JP3063115U - 高密度多重織物 - Google Patents

高密度多重織物

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JP3063115U JP1999002507U JP250799U JP3063115U JP 3063115 U JP3063115 U JP 3063115U JP 1999002507 U JP1999002507 U JP 1999002507U JP 250799 U JP250799 U JP 250799U JP 3063115 U JP3063115 U JP 3063115U
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元洋 北川
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防風性、耐水性、撥水性、透湿性を持ちなが
ら、柔らかい風合いと肌触りを持ち、軽量感のある高密
度多重織物を提供する。 【解決手段】 単繊維繊度が1.20デニール以下で且
つ総繊度が120デニール以下の長繊維糸条を経糸また
は緯糸の少なくとも一方に配して製織した二重織以上の
多重組織から成る織物であって、該織物の片面あるいは
両面がバフまたは起毛されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は多重構造をなし、その片面あるいは両面をバフまたは起毛した高密度 織物に関するものであり、さらに詳しくは、防風性、透湿性、耐水性、撥水性、 保温性に優れた軽くて柔らかい衣料用高密度多重織物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、極細繊維を用いて高密度で織成した、いわゆる高密度織物は、防水 性が要求される一般衣料やスポーツ衣料用途に広く利用されている。
【0003】 しかしながら、高密度織物は防風性、透湿性、耐水性、撥水性には優れている ものの該織物単独では保温性が不十分で、秋冬用素材としては防寒機能に欠ける 上、肌触りが優れないという欠点があった。
【0004】 このような問題を解決するため、高密度織物に起毛ニットなどをボンディング して防寒機能を持たせたものや、耐水性の低い生地にコーティングやフィルムラ ミネートを施し耐水機能を持たせた上で、更にその上に起毛ニットなどをボンデ ィングすることで防寒機能を持たせたものが開発されているが、ボンディングに 接着剤を使用しているため透湿性を阻害し、汗をかいた時に蒸れるといった問題 や、風合いが硬くなったり、目付が重くなるといった問題があった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の目的は、上記従来技術の有する問題点を解消し、防風性、耐水性、撥 水性、透湿性を持ちながら、なおかつ、柔らかい風合いと肌触りを持ち、軽量感 のある高密度多重織物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案者は上記目的を達成するために鋭意検討した結果、織物を高密度に製織 する際、二重織以上の多重組織にて製織した後、染色加工工程にてバフあるいは 起毛を施すとき、防風性、耐水性、撥水性、透湿性を持ちながら、柔らかい風合 いと肌触りを持つ、軽量感のある一枚物の高密度多重織物が得られることを究明 した。
【0007】 かくして本考案によれば、単繊維繊度が1.20デニール以下で且つ総繊度が 120デニール以下の長繊維糸条を経糸または緯糸の少なくとも一方に配して製 織した二重織以上の多重組織から成る織物であって、該織物の片面あるいは両面 がバフまたは起毛されていることを特徴とする高密度多重織物が提供される。
【0008】
【考案の実施の形態】
本考案の高密度多重織織物を構成する経糸および緯糸は、単繊維繊度が1.2 0デニール以下で且つ総繊度が120デニール以下の長繊維糸条であることが必 要である。単繊維繊度が1.20デニールを越える場合や総繊度が120デニー ルを越える場合には通気性が高くなったり、耐水圧が低くなったり、風合いが硬 くなり、防風性、耐水性、撥水性、透湿性を持ちながら、柔らかい風合いと肌触 りを持ち、軽量感のある高密度多重織物を得ることができなくなる。
【0009】 上記長繊維糸条としては熱可塑性合成繊維のマルチフィラメント、ウーリー加 工糸あるいは異なった物性を有する2種以上のマルチフィラメントからなる混繊 糸などが挙げられ、特にポリエステルマルチフィラメントの仮撚加工糸が好まし く例示できる。
【0010】 本考案の高密度多重織物は、例えば図1に示すような高密度の層とバフあるい は起毛された層の2層構造を有する二重織物である。2層構造の高密度の層(表 面側)は、高密度に織ることにより糸を構成している単繊維間の空隙が極小にな り、さらに糸が重なり合って空隙がなくなることで優れた防風性と耐水性、撥水 性を与える。
【0011】 また、バフあるいは起毛された層(裏面側)はサテン組織やツイル組織などの 糸浮きの大きい組織からなり、バフあるいは起毛されることにより浮いた糸が立 毛あるいは切断、乱雑化されることでソフトな肌触りと保温性を与える。
【0012】 さらに、コーティングやラミネートを施していないために透湿性に優れ、2種 類以上の異なる機能素材を張り合わせたような多重構造の織物が、張り合わせを 行うことなく一枚物として構成されることで、柔らかい風合いと軽量感を与える 。
【0013】 該高密度多重織物を得る方法としては、例えば単繊維繊度が1.20デニール 以下、好ましくは0.40デニール以下のポリエステルマルチフィラメントの仮 撚加工糸を経糸または緯糸の少なくとも一方に配し、ウオータージェットルーム 織機を用いて経糸の張力を通常の2倍以上に高め、高密度の緯二重平織物を製織 する。
【0014】 次いで、得られた織物を常法に従って、精練、リラックス、プレセットし、バ フあるいは起毛を行った後、染色、撥水処理し、必要に応じてカレンダー加工を 行う。なお、バフあるいは起毛は染色の後の工程で行っても良い。
【0015】 このようにして得られた高密度多重織物は、3cc/cm2・s以下の通気性を 有するとともに、500mmH2O以上の耐水圧を示すことが好ましい。
【0016】 該通気性が3cc/cm2・sを越える場合、或いは耐水圧が500mmH2O未 満の場合は、防風性、耐水性或いは撥水性が不充分となる場合がある。
【0017】
【実施例】
以下、本考案を実施例によりさらに詳細に説明する。尚、実施例中で用いた各 物性は下記の方法により測定した。
【0018】 (1)通気性 JIS L 1096 A法のフラジール型試験機による方法に従い、5回測定 してその平均値で表した。
【0019】 (2)耐水度 JIS L 1092 B法の高水圧法の静水圧法に従い、4回測定してその平 均値で表した。なお、耐水度については5回洗濯後の織物についても同様に測定 した。洗濯の条件はJIS L 0217の付表1 記号別の試験方法−洗い方 (水洗い)の番号103に規定する方法に従った。
【0020】 (3)透湿度 JIS L 1099 A−1法の塩化カルシウム法に従って、3回測定してそ の平均値で表した。
【0021】 (4)撥水度 JIS L 1092 のスプレー試験に従って、3回測定してその平均値で表 した。
【0022】 [実施例1] 経糸として50デニール144フィラメントのポリエステルマルチフィラメン トの仮撚加工糸、高密度層を形成する表面側の緯糸として64デニール144フ ィラメントのポリエステルマルチフィラメント、バフされる層を形成する裏面側 の緯糸として50デニール144フィラメントのポリエステルマルチフィラメン トの仮撚加工糸を用い、図2に示す組織を有する緯二重平織物を製織した。製織 した織物の経糸密度は251本/2.54cm、緯糸密度は190本/2.54c mであった。 得られた織物を常法に従って、精練した後、液流染色機にて染色し、乾燥、仮 セット、バフ掛け、撥水処理、ファイナルセットを行って仕上げた。 得られた高密度多重織物は肌触りがソフトで風合いが柔らかく、表1のような 通気性、耐水度、透湿度、撥水度を示した。
【0023】 [実施例2] 実施例1において、高密度層を形成する表面側の組織を綾組織に変更し緯二重 綾織物を製織した以外は、実施例1と同様の方法で製織、染加工仕上げを行った 。製織した織物の経糸密度は253本/2.54cm、緯糸密度は224本/2. 54cmであった。 本実施例によって得られた高密度多重織物も肌触りがソフトで風合いが柔らか く、表1のような通気性、耐水度、透湿度、撥水度を示した。
【0024】 [実施例3] 実施例1において、バフされる層を形成する裏面側の緯糸を75デニール72 フィラメントのポリエステルマルチフィラメントの仮撚加工糸に変更した以外は 、実施例1と同様の方法で製織、染加工仕上げを行った。製織した織物の経糸密 度は254本/2.54cm、緯糸密度は185本/2.54cmであった。 本実施例によって得られた高密度多重織物は、実施例1および実施例2で得ら れた高密度多重織物よりも肌触りや風合いがやや硬く、表1のような通気性、耐 水度、透湿度、撥水度を示した。
【0025】 [比較例1] 実施例1において、経糸を50デニール36フィラメントのポリエステルマル チフィラメントの仮撚加工糸、高密度層を形成する表面側の緯糸とバフされる層 を形成する裏面側の緯糸を50デニール36フィラメントのポリエステルマルチ フィラメントの仮撚加工糸に変更した以外は、実施例1と同様の方法で製織、染 加工仕上げを行った。製織した織物の経糸密度は252本/2.54cm、緯糸 密度は189本/2.54cmであった。 本比較例によって得られた高密度多重織物は、実施例1および実施例2で得ら れた高密度多重織物よりも肌触りや風合いが硬く、表1に示す如く、通気性、耐 水度の劣るものであった。
【0026】
【表1】
【0027】
【考案の効果】
本考案によれば、従来の高密度織物が持つ防風性、透湿性、耐水性、撥水性な どの性能を維持しながら、保温性に優れた軽くて柔らかい高密度多重織物が得ら れ、ウインドブレーカー、アウトドアウェア、ゴルフウェアなどのスポーツウェ アはもとより、コートやジャケットなどの一般衣料用途にまで幅広く使用するこ とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の、高密度の層とバフあるいは起毛され
た層の2層構造を呈する高密度多重織物の断面の模式
図。
【図2】本考案の高密度多重織物の一実施態様を示す組
織図。
【図3】本考案の高密度多重織物の他の実施態様を示す
組織図。
【符号の説明】
1 高密度層 2 バフ又は起毛された層

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単繊維繊度が1.20デニール以下で且
    つ総繊度が120デニール以下の長繊維糸条を経糸また
    は緯糸の少なくとも一方に配して製織した二重織以上の
    多重組織から成る織物であって、該織物の片面あるいは
    両面がバフまたは起毛されていることを特徴とする高密
    度多重織物。
  2. 【請求項2】 織物の通気性が3cc/cm2・s以下で
    あり、かつ耐水圧が500mmH2O以上であることを
    特徴とする請求項1記載の高密度多重織物。
JP1999002507U 1999-04-15 1999-04-15 高密度多重織物 Expired - Lifetime JP3063115U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001172866A (ja) * 1999-12-20 2001-06-26 Toyobo Co Ltd 保温性に優れた吸湿発熱性セルロース系繊維製品
WO2004050972A1 (ja) * 2002-12-02 2004-06-17 Teijin Fibers Limited 立体織物およびその製造方法

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