JP3063900U

JP3063900U - 浴槽側部回収式トイレ省力化装置

Info

Publication number: JP3063900U
Application number: JP1999003291U
Authority: JP
Inventors: 正徳橋本
Original assignee: 正徳橋本
Priority date: 1999-05-14
Filing date: 1999-05-14
Publication date: 1999-11-30
Anticipated expiration: 2005-05-14

Abstract

(57)【要約】【課題】電気ファンヒーターを使用しなくとも暖房が
行えて安全であると共に省エネルギーであり、また残湯
水をロータンクに送る事で浴槽側部回収式トイレ省力化
装置を提供するものである。【解決手段】本考案の浴槽側部回収式トイレ省力化装
置は、トイレ室内の一隅に設置した直方体の保温タンク
からなり、該保温タンクの上面には、浴槽残湯水取入口
及び雨水取入口をそれぞれ設けており、該浴槽残湯水取
入口には浴槽側部から回収する残湯水が屋内ポンプによ
り第一配管パイプを介して給湯され、一方、該雨水取入
口には屋根からの雨水が第二配管パイプを介して送水さ
れるとともに、保温タンクの側壁上部には、流量検出器
が取り付けられたオーバーフロー口が設けられ、一方保
温タンクの側壁下部には、送水口が設けられ、該送水口
からは第三配管パイプの途中に設けた第二バルブを介し
て便器用ロータンクに残湯水を送水し、また保温タンク
の底面には、排水口が設けられ、さらに便器用ロータン
クには、水道管の途中に設けた第三バルブを介して水道
水が送水されるようになっているものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、寒冷地方において、主に冬季期間に風呂の残湯水を浴槽側部より回収利用してトイレ室を暖房する事やロータンクに送る浴槽側部回収式トイレ省力化装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、寒冷地方に於いては、特にトイレの暖房は考慮されておらず、稀に高齢者の居る家庭では電気ファンヒーターをトイレ室隅に置いて暖房しているのが現状である。この電気ファンヒーターの暖房は、一晩中ヒーターをつけっぱなしにしておくと火災の危険があるとともに、電気代が高額になるなどの不都合があった。また、水洗トイレに於いては、水道料金は近来上水道料金となり、従来の倍額（上水道×２）となり家計に負担を与えるものとなっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従って、電気ファンヒーターを使用しなくとも暖房が行えて安全であると共に省エネルギーであり、また残湯水をロータンクに送る事で浴槽側部回収式トイレ省力化装置を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記のような課題を解決するために、本考案の浴槽側部回収式トイレ省力化装置は、トイレ室内の一隅に設置した直方体の保温タンクからなり、該保温タンクの上面には、浴槽残湯水取入口及び雨水取入口をそれぞれ設けており、該浴槽残湯水取入口には浴槽側部から回収する残湯水が屋内ポンプにより第一配管パイプを介して給湯され、一方、該雨水取入口には屋根からの雨水が第二配管パイプを介して送水されるとともに、保温タンクの側壁上部には、流量検出器が取り付けられたオーバーフロー口が設けられ、一方保温タンクの側壁下部には、送水口が設けられ、該送水口からは第三配管パイプの途中に設けた第二バルブを介して便器用ロータンクに残湯水を送水し、また保温タンクの底面には、排水口が設けられ、さらに便器用ロータンクには、水道管の途中に設けた第三バルブを介して水道水が送水されるようになっているものである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

屋内ポンプ６を作動させると、浴槽５内の残湯水が残湯取水口部継手１９、浴槽５側壁に設けられたストレーナー２０、配管接続部２２、第一配管パイプ７を介して屋内ポンプ６に送られ、さらに屋内ポンプ６から第一配管パイプ７を介して浴槽残湯水取入口４へ送られ、保温タンク２に給湯される。前記保温タンク２が一杯になると、オーバーフロー口１１から残湯水が溢水するが、図示しない流量検出器によりその流量が検知される。なお、屋内ポンプ６はタイマー設定によりストップする。このようにして、保温タンク２に給湯された残湯水は、その温度が約３０〜４０℃であるが、寒冷地方に於いては外気温度がマイナスになることが冬期間では一般的であり、上記約３０〜４０℃の温度であっても充分にトイレ室内を５〜１０℃まで暖房することが出来る。また、これ以上に暖房する場合には、電気ファンヒーターと兼用することにより、暖房効果を向上させることが出来る。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。本考案の浴槽側部回収式トイレ省力化装置１は、図１に示すように、トイレ室内の一隅に設置した直方体の保温タンク２からなり、該保温タンク２は２１０Ｌポリ製で３００×７００×１０００の大きさのもので、該保温タンク２の上面には、浴槽残湯水取入口３及び雨水取入口４をそれぞれ設けており、該浴槽残湯水取入口３には浴槽５側部から回収する残湯水が屋内ポンプ６により第一配管パイプ７を介して給湯され、一方、該雨水取入口４には屋根からの雨水が夏季に第二配管パイプ８を介して送水される。

【０００７】保温タンク２の側壁上部には、流量検出器（図示せず）が取り付けられたオーバーフロー口１１が設けられ、該オーバーフロー口１１からは保温タンク２からオーバーフローした残湯水を溢水し、一方保温タンク２の側壁下部には、送水口１２が設けられ、該送水口１２からは第三配管パイプ１３の途中に設けた第二バルブ１４を介して便器用ロータンク１５に残湯水を送水する。また、保温タンク２の底面には、排水口９が設けられ、該排水口９の第一バルブ１０を介して保温タンク２の残湯水を排出することが出来る。なお、便器用ロータンク１５には、水道管１６の途中に設けた第三バルブ１７を介して水道水が送水されるようになっており、また内部にフロートスイッチ（図示せず）を設けている。

【０００８】浴槽５は、図２に示すように、浴槽５の側壁低部２３の所に取水口用として直径２０mmの穴を明け、該穴にゴムパッキン１８を介して内径１２mmの残湯取水口部継手１９を浴槽５内側から取り付け、ストレーナ２０を介して締付けナット２１により締付け固定する。そして、ストレーナ２０の配管接続部２２に外周を保温材で断熱された内径１２mmの第一配管パイプ７を接続し、ここよりＦＬ１００mmに据え付けされた出力３００Ｗ屋内ポンプ６の入口へチュービング配管をする。さらに、屋内ポンプ６出口からトイレ内に設置された保温タンク２の浴槽残湯水取入口４までは保温材付き第一配管パイプ７がチュービング配管されている。

【０００９】次に、本考案の浴槽側部回収式トイレ省力化装置１の利用の仕方について述べると、入浴後、浴槽５に貯められている残湯水は約３０〜４１℃の温度があり、リモコンスイッチ（図示せず）により屋内ポンプ６を作動させることにより、浴槽５内の残湯水をトイレ室内の保温タンク２に給湯する。まず、屋内ポンプ６を作動させると、浴槽５内の残湯水が残湯取水口部継手１９、ストレーナー２０、配管接続部２２、第一配管パイプ７を介して屋内ポンプ６に送られ、さらに屋内ポンプ６から第一配管パイプ７を介して浴槽残湯水取入口４へ送られ、保温タンク２に給湯される。

【００１０】前記保温タンク２が一杯になると、オーバーフロー口１１から残湯水が溢水するが、図示しない流量検出器によりその流量が検知される。そして、タイマー設定により屋内ポンプ６を停止させる。なお、第一配管パイプ７は保温材により断熱されているので、給送中に残湯水の温度が低下することがなく、且つ夜間に気温がマイナスまで低下しても凍結することがない。

【００１１】このようにして、保温タンク２に給湯された残湯水は、その温度が約３０〜４０℃であるが、寒冷地方に於いては外気温度がマイナスになることが冬期間では一般的であり、上記約３０〜４０℃の温度であっても充分にトイレ室内を５〜１０℃まで暖房することが出来る。また、これ以上に暖房する場合には、電気ファンヒーターと兼用することにより、暖房効果を向上させることが出来る。

【００１２】夜間、暖房されたトイレ室内に入って用を済ませると、便器用ロータンク１５の水洗レバー（図示せず）を大又は小側に移動させるが、大側に移動させた時には第三バルブ１７を開放して水道水を便器用ロータンク１５に供給し、小側に移動させた時には第二バルブ１４を開放して保温タンク２の残湯水を便器用ロータンク１５に供給するようにし、便器用ロータンク１５内のフロースイッチにより前記第二バルブ１４及び第三バルブ１７を閉鎖して水道水の節水を図る。

【００１３】また、夏季期間に於いては、浴槽５の残湯水を利用することなく、雨水を第二配管パイプ８を介して雨水取入口３から保温タンク２に送水し、上記と同様に、水洗レバーを小側に移動させた時には第二バルブ１４を介して保温タンク２の雨水を便器用ロータンク１５に供給するようにし、便器用ロータンク１５内のフロースイッチにより前記第二バルブ１４閉鎖して水道水の節水を図る。

【００１４】

【効果】

以上の如く、本考案の浴槽側部回収式トイレ省力化装置は、入浴後の浴槽の残湯水による水道水の有効利用として開発されたもので、残湯水をトイレ室に設置している保温タンクに貯えることで冬期に夜間から朝方までトイレ室内の暖房に有効である。また、冬期におけるトイレ室内に設置される電気ファンヒーターの電気料金の大幅な節約になると共に、保温タンクに貯えられた残湯水を水洗トイレに送ることで残湯水の有効利用に繋がり、したがって水道料金の大幅な節約となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の浴槽側部回収式トイレ省力化装置の説
明図である。

【図２】本考案の浴槽側部回収式トイレ省力化装置の浴
槽側壁低部の一部断面図である。

【符号の説明】

１浴槽側部回収式トイレ省力化装置２保温タンク３雨水取入口４浴槽残湯水取入口５浴槽６屋内ポンプ７第一配管パイプ８第二配管パイプ９排水口１０第一バルブ１１オーバーフロー口１２送水口１３第三配管パイプ１４第二バルブ１５便器用ロータンク１６水道管１７第三バルブ１８ゴムパッキン１９残湯取水口部継手２０ストレーナー２１締付けナット２２配管接続部２３側壁低部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】トイレ室内の一隅に設置した直方体の保
温タンクからなり、該保温タンクの上面には、浴槽残湯
水取入口及び雨水取入口をそれぞれ設けており、該浴槽
残湯水取入口には浴槽側部から回収する残湯水が屋内ポ
ンプにより第一配管パイプを介して給湯され、一方、該
雨水取入口には屋根からの雨水が第二配管パイプを介し
て送水されるとともに、保温タンクの側壁上部には、流
量検出器が取り付けられたオーバーフロー口が設けら
れ、一方保温タンクの側壁下部には、送水口が設けら
れ、該送水口からは第三配管パイプの途中に設けた第二
バルブを介して便器用ロータンクに残湯水を送水し、ま
た保温タンクの底面には、排水口が設けられ、さらに便
器用ロータンクには、水道管の途中に設けた第三バルブ
を介して水道水が送水されるようになっていることを特
徴とする浴槽側部回収式トイレ省力化装置。