JP3064847U - 廃液処理装置 - Google Patents

廃液処理装置

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JP3064847U JP1999004236U JP423699U JP3064847U JP 3064847 U JP3064847 U JP 3064847U JP 1999004236 U JP1999004236 U JP 1999004236U JP 423699 U JP423699 U JP 423699U JP 3064847 U JP3064847 U JP 3064847U
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勝 山口
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有限会社アサヒエンジニアリング
勝 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗装廃液・油廃液の電気分解に処理する電極
部材を長日数の連続使用で損耗をなくし、電気分解によ
る廃液処理を実用化できるようにする。 【解決手段】 湿式塗装ブースのブース下部水槽1の3
000リットルの液2中に一対の炭素をシリコンカーバ
イトを混入した酸化アルミナ主成分の導電性の棒状電極
棒3,4を50ミリ離して挿入して21Vで2.5Aの
12MHZの高周波の整流した脈流電圧を付加する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、工業製品・建物の塗装及び広告に広く使用される油性塗料・アクリ ル系塗料・ウレタン塗料・ラッカー性塗料・錆止メ塗料等の溶剤を使った塗料及 び水溶性の塗装塗料・インク(以下単に塗装廃液という)・金属加工の切削液・ 防錆油・洗車廃液等の廃液(単に油廃液と総称する)を電気的に分解して廃棄し 易く無害化する処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、塗装廃液の処理方法としては溶剤型塗料を含んだ液体は8ミクロン程の 極微細目フィルタを通過させることで塗料成分をフィルタで捕捉方法がある。こ の方法では短時間で目詰まりを起こしフィルタが使用できなくなり、フィルタ交 換を頻繁に行わねばならず、作業が煩わしいとともにコスト高となるという問題 があった。 これに代わる方法として、溶剤型塗料を含んだ液体に溶剤・塗料分離剤を投入 し、塗料成分を浮上させて分離し、浮上した塗料成分を除去する方法も知られて いる。しかしながら、この方法ではこれで浮上しない塗料成分が水中に浮遊する 微粒子となって多く残存するものであり、充分な塗料成分の分離・除去が行える ものでなかった。更に、これでは薬品を継続的に使用せねばならないので、ラン ニングコストが嵩むとともに、薬品の投入量の調整が必要で煩わしいという問題 点がある。 本考案者は、この問題を解消する電気分解による処理方法を開発し、特願平6 −331552として出願した。この方法は電極棒を近接して処理する廃液に挿 入し、これに低圧のパルス波・脈流波又は直流の電圧を印加して、廃液の成分を 電気分解して泡状に浮上させて分離する技術であり、これによって低コストで又 有害の廃棄物の排出を大巾に低減して無害化できるものとした。 しかしながら、この電極棒としてステンレス棒・炭素棒を使用したがその損耗 はきわめて激しく、数日で損耗してやせてしまい、1週間も使用できるものでな かった。そのため、電極棒の交換に手間どるものであった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案が解決しようとする課題は、従来のこの問題点を解消し、廃液の電気分 解による分解処理における電極部材の損耗がきわめて少ないものとし、長日数交 換せずに連続使用できる廃液処理装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決した本考案の構成は、 1) 塗装廃液又は切削油・防錆油等の油廃液の廃液中に近接して電極部材を挿 入し、同電極部材間に低圧の電圧を印加して廃液を電気分解して処理する廃液処 置装置であって、上記電極部材の素材を導電性のあるセラミックスとしたことを 特徴とする廃液処理装置 2) 導電性のあるセラミックスが通電性を与えるため炭素を配合した酸化アル ミを主成分とするものであって、棒状に成形された前記1)記載の廃液処理装置 にある。
【0005】
【作用】
本考案では、廃液中に電極部材を近接して配置し、これにパルス波、脈流又は 直流の電圧を印加すると、水の電気分解がなされ、水素ガスが発生するとともに 、液中の塗料成分・油成分のイオン化を促して気泡として上昇させる。液面に浮 上した廃液成分は溢流させるか、又は負圧吸引することで除去する。泡状の廃液 成分の一部は時間がたつと水の浮力に負けて沈殿するものもある。廃液は透明と なり、塗装ブースではそのまま循環して使用できる状態となっている。 特に、電極部材に印加する電圧は高い方が効果的ではある。しかしながら、電 圧が低くても立ち上がりに大きいトリガー電圧が発生する電源を使うようにすれ ば、短時間で高い廃液成分の分離を行うことができる。 このように、廃液槽(塗装ブースの塗料回収槽、工場の塗料液回収槽)に適用 すれば廃液槽の液浄化方法となる。 本考案では、電極部材に導電性セラミックスを使用したことで、ステンレス・ 炭素製のものにみられる激しい損耗は認められず、3カ月経過しても表面の色が 少し薄くなる程度で外観上・形状・寸法の損傷はほとんど認められず、長日数の 連続使用を可能とした。
【0006】
【考案の実施の形態】
本考案の導電性セラミックスの導電性を与える方法は、セラミックスにする前 の成分の段階で炭素成分を混合してセラミックスにする方法が実用的である。 本考案で印加する電圧は、10〜60Vが望ましい。又電圧は20〜240H zのパルス波でその立ち上りに数十V程度の大きなトリガー電圧のあるものが直 流電圧の場合に比べ約1/2の時間で特に効果的である。又、脈流波は商用電源 周波数から12MHz程度の交流を全波整流されたものが使われる。 本考案では、廃液の溶剤と塗装成分との分離剤を入れると分離を速める。分離 剤としては、溶剤型塗料によって変わるが油性塗料に対する不粘着化剤であるハ クトロンS−870(伯東株式会社商標名)がある。 電極部材の距離は数ミリ〜80ミリ程度が望ましい。
【0007】
【実施例】
以下、本考案の実施例を説明する。 実施例の電極棒3,4,21,22は、酸化アルミナ(Al23)を主成分と し、これに炭素とシリコンカーバイトを混合して導電性を与え、内径7ミリ、外 径14ミリ、長さ38センチの筒体状のセラミックス3a,4aに高温で焼成し 、この外表面にガラスコーティング3b,4bした電極を使用した(図2,3参 照)。 :実施例1(図1,2,3参照) 油性塗料とアクリル系塗料とを5年間水を換えずに使用した湿式塗装ブースの ブース下部水槽1(塗料回収水槽)の3000リットルの液2中に一対の電極棒 3,4を50ミリ離して挿入し、24Vで2.5Aの12MHz高周波交流を全 波整流した直流に近い脈流波電圧を電源装置5によって印加した。又、液に流れ を与え、電極棒3,4による電気分解作用を水槽内液全部に及ばせる。 処理前の液2は塗料色に鮮やかに着色していた所、電極棒3,4に電圧を印加 すると気泡が生じ、塗料成分は液面に浮上した。毎朝、その浮上したフロックを 人手で取り除き、1週間1日24時間通電すると、液中の塗料成分は半減し、透 明に近づいた。 この脈流波電圧の立ち上がりに図6に示すようなトリガー電圧を付加すれば約 1/2の期間で目視できる程速く分離が進行し、中間層が透明となった。 本実施例で使用した電極棒3,4は、3ヶ月連続使用しても表面の色が少し薄 くなる程度で、外観上、形状・寸法の損耗はほとんどなかった。 :実施例2(図4参照) 2000CCの透明ビーカー20に前記実施例と同じ溶剤型塗料の入った液26 を入れ、電圧を変えてその塗料成分の分離具合を実験した。図中21,22は電 極棒3,4と同じ電極棒、23は電源装置、24は泡状の塗料成分、25は沈殿 した塗料成分である。 (実験1) 電圧:10V×1.0A×12MHzの全波整流の脈流波 トリガー電圧なし 電流1.0Aが流れ、8分間でビーカーの塗料成分で着色した液が透明となり 、塗料成分は泡状になって上昇し、又一部はビーカー底面に沈殿した。 (実験2) 電圧:脈電圧24V×2.0A×12MHzの全波整流の脈流波 トリガー電圧なし 約3分間で液が透明化し、又泡状に塗料成分が上昇し、一部沈殿した。 (実験3) 電圧:脈流波電圧10V 120Hzの全波整流の電圧 トリガー電圧有 25V 0.8Aで約3分間で実験1,2と同様な程度に透明化された。 (実験4) 電圧:脈流波電圧13V 120Hzの全波整流の電圧 トリガー電圧有 60V 1.6Aで約3分間で実験1,2と同様な程度まで透明化された。 以上の様に、トリガー電圧を脈流波電圧の立ち上り時に与えれば、低電流且つ 短時間で塗料成分を効率的に分離できた。 本実施例で使用した電極棒21,22の損耗は上記実施例同様にほとんどみら れなかった。 実施例3:(図5参照) 図5に示す実施例は、自動車洗浄廃水処理装置のN−ヘキサンの油分を含んだ 原水32を原水槽から、汲み取りコック30a付1リットルビーカー30に入れ 、実施例1と同じ電極棒3,4を差し込んで、電源装置31によって低電圧の電 圧を4時間印加し、そのN−ヘキサンの分解状態を調べた。 ビーカー30に入れた原水槽の原水32はN−ヘキサンは143.0PPM であ った所、本実施例によって処理後の状態(極微粒子が静止沈殿した状態)からコ ック30aから取り出し、その上澄水を分析した所、N−ヘキサンは検出されな かった。 又ビーカー30の汲み取りコック30aから取り出してフィルターで濾過した 清浄水では、N−ヘキサンは3.2PPMであった。いずれも処理水は排水基準の 5.0PPM以下の値である。これによって本実施例で処理すれば上澄水はそのま ま排水できるものとなった。 この実施例でも、電極棒3,4はほとんど損耗がみとめられなかった。 図6は、実施例で電極棒に印加するパルス波の電圧の波形例を示すものである 。電圧と電圧波形は、廃棄処理する液体の成分、処理量・処理速度に応じて適切 なものを使用する。
【0008】
【考案の効果】
以上の様に、本考案によれば廃液の成分を電気分解で分解し、無害化できると ともに、電極部材の損耗はほとんどなく、長期間の連続使用が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の装置説明図である。
【図2】実施例1の電極棒を示す正面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】実施例2の装置説明図である。
【図5】実施例3の装置説明図である。
【図6】実施例の印加電圧のパルス波形例を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 ブース下部水槽 2 液 3 電極棒 4 電極棒 5 電源装置 20 ビーカー 21 電極棒 22 電極棒 23 電源装置 24 塗料成分 25 塗料成分 26 液 30 ビーカー 30a 汲み取りコック 31 電源装置 32 原水

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装廃液又は切削油・防錆油等の油廃液
    の廃液中に近接して電極部材を挿入し、同電極部材間に
    低圧の電圧を印加して廃液を電気分解して処理する廃液
    処置装置であって、上記電極部材の素材を導電性のある
    セラミックスとしたことを特徴とする廃液処理装置。
  2. 【請求項2】 導電性のあるセラミックスが通電性を与
    えるため炭素を配合した酸化アルミを主成分とするもの
    であって、棒状に成形された請求項1記載の廃液処理装
    置。
JP1999004236U 1999-06-14 1999-06-14 廃液処理装置 Expired - Lifetime JP3064847U (ja)

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