JP3065296U

JP3065296U - パイプの折曲げ用工具

Info

Publication number: JP3065296U
Application number: JP1999004744U
Authority: JP
Inventors: 一馬小縣
Original assignee: 一馬小縣
Priority date: 1999-06-29
Filing date: 1999-06-29
Publication date: 2000-02-02
Anticipated expiration: 2005-06-29

Abstract

(57)【要約】【課題】塩化ビニール管等を火気や大型の曲げ機器類
を使用せずに、所望の角度に手で簡単、迅速に折曲げす
ることができる。【解決手段】コイルバネでパイプの折曲げ用工具１を
形成する。パイプの折曲げ用工具１の一端部に先端側に
向かうほどコイル外径を細くした細径挿入端部２を形成
する。パイプの折曲げ用工具１の両端部に輪形の引出し
輪３、３を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、塩化ビニール管や銅管等のパイプの折曲げ用の工具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば塩化ビニール管や銅管等をＬ字形に配管する場合は、折曲げ部分に９０°エルボ或は４５°エルボを用いて左右からパイプを挿入し継管する方法とか、或は一本のパイプを９０°に折曲げて使用する場合には砂をパイプの内側に詰めてからガスバーナー等で加熱し、柔らかくなってから所望角度に折曲げ機器類等も用いて折曲げ、その後水で冷やす方法等が行なわれている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたエルボを用いる方法では、エルボを中心にして両端から別々のパイプに各々接着剤を塗付して挿嵌し固着するため、使用するエルボの角度以外の角度に形成することはできず、しかも接着剤の匂いや成分を忌避する場所では私用できない問題点を有し、また、後者の砂を詰めてガスバーナーで加熱しながら曲げる方法では一定の角度に制限されることなく所望の角度に曲げられる反面、ガスバーナー等の火気の使用が禁止されている作業現場では実施ができず、また、この時使用する曲げ機器類も大型で現場に持ち込みにくいなどの問題点を有していた。

【０００４】本考案はこれらの問題点に鑑み、一定の角度に制限されることなく、また、火気も一切使わずに簡単に作業現場で曲管作業を行なうことのできるパイプの折曲げ用工具を提供せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

コイルバネの一端部に先端側に向かうほどコイル外径を細くした細径挿入端部を形成し、両端部には輪形の引出し輪を形成する。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案を図面に基づいて説明すると、図１においてパイプの折曲げ用工具１は、コイルバネで形成し、一端部には先端に向かうほどコイル外径を細くした細径挿入端部２を形成し、両端部には各輪形に折曲げた引出し輪３、３を形成する。

【０００７】次に本考案を実施し使用する場合に就いて述べると、例えば塩化ビニール管Ｋを所望の角度に曲げる場合、細径挿入端部２側より塩化ビニール管Ｋの中に挿し込み、折曲げ部分を固形物に当てがい片方の手で折曲げ部分の片側を押さえて、他方の手で反対側を握りしめ両手に力を入れてＬ字形に折曲げると、図２に示す如く折曲がるが、この場合Ｌ字形に折曲がる塩化ビニール管Ｋの内側部分Ｉは、左右からの圧縮応力を受けながら曲がるためにコイル内径を細くしてまでも曲がろうとする内径縮小変形が生じがちであるが、この場合、塩化ビニール管Ｋの中に挿入しているパイプの折曲げ用工具１の隣接する螺旋間隙は一層密接方向に作用し、内側部分Ｉが圧縮応力に耐えきれなくなってコイル内径を細くしてまでも折曲がろうとする状態を阻止して無理のない状態で折曲げすることが可能となり、逆に塩化ビニール管ＫのＬ字形に折曲がる部分の外側部分Ｏは引張応力により延びるが、その分内側のパイプの折曲げ用工具１の隣接する螺旋間隙は図２に示す如く拡大し、これに対応して折曲がり、絶えずパイプの折曲げ用工具１のコイル外径を維持することができるので、塩化ビニール管も内径を変化さすことなくＬ字形に折曲げすることができる。次に塩化ビニール管が所望の角度に折曲がった後、パイプの折曲げ用工具１を取出す場合に就いて述べると、引出し輪３を強く外側から引張ると、折曲げ部は前記の如くコイルの螺旋間隙が拡大しているために、さらに強力に引張るとコイルは折曲げ面に沿って傾きながら塩化ビニール管内を摺動し取出すことができる。さらに塩化ビニール管が長寸でパイプの折曲げ用工具１の引出し輪３が塩化ビニール管の端に出ない場合は、引出し輪３に紐Ｈを結着し、紐Ｈの端を塩化ビニール管の端より出しておくと、この紐Ｈを引張ることにより引出すことができる。なお、折曲げる管は塩化ビニールに限るものではなく、銅管等にも利用は可能である。

【０００８】

【実施例】

内径１８ｍ／ｍ、肉厚２ｍ／ｍの塩化ビニール管用のパイプの折曲げ用工具１の一実施例としては、コイルバネの線径２ｍ／ｍ、コイル外径１７ｍ／ｍ、総巻数３５０（長さ約７０ｃｍ）のものが好成績を得たこれらの結果より、塩化ビニール管の内径より約１〜２ｍ／ｍ小さいコイル外径のものが適し、好ましくは１ｍ／ｍが最適である。また、長さは約７０ｃｍのものが適する。故に、塩化ビニールの内径２２ｍ／ｍ用のものはコイル外径２１ｍ／ｍ、内径１２ｍ／ｍのものはコイル外径１１ｍ／ｍのものが好ましく、コイルの線径は２ｍ／ｍで長さは約７０ｃｍ位が両手に力を入れて中央部を折曲げるのに最適である。また、細径挿入端部２を形成しておくと挿入しやすいが、これが無くても本考案は実施できるものである。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明した如く、本考案はコイルバネで形成されているので屈曲自在で所望の角度に曲げることができ、ガスバーナー等の火気は一切使用せずに折曲げることができ、省エネルギーにも寄与し、また、折曲げ部の内側部分の無理な圧縮応力による内径縮小変形が抑止できてクラックや折損の懸念なく確実に曲げることができ、さらに引出すときも変形して円滑に引出せるので作業が迅速に行なえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】パイプの折曲げ用工具の一部を欠截した正面図
である。

【図２】折曲げた状態の一部を欠截した縦断面図であ
る。

【符号の説明】

１パイプの折曲げ用工具２細径挿入端部３引出し輪

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】コイルバネで形成したパイプの折曲げ用
工具１の一端部に先端側に向かうほどコイル外径を細く
した細径挿入端部２を形成し、パイプの折曲げ用工具１
の両端部には輪形の引出し輪３、３を形成してなるパイ
プの折曲げ用工具。