JP3065879U - 生地止め具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】衣類の別々の前見頃の端部に取り付けて、目立
たず、確実に固定でき、容易に外せる生地止め具。 【解決手段】素材に柔軟性のある合成樹脂を用い、オス
部材１には縫い付け座板部１ａの上面から一段低く並行
に設けた嵌合座板部１ｃを設ける。嵌合座板部先端近傍
には、先端に嵌合逆皿状頭部１ｅを有する嵌合部支柱１
ｄを備える。メス部材２には縫い付け座板部２ｂの延長
上に設けた嵌合座板部２ｃがあり、嵌合座板部先端近傍
に嵌合楕円孔２ｄを設けた生地止め具であって、これら
の部材を衣類の別々の前見頃の端部に取り付ける。オス
部材の嵌合逆皿状頭部がメス部材の嵌合楕円孔の部分欠
損大円孔部に嵌合した後、嵌合側とは反対側にスライド
して嵌合逆皿状頭部の受け用張り出し板状部に固定され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は服飾用付属の生地止め具に属する。

【０００２】

【従来の技術】

本考案に関係すると思われる従来の特許、実用新案を調査したところ、本考案 のような生地止め具は全く作られていなかった。特許の昭和５９年第２２５００ ２号はブラジャー用止具に限定されるもので、素材が弾性を有する軟質合成樹脂 で作られ、その弾性により差込突止が差込凹部に嵌まるものである。本考案の生 地止め具とは趣旨、構成が全く異なる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

以上のように本考案の生地止め具は市場に流通していなかった。そこで、衣類 の別々の前見頃の端部に取り付ける事により、目立たず、生地を確実に固定出来 、そして容易に外す事も出来る生地止め具を提供する事を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は以上の課題を解決するため、オス部材は縫い付け座板部と嵌合座板部 、該嵌合座板部には嵌合部支柱、嵌合逆皿状頭部を設け、該メス部材は縫い付け 座板部とその延長上に嵌合座板部、該嵌合座板部には嵌合楕円孔等を設ける。そ して該オス部材の該嵌合逆皿状頭部が該メス部材の該嵌合楕円孔内の受け用張り 出し板状部に嵌合・固定するために生地を確実に固定出来、そして該オス部材を 嵌合方向と逆方向にスライドすると該メス部材から容易に外す事が出来るように した。

【０００５】 また、生地への固定部が糸用の穴が設けてあり、ミシンによる糸の縫い付けが 可能で強固な固定が出来る。

【０００６】 本考案の生地止め具は一般の上下衣類だけでなく、袋物や水着用の止め具等に も応用が可能である。

【０００７】 本考案の生地止め具については荷重試験機で引っ張り試験を行なった。毎分１ ０ｍｍの速度で引っ張って、破壊荷重が９．１〜１１．９ｋｇｆ（８組を試験） という結果であり、これは例えばＪＩＳ−Ｓ−４０２５ワイシャツ（ドレスシャ ツ）ボタンにおける引っ張り強度４ｋｇｆを楽々クリアーしており、他に公的な 服飾付属品についての強度基準は見当らず、十分な強度が証明されたと言って良 い。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の生地止め具の実施例を説明する。ただし、これは言うまでもな く単に説明用のもので考案思想の制限又は限定を意味するものではない。

【０００９】 第１図は本考案の生地止め具のオス部材とメス部材を嵌合した状態を示す斜視 説明図。１はオス部材、１ａは縫い付け座板部１、１ｂは糸穴１、１ｃは嵌合座 板部１、１ｅは上面に僅かアールを付けた嵌合逆皿状頭部、２はメス部材、２ａ は糸穴２、２ｂは縫い付け座板部２、２ｃは嵌合座板部２、２ｄは嵌合楕円孔。

【００１０】 第２図は本考案の生地止め具のオス部材とメス部材を嵌合した状態を示す正面 説明図。

【００１１】 第３図は本考案の生地止め具のオス部材とメス部材を嵌合した状態を示す図１ のＡ−Ａ断面説明図。

【００１２】 第４図は本考案の生地止め具のオス部材の嵌合逆皿状頭部をメス部材の部分欠 損大円孔部に嵌合した状態を示す平面説明図。

【００１３】 第５図は本考案の生地止め具のオス部材の嵌合逆皿状頭部をメス部材に嵌合し た後、嵌合側とは反対側にスライドして嵌合逆皿状頭部の受け用張り出し板状部 に固定した状態を示す平面説明図。

【００１４】 第６図は本考案の生地止め具のオス部材を嵌合部の反対側から見た状態を示す 斜視説明図。１ｄは嵌合部支柱。

【００１５】 第７図は本考案の生地止め具のメス部材を嵌合部側から見た状態を示す斜視説 明図。２ｅは嵌合方向側が部分欠損する部分欠損大円孔部、２ｆは嵌合方向側の 反対側が部分欠損する部分欠損小円孔部、２ｇは部分欠損大円孔部の外側で部分 欠損小円孔部の周囲に設けた嵌合逆皿状頭部の受け用張り出し板状部。

【００１６】 第８図は本考案の生地止め具のオス部材の平面説明図。

【００１７】 第９図は本考案の生地止め具のメス部材の平面説明図。

【００１８】 第１０図は本考案の生地止め具のオス部材の正面説明図。１ｆは嵌合部根本肉 厚部１。１ｃと厚みと２ｃの厚みを加えるとほぼ１ｆに等しくなる。

【００１９】 第１１図は本考案の生地止め具のメス部材の正面説明図。２ｈは嵌合部根本肉 厚部２。２ｈは１ｆに等しくなる。

【００２０】

【考案の効果】

本考案の生地止め具は衣類の別々の前見頃の端部に取り付ける事により、目立 たず、オス部材の嵌合逆皿状頭部がメス部材の嵌合楕円孔内の受け用張り出し板 状部に嵌合・固定するために生地を確実に固定出来、そしてオス部材を嵌合方向 と逆方向にスライドするとメス部材から容易に外す事が出来る生地止め具の考案 に大いに寄与する。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１図は本考案の生地止め具のオス部材とメス
部材を嵌合した状態を示す斜視説明図。

【図２】第２図は本考案の生地止め具のオス部材とメス
部材を嵌合した状態を示す正面説明図。

【図３】第３図は本考案の生地止め具のオス部材とメス
部材を嵌合した状態を示す図１のＡ−Ａ断面説明図。

【図４】第４図は本考案の生地止め具のオス部材の嵌合
逆皿状頭部をメス部材の部分欠損大円孔部に嵌合した状
態を示す平面説明図。

【図５】第５図は本考案の生地止め具のオス部材の嵌合
逆皿状頭部をメス部材に嵌合した後、嵌合側とは反対側
にスライドして嵌合逆皿状頭部の受け用張り出し板状部
に固定した状態を示す平面説明図。

【図６】第６図は本考案の生地止め具のオス部材を嵌合
部の反対側から見た状態を示す斜視説明図。

【図７】第７図は本考案の生地止め具のメス部材を嵌合
部側から見た状態を示す斜視説明図。

【図８】第８図は本考案の生地止め具のオス部材の平面
説明図。

【図９】第９図は本考案の生地止め具のメス部材の平面
説明図。

【図１０】第１０図は本考案の生地止め具のオス部材の
正面説明図。

【図１１】第１１図は本考案の生地止め具のメス部材の
正面説明図。

【符号の説明】

１ −オス部材 １ａ−縫い付け座板部１ １ｂ−糸穴１ １ｃ−嵌合座板部１ １ｄ−嵌合部支柱 １ｅ−嵌合逆皿状頭部 １ｆ−嵌合部根本肉厚部１ ２ −メス部材 ２ａ−糸穴２ ２ｂ−縫い付け座板部２ ２ｃ−嵌合座板部２ ２ｄ−嵌合楕円孔 ２ｅ−部分欠損大円孔部 ２ｆ−部分欠損小円孔部 ２ｇ−嵌合逆皿状頭部の受け用張り出し板状部 ２ｈ−嵌合部根本肉厚部２

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】素材には柔軟性のある合成樹脂を用いてお
   り、オス部材には縫い付け座板部の上面から一段低く並
   行に設けた嵌合座板部があり、該嵌合座板部先端近傍に
   は先端に嵌合逆皿状頭部を有する嵌合部支柱を設けてあ
   り、メス部材には縫い付け座板部の延長上に設けた嵌合
   座板部があり、該嵌合座板部先端近傍には嵌合楕円孔が
   設けてある生地止め具であって、これらの部材を衣類の
   別々の前見頃の端部に取り付ける事により、目立たず、
   かつ該オス部材の該嵌合逆皿状頭部が該メス部材の該嵌
   合楕円孔の部分欠損大円孔部に嵌合した後、嵌合側とは
   反対側にスライドして該嵌合逆皿状頭部の受け用張り出
   し板状部に固定されるために生地を確実に固定出来、か
   つ該嵌合逆皿状頭部の頂上は丁度、該メス部材の該嵌合
   座板部に隠れ、又両方の縫い付け座板部と嵌合部の上面
   は一面状となるために他の物に引っ掛かる事もなく、そ
   して該オス部材を嵌合時とは反対側にスライドすれば該
   メス部材から容易に外す事が出来る事を特徴とする生地
   止め具。
2. 【請求項２】該オス部材と該メス部材が、共に該縫い付
   け座板部に縫い付け用の糸穴が設けてあり、糸による縫
   い付けが可能で強固な固定が出来る請求項１に記載の生
   地止め具。