請求項8】 一端に負荷が接続され、他端に供給源が
    接続される給電線と、 第1の周波数おけるアドミタンスの正規化したコンダク
    タンス成分が略1.0となり、かつ、その正規化したサ
    セプタンス成分がプラスとなる前記給電線上の位置に接
    続された、前記第1の周波数より高い第2の周波数にお
    けるサセプタンス成分が略ゼロとなる電気長の第1のス
    タブと、 前記第2の周波数におけるアドミタンスの正規化したコ
    ンダクタンス成分が略1.0となる前記給電線上の位置
    に接続された、その位置におけるサセプタンス成分をほ
    ぼ打ち消すことのできる逆極性のサセプタンス成分が生
    じる電気長とされた第2のスタブと、 を備えるようにしたことを特徴とする整合装置。
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