JP3064155B2 - 高圧液体連続処理装置 - Google Patents

高圧液体連続処理装置

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JP3064155B2
JP3064155B2 JP5122655A JP12265593A JP3064155B2 JP 3064155 B2 JP3064155 B2 JP 3064155B2 JP 5122655 A JP5122655 A JP 5122655A JP 12265593 A JP12265593 A JP 12265593A JP 3064155 B2 JP3064155 B2 JP 3064155B2
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恵一 堀
孝雄 関本
幸男 真鍋
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  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然果汁等の被処理液
を高圧処理して殺菌或いは特性変化を行う高圧液体連続
処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】青果を搾汁して得られた天然果汁等の飲
料の殺菌には、一般的に加熱装置を使用しているが、こ
の加熱殺菌装置は、加熱に伴う風味の劣化、栄養素の損
失、或いは加熱臭の生成などを伴い、好ましくない。こ
れに代わって、食品を数千気圧の高い静水圧下で高圧処
理する高圧液体処理装置が開発されている。
【0003】図3は、液状食品の高圧液体連続処理装置
の従来例を示している。1’がオリフィスノズル、2が
キャッチャー、4’が排出管、20’が高圧容器、2
3’が同高圧容器20’内の加圧室、25’が加圧ポン
プ、60’が原料ポンプ、61’が原料タンクである。
上記図3に示す高圧液体連続処理装置では、原料タンク
61’内の被処理液を原料ポンプ60’により加圧ポン
プ25’へ送り、ここで高圧加圧した後、高圧容器2
0’内の加圧室23’へ送って、高圧処理する。またこ
の高圧処理した被処理液を同高圧容器20’の排出側に
設けたオリフィスノズル1’へ送り、同オリフィスノズ
ル1’を通過する際に減圧させるとともに、キャッチャ
ー2’へ噴流として噴出させ、その後、排出管4’を経
て次工程へ送る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記図3に示す従来の
高圧液体連続処理装置では、高圧処理した被処理液を同
高圧容器20’の排出側に設けた1段のオリフィスノズ
ル1’により減圧させているので、オリフィスノズル
1’前後の圧力差が大きく(噴出エネルギーが大き
く)、被処理液をキャッチャー2’へ激しく衝突させ
て、被処理液の温度を著しく上昇させて、被処理液の品
質に悪影響を与える。
【0005】またオリフィスノズル1’前後の圧力差に
応じてオリフィスの口径を変える必要があるが、オリフ
ィスの口径が小さいと、天然果汁のようにパルプ分を含
んでいる場合、オリフィスに詰まりを生じる。また噴出
エネルギーの大きい噴流によりオリフィスを早期に摩耗
させるという問題があった。
【0006】本発明は前記の問題点に鑑み提案するもの
であり、その目的とする処は、被処理液の品質への影響
を最小限に抑えることができる。またオリフィスでの被
処理液の詰まりを解消できる上に、オリフィスの摩耗を
少なくできる高圧液体連続処理装置を提供しようする点
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の高圧液体連続処理装置は、供給口から流入
した被処理液を高圧処理したのち排出口から排出する高
圧容器と、同高圧容器の供給口側へ被処理液を連続的に
加圧・供給する加圧ポンプと、直列に連結されて同高圧
容器の排出口から排出される被処理液を順次導いて徐々
に減圧させる複数の多段のオリフィスノズルと、同各段
のオリフィスノズルの出口側にそれぞれ設置されて前記
オリフィスノズルを出た被処理液を冷却する冷却器とを
具えている。
【0008】
【作用】本発明の高圧液体連続処理装置は前記のように
構成されており、加圧ポンプにより被処理液を連続的に
加圧したのち、高圧容器の供給口から高圧容器内へ流入
させて、高圧処理し、次いで高圧容器の排出口から多段
のオリフィスノズルへ順次導いて徐々に減圧させるとと
もに、各段毎に冷却器により冷却して、最終段の冷却器
から次工程へ送る。
【0009】
【実施例】次に本発明の高圧液体連続処理装置を図1、
図2に示す一実施例により説明すると、図1の25が加
圧ポンプで、同加圧ポンプ25は、油圧シリンダ31
と、同油圧シリンダ31に連結した高圧シリンダ33、
33と、油圧シリンダ31内の油圧ピストン29と、同
油圧ピストン29から上記各高圧シリンダ33内へ延び
た高圧ピストン35、35とにより構成されており、油
圧ユニツト27から油圧シリンダ31へ圧油を供給し、
油圧ピストン29と各高圧ピストン33とを左右方向に
往復動させることにより、原料タンク61→原料ポンプ
60→加温器59を経て送り込まれた被処理液を高圧加
圧して、高圧容器20へ供給するようになっている。
【0010】同高圧容器20は、高圧容器胴20aと、
上蓋21と、下蓋22とにより構成されて、その間に加
圧室23が形成されている。24がヨークフレームで、
同ヨークフレーム24は、加圧室23の内圧により生じ
る軸力を上下蓋21、22を介して支持するようになっ
ている。26が加圧室23内に設置した内管で、上記加
圧ポンプ25からの被処理液を内管26内→内管26と
高圧容器胴20aとの間の流通路→排出管4を経て高圧
容器20外へ排出するようになっている。
【0011】1が各段のオリフィスノズルで、同各オリ
フィスノズル1は、図2に示すように、オリフィス14
と、同オリフィス14を嵌着したオリフィスホルダー1
3と、同オリフィスホルダー13を支持するオリフィス
押え12と、同オリフィス押え12に固定したボディ1
1とにより構成されている。なお15は、被処理液の外
部への漏洩を防止するためのOリングである。
【0012】上記各オリフィスノズル1の入口側(ボデ
ィ11側)には、連通管42がカラー17aとグランド
ナット17bとを介して取付けられ、同各オリフィスノ
ズル1の出口側(オリフィス押え12側)には、高圧パ
イプ2が取付けられ、これら連通管42及び高圧パイプ
2の周りには、冷却器18が取付けられて、冷却器18
内を冷却水が通水するようになっている。
【0013】上記オリフィス14は、ダイヤモンド或い
はサファイャ等の硬質材料により製作され、同オリフィ
ス14の中央部には、通過流量に応じて0.1〜1.0
mm程度の微小な孔が加工されている。なお図1の58
は最終段のオリフィスノズル1から次工程への排出系に
設けた外部冷却器である。
【0014】次に前記図1、図2に示す高圧液体連続処
理装置の作用を具体的に説明する。原料タンク61内の
被処理液が原料ポンプ60→加温器59を経て加圧ポン
プ25へ供給される。同加圧ポンプ25は、油圧ユニツ
ト27から油圧シリンダ31へ供給される圧油により、
油圧ピストン29と各高圧ピストン33とが左右方向に
往復動しており、上記被処理液が高圧加圧されて、高圧
容器20の加圧室23へ供給される。
【0015】この高圧容器20の加圧室23へ供給され
た高圧の被処理液は、所定の高圧に保持された内管26
内→内管26と高圧容器胴20aとの間の流通路を所定
の時間をかけて流通し、その間に高圧処理されて、排出
管4から高圧容器20外へ排出される。この高圧容器2
0外へ排出された高圧の被処理液は、多段のオリフィス
ノズル1へ順次導かれて、徐々に減圧され、また各オリ
フィスノズル1を出る毎に冷却器18により冷却され、
最終段のオリフィスノズル1を出た被処理液は、外部冷
却器58を経て次工程へ送られる。
【0016】上記各オリフィスノズル1では、次の作用
が行われる。即ち、オリフィスノズル1へ供給された高
圧の被処理液は、オリフィス14の微小孔を通過する際
に大きな圧力損失を受けて、減圧される。またオリフィ
ス14を通過した後、高速ジェット噴流になって、高圧
パイプ2へ噴出され、同高圧パイプ2での摩擦損失に伴
って被処理液の温度は上昇するが、冷却器18により冷
却されて、次段のオリフィスノズル1へ供給される。
【0017】上記のようにオリフィス14を通過させ
て、高圧の被処理液を減圧するが、多段に設けた各オリ
フィスノズル1により、徐々に減圧するので、各段にお
ける減圧割合が小さく、これに伴いオリフィス14から
高圧パイプ2へ噴出される噴流速度が小さくなって、被
処理液の温度上昇が抑制される。また各オリフィスノズ
ル1を出た被処理液が冷却器18により冷却されるの
で、被処理液の品質への影響が最小限に抑えられる。
【0018】またオリフィス14に比較的口径の大きな
ものを使用できるので、被処理液の詰まりがなくなる上
に、噴流流速が小さくなるので、オリフィス14の摩耗
が少なくなる。
【0019】
【発明の効果】本発明の高圧液体連続処理装置は前記の
ように多段に設けた各オリフィスノズルにより、高圧容
器を出た高圧の被処理液を徐々に減圧するので、各段に
おける減圧割合を小さくでき、これに伴いオリフィスか
ら高圧パイプへ噴出される噴流速度を小さくできて、被
処理液の温度上昇を抑制できる。また各オリフィスノズ
ルを出た被処理液を冷却器により冷却するので、被処理
液の品質への影響を最小限に抑えることができる。
【0020】つまり、温度上昇による被処理液の品質へ
の影響を最小限に抑えつつ、シリンダ・ピストン等を有
する構造の減圧機を用いたものと比較して、その構造を
単純化してコストダウンを図ることができる。またオリ
フィスに比較的口径の大きなものを使用できるので、オ
リフィスでの被処理液の詰まりを解消できる上に、噴流
流速を小さくできて、オリフィスの摩耗を少なくでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高圧液体連続処理装置の一実施例を示
す系統図である。
【図2】同高圧液体連続処理装置のオリフィスノズルを
示す縦断側面図である。
【図3】従来の高圧液体連続処理装置を示す縦断側面図
である。
【符号の説明】
1 オリフィスノズル 18 冷却器 20 高圧容器 25 加圧ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星 要之介 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (56)参考文献 特開 平3−114523(JP,A) 特開 平5−76328(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 3/00 - 3/015 A23L 2/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給口から流入した被処理液を高圧処理
    したのち排出口から排出する高圧容器と、同高圧容器の
    供給口側へ被処理液を連続的に加圧・供給する加圧ポン
    プと、直列に連結されて同高圧容器の排出口から排出さ
    れる被処理液を順次導いて徐々に減圧させる複数の多段
    のオリフィスノズルと、同各段のオリフィスノズルの出
    口側にそれぞれ設置されて前記オリフィスノズルを出た
    被処理液を冷却する冷却器とを具えていることを特徴と
    した高圧液体連続処理装置。
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JP3300755B2 (ja) * 1998-02-13 2002-07-08 三菱重工業株式会社 搾汁液高加圧処理方法およびその装置
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