JP3062855U - 植木鉢の簡易保温器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冬季に草花が寒さで枯死しないように、また
夜間でも草花の美しさが楽しめる外観を得る。 【解決手段】 植木鉢３の縁に複数の懸垂バー２の下端
を止め付け、この懸垂バーの上端部を懸垂ヘッド１に設
けた差し込み穴６に差し込んで固定し、前記複数の懸垂
バー２の外側に透明な材質による円錐状の保温カバー４
を被せ、且つ、前記懸垂ヘッド１の内部中央に小型の電
球７を下に向けて取り付け、点灯できるように配線し、
また懸垂ヘッド１の頂部には、懸垂ラグ５を固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、吊り下げ形の植木鉢の簡易保温器具に係わるものであり、詳しくは 複数の懸垂バーの外側に透明な円錐状の筒を被せ上部に電球を備えた簡易保温器 具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、華麗な草花などを植えた植木鉢の冬季の防寒対策として、図３、図４及 び図５に示すように保温カバーと発熱体との組み合わせによる小型の保温器具が 知られている。（例えば、実開昭６３−９８６８号公報、実開昭６４−３５４２ 号公報、実開平５−５３４４９号公報参照）

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたものは、何れも保温カバーが植木鉢に密着しておりこれで は草花や培養土から蒸発した水蒸気が内部に籠もり、保温カバーの内部に水滴を 生じせしめ見苦しくすると共に、高温多湿による植物への障害も懸念される上、 形状的には吊り下げ形の鉢には適していないという問題を有していた。

【０００４】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題に鑑みてなされたものであり、 その目的とするところは、日中いつでも容易に植木鉢に水を与えることができ、 夜間は小型の電球からの放熱を熱源として草花の保温ができ、且つ内部に電球を 点灯させることにより、植物の照明にもなり、夜間の暗がりでも美しい草花の鑑 賞できる吊り下げ形植木鉢の簡易保温具を提供しようとするものである。

【０００５】

【問題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案における吊り下げ形植木鉢の簡易保温具 は、草花などを植え込んだ吊り下げ形の植木鉢において、植木鉢の縁に複数の懸 垂バーの下端を止め付け、この懸垂バーの上端部を懸垂ヘッドに設けた差し込み 穴に差し込んで固定し、前記複数の懸垂バーの外側に透明な材質による円錐状の 保温カバーを被せ、且つ、前記懸垂ヘッドの内部中央に小型の電球を下に向けて 取り付け、点灯できるように配線し、また懸垂ヘッドの頂部には、懸垂ラグを固 定してなるものである。

【０００６】 そして、円錐状の保温カバーの材質は、内部の草花がよく見えるように透明度 の高いものが好ましく、又自力で円錐状が保持できるように、ある程度の硬さを 有したプラスチック製の薄板が好ましい。

【０００７】 また懸垂ヘッドの裏面に取り付ける電球は小型のものが好ましく、寒さに応じ てあるいは鉢の大きさに応じて、使用する電球が容易に取り替えられるようにし ておくのがよい。

【０００８】 さらに、懸垂ヘッドの上部には、全体が吊り下げられるように中央部に穴の開 いた懸垂ラグを取り付けておくとよい。

【０００９】 そして懸垂バーは、上部を懸垂ヘッドに差し込んで容易に抜けないように、ま た不要なときは取り外せるようにしておくと便利である。また下端は鉢の縁に容 易に係止出来るようにしておく。

【００１０】 また、保温カバーには電球からの光が、人の目に眩しくないように、上部には 着色するか模様を施しておくとよい。

【００１１】 さらに、電源コードは保温カバーが容易に出し入れできるように、短くしてお くことが望ましい。

【００１２】

【考案の実施の形態】

考案の実施の形態について図面を参照して説明する。 図１において、植木鉢３は複数の懸垂バー２によって係止され、また懸垂バー の上端は懸垂ヘッドの上面に空けられた差し込み穴６に差し込んでこれを係止す る。この状態で保温カバー４を上から落とし込むように差し込んで懸垂バー２に 被せる。

【００１３】 図２において、懸垂ヘッド１の裏面中央部には、小型小容量の電球が取り付け られるソケット８、例えば、碍子製の口金Ｅ−１７型などを備え、これに短い電 源コード９を接続させ、懸垂ヘッドの上面に引き出しておく。ソケット８には小 型の電球７を取り付ける。

【００１４】 なお上述した実施例においては、ソケット８に直接電源コードを繋いでいるが 、ソケットと電源コードの間にはスイッチを設け、懸垂ヘッドの上面でスイッチ の開閉ができるようにすることもできる。

【００１５】 また、懸垂ヘッドの裏面には、電源と電球との間にサーモスタットなどを挿入 し、規定の温度を越えると自動的に電源が切れ、また温度が下がると再び自動的 に電源が投入できるようにすることもできる。

【考案の効果】

本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。

【００１６】 冬季の寒さ、特に夜間の冷え込みに弱い草花を保護することにより、草花を枯 死させずに鑑賞できる。

【００１７】 保温カバーの上端部分では、懸垂ヘッドと保温カバーとの間に懸垂バーの太さ に相当する環状空間が生じるので、ここから暖まった空気の一部が上に抜け、内 部の湿度を低下させると同時に下方より僅かながらフレッシュな空気を導入する ことができるので過湿を防ぐことができる。

【００１８】 また前記保温カバーは防寒の役目のみならず、草花に対する防風の効果をも有 しており、さらに海岸に近いところでは潮風による塩害を防ぐ効果も有する。

【００１９】 夜間屋内に吊り下げることにより、内部の草花がよく目立ち、且つ淡い常夜灯 をかねることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による植木鉢と簡易保温具の斜視図であ
る。

【図２】懸垂ヘッドの要部断面図である。

【図３】従来の簡易保温具に係わる外観図である。

【図４】従来の簡易保温具に係わる断面図である。

【図５】従来の簡易保温具に係わる外観図である。

【符号の説明】

１ 懸垂ヘッド ２ 懸垂バー ３ 植木鉢 ４ 保温カバー ５ 懸垂ラグ ６ 差し込み穴 ７ 電球 ８ ソケット ９ 電源コード

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】草花などを植え込んだ吊り下げ形の植木鉢
   （３）において、植木鉢（３）の外周部に複数の懸垂バ
   ー（２）の下端を止め付け、この懸垂バー（２）の上端
   部を懸垂ヘッド（１）に設けた差し込み穴（６）に差し
   込んで固定し、前記複数の懸垂バー（２）の外側に透明
   な材質による円錐状の保温カバー（４）を被せ、且つ、
   前記懸垂ヘッド（１）の内部中央に小型の電球を下に向
   けて取り付け、点灯できるように配線し、また懸垂ヘッ
   ド（１）の頂部には、懸垂ラグ（５）を固定してなる植
   木鉢の簡易保温器具。